今回は、「立体にひもをまいたときに、最短になるのは?」という感じの問題を解いていきたいと思います。

では、さっそく例題↓


下の図のように、直方体の表面に頂点Aから頂点Hまでひもをかける。このとき、ひもの長さを最も短くするには、どのようにすればよいか。展開図にひもの様子を書き入れなさい。

直方体2



では、解いていきましょう。

ある点と点をひもで結ぶとき、最短になるのは「一直線」のルートです。つまり、今回の問題も頂点AからHまで、一直線にひもが通るなら、それが「最短」ということになります。

ところが今回は、ひもが直方体の周りをまわっているので、全然一直線ではありませんね。↓

直方体3


では、どのように考えればいいのでしょうか?↓の図のように考えてみてください。

直方体4


↑ひもが通る3つの面を、つなげて1つの面にすれば、ひもが一直線を通るようにできます。

つまりは、展開図で考えればよいのです。

3つの面を合わせた四角形の頂点AからHまでの最短距離は・・・・展開図のAからHまでまっすぐな線分です。↓

直方体5




数学の問題で、2点をつなぐ線で最短なものは何かをきく問題は、よく登場します。

そういうときはまず、2点をまっすぐな線(線分)でつなげられるかどうか考えましょう。

今回のように、空間図形でひもが曲がっているようでも、考え方をかえれば、変形してまっすぐな線のようにすることもできます。


次回は、円錐バージョンの同じような問題を解説していきたいと思います。


それでは、お疲れさまでした。