木静職誌

木静謙二の仕事情報などを書いています。

18歳未満の方、または成人向けの性的な描写作品やそれに触れる内容に嫌悪を示される方の閲覧はお断りしています。
何卒、ご了承いただいた上で閲覧下さい。

すっかり更新が止まってしまってすみません

 お世話になっております。木静です。
 Twitterなどの利便性にかまけてlivedoor Blogさんの方の更新が止まってしまっていますが、備忘録としても他のポータルに役割を移そうかと考えています。
 今後は下記のSNSなどでの情報発信が中心になります。よろしくお願いします。


Twitter(@kisizukakenzi

');var t='483057',e=n.getElementById(i.toString()),a=new XMLHttpRequest;a.open('GET', 'https://id.fantia.jp/fantia/plugins/fanclubs/'+t+'/with-posts');a.setRequestHeader("X-Alt-Referer", window.location.href);a.onload=function(n){e.innerHTML=a.responseText};a.send();}(document);

12月11日発売 ペンギンクラブ山賊版2018年1月号

 お世話になっております。木静です。
 寒いですね……。
 今年はインフルエンザの予防摂取を受けられなかったので、外出時は必ずマスクを付けるようにしている今日このごろです。

 Twitterで見かけたのですが、こまめに水分補給をして喉粘膜の菌などを胃に流してしまうことが風邪などの感染予防にいいそうです。まな板などの調理用品の殺菌なんかもそうですが、菌のサイズからすると水でさっと流すだけでも結構落ちるらしく、マメな手洗いやうがいもそういうことなんですね。

 年末年始に疲れが出て体調を崩すと大変なので、みなさんもどうかお気をつけ下さい。


 そんなこんなで12月11日発売 ペンギンクラブ山賊版2018年1月号が発売中です。
 「境界のイワサカ荘」第三話、18Pが掲載されております。
 今回は新キャラクターが登場します。
貫田宇沙美

 白ギャル風、という事で元々のプロットでは女子高生を想定していたんですが、掲載誌を取り巻く時流なんかも鑑みて「エッチなお姉さん」ぐらいの設定に落ち着きました。
 前話までの那美さんが黒髪ということで、宇沙美さんは白髪です。一人称が「あーし」でタレ目がちな感じが可愛く描けたと思います。

 コンビニ・書店など最寄りの販路で是非、お買い求め下さい。よろしくお願いします。
 こちらのサイトで他にも一部掲載作品のサンプルが見れます。

境界のイワサカ荘_第03話_サ

 以下、冒頭4ページまでのサンプルになります。

境界のイワサカ荘_第03話_01
境界のイワサカ荘_第03話_02
境界のイワサカ荘_第03話_03
境界のイワサカ荘_第03話_04







ペンギンクラブ山賊版2018年01月号[DMM]


 電子書籍での配信は雑誌に少し遅れての販売になるようです。

ペンギンクラブ山賊版の連載について

お世話になっております、木静です。

今年も残す所3ヶ月を切ったのが信じられないぐらい時間が早いです。
ここのところ、twitterの手軽さに甘えてブログを更新していませんでした。
すみません。

先週、色々思う所あって仕事部屋の大掃除をしました。

身内の話になりますが、昨年叔父を亡くしまして。その供養から遺品整理などに少し関わり、何でも生前から準備しておかないと後でみんなが困るね、という話をしていましたら、今度は独居していた叔母が施設に移ることになり、その長年暮らしていた部屋の生前整理をする事に。これはこれで大変面倒な作業でした。それをきっかけに、自分も万が一何かあった際には他人の手を少なからずわずらわせる事になると思い、少しでも片付けておかねばと思い至った次第です。

長年使っていなかったA3スキャナーを大型ゴミに出し、2年以上本棚から出さなかった資料は処分することにして、本棚に入り切らない床積みだった本や雑誌も片付いて部屋がずいぶんすっきりしました。床に物がないというだけでもずいぶん気持ちのありようが違うので、これからは少しずつマメに片付けを心がけようと思います。いつも確定申告前にならないとやらない領収書などの整理も大まかにですが済ませたという……。人間きっかけがあると動けるものですね。

それはさておき。
ペンギンクラブ山賊版の2017年9月号から、連載を隔月で始めています。
タイトルは「境界のイワサカ荘」

下記画像はtwitterでの告知に使用したものです。

境界のイワサカ荘_第01話_01
境界のイワサカ荘_第01話_02

現在登場しているキャラクターはこの二人。
天戸力
岩坂那実

そして、10月11日に発売の11月号には第2話が掲載される予定です。

境界のイワサカ荘_第02話_サンプル01
境界のイワサカ荘_第02話_サンプル02

発売日は連休明けになりますが、ご利用の店頭・販路などで見かけた際には是非、よろしくお願いします。


COMICペンギンクラブ山賊版2017年9月号
キグナス
富士美出版株式会社
2017-08-30



COMIC HOTMILK濃いめ♥ Vol.6

お世話になっております、木静です。

完成

twitterでは告知させていただいておりましたが、ブログの方は更新できていませんでした。
9月20日に発売されている「COMIC HOTMILK濃いめ♥ Vol.6」にて表紙と、巻中のイラストを担当させていただいております。

以下、ラフや没ラフなど……。

D
A
B
C

「Intention」の続きを期待していただいていた方には申し訳ありません。
今回は表紙と巻中のイラストのみとなります。
「Intention_04」も鋭意構想中です。

実は途中まで作業に入っていたのですが、思いの外、描いていたネタが時事ネタっぽくなってしまったというか、特定のモデルを想起させるつもりはないのにそうなってしまいかねない設定と展開だった為、改めて構想を組み直す事にした次第です。何卒、長い目でよろしくお願いします。

COMIC HOTMiLK濃いめ vol.6
コアマガジン
2017-09-20

COMIC HOTMiLK濃いめ 5
コアマガジン
2017-07-20


アキバブログさんが紹介記事を書いてくださっています。
合わせて御覧ください。
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51553444.html

