本当は動画にする予定だったのですが、どうも無理っぽいのでブログで書きます。

 23日には統一地方選の後半戦があり、東京23区の区議選もここで行われます。
 そこで、大田区の有権者の方には絶対に投票してほしくない人物がいます。
 自称オタク区議、おぎの稔です。


 一般に、中選挙区や大選挙区での落選運動は成功率が高くありません。どれだけ人気がなくてもある程度票が入ってしまえばぬるっと当選する可能性があるからです。
 しかし、大田区議選は定数50に82名が立候補する大乱戦ですから、可能性はあります。ぜひおぎの稔を落選させ、大田区議会の議席をもっと有効に活用できる人物に仕事を任せてください。

コロナ禍に発熱してほっつき歩く

 では、なぜおぎの稔に投票してはいけないのでしょうか。その理由をこれから羅列しますが、全てに共通するのが彼の社会性、常識、良識、その他政治家として必要なあらゆる能力の欠如です。

 直近でかつ、もしかしたら最も反発を買いそうな事例を最初に紹介しましょう。それは2022年末に、発熱していたにもかかわらず外をほっつき歩いていたというものです。(この件は女性自身も報じています。『VTuberの大田区議 40度の熱でもPCR検査受けずに議員活動、外食…体調実況ツイートが波紋』参照)

 荻野は12月28日に、40度の熱があるという旨を体温計の写真をアップしながらTwitterに投稿していました。彼は抗原検査で陰性だったとしていますが、抗原検査の感度の低さはご周知の通りで、自分でキットを使用するタイプならなおさらでしょう。

 コロナが未だに収まらない時期にあって、発熱していたのに外出するというのは非常識極まる行為です。百歩譲ってコロナではなかったとしても、インフルエンザなど別の感染症の可能性もありましたから、感染防止の観点から発熱があったら素直に休むべきでした。

 結局、彼は批判を浴びてその後の活動を取りやめ、30日のコミケ参加も見送りました。しかし、批判がなければコロナかもしれない状態でコミケという人が密集するイベントにも突撃していたかと思うと末恐ろしいものがあります。

口座の不正譲渡

 ここからはもう少し大きな話題です。荻野は元々維新の議員でしたが、その維新で党員資格停止の処分を受けて離党しています。維新と言えば殺人未遂で逮捕されても再雇用してくれるくらい懐の広い政党ですが、その維新にすらいられなくなった理由とは何だったのでしょうか。

 きっかけのひとつは、口座の不正譲渡でした。朝日新聞の報道によれば、2017年の2月ごろ、荻野は借金を申し込むためにネット上で見つけた金融業者と接触し、業者の「キャッシュカードを郵送すれば振り込んで送り返す」という怪しすぎる申し出を真に受けてカードを郵送してしまいました。

 もちろんカードは返ってこず、荻野は口座の利用を停止しますが時すでに遅し。口座は特殊詐欺に使用され被害者が出ていました。


 百歩譲って、社会経験の薄い大学生や標的となりやすい高齢者なら騙されるのもやむを得ないところはあるでしょう。しかし、荻野は当時すでに区議であり、こうした問題については一般市民よりも注意する義務すらありました。

 この件を理由に、維新は荻野の党員資格を停止しました。
 いや、特殊詐欺はアウトで殺人未遂はセーフってのも意味不明ですけどね?

寸借詐欺疑惑

 しかし問題はこれに留まりません。この件を契機に、さらに大きな問題が発覚します。
 それは寸借詐欺疑惑です。特殊詐欺では口座を一方的に利用されたかたちでしたが、こちらは荻野自身が加害者となった可能性があるというとんでもない事例です。しかも、未だに荻野はこの件に明確な説明をしておらず、疑惑は闇の中のままです。

 この疑惑が明らかになったのは、当時同じ維新に所属していた柳ヶ瀬裕文現参議院議員(当時は大田区選出の都議会議員)がFacebookの投稿で明らかにしたからです。なお、この投稿は現在も残っています。

 柳ヶ瀬議員によれば、口座の不正譲渡があったあと、大田区在住の独居高齢男性(当時80代)から相談があり、荻野が高額の借金を申し込みながらそのことを口止めし、かつ借金の返済を一向に行わないと明かされたようです。

 この件を柳ヶ瀬議員が問いただすと、荻野は事実を認め返済を失念していたと主張しました。しかし、柳ヶ瀬議員は、借金の申し込みの際には繰り返し男性の元を訪れているのに、その後は一度も訪れていないことからこの説明を疑っています。もっとも、本当に失念していても大問題ですが。

