カナダに来て1年半たった。日本の良さを客観的に感じられるようになったこととか将来の不安とか。

2023年の6月にカナダに来て1年半がたった。カナダ滞在期間としては最短で3年くらいかな…と思っていたので、このまま最短コースになる場合は半分が過ぎたことになる。もしかしたら折り返し…ということで、1年半海外で過ごしてみての雑感をざっくり残しておく。

30代から始める語学(英語)習得

カナダ渡航と同時に英語学習を始めてたので学習歴1年半だが、まだまだまだまだ時間がかかりそうだな〜という感じ。言語を学べば学ぶほど、どれだけ量を積み重ねられるかの勝負なんだな…と感じる。
カナダ渡航の時点で今くらいの語学力があれば生活がかなり楽だっただろうけど、逆算すると子どもが0〜1歳くらいで学習スタートしないといけない計算になるので、まあそれは無理だよなという気持ちもある。

日本の良さを客観的に感じられるようになった

日本にいた頃は、日本って人口が減っていて内需が先細りだし、自然災害も多いし、政治家や管理職の男女比率が偏ってるしなんだか将来がぼんやりと不安だな〜と思っていたが、今ではこんなに清潔で治安が良く、歴史や独自カルチャーがあり、食べ物が安くておいしい国ってなかなかないな…!と思うようになった。日本を離れてみて客観的な良さがわかるようになった。(カナダのカルチャーは近代的でどこか商業的な香りがする)
これまでは日本のガラパゴスさにマイナスイメージを持っていたが、古くから続く文化があることも、日本語でかなりの幅のエンタメがカバーできるのも本当にすごいことだと思う。世界で日本でしか話されていないマイナー言語なのに、映画もドラマもアニメも小説も漫画も何でも見つかる。
2024年のM-1の令和ロマンを見ながら「保健だよりの風船のフォント」みたいなネタでこんだけ笑えるのって、日本で育った人がみんな同じカルチャーや体験を共有していて、しかも全員が同じ言語を話すから、そしてそれは貴重なことなのでは…?と思った。
当たり前過ぎて良さに気付けてないことに気付けたのは本当に良かった。日本に住み続けていたら「なんかぼんやりした国に生まれちゃったな〜」と思いながら数十年過ごすところだったと思う。

もちろん日本の良くないところもある。VPNで日本に繋ぐと広告が一気にアダルト漫画やコンプレックス商材になるのはやはり残念だし、私の職種であるプロダクトマネージャー(ものすごーくざっくり言うと管理職ポジション)の日本のカンファレンスを覗いてみるとスピーカーのほとんどが男性だったりして、このへんはまだまだ偏りがあるな〜と思う。

カナダの就活と英語話者へのイメージ

カナダの失業率は日本よりも高く、ネットで見た感じの印象だと就活もかなり大変そうである。カナダのような英語が公用語の移民国家は、世界中から優秀な人々がやってくる…つまり自分より才能のある人がどんどん入ってきて、就活ではその人と戦わないといけない、ということである。

今まで英語が母国語の国に生まれたらそれだけでアドバンテージがある、というふうに思っていたが、実際は世界中に無数のライバルがいることになるのでかなり大変だ…と思うようになった。(インドやフィリピンのような第二言語が英語の国はまた違うのだろうが)
カナダで生まれ育った人というのは海外生まれの仕事スキルが高い人たちと席を奪い合わないといけなくて、移民とは違った難しさがあるんだろうな、と思う。

日本人との出会わなさ

バンクーバーで暮らしていると日本人にあまり会わない。ダウンタウンとかを歩いているとワーホリや留学生っぽい若者は見かけるのだが、30歳以上となるとぐっと少なくなる印象だ。

個人的な仮説としては、日本である程度幸せになる難易度がそんなに高くなく、英語習得の壁が高いので、海外に出るメリットが少ないからなのでは、と思っている。(日本語と英語は言語としての差が大きく、日本語話者はスペイン語話者などと比べて英語習得に時間がかかるそうですね 出典:外国語学習の科学)

元々英語が得意な人で日本でセクハラに苦しんでいるとかブラック企業で働いているとかであればカナダに来て幸福度が上がると思うが、そうでないなら英語習得と就活の苦労と天秤にかけてどちらが幸せになりやすいか?と思うと、日本にいたほうが確度が高いのではないか……?