7月20日発売 コミックHOTMILK濃いめVol.5

 お世話になっております。木静です。

2017ルルナ暑中見舞い


 まったくもって毎日暑いですね。梅雨は明けたそうですが、猛暑は今しばらく続きそうです。
 台所で炒め物なんかしてますと汗だくになってしまって、首に巻いたタオルで汗をぬぐいながら支度をして、食卓に着くやいなやまず冷たい麦茶を飲み干すような日々を過ごしております。
 疲れから夏風邪もひいてしまい、早めのパブロンとクエン酸+ビタミンC+ハチミツの水溶液を飲みながら先週はどうにか乗り切ったのですが、まだ扁桃腺の腫れと熱っぽさを微妙に感じながら今、ブログの更新をしています。

 皆さんも夏バテ対策、熱中症対策にはくれぐれもお気をつけ下さい。


 そんなですが7月20日発売の「コミックHOTMILK濃いめVol.5」にて18ページ「Intention 3」が掲載されております。
 今回のキャラクターはこんな感じで、肌トーン12%の褐色肌ギャルママとなっています。

石江ルルナ

本文サンプルはこんな感じです。

Intention03_サンプル

あと、おまけで多分雑誌掲載時のタチキリで顔が切れちゃうと思うカットを。

Intention03_サンプル02

 導入は強引な感じの【トイレで】【ショートパンツ履いたまま】【立ちバックで】【即生ハメ】【遠慮ない中出し】
 からの、なし崩し的な和姦―――と、なっております。
 今回、3話目にして設定上、子持ちの人妻が出てきましたが、特にそういうママ感は出してないので軽く読めるように描いたつもりです。

 店頭などでお目にかかりましたら、是非お手にとっていただければ幸いです。
 暑い最中ですが、よろしくお願いします。

 編集部のブログの方も合わせて御覧ください。



COMIC HOTMiLK濃いめ 5
コアマガジン
2017-07-20


コミックホットミルク 濃いめ VOL.5 - アダルトブック通販 - DMM.R18
 http://www.dmm.co.jp/mono/book/-/detail/=/cid=208book13942092017/



 アキバブログさまが紹介記事を書いてくださっています。
 ページの一部がサンプルとして見れます。
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51550099.html

サイン本を描きました

 お世話になっております。木静です。

 単行本発売から1ヶ月も過ぎまして、おかげさまで各書店さまなどでの売れ行きも好調のようです。お買い求めいただいた皆様に改めてお礼申し上げます。出版社さんや取次さんへの面目も立ったと思うので、ほっと胸をなでおろしている所です。本当にありがとうございます。

 あれこれしている内に気が抜けたからか、その後ガクッと体調を崩してしまいまして。半年ほど前から時々、酷いめまいに襲われることがあったのですが、それが毎日続くようになり、今は最寄りの耳鼻咽喉科に通ってお薬をいただいています。

 どうも「良性発作性頭位めまい症」という、めまいに悩む方の多くがコレらしいんですが。三半規管に耳石というカルシウムの固まりが入り込むことでリンパ液の傾きを狂わせて三半規管を正常に働かなくさせるというような症状で、命に別状はないとのことで安心なのですが、何分めまいが頭を動かすと起きるもので、なかなか普段通りの生活が難しい、今日このごろです。お薬のおかげか一時よりはずいぶん楽になっています。

 皆さんも身体に異常を感じたら、できるだけ早くお医者様にかかりましょう。
 僕も、今年は健康診断なり人間ドックを受けようと思っております。


 それでぼちぼち仕事も再開しておりまして、ペンギンクラブ編集部のご厚意でサイン本の読者プレゼントの企画が、ペンギンクラブ誌上で予定されています。10冊、描かせて頂きました。iPhoneで撮影したもので恐縮ですが、この場を借りて公開しておこうと思います。(なにぶんアナログの下描きなしの一発描きなので、描いた順番ごとに出来にばらつきがありますが……)

 何月号のペンギンクラブで応募要項など発表されるかが分かり次第、またtwitterなどで告知させていただこうかと思っております。すでにお手元にお買い求めいただいた単行本をお持ちの方も、ご応募の方、よろしくお願いします。

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4月28日発売 富士美出版「女教師に告ぐ」 単行本告知

お世話になっております、木静です。
世間ではGWを間近に控え、中には10連休近いお休みを計画される話も聞こえてきます。
皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 そんな中、この度4月28日(金)に4年半ぶりの新刊が発売される事になりました。

女教師に告ぐ・表紙

 先立ってtwitterでも軽く告知させていただいたのですが、改めてご説明させていただくと、過去8年間に辰巳出版(富士美出版)の「COMIC桃姫」「COMICバズーカ」「WEBバズーカ」を中心に描いたショートカラー原稿をまとめた、なんとフルカラーの単行本となっております。

このご時世に、紙媒体でフルカラーの本を出していただけるというのは、大変にありがたいコトで、表紙カバーにも、特色インクを2色も追加で使っていただいてなかなか豪華な一冊となっております。

 価格は ¥ 1,101です。
ページ数が112Pとやや薄めではありますが、フルカラーなのと、収録作品数が19本と多めなのでボリューム感はあると思います。

以下、収録作品の紹介と、発表当時を思い返しながらの簡単な解説です。修正具合などは発売される単行本に準じてありますのでご購入ご検討の一助として下さい。(一部変更はあるかもしれません)一作ごとにコメントを挿入するのでちょっと長くなりますが、よければお付き合い下さい。

女教師に告ぐ01
 「女教師に告ぐ①体育教師 皆川緑」ショートカラー4ページ。
 「COMIC桃姫」2009年4月号に掲載されました。今回収録作品の中では最も古い原稿になります。
陵辱色はやや強めです。

