まとめるのが遅くなってしまいましたが、2012Bシーズンの結果出ました。
たいしたもので、1回目よりも更にそれぞれの差が出ました。


EM栽培実験 ジャンジャーロ 

 


EM栽培実験---ジャンジャーロ(豆)2回目

2012年B(9月~11月)シーズン報告

 


1目的


AAA-UとEMウガンダ社による管理監修の下、カルング県ナブトングヮのシンバファームにおいて、EM技術の効果及び耕作方法の違いを見ます。

EM技術及び耕作方法から収穫量増加を意味する反応が見えました。

この実験では、同じ作物(ジャンジャーロという豆)を続けて栽培してみます。
EMを使用することで連作が可能になるというのがどれくらい実現可能なのか?を確認する意味があります。実際ウガンダの農家のみなさんも、A、Bシーズン同じ作物を栽培するということはあまりしませんが。

 


2背景

ウガンダでは作物のシーズンが年2回(A:3月~6月とB:9月~12月)あります。


この実験では、同じ作物(ジャンジャーロという豆)を続けて栽培してみます。
年2回シーズンがあり、畑の休む時間が少ないウガンダの環境から、EMを使用することでの土質の維持、連作がどれくらい可能なのか?を確認する意味を含めています。

土の肥え具合、痩せ具合を見るために、雑草、落ち葉又は堆肥を鋤き込むことの違いも見ることにします。


※これまでウガンダの畝立てをしない、畑を耕したらそのまま種を蒔きはじめ、収穫したらそのままという耕作方法への疑問から、耕作方法を変えることによってどれだけの増収効果が得られるかを見る。

また、ため、日本ではどこでもしているように、畝立てをし、線を作る蒔き方をした。


※EM使用の効果を見るにはAとC、BとDの収穫量を比較する。


※耕作方法での違いを見るにはAとB、CとDの収穫量を比較する。

 


3方法、使用材料

1区画5m×5mの畑を4区画作り、その結果を見ます。

※1区画に播種した種の量は約200gでした。


EMはEMボカシを使用。1区画に7kgを鋤き込む。

※EM投入時期は、種まきの約1か月前と収穫後にEMボカシを鋤き込む。

※収穫後、雑草、落ち葉(又は堆肥にしたもの)とEMボカシを鋤き込み畑を寝かせる。

※AとCの区画で畝立てをして栽培。


A区画・・・EM使用、日本スタイル(畝立てをし、収穫後の後処理をして栽培)
B区画・・・EM使用、ウガンダスタイル(畝を立てずに、収穫後の後処理しないで栽培)
C区画・・・EM不使用、日本スタイル(畝立てをし、収穫後の後処理をして栽培)
D区画・・・EM不使用、ウガンダスタイル(畝を立てずに、収穫後の後処理しないで栽培)


4途中経過



収穫
2012Bジャンジャーロ収穫01
2012Bジャンジャーロ収穫04

5結果 

収穫の結果
A区画・・・ 4.8kg  (EM使用、畝立て、後処理あり
B
区画・・・ 3.3kg  (EM使用、畝立て、後処理なし
C区画・・・ 2.5kg  (EMなし、畝立て、後処理あり
D区画・・・ 0.5kg  (EMなし、畝立て、後処理なし

でした。


2012Bジャンジャーロ結果01
2012Bジャンジャーロ結果02
2012Bジャンジャーロ結果03
2012Bジャンジャーロ結果04
2012Bジャンジャーロ結果05
2012Bジャンジャーロ結果06
2012Bジャンジャーロ結果07
2012Bジャンジャーロ結果08


6 まとめ


EM
効果の結果:
畝立て、収穫後の後処理をした日本スタイルACでは、EM使用のAの方が2.3kg多く収穫出来ました。

畝を立てないで、収穫後の後処理もしないウガンダスタイルのBDではEM使用の方が2.8kg多く収穫出来ました。

 


畑のスタイルの違い:

EMを使用したABでは、畝を立て、収穫後の後処理をしたAの方が1.5kg多く収穫。

EMを使用しないCDでは、畝を立て収穫後の後処理をしたCの方が2kg多く収穫出来ました。

 


前回シーズンとの比較:

Aは前回より0.3kg(6%)減。収穫量はほぼ同じと言える範囲。

Bは前回より1.6kg(33%)減。3割減。

Cは前回より1.6kg(39%)減。4割減。

Dは前回より1.8kg(78%)減。8割減。

 


管理農法日本スタイルでも耕すだけウガンダスタイルでも、EM使用による増収効果が確認できました。

管理(手間をかけ)した方がEMの効果も大きくなることが見受けられました。

 


1、2回目の結果からは、
A
区画の結果から、EMと有機物(今回は堆肥)を併用することで、連作をしても前回とほぼ同じ収穫を得ることが出来たと言えると思います。また、やはり連作(ウガンダの場合は年2回)をすることで

A
CBDの結果から、EMを使うことで、連作での収穫量の減少を抑えることが出来たと言えるます。

EM
を使用することで、畝立てや後処理をしないでも、畝立てと後処理をしただけのBよりも多く収穫できました。


畑スタイルの違いの結果から、畑に畝を立て、収穫後の後処理をすることで、収穫量を増やすことが出来ると言えるでしょう。



◎お詫び:実はこのEM栽培実験で使っているEM1はかなり古いもので、2003年末にEM1のサンプルをウガンダで作って頂いた時のものの残りです。まだ数百リットル残っていて勿体ないので、10年近く前のEM1でEMボカシを作っています。製品として売られているEM1を使ったら、効果はもっとあるのではないかと思うところです。かなり古いのにも関わらず、これだけの結果が出ているのは凄いなと思っています。


◎うんちく:栽培している豆の名前、日本語の名前が分からないのでジャンジャーロとルガンダ語で呼ばれる名前を使っていますが、実は、ジャンジャーロという名前、ウガンダ語的にはおかしい表現なのです。
単数表現ならばチジャンジャーロ、複数ならビジャンジャーロという方が正確な表現で、この豆が一粒であることは殆どない訳ですが、ややこしくなるので、ジャンジャーロにしています。