いっぽうで日本出身者のように「いつでも母国に帰れるバッファがある」からこそ海外挑戦しやすいのもあるな、とも思う。カナダには母国に帰る選択肢が取りづらい移民もたくさんいる。(語学サークルに行ったらウクライナやパレスチナ出身の人などと出会ったこともある)

税金

移住前はかなり高いイメージだったが、一度確定申告をしてみたら案外そこまででもないな…?という印象。
消費税はそこそこ高い(10〜15%)ものの、食料品は無課税だったりする。なので単純にモノを買わなくなったが……。

現在は収入がかなり少なく累進課税率が低いのももちろんある。しかしながら日本では「会社が払っている」という体になってる分の社会保険料を分母に入れて計算すると、今と同じ収入額でも日本のほうが実質的な税率は高そうである。(収入によってどこかのタイミングで逆転するのかも?そこまでは計算してないのでわからない)

子どものキンダー(Kindergarten)

日本では満6歳の4月から義務教育として小学校が始まるが、カナダでは1年半早くプレ小学校のようなものが始まる。娘は日本ではまだ年中だが、毎日キンダーに行き勉強と遊びの両方をやっている。
保育園と違って15:00に学校が終わってしまうのがここ最近の悩みのタネである。私は子どもが0歳の頃から保育園に預けてフルタイム勤務してたので、正直、昼間に帰ってくる子どもと一対一でどう過ごしたらよいのかよくわからなかった。学童のようなものも存在するのだが、申込者が多すぎて入るのに2,3年は待つらしい。(その間に学童不要になっちゃうよ!)子どもの同じクラスの子は生まれる前(!)から学童のウェイトリストに入れてたらしく、これはこれで狂った社会だな…と思う。
いっぽう、最近では子どもと過ごすのにも慣れてきていっしょに料理したりして過ごしている。ボードゲームとかできるようになってきたのも嬉しい。

子どもの習い事

学童に入れない代わりに週に3回習い事に行ってもらっている。カナダの習い事は「9〜12月の11セッションで○ドル」のような感じで3〜4ヶ月(夏休み明け〜冬休みまでとか)で一区切りになっていることが多い。
なので興味のあるものを割と気軽に始められて気軽に辞められる。娘は体操のクラスに行っていたが、もういいかな…とのことなので次期のクラスには申し込んでいない。日本にいたら体操は習ってなかった気がするので、自分に何が合っているのか色々試せるのは良さそう。
気軽に辞められるのはいいけど、毎シーズン申し込みをしないといけないのがなかなかに大変。人気のクラスはすぐ埋まるので申込開始時間の少し前にスタンバイしてクリック合戦に参加することになる。これがシーズンごとにあるのでなかなか辛い。
あと送り迎えも普通に大変。そもそもキンダーと小学校にも送り迎えが必要なのでカナダで車無し子育てはなかなかハードルが高そう。

人生の不安

今の私の生活というと、子どもの習い事のない日は

  • 7時〜9時:子どもの弁当作り、子どものキンダー送り
  • 9時〜12時:仕事
  • 13時〜15時:英語学習
  • 15時〜21時:子どもと遊ぶ、晩ごはん作り、子どもをお風呂に入れる、寝かしつけ
  • 22時〜:仕事

という感じで、仕事の専門スキルが付けられない不安と、英語学習があまりできない不安に押しつぶされそうになる。学童に入れないのが予想外だったな…と思いつつも、幼い子どもとじっくり過ごせるなんて長い人生のうちのほんの数%なので、貴重な時間としてありがたく受け入れたい気持ちと両方ある。
人生の投資フェーズと考えて英語学習に集中し仕事を減らす手もあるが、それこそ仕事のブランクのあるミドサー女性って再就職できるの?という疑問もある。とか考えていると今のバランスがいいのかな〜と堂々巡りになってしまう。



年末はゆっくり過ごして、貯めてた仕事でも片付けようかな〜と思っていたが(ゆっくりではないな…)、風邪を引いてしまったり片頭痛になったりして結局寝て終わった。2024年はまあぼちぼちこんな感じ。来年もがんばろう。

近くの湖に行ったときの写真



筆者:yulily(ゆりりー)
2023年6月末から夫と娘(2019年生まれ)でバンクーバー郊外に住んでいます。
ブログでは子連れでの海外移住やカナダでの暮らしのことについて書いています。

日本からカナダ・バンクーバーの保育園を探し、1年2ヶ月通って卒園した

今日、カナダ・バンクーバー郊外で通っていた保育園(Group Daycare)の最終日を迎えました。1年2ヶ月通いましたが、先生も優しく、雰囲気や規模感もあっていて満足でした! 仲の良い子もできていたので、もう終わってしまうのか…と寂しい気持ちです。