 今回の単行本のタイトル「女教師に告ぐ」を冠する4作品には一応ナンバリングが付いてはいますが、それぞれ発表当時は、まとまった企画という訳ではありませんでした。

 僕の初単行本「今夜とにかく陵辱が見たい。」が、2009年にリマスター版として装丁とタイトルを一新して「真・今夜とにかく××が見たい。」として発売されました。そこに未収録原稿として追加で入った「女教師に告ぐ 国語教師~春日美奈子編~」という読み切りが、企画としては一番最初にあったものです。

とりあえず基本の五教科を担当する女教師を連作で、という企画だったように記憶しています。が、当時の状況から「COMIC桃姫」で形になることはなく、その後6年の歳月を空けて、2015年に改めて「WEBバズーカ」で「女教師に告ぐ」のシリーズを3本描くことになりました。その後、掲載誌の傾向なども鑑みて「女教師に告ぐ」シリーズはその4作品で打ち止めになりましたが、機会があればまた女教師モノに挑戦してみたいとは思っています。

女教師に告ぐ02
 「女教師に告ぐ②数学教師 南里遥」 ショートカラー6ページ。
 2015年の「WEBバズーカ Vol.12」に掲載されました。
押し切り和姦って感じで陵辱感は薄め、背徳感推しとなっています。

 後の収録作品と前後しますが「WEBバズーカ」が電子書籍専売雑誌として立ち上がる以前、コンビニ誌として「COMICバズーカ」がありました。
 元々、表紙のイラストと4ページのショートカラーを隔月のローテーションで描かせていただくようになったのが「COMIC桃姫」以来、お仕事させていただく機会のなかった辰巳出版さんとのご縁で。

 その後「COMICバズーカ」が廃刊になり、しばらく合間があったのですが「WEBバズーカ」が立ち上がる中で、改めてお仕事をいただくようになりました。

 コンビニ誌時代は、誌面の尺などもあってショートカラーは4ページだったんですけれども、電子書籍専売になってからは、予算面はもちろん難しい所ではありましたが、誌面の尺に融通がある程度効くという面があり、ショートカラーのページ数を4枚から6枚に増やせるように交渉していただいたのを覚えています。

 時代性もありますが、今ショートカラーも4枚だとちょっと抜きどころに足りないというか、見開きになる2・3ページを除けば、1ページの導入と4ページのオチで出来ることが限られてくるので、そういう意味でも一作品のページ数を増やしていただけたのはありがたかったです。

女教師に告ぐ03
 「女教師に告ぐ③ 英語教師 エミリー」
 ショートカラー6ページ。
 2015年の
「WEBバズーカvol.16」に掲載されました。比較的新しめの作品ですね。
 女教師に告ぐシリーズの中で、個人的に一番気に入っているタイトルです。今見るとちょっと文字数多いですけど、なんかこう女教師と生徒のバカなノリが楽しかったです。土下座からの和姦です。

 本当は金髪碧眼の女教師にしたかったんですけど、やっぱり裾野を広く持ちたいという場合、意外と金髪碧眼って需要が狭いらしく、その辺は打ち合わせで調整してこんな感じになりました。
 当時、ぽってりした唇と、彫りの深い顔立ちが自分の中で流行ってたんだなーという。ハーフっぽいお顔立ちが好きでした。

女教師に告ぐ04
 「女教師に告ぐ④ 美術教師 麻生麗子」 ショートカラー6ページ。
 2015年の「WEBバズーカvol.20」に掲載されました。
 一応、脅迫陵辱風味ではありますが、M調教的なノリなので悲壮感とか特にないと思います。

 女教師モノでこう、担当科目でキャラクターに特色を出すって難しくて、早々に諦めた結果の美術教師という発想でした。あと描いてないの「社会科」とかですかね……。

てれうさ
 「てれうさ」 ショートカラー4ページ。
 2009年の「COMICバズーカ」6月号に掲載されました。
 カップルのバカなノリでの軽いHモノです。

 発表時期が前後して、こちらまた古い原稿になりますが。絵柄もちょっと今より濃い感じですね。一部、直せる所は直したりもしています。

 当時、コンビニ誌の「COMICバズーカ」では表紙イラストを担当する号に一緒にショートカラー4ページを描くという感じだったので、各作品の前後にその時の表紙イラストも収録されています。

 毎回コスチュームだったり、シチュエーションを打ち合わせで決めてから話やキャラクターを考えるという流れで作っていて。なのでこれの場合は「バニーガールで」という指定がまずありましたね。

フライトプラン
 「フライトプラン」 
ショートカラー6ページ。
 2010年「COMICバズーカ」6月号に掲載されました。

 この辺になると、最近とそんなに絵柄の変化はない気がします。
 エロ漫画時空によくある、ドリーム漫画になっております。夢和姦です。

 ぱっと見で分かる方もいるかと思いますが、当時ブリトニー・スピアーズさんの
MV「TOXIC」に刺激を受けて描いてますねコレは。僕は飛行機に乗った経験は台湾旅行に行った中華航空のエコノミーしか知らないので、ファーストクラスの資料を探すのにやや手間取ったのを思い出します。

スイミングクラス
  「Swimming Class」 ショートカラー4ページ。
 2010年「COMICバズーカ」10月号に掲載されました。

 おねショタ的な和姦です。表紙はマイクロビキニ、作品中は競泳水着を着てますが絡みになると全裸になっているので、コスプレ的なうまみはそれほどないですね。シャワールームでスイミングスクールのマセガキとなし崩しにエッチという感じの、まあ僕が割と得意とする基本構図です。

シンギングダンシング
  「Singing&Dancing」 ショートカラー4ページ。
 2011年「COMICバズーカ」2月号に掲載されました。

 セクシーを売りにするシンガーがマネージャーと控室で合間に性欲発散、みたいな軽いノリの和姦です。

 タレ目とホクロが描きたかったんだろうな、と今読み返すと思いますね。
 倖田來未さんが「エロかっこいい」みたいな路線で露出していた時期だったから思いついたネタだったかもしれません。

