「さんかれあ」第11巻のレビューです。
続きはこちら(※ ネタバレを含みます)
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「さんかれあ」第11巻 書籍情報
母・柚菜もまたゾンビとなっていた。
封印された悲惨な過去を思い出した千紘は礼弥を救いたいという想いを一層強くする。
だが、少女に残された時間は既に無かった。
講堂にて対面する二人。
理性を失った礼弥を相手に、千紘は無謀な賭けに出るのだが‥‥。
二人を待ち受ける運命、その結末とは!?
「さんかれあ」のその後(?)を描く特別読み切り「しろまびと」も収録。
http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063952315
さて、千紘の母親がかつてゾンビだったなど・・・衝撃な事実が判明していましたが。
そんな母親のようにしてたまるか!と千紘は礼弥を救いたいという気持ちがより高くなります。
しかし・・・当の礼弥は既に人としての理性を失っていて・・・第11巻はこんな感じに始まります。
講堂にいる礼弥を救うべく・・・千紘は決死の覚悟で挑みます。
蘭子に向けて言ったこの台詞・・・死地に行く軍人みたいですよね・・・
講堂の中で出会った千紘と礼弥・・・
まさしく血肉を求める野獣のように千紘に襲いかかる礼弥。
しかし、礼弥は一旦襲いかかるも・・・「違う」とそっぽ向いてしまいます。
絶望する千紘・・・そりゃそうですよね・・・一種の賭けで挑んだこの無謀な行為。
自分の血肉を味あわせて、思い出させようとしますが・・・彼女にはもう千紘のちの字も無い。
ここで登場する・・・第11巻のキーマン・・・礼弥の父親である散華団一郎が登場。
彼が初めて見せる現妻に対する感情もそうですが・・・
愛娘の現状を見ても冷静でいられたり、
礼弥に忘れられてしまったという事で絶望している千紘を叱咤激励したりと・・・
一縷の奇跡を求める団一郎は・・・その奇跡を起こせるのは千紘しかいないと諭します。
この時の悲しみと絶望と・・・様々な感情が入り乱れている団一郎の表情・・・マジでグッと来ますよ。
今から始める─
そう決意した千紘は襲いかかる礼弥に口付けをし・・・自分に血肉を分け与えます。
その後で広がる千紘と礼弥・・・初々しいカップルのような日常・・・
血生臭い展開だらけだった第11巻ですが、ここはホントにホンワカしていましたね・・・
マジで心が洗われるって感じでしたよw
彼が求める「アンサー」・・・その言葉により、礼弥は自我を取り戻しますが・・・
現実は非情でした・・・
そう・・・礼弥は自我を取り戻しました・・・
千紘という犠牲を生んでようやく・・・(´;ω;`)
ゾンビにとっての幸せ・・・それは一番愛するモノを・・・
頭のわずかに残っていた記憶や想い出を、千紘は思い出させてくれました。
しかし、彼は彼女によって・・・何だろう・・・もう何だか叫びたい気分ですわ(´;ω;`)
礼弥はその後・・・人里を離れて氷穴で生活するようになります。
二人の思い出の地でもあるここで・・・感謝と償いを胸に朽ち果てようと。
しかし、活きた心臓を食った礼弥は・・・半年経っても肉体も心も朽ち果てなかった。
千紘の「心」を喰った彼女は・・・それによって永く生きらえているって訳なのでしょうか?
しかし、ゾンビに関わっていた千紘は生きていました。
団一郎の援助を受けて、失った心臓を移植をして・・・
再会を喜ぶ2人・・・ここにはいないば~ぶのお陰で2人は出会った・・・
何というか、この作品の影の主人公でしたよね・・・ば~ぶって。
血生臭く、とってもダークな雰囲気の中で展開されたラブストーリー・・・
最後はとっても晴れやかな礼弥の笑顔で締めくくっていました。
この後・・・礼弥はどれだけ生きていられたのか?千紘といつまで一緒だったのか?
など、色々と想像が絶えませんが・・・とにかく最後の2人が笑顔で良かったです。
人間はいつか朽ち果てる・・・それまでずっとずっと2人は一緒でしょうねー
この第11巻で完結でしたが・・・読了しても余韻タップリでまた読み返したくなっちゃいますよw
出来るだけ長く・・・この2人の笑顔が続きますように・・・そう願って止まない第11巻でした。
※ Kindle版