カナダ・バンクーバーエリアの保育園の雰囲気を知りたい方の参考になれば、と思いブログに残しておきますが、カナダの状況や制度は目まぐるしく変わりますし、園による依存がかなり大きいので、あくまで2024年の一例として読んでいただければと思います。

日本からカナダの保育園探し

日本からカナダに引っ越すと決め、最初に行ったのが保育園探しでした。2023年6月末に引っ越す予定で、2023年4月くらいに探し始めました。

カナダでの家探しは渡航後でないと難しかった(リモートだと詐欺が多い)ので、家は決まっていないけれどまずは住みたいおおよそのエリアから保育園を探しました。
Google Mapで愚直に「Group Daycare」で検索し、Webページと問い合わせ先がしっかりあるところをいくつかピックアップして、問い合わせメールを送りました。

一番いいなと思っていた保育園からかなり早い段階で「空きあるよ」の返信があり、すんなりとそこに決めました。本来なら事前に下見するべきなのですが、我が家は見学せずに決めてしまいました……。(実際に通い始めてみて、良くなさそうならすぐに転園しようとは思っていましたが。)結局、とても良くしてもらえて最後まで通いました!

すんなり見つかった理由

というわけでかなりすんなりと見つかったのですが、ここまでスムーズだったのは以下の要因かな?と思っています。

  • 子どもがすでに3歳になっていたから
    • 0〜2歳半と2歳半〜5歳までで、保育園の区分が違うようです。2歳半〜5歳の保育園は比較的見つかりやすいそうですが、0〜2歳半はかなり競争率が高いようです。
  • 7月スタートだったから
    • カナダでの学年末が6月(日本で言う3月)で、6月末で卒園する子どもがいたから空きがあったのでは?と思っています。ちなみに卒園時期は6〜8月末の任意のタイミングで、我が家は8月末卒園にしました。つまり7〜9月スタートだと比較的見つかりやすいのでは?
  • 住所の制約が無かったから
    • 良くも悪くも住む家が決まっていなかったので、「家から通える範囲」という制約なく探せました。逆に家探しは「保育園から離れすぎない範囲」という制約がありました。

カナダの保育園に通ってみて

モンテッソーリ教育を行う園に通っていました。日本だとモンテッソーリ教育の保育園は滅多にないですが、カナダだと30%くらいはモンテッソーリ園とのことで、このデータがどれくらい信憑性があるのか不明ですが体感的にもよく見かけます。

うちの子は黙々と勉強したり工作するのが好きなタイプだったので、モンテッソーリ教育の方針とはあっていたと思います。英語ゼロからのスタートだったのでフォニックスやアルファベットを教えてもらえたのもかなり良かったです。逆に体を動かすのが大好きな子はそこまであっていないかも。

通いながら、カナダの文化?ノリ?もいくつか知りました。

  • Goodie Bag
    • 自分の誕生日やバレンタインにクラス全員の子にお菓子を配る文化がありました。任意ではあるが、持ってくる子のほうが多いかな?みたいな雰囲気。
  • ドレスコード
    • 歌の発表会やハロウィンなどで服装のテーマがある日がありました。めっちゃ気合の入ってる家庭もありつつ、わりとみんな「できる限りで」という感じでした。ちなみに前回の発表会のドレスコードは「80's Disco」でした。ムズすぎるけどみんなテキトー。
  • 遠足は現地集合
    • 保育園から車で40分の場所で現地集合の遠足があったのですが、当時は車を持っていなかったのでカーシェアで行きました。車の運転できないとどうするんだろう…?

カナダの保育園の良かったところ

  • いろんな人種の子がいる
    • 個人的に思うカナダの良さとして「みんな違うのが当たり前」というところがあります。実際に通っていた保育園ではあまり偏りなくいろんな人種の子どもがいました。とはいえバンクーバーエリアでも住んでいる地域によって人種構成は違ってきそうです。
  • 着替えのストックそんないらない
    • 日本では毎日着替えのストックを何枚か持っていって何度も着替える感じだったけど、通ってた保育園ではストックを1セット保育園においておく以外は基本的に着替えないようで、洗濯が楽でした。
  • 送り・お迎えが一瞬
    • 日本の保育園では送りタイミングでも日誌を書いたり着替えを指定の場所にセットしたりで引き渡しに15分くらいかかっていたのですが、カナダでは玄関先で挨拶して先生に様子を伝えるだけなので1分もかからないような感じでした。