ため息をつくと
  「ため息をつくと」 ショートカラー4ページ。
 2011年「COMICバズーカ」6月号に掲載されました。

 コンビニ誌の購買層を考えて、地に足の着いたエロ漫画に需要があるのかなと打ち合わせで出たテーマがいわゆる「OL」で考えたネタだったと思います。近年描くようになったオフィスラブのネタはこの時期から考えるようになったので、その起点になった作品かもしれません。人妻とかお姉さんに需要を見出されて依頼を受ける事が多いので「OLで年下の部下」みたいな、このラインを開拓できたのは勉強になりました。

嫁はつらいよ?
 「嫁はつらいよ?」 ショートカラー6ページ。
 2016年「WEBバズーカvol.28」に掲載されました。

 これはもう最近の作品ですね。絶倫のひいおじいちゃんと、その孫に嫁いだお嫁さんの介護和姦です。

 僕の歳も歳なので、周囲にもそういう介護の話が聞こえてくるようになって、僕も他人事ではないので色々考えている中で思いついたネタでした。

 ショートカラーなので、絡みが寝たきりのひいおじいちゃんとだけなのはちょっともったいない気もしますね。設定だけは色々作った記憶があるので、機会があればまた描きたいキャラクターです。若干ギャル系のニュアンスが入った若妻みたいなトコも僕にしては珍しいキャラクターだと思いますし。

ピンクバケーション
 「PINK★VACATION」 ショートカラー4ページ。
 2011年「COMICバズーカ」10月号に掲載されました。
 夢うつつレイプ気味でありながら、気持ちよかったからいいか☆的な軽いノリのオイルマッサージ和姦です。

 新しい作品と古い作品が交互に並んで時系列にそっていないのは、印刷時の折の都合で見開きを合わせるために前後しているという理由もあるので、その辺はご了承下さい。
 今でこそこう、AVなんかでもオイルマッサージ店モノがジャンルとして確立されてたりしますけども、そのはしりの時期だったのかもしれません。実は収録作品中、一番記憶にないタイトルがコレです。

セクシーダンス
 「Sexy dance」 ショートカラー4ページ。
 2012年「COMICバズーカ」2月号に掲載されました。

 職業ファンタジーの和姦乱交モノです。
 ベリーダンスとか流行りだした頃に思いついて描いたように思います。

 今更な話ですが、エロ漫画やポルノにおけるいわゆる「職業ファンタジー」というジャンルがその題材となる本来の職業やその従事者を毀損するものでは、決して、決してない、という事はご理解いただきたいと思います。
 まあこれはエロ漫画に限った話ではないですけど。そういう意味でも分別あるとされる「大人の読み物」である、という大前提があるからこそ、様々な表現、文化が生まれる世界なんですよね。

魅惑の実験室
 「魅惑の実験室」 ショートカラー4ページ。
 2012年「COMICバズーカ」6月号に掲載されました。

 エロ漫画の鉄板設定にマッド・サイエンティストモノってありますね。その典型的な博士と助手をやってみた話です。エロコメディの暴走和姦です。

需要と供給
 「需要と供給~Outsourcing of love~」 ショートカラー6P
 2016年「WEBバズーカvol.24」に掲載されました。

 合意で妻を他者に抱かせる老齢夫の話で、昔の、南里征典さんなどに代表される小説風なイメージを目指したネタです。背徳和姦です。ちょっと昭和のテイストですよね、サラリーマンが特命を受けて女性と関係を持つことで話が周る感じの。

 狙っている所がそういう古典小説的なニュアンスだからか、モノローグなどの文字量が多くなっています。文字が邪魔だという方もひょっとしたらいるかもしれませんが、ここ近年の僕の作風は文字量がとにかく増えていて、官能小説的な文章のエロスとエロ漫画を合わせるとよりエロくなるんじゃないか、という傾向がそうさせているのだと思います。

恋色フィットネス
 「恋色フィットネス」 ショートカラー4ページ。
 2012年「COMICバズーカ」10月号に掲載されました。

 よくあるセックスで痩せようみたいなカップルの甘い和姦です。

アイドル
 「IDOL」 ショートカラー6ページ。
 2013年 コアマガジン社「COMICメガストア」5月号に掲載されました。

 今回収録される作品の中では最も陵辱感強め、オチもダークです。ネタはよくある芸能界の暗部ファンタジーで、ベタですけどね。こういう堕ちっぱなしで終わる類のエロ漫画も嫌いではないのですが、コンビニ誌だと難しい所もあるので、掲載誌が平綴じの成年マーク付きならではというところでしょうか。

 これはコアマガジン社さんのCOMICメガストア編集部のご協力を得て原稿を収録させていただきました。ありがとうございました。

 商業原稿というのは基本、掲載された雑誌を発行している出版社から単行本にまとめるのが筋なんですけれども、フルカラーの原稿ってなかなか一冊にまとめる機会がないものですから、今回はいくつかの原稿を複数の出版社にお願いし引き上げさせていただいて収録しています。

 よく知られることでもありますが、雑誌、特にエロ漫画雑誌は基本、出せば出すだけ出版社は赤字なんです。
 作家に支払う原稿料だけでなく、諸々関係従事者の人件費やら、印刷、出版にかかる経費を雑誌の売上だけで回収できてるのは極めて一部だけで、大体一冊の雑誌で数百万の赤字が出るんです。

 なので、単行本の売上でその経費を回収するビジネスモデルなのですが、昨今、単行本も部数が伸びないものですから、その形態もなかなか難しい時代になってきました。そういう事情もあるので、今回、未収録原稿の回収・使用に快くご理解いただいた各出版社、担当編集者さんに深く感謝しております。

 この2013年~2015年の時期は……色々ありました。あまりにツラい時期だったので記憶が飛んでたりもします。
アネモネ
 「Anemone」 ショートカラー4ページ。
 2011年少年画報社「ヤングコミック」11月号に掲載されました。
 昭和テイストの押し切り和姦です。