 さらに、荻野は口座の不正譲渡の際に会見で借金の理由を、親族から再三要求されたのことだと説明していましたが、これにも疑問が生じます。柳ヶ瀬議員は当選後の荻野の金銭に関する状態を以下のように表現しています。
 当選後、彼は経費のかかる事務所を持ち続け、車に乗るようになり、当時のフェイスブックなどを見ればわかるように、会費のかかる会合に頻繁に出席し、プライベートでも飲み歩いていました。海外旅行に行くなど、とてもお金に困っている様子はなかったのです。実際、彼の口座には、前回の事件で弁護士が明らかにしたように数百万円の貯蓄があったのです。
 多くの方から多額の借金をし、その一部を「失念」する。その一方で多額の貯蓄がある。私にはとても理解できるものではありません。
 最近、支援者の皆様から「荻野から寄付の依頼がきているがどういうことか?」との問い合わせを頂きます。これまでに書いてきたことを説明させて頂いておりますが、なんとも言いようのない無力感で一杯です。
 このようなことから、柳ヶ瀬議員は相談された高齢者以外の被害者もいるのではと疑っていますが、その疑いも当然のものと言わざるを得ないでしょう。

統一教会関係者と繋がる

 先日、奇しくも岸田首相が襲撃されたことで昨年の安倍元首相の襲撃も思い起こされましたが、その原因となった破壊的カルトである統一教会の関係者と荻野稔に「深いつながり」があるのはご存知でしょうか。

 それは、『ワシントン・タイムズ・ジャパン』のエグゼクティブプロデューサーである渡瀬裕哉です。

 そもそもの説明が必要でしょう。『ワシントン・タイムズ・ジャパン』は『ワシントン・タイムズ』の日本語版で、『ワシントン・タイムズ』はアメリカで文鮮明―つまり、統一教会の教祖が政治的目的のために創刊した新聞です。日本で言うところの『世界日報』みたいなものだと思ってください。内容は極めて親共和党的、極右的、陰謀論的です。

 荻野とそのシンパ、あるいは渡瀬裕哉自身はあくまで彼が『ワシントン・タイムズ・ジャパン』のプロデューサーであって統一教会そのものの関係者でないと主張しますが、それは彼らの中でしか通用しない線引きにすぎません。そもそも統一教会は様々な名前の団体を作り、自分たちが統一教会であることをバレないようにしながら活動するというのが常套手段ですから、『ワシントン・タイムズ・ジャパン』もその一環だと考えるべきです。

 荻野は元々、渡瀬が代表を務める一国民の会が販売する動画に出演していました。もっとも、これ自体は渡瀬が統一教会とかかわる前からだと思われるので、そのことを批判するつもりはありません。

 問題なのは、荻野が千葉県松戸市のVtuber戸定梨香と警察のコラボ動画を全国フェミニスト議員連盟が批判した際に、嫌がらせ目的で署名を集め、その署名の賛同者として渡瀬の名前を使ったことです。

 この署名が嫌がらせであることは後述しますが、ここで問題なのは、仮に署名が嫌がらせ目的でないとしても、自らの政治的目的のため破壊的カルトと関係を持ったという点です。署名時点では渡瀬が統一教会関係者になったことは明らかであり、本来であればその時点で手を切っておくべきでしたが、彼は嫌がらせの役に立てば破壊的カルトとでも平気で手を組めたのです。

 この問題が指摘されたあと、署名のページからは渡瀬の名前が消えました。しかし、荻野は渡瀬との関係についても口をつぐんだままです。

フェミニスト議連への攻撃を煽り、殺害予告に至る

 政治家として許されない蛮行、その極北は彼が異論を排除するために極めて暴力的な手段に出たことです。それがフェミニスト議連に対する嫌がらせ署名と攻撃の扇動です。

 この問題については私が編集する『表現の自由ファクトチェックwiki』などで散々扱いましたし、上掲の動画でも解説していますが、ここでも簡単に触れたほうがいいでしょう。

 この問題は松戸市でVtuber戸定梨香が警察とタイアップして子供向けの交通安全動画を作成したことに端を発します。この動画について、フェミニスト議連は戸定について『女子中高生であることを印
象づけたうえで、性的対象物として描写し、かつ強調して』いると指摘、そうしたキャラクターを警察の広報に用いることは『性犯罪誘発の懸念すら感じさせるもの』と批判しました。

 フェミニスト議連の立場に賛同するかどうかはさておき、動画中の戸定の服装は明らかに女子学生服をモデルとしたものであり、しかも戸定は動画内で謎に落ち着きなく縦揺れを繰り返しそのたびに胸が揺れるという有様でしたので、こうした表現に批判的な立場の人々から批判が出るのは当然と言えましょう。批判の内容自体も妥当な範囲を逸脱しないと評価できます。