カナダの保育園の微妙だったところ

  • お弁当持参
    • 日本の保育園では毎日栄養満点の給食が出ていたのですが、カナダではお弁当持参だったので毎日作るのが大変でした。この先ずっと続きますが……。
  • 保育料
    • 日本だと年少〜年長まで無料でしたが、通っていた園では毎月550CADほどかかっていました。(0〜2歳だと1000〜2000CADかかるかも?)日本では0〜2歳児の保育料は世帯収入で決まるが、カナダでは保育園が決めた額で一定のようでした。



8月末で保育園を卒業し、9月からはKindergartenという、プレ小学校のようなクラスに通います。小学校の中に日本で言う年長の学年のクラスがあり、1年間かけて幼児の生活から小学生の生活に適応できるよう橋渡しをするようなイメージとのことです。
どんな雰囲気なのかはこれから…という感じですが、子どもにとって良い時間が過ごせるといいなと思っています。


筆者:yulily(ゆりりー)
2023年6月末から夫と娘(2019年生まれ)でバンクーバー郊外に住んでいます。
ブログでは子連れでの海外移住やカナダでの暮らしのことについて書いています。カナダでのできごとはTwitterにも書いています。

十数年ぶりに1年間英語を独学してみて感じた失敗や挫折を振り返ります

2023年6月にカナダに来て、英語を勉強し始めて1年がたちました。勉強開始前に受けたTOEICではスコア365だったのですが、2024年6月に受けたTOEICではスコア635が取れました。30代に入って10年以上ぶりの英語学習で、正直失敗したなと思うこともたくさんあるので振り返ってみます。

この記事は1年前の自分にアドバイスするつもりで書きます。自分と同じように10年以上ぶりに英語を勉強する人や、初学者の方の参考になればと思っています。

ざっくり言いたいこととしては

  • 自分の英語レベルを知ろう
  • 自分の英語レベルや性格に合わせた学習をしよう

の2点です。

勉強を開始した時の状況

夫の帯同という形で32歳でカナダに移住したものの、英語の勉強を最後にしたのは大学受験のときでその後10年以上ほとんど勉強していませんでした。2018年になんとなく受けたTOEICはスコア365でした。

大学受験のときの英語は得意でも苦手でもなく7科目あるうちのひとつ、くらいの位置づけ。その受験のときでさえも単語帳1周できたことはなく、過去問説いて雰囲気で乗り切った感じ。文法知識だけはあって、センター試験は150点くらいだったと思います。

初手でオンライン英会話をやって挫折

そんな感じでカナダに来て、「毎日オンライン英会話やってたら1年後には話せるようになるやろ!」と軽い気持ちで英会話を始めたものの、最初の何気ない自己紹介からつまづきました。

私「はじめまして!実は1か月前からカナダに住んでるんだ」
先生「いいね!もう慣れた?」

このとき先生がadapt(順応する・慣れる)という基礎的な単語を使ったのですが、それすらわからず言い換えてもらったり辞書で調べたりしてたら10分くらい時間が過ぎてる……みたいなことばかり。この調子で3ヶ月ほど続けたものの、25分のレッスン中、5分は発話するけど5分は沈黙、そして残りの15分は先生が話してる(何言ってるかはわからない)というパターンになり、前に進んでいる実感が一切ありませんでした。

また性格的な問題として、人と話すのにものすごくエネルギーを使うし、そもそも母語でも話すのが苦手…というのもあり、オンライン英会話をしていた3ヶ月はかなり精神的に消耗していました。オンライン英会話の予約をしている日はソワソワして仕事や勉強に身が入らず、これを続けるのは無理だ!と思いやめました。

その後、「今どれくらいの習得度で、どれくらいを目指すといいのか」がわからないままあれこれ手を出しました。英語学習系アプリを色々試したり、英語学習系YouTuberの勉強法を試したり、CELPIP(難しめのテスト)の教材を読んだり、英語日記を書いたり……手当たり次第にやっていたら勉強開始から8ヶ月がたっていました……。この時点で2024年2月です。

