神仏欲な日々

神仏欲(しんぶつよく)とは、神社とお寺のことが好きでたまらない、愛欲のこと。

嵐山随一の仏像寺院 『清涼寺(嵯峨釈迦堂)』

今回は、京都嵐山でとてもおすすめの寺院をご紹介します。

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清涼寺(せいりょうじ)

ご紹介するのは、清涼寺(せいりょうじ)です。

通称「嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)」と呼ばれる嵐山一の仏像寺院です。

 

場所は、渡月橋に繋がっている嵐山のメインストリートを橋とは反対の北へ真っ直ぐ進みます。JRの踏切を越え更に進むと突き当たりに大きな仁王門があります。そこが清涼寺です。

 

 

光源氏に似ている?イケメンな阿弥陀三尊像

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▲出典「講談社 日本の仏像」

 

清涼寺は本尊の釈迦如来像がとても有名ですが、久しぶりの参拝で改めて阿弥陀三尊に魅せられてしまったので、こちらから紹介したいと思います。国宝の仏像です。

霊宝館に展示されていますので、本堂にお詣りのあと見学しましょう。

 

光源氏のモデルの源融をモデルにした阿弥陀仏

光源氏のモデルとされる源融(みなもとのとおる)の別荘棲霞観(せいかかん)が清涼寺の前身です。

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▲阿弥陀如来坐像 出典「講談社 日本の仏像」

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▲棲霞観の碑

融の死後、息子たちが融をモデルにした阿弥陀像を製作させました。

そのお顔は端正で人間らしく親しみを感じさせます。

光源氏のモデルになったくらいですからきっとイケメンだったと思います。

 

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▲左 勢至菩薩(せいしぼさつ)右 観音菩薩 出典「講談社 日本の仏像」

 

脇侍の観音菩薩と勢至菩薩も整ったお顔ですが、肩周りががっしりとした体躯です。菩薩はしなやかな像が多いので、珍しいタイプです。

阿弥陀如来をしっかり支える強い意志を感じます。もしかしたら、父を慕う息子たちがモデルなのかもしれません。

 

阿弥陀三尊は霊宝館の入口を入ってすぐのところに展示されていますので、入った瞬間その存在感に圧倒されます。

 

霊宝館にはほかにも沢山の仏像が展示されていますので、仏像好きにはたまらない場所です。

 

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▲左 文殊菩薩騎獅像(もんじゅぼさつきしぞう」右 帝釈天騎象像 共に重要文化財

 

 

釈迦の生写しだとされる如来像

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▲出典「講談社 日本の仏像」

本堂の釈迦堂に安置されているのが国宝の釈迦如来像です。

釈尊37歳の生身のお姿を伝えた霊像で、細身の等身大の体躯に天然パーマ風の頭髪をしています。一般的な如来像の特徴よりも、より人間に近いお姿をしています。

像内から絹布で作られた五臓六腑が発見され、世界最古の人体模型だと言われています。

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▲五臓六腑 出典「講談社 日本の仏像」

この生身(しょうじん)の釈迦像は「三国伝来の釈迦」として平安時代にブームを起こしたようで、「清涼寺式釈迦如来像」として模刻像が作られ、現在全国に100体ほど現存しています。

 

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▲釈迦堂

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▲釈迦堂


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▲庭園にある弁天堂


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▲多宝塔

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▲境内から見た仁王門

 

御朱印

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▲釈迦如来の御朱印

 

まとめ

  • 清涼寺は嵐山随一の仏像寺です
  • 清涼寺式釈迦如来像は三国伝来の特別な仏像で必見です!
  • 光源氏ゆかりの阿弥陀三尊像も素晴らしいです♪
  • 霊宝館には沢山の仏像が展示されており、仏像ファン必見です

 

おまけ

実は境内に、湯豆腐料理でとても有名な竹仙があります。お昼前にお参りして、そのあと、湯豆腐をいただくのもいいですよ。

人気店ですので予約をしておきましょう。

 

 

 

お寺の楽しみ方

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▲京都宇治の平等院鳳凰堂

みなさんは何を目的にお寺に参拝しますか?

東大寺や清水寺など、有名な観光スポットだから訪れる人がいちばん多いと思います。

しかし、それだけではお寺の魅力のほんの少ししか楽しめず、とてももったいないなぁと思います。

お寺にはさまざまな魅力がありますので、それを知っていれば、もっと楽しく参拝できると思います。

今回はさまざまなお寺の楽しみ方を紹介したいと思いますので、参考にしてください。

 

 

御朱印をいただく

 

最近すっかり定着した感がありますが、御朱印をいただくのが楽しみで参拝される人は多いと思います。

御朱印帳に朱印が増えていくのが楽しみですし、その時の旅の思い出も記憶として残るので、御朱印帳を見返した時にも幸せな時間を過ごせます。

また、達筆な毛筆で書かれたものは目の肥やしになります。

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▲奈良 法華寺の御朱印

 

また、最近では特別で個性的な御朱印をいただけるお寺も多くなり、行列ができるほどの人気を博しています。

 

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▲京都宇治 三室戸寺の御朱印

 

仏像を鑑賞する

 

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▲京都 東寺の帝釈天

私のいちばんのお勧めです♪

お寺ではお堂で手を合わせますが、何に手を合わせるのでしょうか?

