2015年02月11日
動脈列島
1975年制作、増村保造監督の「動脈列島」を観ました。
新幹線ひかり号内でニトログリセリンを使用した爆発物と脅迫状が発見されました。新幹線の騒音と振動対策しなければ、10日後に列車を転覆させるという内容。翌日、豊橋駅構内でも同一人物の犯行と思われる脱線事故が発生します。国松警察庁長官(小沢栄太郎)は、警察庁犯罪科学研究所長の滝川保(田宮二郎)を、この事件の捜査本部長に任命します。
犯人の要求が名古屋の公害訴訟原告団と類似しているのを知った滝川は、新幹線公害の科学的根拠をレポートした医師・秋山宏(近藤正臣)に目をつけるのでした。名古屋中央病院臨床研究医の秋山は、恋人の薬剤師・君原知子(関根恵子)にニトログリセリンを持ち出させた後、ヨーロッパ旅行に出かけると告げ姿を消します。だが、ヨーロッパ旅行に行ったのは秋山のいとこで、秋山の指紋と脅迫状の指紋が一致、捜査陣は秋山を犯人と断定します。
秋山の逃避行中、医師への不信感から看護婦をやめスナックのホステスになっている芙美子(梶芽衣子)は、秋山を指命手配中と知りながら自分のアパートに誘います。
実行予告日、厳重な警戒網を突破した秋山はトンネル近くに潜み、無線でブルドーザーを操作し、線路にめがけますが、捜査陣に発見され包囲。連行されて来た知子は犯行が失敗した事を秋山に呼びかけるのでした。
1964年10月に開業した東海道新幹線は、東京オリンピック開催にあわせるためにわずか5年の突貫工事で完成させたため、環境問題などは省みられず、騒音被害が顕著となり、1974年には沿線の住民575人が国鉄に対して集団訴訟を起こします。その社会問題を背景にした清水一行の小説の映画化。知能犯・近藤と切れ者捜査官・田宮のやりとりが緊迫してます。個人的には捜査一課長の小池朝雄さんの表情がいいです。計画を遂行しようとするわりに、途中で梶さんのような美女との関わったりして近藤さん、なんか得な役割だなあ。
新幹線がそんな社会問題をはらんだのも過去のこと、いまは町おこしのために東北だのあちこちに新幹線が走り出し、北陸も開業に向かって歓迎ムードです。それどころか、将来リニアまで計画されているのですが、果たして必要なのかな。新幹線が経済効果をあげたのも過去のことになりつつあると思うのですが。どうなんでしょう、自治体の首長さん。
新幹線ひかり号内でニトログリセリンを使用した爆発物と脅迫状が発見されました。新幹線の騒音と振動対策しなければ、10日後に列車を転覆させるという内容。翌日、豊橋駅構内でも同一人物の犯行と思われる脱線事故が発生します。国松警察庁長官(小沢栄太郎)は、警察庁犯罪科学研究所長の滝川保(田宮二郎)を、この事件の捜査本部長に任命します。
犯人の要求が名古屋の公害訴訟原告団と類似しているのを知った滝川は、新幹線公害の科学的根拠をレポートした医師・秋山宏(近藤正臣)に目をつけるのでした。名古屋中央病院臨床研究医の秋山は、恋人の薬剤師・君原知子(関根恵子)にニトログリセリンを持ち出させた後、ヨーロッパ旅行に出かけると告げ姿を消します。だが、ヨーロッパ旅行に行ったのは秋山のいとこで、秋山の指紋と脅迫状の指紋が一致、捜査陣は秋山を犯人と断定します。
秋山の逃避行中、医師への不信感から看護婦をやめスナックのホステスになっている芙美子(梶芽衣子)は、秋山を指命手配中と知りながら自分のアパートに誘います。
実行予告日、厳重な警戒網を突破した秋山はトンネル近くに潜み、無線でブルドーザーを操作し、線路にめがけますが、捜査陣に発見され包囲。連行されて来た知子は犯行が失敗した事を秋山に呼びかけるのでした。
1964年10月に開業した東海道新幹線は、東京オリンピック開催にあわせるためにわずか5年の突貫工事で完成させたため、環境問題などは省みられず、騒音被害が顕著となり、1974年には沿線の住民575人が国鉄に対して集団訴訟を起こします。その社会問題を背景にした清水一行の小説の映画化。知能犯・近藤と切れ者捜査官・田宮のやりとりが緊迫してます。個人的には捜査一課長の小池朝雄さんの表情がいいです。計画を遂行しようとするわりに、途中で梶さんのような美女との関わったりして近藤さん、なんか得な役割だなあ。
新幹線がそんな社会問題をはらんだのも過去のこと、いまは町おこしのために東北だのあちこちに新幹線が走り出し、北陸も開業に向かって歓迎ムードです。それどころか、将来リニアまで計画されているのですが、果たして必要なのかな。新幹線が経済効果をあげたのも過去のことになりつつあると思うのですが。どうなんでしょう、自治体の首長さん。