何からどの順番に勉強するか

そんな中、勉強の進め方の指針がまとまったものがないかと思ってに読んだのが書籍『英語上達完全マップ』でした。2005年出版なのですこし古い本ですが、この本に出会わなければ未だに迷走していたかもしれません。ここにきてようやく英語学習の進め方について俯瞰して考えられるようになった気がします。書籍内で『英会話が効果的になるのは中級者レベルから』とあって、「英会話が効果を感じられなかったのはこのためか!」とかなり腑に落ちました。

私は本を読みましたが、webでも読めます。

ちなみに紹介されている具体的な学習方法自体はやや古く(カセットテープとか出てくる)、あまりにもトレーニング的すぎる気はします。合わない人には全く合わない気がする。それでも書籍内で推奨されている「音読」「瞬間英作文」をやり始めて、なぜかはわからないけど保育園から毎月もらう英語のお便りが前より読めるようになってる!という感じにはなりました。

自分のレベルを測る

今振り返ってみると初手でいきなり中級者向けのオンライン英会話をしていたわけなのですが、じゃあ中級者とは具体的にはどれくらいなのか?を知るために国際規格「CEFR」を参考にしました。B1というのが中級者のようです。また、CEFRは直接測れないので語学検定のスコアを参照します。


ヨーロッパ言語共通参照枠 - Wikipedia


B1を目指そう、ということで具体的にはTOEICのスコア600を取ることを目下の目標にしました。

TOEICについて

TOEICというと「日本人が熱心にやってるけど世界では通じないやつ」みたいなイメージがあり、私自身もTOEIC対策が目的になってはいけない!と最初は忌避していたのですが、初級者(A2)から中級者(B1)の過程で、自分のレベル感を客観的に知るためのツールとしては優れているなと今は思っています。『英語上達完全マップ』でもTOEICについて解説されています。

私の英語学習の目標としては「子どもの保育園・学校の保護者や先生と話したい」「英語の本を読みたい」で、この2つは到達に年単位かかりそうで途方もなかったのですが、数ヶ月で達成でそうな身近な目標があるというのはモチベーションにもなりました。

ネットでざっくり調べた情報によるとTOEICのスコアを100上げるには200時間ほど必要とのこと。つまり私がA2(TOEIC365)からB1(TOEIC600)になるには単純計算で数百時間は必要なんだな〜とスコープを把握できたのも良かった。

あと、ChatGPTに洋書の難易度を聞くときに「〇〇という本を日本人が英語で読むにはtoeicのreadingスコア何点くらい必要ですか?」みたいに聞けるのがかなり便利。


いろいろやってみて:自分のレベル感や性格ですべきことは違う

英語学習系YouTuberや個人ブログなどを読んで「英語は大学受験が最後で〜」「英語力ゼロから〜」という方を真似したりしていましたが、今思えばレベルに合っていない勉強法もあった気がしています。同じ「英語は大学受験が最後」でも、どれだけ熱心に取り組んでいたかやブランクで全然話変わってくる……。主観的なレベル感より検定などの客観的な指標を用いたほうがより正確だなと感じました。

あと下手に大学受験を経験してたために「さすがに初歩から勉強しなくていいだろう…」と基礎をおこたっていたのですが、これが本当に良くなかったと思います。10年やってないと中学校の英文法でさえ本当に驚くほど覚えていない!!!!!

それから性格によっても向いている勉強方法は変わってくると思います。もし人と話すことで元気が出たりモチベーションが湧くタイプなのであれば初手で英会話でも続けられたかもしれません。私にはあっていた勉強方法も、苦痛だと感じる人はいるでしょう。英語学習は長丁場になるからこそ、続けやすいものを選ぶのも大事だなと思いました。


というわけでListeningとReadingが中級者くらいになったので、当初挫折したSpeakingの練習を始めてみようと思います。引き続きTOEICも受けて、CEFR B2レベルである750〜800くらいを目指したいなと思っています。(TOEICに特化した勉強はせず、あくまでインプット能力の指標として)



おまけ:この1年のタイムライン(という名の迷走っぷり)

  • 2023å¹´6月〜10月 オンライン英会話、アプリ色々(ELSA、speak、drops...)
  • 11月 オンライン英会話やめて単語帳DUO、アプリ(ELSA)
  • 12月 なぜかCELPIPの勉強を始める
  • 2024å¹´2月 CASECという簡易テストでTOEIC換算415と出て焦り、『英語上達完全マップ』を読む
  • 2月末 音読、瞬間英作文を始める、英語力が上がるのを実感
  • 3月 音読・瞬間英作文やりながら語彙制限本で読書開始
  • 3月末 メンタル崩して中断
  • 4月〜5月 英語の読書したり英語ドラマや英語話者のYouTubeを見始める
  • 6月上旬 TOEIC受験