 しかし、荻野をはじめとするオタク連中は、自分が愛好するものが少しでも否定的にみられると癇癪を起すという幼児性を有しています。今回もその幼児性を全力で発揮し、フェミニスト議連が「表現弾圧を行い」「戸定梨香が公から追放された」と騒ぎ始めました。

 もちろん、フェミニスト議連の言動は批判の域を出ず、弾圧とはとても呼べないものでした。第一、フェミニストが警察に圧力をかけられるほど強いならフラワーデモなど実施するまでもないでしょう。そして何より、戸定は別に追放などされておらず、現在も元気に活動しているのでした。

 ともあれ、フェミニスト議連の批判にキレ散らかした荻野たちはなぜかフェミニスト議連に対する署名を集め始めます。その署名の賛同者は5万人にのぼり、荻野らは「5万人の公開質問状を無視し続けた」と人数を盾に議連に迫り続けることとなります。

 確かに、フェミニスト議連は公開質問状に答えませんでした。しかしこれも故あってのことでした。

 まず、公開質問状の内容はかなり支離滅裂であり、議連が発言していないことをあたかも発言したかのように扱うようなレベルであったため、そもそも回答できるようなものではなかったという理由が挙げられます。

 例えば彼らの質問状は『VTuberが地域の交通安全啓発をすることが、なぜ「性犯罪誘発」につながるのか、明確な機序をお答えください』と書いています。機序という小難しい言葉を使いたくてたまらなかったのだろう幼児性はさておき、これは先ほども説明した通り、フェミニスト議連の主張ではありません。議連は「未成年女子を性的対象物として強調したキャラを採用すること」を懸念しているのであって、Vtuberを採用すること全般を批判しているものではありませんでした。

 公開質問状は5つの質問を挙げていますが、このうちまともな質問の体裁を保っているものはありません(詳細はファクトチェックwikiの『【不正確】フェミニスト議員連盟は自身宛の署名を無視している』をご覧ください)。このような状態では、日々の議会での質疑もまともに出来ているか疑わしいと言わざるを得ないでしょう。

 フェミニスト議連がこの質問状に反応しなかったもうひとつの理由は、当時議連や所属議員に対する嫌がらせが激化しており、殺害予告にまで発展していたためです。

 もちろん、嫌がらせ激化の一因は荻野の言動にあります。
そもそも署名によって5万人という数字を可視化したこと自体、彼らが自らの正当性を確信して過激な攻撃行動に走る一因となっています。それ以外にも、荻野はこの件に関して『引き金を引いた』『カチコミ』と言った物騒な言葉づかいで支持者を煽り立てていました。

 まぁ、こうした煽りのために自らも殺害予告を出される羽目になったのですが。暴力沙汰に走る人間が自分に都合のいい敵味方の認識を共有してくれるわけがない、という常識を欠いたために起きた事件でしょう。
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 しかも、殺害予告を受けた荻野はしおらしく反省するどころか、刃物を(ネット上で)ちらつかせてさらに騒ぐという中学生でも今日日痛すぎてしないだろう振る舞いをしています。もちろん、このあと警察にはきっちり怒られたようです。

 しかもこの騒動にはしょうもないオチがつきます。なんと、荻野はフェミニスト議連にそもそも署名を送っていなかったのでした。7万人7万人と騒いでいたのはネットのことだけで、現実に署名を受け取らせるための行動はほとんどしていませんでした。

 このことはフェミニスト議連の議員の中で特に強く攻撃された増田かおる松戸市議がブログで明らかにしています。
 7万人の署名に関して
 フェミ議連の元に届いたのは6名の代表者の名前が記載された抗議文がメールで届いただけで、署名簿自体が届いたことはありません(統一教会に関係していた方は削除されたようですね)。
 何気に統一教会関係のこともさらっと書いています。強い。

 このことを私が指摘すると、荻野は先ほどのツイートを行い言い訳をしたわけです。しかし、自分に都合の悪い署名を受け取ろうとしないのは当然、ましてや嫌がらせの最中にその原因となった支離滅裂なものとなればなおさらです。そこを受け取らせる、あるいは受け取らなかったことをもって更なる運動につなげるのが運動というもので、荻野はその点を一切わかっていなかったと言わざるを得ません。

 結局、この7万人署名はどうなったのか不明です。個人情報がどうなったのかもわかりません。統一教会関係者がかかわっていましたし、妙なことになっていなければいいのですが。

 ここまで、荻野の様々な問題行動を解説しました。Twitterでの暴言放言を含めればさらに多いのですが、長すぎてもなんですからこの辺にしておきましょう。このような議員に投票すべきではないことだけ、覚えて帰っていただき、拡散もしていただければ幸いです。