 これも他社さんからの引き上げ原稿です。「ヤングコミック」良い雑誌ですよね。ヤングコミック編集部のご協力をいただきました。ありがとうございました。

となりの瞳子さん
 「となりの瞳子さん」 ショートカラー4ページ。
 2013年「コミック TENMA」2月号に掲載されました。

 隣近所にエッチなお姉さんが住んでいたら、という夢ですね。和姦です。

 「コミックTENMA」……これも廃刊しちゃいましたね……。上記でも触れましたが、雑誌の発行で毎回出る赤字を出版社が単行本で回収できないと、出版社の体力が保たないんで仕方のない流れではあるんですけれども、歴史のある雑誌だったので、もう描けないのは寂しいですね。茜新社さんのコミック編集部のご協力を得て収録させていただきました。ありがとうございました。

紗綾さんはことわれない
 「紗綾さんはことわれない」 ショートカラー6ページ。
 2016年「WEBバズーカvol.30」に掲載されました。

 家庭教師のお姉さんと、思春期ならではの絶倫男子という。ベタです。和姦です。

 今回収録作品の中では最も新しいものです。「WEBバズーカ」での最後のタイトルでもありました。これが掲載された次の号で廃刊しちゃったんですよね。

 雑誌の赤字の話は先程もしましたが(世知辛い話で申し訳ありません)じゃあ電子書籍はどうなんだ、と。
 「WEBバズーカ」は「COMICバズーカ」が廃刊して、電子書籍専売に形を変えて発行が続けられていたわけですが、これも厳しかったらしいです。

 デジタルで描かれたフルカラーの原稿は、モニター上の発色を印刷では完全には再現できないので電子書籍向きではあったんですが、電子書籍がまだまだ意外と売れてないという。まだこれから模索が必要な市場ですね……。


 ――と、以上が収録作品紹介でした。

 さて。
一部の専門店・書店さまでは販促として購入特典のペーパーを描き下ろしています。

(以下・順不同)
汎用
メロンブックス
まんが王
とらのあな
オータムリーフ

 それぞれお買い求めしやすい販路でご購入をご検討お願い致します。

 今回の単行本が次回作へと繋がりますので、どうかよろしくお願いいたします。


アキバブログさんが紹介記事を書いて下さいました。
合わせて御覧ください。
http://blog.livedoor.jp/geek/preview/edit/4dfa51ccb4fee306d939b312a555a873

3月21日発売 コミックHOTMILK濃いめVol.3

 お世話になっております。木静謙二です。
春も近くなってきましたが、まだまだ寒の戻りは繰り返しくるようです。
寒暖の差や気圧の変化など、人の体は意外なほど目に見えない影響を受けるそうで、意識しないうちに身体に無理をさせているらしいです。言われてみれば季節の変わり目は体調を崩しがちですし、気分にも波が起きやすいように思います。

 皆様も身体を冷やさぬよう、お気をつけ下さい。

 最近、百均で泡の出るポンプとハンドソープを買いまして、作業の合間合間に手を洗うという気分転換を日課にしています。集中力が落ちてきた時や、上手く進められない時に、とりあえず手を洗う事でリセットがかかり、気を取り直して机に向かえるようになった気がします。おすすめです。

 そんなこんなで、3月21日(火)発売の「コミックHOTMILK濃いめVol.3」に
18ページ読み切り「Intention 2」が掲載されております。「コミックHOTMILK濃いめVol.1」に掲載された同タイトルの一応、続編ではありますが、主要キャラクターはまた違うので、読み切りとして読めるものになっていると思います。

 【CU探偵社 時栄 海斗】と記された名刺を手に、一人の主婦が不安そうな面持ちでたたずんでいる。そこに、まだ幼さすら残る青年があらわれ、声をかけた。

木村 光希さんですよね。どうも、CU探偵社の時栄です。
 こんな所までご足労いただいてすみませんねー。
 とりあえず、ゆっくり話ができるトコロ、行きましょうか」

(……彼はどこまで知っているのだろうか……私の秘密を……)

 青年との出会いが、光希の隠された秘密をあらわにする―――。
 と、こんな感じの冒頭になっております。
先立ってtwitterでも告知させていただいていますが、今回の主演女性キャラクターはこんな感じです。
木村光希
Intention02サンプル

 陵辱感はやや強め。18ページと尺はやや少なめではありますが、集団によるモブ乱交の回想シーンもあり、表題通り「濃いめ」の内容となっています。が、読後感は陰鬱ではないように心がけました。(いちおう、コンビニ誌ですので……)

 是非、お求めやすい販路でお買い求めの上ご覧下さい。よろしくお願いします。



 アキバブログさんが記事に取り上げて下さいました。
拙作以外の掲載作品などもそちらでサンプルが見れるので合わせてご覧頂いて、ご購入のご検討の一助として下さい。
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51543478.html

 また、コアマガジン編集部のブログでも段階的に更新があるようなので、そちらもよろしくお願いします。
http://blog.livedoor.jp/comic_hotmilk/archives/69629430.html#more

12月29日発売 コミック ホットミルク

すっかり冬らしくなって足元が冷えますね。お世話になっております木静です。
ちょっとお高いですが、足を腰まですっぽり覆う電気足温器を仕事中は重宝しています。
上半身は寒くても足元あったかで眠くなりにくいですし、おすすめです。


(別にこれ、アフィリエイトじゃないですよ)

それはさておき12月29日発売のコミックホットミルクで、露出度肌寒そうな表紙とピンナップカラーイラストが掲載されます。
ホットミルク新年号表紙_修正03

今回結構難産で、完成に落ち着くまで結構ラフも直しもやりました。
以下、その過程をご笑覧ください。

編集部から出たキャラクタープロットは「ブックフェアをやっている本屋さんのキャンペーンガール」でした。

表紙ラフA1
表紙ラフA2
表紙ラフB1
表紙ラフB2

口の直しが最近多くて、口を開けた状態の舌と歯を見せたい僕と、見えるとちょっと絵柄がリアル寄りになってしまうので避けたい編集さんとの交渉が続きます。

比較

大体、普段は2パターンぐらいのラフを最初に出すんですが今回は指定されたキャラクタープロットから上手くイメージが出なくて4パターン出しました。で、コレが没になって。