英語で読書を始めた。GoodreadsとChatGPTを使って本を選んでいる

ここ最近は英語の本を読んでいて、それなりに楽しめている。約2ヶ月前から読み始めて20冊ほど読んだ。

元々本を読むのが好きでいつかは英語の本を読んでみたいと思っていたのだが、そこそこの語彙力がないと厳しいのかな〜と思って諦めていた。が、カナダの図書館に英語学習者向けの本があることに気付いてからはどんどん読むようになった。

初めて読んだ本「Anne Of Green Gables(赤毛のアン)」

語彙制限本との出会い

語彙制限本という、第二言語として英語を学ぶ人(ESL)向けに書かれた本がある。
カナダの図書館に行くとESL向けのコーナーがあって、語彙レベル別に本が探せる。
Penguin Readersシリーズは背表紙にレベルが書いてあって選びやすかったのでいくつか読んだ。

ただ、デメリットとしては

  • 内容に興味がない
  • 本として面白いわけではない

というのがある。元も子もなさすぎる!! 興味がある本もあるんだけどそんなに多くはない。「限られた語彙で物語を組むこと」が目的の本なので、「筆者が書きたいこと」を読み取る…とかはほとんどできない。やはり読んでて面白いほうがどんどん読み進められるな…という当たり前のことを実感した。

ということで語彙制限本ではない本を探し始めた。

本選びにはGoodreads

Goodreadsという、読書記録やレビューが読めるサイトある。ここに読者の年間ランキング(CHOICE AWARDS)のページがあったので、そこで選ばれているものを読むことにした。
大人向けの洋書は読めない可能性が高かったのでまずはGraphic Novels(漫画のようなもの)からいくつか選んだ。
Graphic Novelsは絵から意味を推測できるので学習者にはなかなか良いな〜と思う。

ほかにはYoutuberが紹介する初心者向けの本をGoodreadsで見てレビューが4以上なら読みたいリストに入れる、みたいなこともしている。それなりに多くの人が面白いと言ったなら面白いであろう、という願望を込めて……。

読みやすさを知るにはChatGPT

どれくらいの語彙力があると読めるかなどはChatGPTに聞いた。私の場合、CEFRでいうB1くらいの本ならまあ読めるな、という感じなので少しレベルが高そうなものは避けるようにしている。あらすじも教えてくれる。

Goodreadsで見つけたなんとなく良さそうな本をいくつか挙げて、難易度順に並び替えてもらう、とかもやってる。便利…。



冒頭に20冊ほど読んだと書いたがうち7冊はGraphic Novelsの「Heartstopper」シリーズである。Kindleで買って何度も読み返していて、Netflix版のTVシリーズも2周するくらいにはハマっている。最初に読んだときにあまり意味がわからなかったシーンもどんどん分かるようになって嬉しい。これが英語学習になっているならこんなに楽しい学習はない……。

日本ではあまりフィクションを読んでいなかったが、フィクションを読む楽しさにも目覚めつつある。情景の描写を読むのが楽しい。それからYoung Adult(若者向け)のものでGoodreadsの評価が高いものならそれなりに理解できて楽しめるというのもわかってきた。

まだまだ始めたばかりだけど、これからもどんどん読んでいくぞ〜〜!


実際に読んだ本とかはGoodreadsに保存してます。Goodreadsアカウントある人は友達になりましょう。
www.goodreads.com

生活はそれなり、でもそれでいい。

カナダに来てもう少しで1年が経とうとしているが、正直なところカナダに対する気持ちはフラットだ。局所的には好き嫌いがあるのだけれど、トータルで言うとまあぼちぼち、というのが素直な気持ち。
いっぽうで日本の、とくに大好きで住んでいた京都に対する愛着はなかなか捨てられるものではなく、時折京都での日々が恋しくなる。自転車で好きな店に行けて、徒歩圏内に有り余るほどの歴史とカルチャーがあり、どこを見ても山か川があって自然が身近な京都。京都で育っていく娘も見てみたかった。


けれども、あらためて考えてみると最初から京都が好きだったわけでもなかった。すっかり忘れていたけど……。
元々、京都は消去法で選んだ。進学先を考えるときに「実家から通えて、国公立で、理系でデザインが学べて……」といった感じで最後に残ったのが京都の大学、というくらいだった。
それで最初の1,2年は生活と学業で精一杯で、好き嫌いを考えることはなかった。(そもそも街に対して好きとか嫌いとか判断する発想もなかった)それでも3年くらい京都にいて、ふと気がつくと京都が好きな自分がいた。