表紙ラフ02

ブックフェアのキャンペーンガールって何だ?という、自分でもよく分からなくなってしまったのでイメージを最初から作り直して「ブックフェア→本→司書さん」という思考の流れで、衣装デザインをコンパニオンというよりは司書さんのイメージで考えました。

表紙ラフ改A
表紙ラフ改C
表紙ラフ改D

ここでも口のパターンで迷ってますね。
結局上記のイメージで固まりました。

背景もちまちまがんばりました。

ホットミルク新年号表紙背景

こちらはピンナップの背景。

背景だけ

背景用に描いたポスター的な素材

合成素材ポスター

僕、この仕事けっこう長い筈なんですけど、いまだにIllustratorが使えないので、レタリング・デザインの能力にとぼしいのが露呈してしまいますね。色々とソフト面ハード面も勉強してかないとそのうち詰むと危機感だけは抱いているのですが、なかなか……。一応、ComicStudioからClipPaintへの移行は少しずつ勉強しています。

というわけで、12月29日発売のコミックホットミルク、よろしくお願いします。

2016年の更新はこれが最後となるかと思います。本年もお世話になりました。また、ご愛顧ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

観劇雑記 劇団May「モノクローム」

お世話になっております。木静です。

ここ数年、ほぼ仕事の告知しかブログでは書かなくなっていましたが、昔は「はてなブログ」で普通に雑記なんかも書いていたのをふと、思い出しました。

だからという訳でもないのですが、久々に雑記など書かせていただこうかと。
今回は観劇の感想記です。お時間ございましたら、暇つぶしにお目通し下さい。


大阪の小劇場といえば、今はもう無くなってしまった扇町ミュージアムスクエアなんかが懐かしい場所として記憶にありますが、今でも小劇場やちょっとしたイベントスペースはそこかしこにあって、小劇場が減ってきたと言われた一時期よりも、今は増えてきたのではという印象すらあります。昔はなかった地下アイドルなんて土壌も出てきたりして、そこに行けば毎日何かをやっている「ライブ体験」が再び重要視されるようになった流れもあるのかもしれないなと個人的には感じています。

そうは言っても、小劇場って、ちょっと一見さんに敷居高いですよね。場所が分かりにくかったり、どこかアングラな雰囲気。狭い小屋、窮屈な座席でお尻は痛くなるし、トイレも少なかったりして。よほど舞台の芝居が好きな人か、関係者しかわざわざ観に行かない、それが実際の所だと思います。チケットもシネコンなどで観れる映画より高かったりして。(まあライブが映画より高いのは当たり前なのですが)
なので僕も積極的に他人を誘ったり、無理におすすめしたりはしないようにしています。
ただまあ、こういった個人の観劇の感想からでも、小劇場でのお芝居に興味を持つ方がわずかでもいたらいいな、と思いながら、今これを書いています。自分も、他人に薦められてお芝居を観て、その生の面白さを初めて知るようになったものですから。相性のいい劇団と出会えて、お気に入りの役者さんを見つけられたら、上記したマイナス要素もそれほど気にならなくなるかもしれません。(とはいえ自分も小劇場に足繁く通うほどの人間ではありませんので、随分おこがましい話ではありますが……)
あ、あと話は少しずれますが有川浩さんの小説「シアター!」を読むと、小劇場に行くのが少し面白くなりました。


今回は「シアトリカル應典院」という、大阪は日本橋近くにある、お寺が開いている小劇場に行ってきたのですが、ここはロビーも広く、トイレも男女ちゃんと分かれていて数にも余裕があり、舞台スペースも天井は高く、客席も後ろが高くなって段々に椅子が並んで、前の人の頭で舞台がよく見えないなんて事もない。小劇場の規模としては、観客に優しい劇場です。日本橋の黒門市場からもほど近いですし、でんでんタウン~オタロード付近に足を運ぶ方にも、ちょっと観に行ってみようかなと思える立地だと思います。


上演されていたのは劇団Mayの「モノクローム」

twitterでは度々RTなどもしていたのですが、僕が何年も前から積極的に上演を見に通っている劇団です。
座長で作・演出を手がける金哲義さんの構成と舞台演出が好きで。

今回の舞台はこんな感じでした。
モノクローム観劇感想

天井が高いからできる舞台美術で、客席から見て右側の上手に高い舞台があって、結構な高さがありました。その上にあるのは映写機と映写室を表していて、映写機の向いた下手の先にスクリーンがあることが分かるようになっています。舞台左側、下手の平台が映画館の客席、中央の平台がそこで上映される白いスクリーンを表していました。

物語はその映画館を舞台として、そこに集う人々を中心に描かれています。
映画館といっても最近増えたシネコンのような、いくつもスクリーンがある映画館ではなく、昔ながらのフィルム映画を上映するような、古い映画館。

その映画館に、かつて火災で失われたと思われていた幻の映画フィルム「百鬼夜行」が持ち込まれる所から舞台は始まりました。

大雑把な登場人物をあらすじにそって説明すると、

◯フィルムが持ち込まれた小さな映画館で働く、映写技師の青年
青年は、時代と共に廃れていくフィルム映画の映写技師という職業に葛藤を抱えている。

◯青年が尊敬してやまない、その映画を撮った、老いた映画監督
老監督は、幻となって消えた筈の映画が掘り返されることに戸惑い、かつての後悔と向き合う。

◯幻のフィルムが上映される事を知り、その映画の撮影当時エキストラとして出演したという、生前の父親の姿を確かめに訪れた家族(父娘)
は映画鑑賞を苦手としていて、その14歳のはそんな父にわだかまりを感じている。

◯映画「百鬼夜行」に出演した、そこに写るかつての銀幕スター、映画俳優たち3人

彼らの現在と、過去と、そしてフィルムの中の映画、3つの時間が舞台上で並列し、また混ざり合って描かれていました。

ところで。劇団Mayの舞台演出の特徴のひとつに「暗転が少ない」ことが挙げられると僕は思っています。舞台上の場面転換を表す時の、舞台から客席から真っ暗になって何も見えなくなるアレです。
大抵は暗転中に舞台のセット、机や椅子など小道具が片付けられたり並べ替えられたりして、役者さんや立ち位置も入れ替わり、暗転が終わると次のシーンが始まる。そういう構成が舞台ではよくあると思うのですが、劇団Mayの舞台構成はこの暗転が少ない。あっても、それが演出として機能していて、単純にシーンの切り替わりや時間経過に使われることがない。暗転がポッカリ観劇にノイズとなる隙間を作らず、集中力を切らさないのでテンポがとてもいいのです。演じる役者さんは大変でしょうけど……。

モノクローム観劇感想02

そういう点で劇団Mayの舞台転換には毎回異なる工夫が様々にあるのですが、今回は先に図で示したように、下手と中央2つの平台と上手の映写室を示す高い足場、そして手前に開けた空間と、大きく4つに舞台を使うことでシーンをシームレスに見せる工夫がとても上手く機能していました。
また、主題が「映画」ということから、シーンの終わりにスポットライトの中にいる役者さんがそれぞれ映画撮影でカットとカットの間にカメラの前で使われるカチンコで、舞台上のシーン転換を自らのキュー出しでカメラ視点にいる観客に向けて行う、メタ構造の演出で観る側を飽きさせない工夫がありました。映画の撮影の多くは、台本の時系列に沿って最初からラストシーンに向けて順番に撮るのではなく、様々な都合によってバラバラに前後して撮られることが多いと聞きますが、そういう事も舞台上で再現して構成していたように思います。フィルムを一時停止、コマ送りして見せるのを舞台で役者さんが実際に動きを止めて再現する、たった6コマに写る俳優の表情を切り取る演出など、作・演出の金哲義さんの得意技、真骨頂といった感じすらします。(「欽ちゃんの仮装大賞」の晩年が、映画的視覚効果・演出を、舞台上で人力によりライブ再現する視覚体験に進化したのを連想します)

最近だと海外ドラマの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」で主演のケヴィン・スペイシー演じるフランクが画面のこちら側の視聴者に向けて突然話しかけてくるように、またアメコミ映画「デッドプール」で彼が観客にカメラ目線で話しかけ、なおかつ自分が虚構の中のキャラクターだと自覚して振る舞うように。「蒲田行進曲」の終盤の演出なんかも連想しますけれども、さっきまでキャラクターとして演じていた役者さんが、自在に役を離れ、役者本人として、また黒子として舞台を自在に行き来する。その目まぐるしい緩急が、2時間15分という長尺の舞台をテンポよく、中だるみを少なく見せるコトに成功しているように感じました。

またタイトルの「モノクローム」が示す、フィルム時代のモノクロ映画の「彩度のなさ」を、照明と役者さんの衣装などの配色で中央の平台に上手く表現していたのも印象的でした。
連想したのは、映画「シンドラーのリスト」でのモノクロ映画で表現された画面、そのごく一部分だけを赤色で染めて隠喩を残すような演出。そんな要素も効果的に働いていました。

劇団Mayの脚本は、それほど説明が多い作品ではないと思います。見ている内に、分からないなりに見ていた断片的な情報が段々と繋がって、なんとなく全体像がつかめてくるような、そういう構成がとても上手いです。(一貫した基本設定には独特な要素もありますけど、何作か見ている内になんとなく分かるようになりました)

まず、謎が示される。だから、舞台に引き込まれる。

今作で言えば、幻の映画「百鬼夜行」
何故それが幻と言われるのか、そして今になってそれが映画館に持ち込まれる理由。
ミステリのように、登場人物が現れる度に謎が提示され、少しずつそれが紐解かれ、それぞれの登場人物がたぐる、自らにつながるその紐(今回は文字通りフィルム)が終盤に向け一気に収束し、伏線が明かされていく構成は見事です。本当に感心しました。テーマと演出、用いられる手法に一貫性があって、見ていて気持ちがいいです。

また、劇団Mayの舞台の好きな点なんですが、現実に明確な答えの出ない問題をテーマに抱えている場合、舞台上でもそれに対して安易に答えを提示しないところが特徴的で。
劇中、悩んでいるキャラクターは最後まで悩んでいるし、劇中はっきり善悪・正誤のある答えが示されることもない。キャラクターは幕が引いた後も悩み続けるだろうことが推測できるし、劇中で描かれた問題がどう解決するのか、もしかしたら解決しないのか、観る側にも分からない。
時に重苦しいテーマを扱いながらも、幻想的な演出でどこかそれを寓話的に描くことで、現実の重苦しさから突き放してくれるような演出。押し付けがましくないというか……これをもって何かそういう問題について理解を示してもらおうとか、理解を得ようという作為を拝した、物語として仕上げる脚本のバランス感覚が絶妙だと思います。

作品に対して作り手が誠実というか、正直なのかもしれないな、と感じます。例えば映画撮影は俳優さんを様々な角度で撮り、また同じシーンでも何度も繰り返しカットを変えて撮影し、それらを素材に、編集次第でどうにでも印象を異なって見せることができるように、テーマに対するアプローチが多角的なので、鑑賞後はさほどモヤモヤせずに不思議と清々しい。まあ、それもまた金哲義さんのごく一面に過ぎないのだろうな、とも思います。振り幅が大きいから、外角へも振れるし、コンパクトに振ることもできる。

今回も、そういう見応えのある舞台でした。
劇団May、改めておすすめできる劇団だな。と思いました。(ただ、小劇場での2時間を超える観劇は、あれだけ環境の恵まれたシアトリカル應典院であっても、やっぱりお尻と腰が痛いです)