それを思うと、カナダのことを好きになるにはもう少し時間が必要なのかもしれないな、とごく自然に腑に落ちた。
好きになりたいのになれない自分を残念だと感じていたけど、そんなにすぐに好きになるものでもないと気づくとすこし気持ちが楽になった。好きな街に住むべきだ、という思い込みもあったのだろう。


今は「なんとかやり過ごしている」というような日々だけど、そのうち愛着は湧くよと自分を励ましながら過ごしていこうと思う。それで数年後のふとした瞬間にカナダのこと好きだな、と思えたらいいな。

冬のバンクーバーでメンタル不調になってた(カナダに来て9ヶ月)

2024年3月26日でカナダに来て9ヶ月がたった。なんともう1年の3/4が過ぎた。カナダに来る前のイメージ的には、1年勉強したら日常生活は普通にできるくらいになるかなと思っていたが、このままいくと3年くらいかかるかな〜という感じ。カナダに来た時点での私の英語レベルがかなり低かったのと、内向的な性格の影響もありそう。(言語なので、やはり人と交流するのが大好き!という性格のほうが上達早いと思う)

英語の学習方法を変える

自分の英語力の現在地がわからないな、と思っていた頃にCASECという簡易テストの存在を知り、2月に試しに受けてみた。その時点で半年ほどは英語学習をしていたものの、TOEIC換算で400くらいだったので勉強法を変える必要があるように思った。

すべての不安と悩みは英語力不足が原因だ!英語さえできれば何か道が拓ける!と信じていた私は、「英語に全振りする」という目標を立てていたのだが、今振り返ってみるとこれが良くなかった……。



疲れとうつ症状

英語に全振りするぞと意気込んでからはだいたいこんな日々を送っていた。

  • 7時過ぎに起きて子供のお弁当づくり
  • 車で保育園送り
  • 午前は保育園近くのカフェで仕事
  • 午後は家で英語勉強
  • 晩ごはんづくり
  • 寝かしつけ(2日に1回)
  • 夜の仕事(週2,3)
  • 夜の英語勉強

おかげで前述のCASECのスコアはかなり上がった。しかしながら気がつくと週5の献立を決められなくなるところから始まり、徐々に朝ベッドから出られなくなって、突然泣いてしまうようなことも増え、すべての物事に楽しさを見出だせなくなっていた……。がっつりメンタル不調である。

日照時間が短く雨ばかりの冬のバンクーバーでは、冬季うつリスクがそれなりに高いのだが、思えばほとんど家かカフェにいて日光を浴びていなかったし、車での移動ばかりで運動を全くしていなかった。そもそも寒い雨の中を外に出る気になれなかったのと、英語の勉強のためには運動する時間なんて物理的に取れないと思い込んでいた。

単純にがんばりすぎたのかも…というのもあり1週間ほど英語の勉強をお休みしてゆっくり過ごしている。だんだんと春らしい気候になってきたし、連休中ということもあってこの日記を書いている今はわりと元気だったりするのだけれど、勉強を再開してからどうなるかはまだわからない。ひとまずほとんど体を動かしたり日光を浴びる時間を取っていなかったので、意識的に外に出て毎日散歩してみようと思っている。幸いなことにどんどん季節は良くなっていくので、自然に和らいでいくのではないかと期待している。

そもそもメンタル不調のリスクがそれなりに高い(友人知人があまりいない、言語が不自由など不安要素が多い)と思うので、日本にいた頃と同じくらいがんばれると思って行動してはいけないのだな、と実感した……。


(ちなみに、京都に住んでいた最後の3年ほどは身の回りのことがわりとうまくいっているように自然に思えていたのだけれど、それは毎日1時間の自転車通勤での適度な運動と日光、週2のジム筋トレ、毎日オフィスで人と話す、みたいな部分に大きく支えられていたんだな〜と思った。)

カナダに来て半年がたった、現地語が話せない生活の大変さ

2023年12月26日でカナダに引っ越してきて半年がたった。ひとことに「慣れ」といっても、様々な段階があるのを実感している。

最初の3,4ヶ月ほどは「カナダの生活様式には慣れたけどひとりでは行動できない」だったけど、最近は「ひとりでも日常のことくらいなら何とか」くらいにはなった気がする。相変わらず店員さんの英語すべてはわからないけど、お決まりのやりとりパターンくらいならわかる。オドオドした移民しぐさが消えてきたからか、「How are you?」と聞かれることも増えてきた。
とはいえまだまだ話せないので、ちょっと込み入った話だったり、トラブルの解決なんかは自分ではできない。次の段階の「慣れ」はこのあたりなんだろうか。英語での雑談や仕事できるようになるまでにはさらに数段ありそうだ。

生活

とにかくお金がない!お金がなくて半年髪の毛切ってないし服は2,3パターンを着回している。靴は一足しかない。
それもそのはず、季節ごとの生活必需品(家電、衣類、布団etc...)を1から揃えるために毎月たくさん買っているからだ。服は日本で結構処分してしまったのだけれど、もっと持ってくればよかった。とはいえ夏と冬を経験したので必需品系はそろそろ落ち着いてくるんじゃないかと思っている。(そうなってくれないと困る〜〜!!)
外食もテイクアウトも高いのでほぼ自炊になったが、簡単に作れるレシピのリストの中から一週間分の献立をガッと作って、それに従って機械的にやっていると全然苦じゃなくてびっくり。今まで料理苦手だなと思っていたのは、毎日の献立を考える工程に対してだったんだなと実感した。

英語力

TOEIC300点代でカナダに来たので当然ぜんぜん話せないし理解もできない。最初はオンライン英会話と英会話アプリで勉強していたのだけれど全然うまくなりそうな実感もないし、ストレスが大きく続けられそうにもなかった。
そもそも語彙力が少なすぎる!ということで、大学受験の時に使ってたDuoという単語帳を引っ張り出してきて3周ほどやった。(受験の時にすら1周もできなかったのに十数年越しに最後までできて感動した)
簡単な語彙が増えただけで、保育園からの毎月のお知らせ、Facebookにある地域のママグループ、英語の番組などが読める&聞けるようになってかなり生活が楽になっている。最近は地道に瞬間英作文をやりながら中学校で習った英語の文法を思い出してるんだけど、なんとなく不明瞭だったところが鮮明になってきてよかった!やっぱり基礎は大事だな〜という当たり前のところに立ち返っている。

子どものこと

子どもも4歳になり、子どもに関する詳しいことをネットに残すのはやめようと思っているけど、ひとことで言うと本当にがんばっている。私なんかよりもすごい勢いで適応している。
私はカナダに来て5ヶ月くらいでちょっと慣れてきた感じがあったけど、子どもも同じく5ヶ月くらいから楽しい時間が増えてきたように見える。

つぎの半年の目標

英語の学習がダレてきて、何か目標があるといいな…と思って考えたのがテストの受験。CELPIPというカナダ移民向けの英語テストが日常生活に即したものらしいので題材としては良さそうだと思っている。スコア5(TOEICでいう550~600くらい?)を取るとカナダ永住権申請にほんの僅かに有利になりそうなので、これを目指すことにする。
あとはこの半年必死過ぎて自分自身に無頓着だったけど、いいと思える服や日用品にお金を払えるようになりたいな。


â—‡

カナダに来てから「今日はいい日だったな」と思える日と「今日はだめだったな…」と思える日の両方があって、最初の頃は1:4くらいの割合だった気がするけど、最近は3:1くらい。

つらさの原因としてはやはり言語が話せないこと。話せないとアマゾンの受け取り(電話かかってくるから…)、料理の注文、タクシー乗車などなど、生活の大部分が制限される。雑談などができなくなるのは想像していたが、ここまで何もかもできなくなるとは思わなかった……。
それからお金の面もメンタルにかなり響いた。英語学習のために仕事を減らしたので収入が減って毎月微妙に足りなくて、でも仕事を増やすと英語の勉強ができなくて生活に支障が……という不安のループに入ることが多かった。
しかしながら、英語のほうが良くなってきたおかげで悩む時間が減っていった。メンタル面での山は越えられたんじゃないかな……。こればかりは本当によかった!

次の半年がどのような感じになるのか少しも想像できないけど、この想像できなさこそ海外生活の醍醐味だなと思う。「遅くとも前に進んでいること」を意識してがんばれたらいいな。


著者:yulily(ゆりりー)
2023年6月末から夫と娘(4歳)でバンクーバー郊外に住んでいます。
ブログでは子連れでの海外移住やカナダでの暮らしのことについて書いています。カナダでのできごとはTwitterにも書いています。