劇団May









あと細かい所を挙げていくとキリがないのですが、劇団Mayの舞台には常連客演の上田裕之さんはやっぱりいい役者さんだなと、改めて好きになりました。立ち姿がホント絵になるなあと。台詞がよどみ無くはっきりと耳に届いて、聞いていてとても心地良かったです。色気もあって大変かっこいい。神経質なおじさん役もできるし、冷徹な役人もできるし、今作のような、役者に命がけで望むような存在感のある映画俳優役もできる、毎回印象ががらっと変わるので、もっと見たい。

主演を務めることが多い柴崎辰治さんは、過去作では青年役がわりと多くて、叫ぶように声を張るお芝居が多かったんですが、今作では14歳の娘を持つ父親としてのある程度落ち着いた姿と、自分が14歳の時に亡くした父へと向ける息子としての姿を並列させながら、落ち着いて演じておられたように思いました。

その母親(オモニ)役の条あけみさんは柴崎さんとの掛け合いが面白く、全体的にややシリアスな今作において、言葉少ない台詞で確実に笑いどころを作っていました。

今作のヒロイン、最年少の崔智世さんも、等身大の説得力がありました。劇団Mayの脚本は、配役にアテ書きが多いように感じるというか、演じる役者さんそのものがその役柄に必要とされている印象がいつもあります。今作で語られた「道が人を必要とする」を体現している存在だと思いました。崔智世さんの成長にともなって、彼女が演じる役もまたこれから成長するのを観るのが楽しみです。

老監督を演じられた倉畑和之さんは、今作の終盤、木場夕子さん演じるエキストラの少年をフィルムの入っていないカメラで自ら撮影するシーンがとても良かったです。カメラのファインダーを覗き込んでいながら、だんだんと自分が冒している事の致命的な過ちに気付き、動揺する変化が伝わってきました。すごく良かった。

その木場夕子さんが演じた少年、劇団Mayでは定番とも言える役柄なのですが、今作も良かったです。愛嬌のある小憎たらしい少年役が本当に素晴らしい。その声が好きです。木場さんが演じる少年は、劇団Mayの作品では過去の回想として度々配役されることが多いのですが、大抵その少年が大人になった姿とのギャップが描かれるので、それが物悲しく滑稽で、その憧憬からくる切なさも劇団Mayの舞台にはなくてはならない要素だと感じます。

若い映写技師を演じた練間 沙さんは、大阪九条にあるシネ・ヌーヴォという映画館に実在のモデルとなった映写技師さんが居られるという事で、特に難しい役どころだったような気がします。彼にも、好きを仕事にしてしまうような「道に必要とされる」映画体験がきっとあったんだろう、と想像させるものがありました。
終盤、往年の女優、稲村香代子に話しかける台詞は、誠実さがにじみでるいいシーンでした。

青年に取材をする記者/係員の金正愛さんと練間さんのインタビューのシーン。上手の高台での掛け合いは、互いに映画が好きでそれに関わる仕事に就いているという立場では共通していながら、各々が望まず負わされた仕事としての立場、役割がそれぞれ違うと、こうなるよなあ……と。地味にいい対比に見えました。

稲村香代子を演じた、のたにかな子さん。この方も劇団Mayでは常連で、どこか神経質な潔癖さを感じさせる役柄で舞台の緊張感を上げる役割を果たしている役者さんだなと思います。ストリングスの高音を引き絞るような、切れ味のある役をさせるといい味だなあと今作でも感じました。台詞の裏に言葉とは違う心情がちゃんと見えるというか、彼女がいるシーンはそういう空気になるのが不思議でした。

その稲村香代子に「呪い」をかける往年の大女優、小野田京子を演じた水谷有希さんは、中央の平台にすっと立った時の絵面が印象的で絵になって、いわゆる昔の古い映画の女優像を体現していました。どこか狂気というか、怖さもあって、終盤のモノクロームと現実が入り交じるシーンでのしたたかさが、役者の業の深さを感じさせて、怖くて、良かったです。

映写技師の青年を叱咤激励する映画好きの老女を演じた中野π子さんは、以前から度々客演していましたが、やはり目を引く存在感がありました。舞台に黙って立っていても振る舞いが自然に見えるというか、その役が黙って立っていたらきっとこういう立ち振舞いで、こんな姿に見えるんだろう、という。手持ち無沙汰感がないので、キャラクターとキャラクターの後ろにいるだけで、絵面に安定感を持たせる不思議な役者さんな気がします。台詞が走らず聞き取りやすく、またちゃんと他の役の台詞を聞いて、受けて、それに応じて台詞を出している感じが良かったです。そこにいるだけで味がある、何か奥行きを感じる、というのは強い気がします。

居るだけで存在感がある、という点では映写技師の先輩を演じた石川晃さんはギタリストということもあり、劇中でも生音を奏でていて、いわゆる舞台の音響効果、劇伴奏としての音と、役が劇中に奏でている芝居としての音の境目を行ったり来たりする、その匙加減がほどよく、その両方ができるのは何気に物凄い事なのではと思います。

その映写技師の上司を演じた田中志保さんは劇団Mayの団員さんで、多くの作品でいわゆる憎まれ役というか、表面的には他人に厳しく当たるけれど、根は優しい役をよく演じておられていて、今作でもその持ち味が活かされた配役だったと思いました。何かと貧乏くじを引かされる苦労人の雰囲気もあって、映画館の堀江館長との対比がコミカルさを際立たせていました。

映画館の堀江館長を演じたのが作・演出でもある金哲義さんで、以前より団員が増えたこともあってか、増えた分後ろに一歩引いて、奔放に楽しんでいるような印象を受けました。今作は特に楽しそうでした。きっとその頭の中にはいろんな引き出しと中身があって、必要に応じて使い分けるバランス感覚と、巧みな構成を支えているのだろうと思いました。でもそれらに縛られずに、時に暴力的に、計算してたらやらないのではと思わせるいちびった愛嬌は人間力だなあと、毎回感心しています。
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