それはもちろん、ご本尊である仏様ですよね。

しかし、ほとんどの人は手を合わせるだけで仏様のお顔をじっくり拝見することはないと思います。

実は日本は世界一の仏像の宝庫なんです。歴史的・芸術的に素晴らしい仏像が数多く存在します。

奈良の大仏、鎌倉の大仏など巨大なものから、興福寺の阿修羅像や東寺の帝釈天などのイケメン仏像など、多種多様な仏像があります。

有名な仏像や国宝仏があるお寺を参拝すると、必ず素敵な仏像に巡り会えます。

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▲京都 金戒光寺の五劫思惟阿弥陀像

 

庭園と植物を愛でる

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▲京都 建仁寺のお庭

お庭に面したお堂の縁側に座り、庭園と季節の草花を眺めながらゆったりするのもいいですね。

お庭の有名なお寺は沢山あります。

夢想疎石(むそうそせき)、小堀遠州(こぼりえんしゅう)、重森三玲(しげもりみれい)など有名な庭師が残した日本庭園を巡るのも一興だと思います。

梅、桜、牡丹、菖蒲、紫陽花、彼岸花、紅葉などなど季節により様々な草木を楽しめるのは大きな魅力だと思います。

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▲京都 曼殊院門跡のお庭

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▲京都 東福寺のお庭

 

 

建物を鑑賞する

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▲奈良 薬師寺の東塔

 

歴史的に貴重なお堂や、巨大な塔、美しい塔を鑑賞するのもいいと思います。

世界最古の木造建築物が並ぶ法隆寺の伽藍や、東大寺の巨大な大仏堂など、お寺には世界規模で貴重な木造建築があります。

また、期間限定ですが、巨大な山門の上に登りいにしえの眺望を楽しむこともできます。

建築が好きな人にはたまらないと思います。

 

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▲京都 南禅寺三門からの京都市街地眺望

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▲京都 金閣寺 庭園とお堂のセットも素晴らしいです。

 

体験する

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▲京都 大覚寺HPより

 

お寺では、写経、座禅、宿坊などさまざまな体験を楽しめます。

その中でも写経は特にお薦めです。

般若心経などの短いお経の上に和紙を置いて、透けて見える文字をそのまま筆でなぞるだけの簡単な作業です。

PC、スマホ時代に、筆を持つ体験はとても貴重です。

筆を進めることに集中すると邪念が消え、心と頭が無になって、終わった後はなんとも言えない清々しい気持ちになります。

40〜60分くらいでできますので、時間に余裕があるときはぜひ体験いただきたいと思います。

 

歴史を感じる

最後は、歴史上の人物に縁があったり、歴史的大事件の舞台だったお寺もたくさんありますので、そこで歴史に思いを馳せるのもいいかなと思います。

信長の本能寺、新選組の金戒光寺、源義経の鞍馬寺など、歴史の舞台となったお寺はたくさんあります。

また、有名人の菩提寺に行ってお参りするのもいいと思います。

 

最後に

お寺には他にもたくさんの魅力があります。参拝前に少し調べておくと、楽しみが広がります。

秋は紅葉の綺麗なお寺がたくさんありますので、紅葉狩りにお寺へ出かけましょう。

 

今回挙げた項目を評価軸にして、六角形のチャート分析すると面白いかなと思いました。

世界遺産仁和寺

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▲中門からニ王門の眺め

 

11ヶ月振りの投稿です(汗)

緊急事態が解除された初めての週末、京都の世界遺産仁和寺(にんなじ)へ行ってまいりました。

 

お目当ては「霊宝館秋季名宝展」の「国宝阿弥陀三尊蔵」と「仁和寺御所庭園」です。

 

仁和寺について

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888年(仁和4年)に創建された、京都の中でも非常に歴史あるお寺です。皇室関係者が代々門跡(住職)を務める門跡寺院です。

現在は真言宗御室(おむろ)派の総本山です。

1994年に世界遺産に認定されました。

遅咲きの御室桜がとても有名で、境内にたくさん植樹されています。

石庭で有名な龍安寺、妙心寺が徒歩圏内にあります。

 

ニ王門

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南禅寺の山門、知恩院の三門とともに京都三大門のひとつです(諸説あります)。高さが18m以上もある巨大門で迫力があります。

徳川家光の寄進により江戸時代に建てられました。重要文化財です。

正面側の左右には、阿吽(あうん)の金剛力士像、後面の左右に唐獅子像を安置しています。

 

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にんべんがないニ王門は珍しいと思います。

 

国宝阿弥陀三尊像

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創建当時、金堂のご本尊でしたが、今は霊宝館で保管されています。

阿弥陀如来坐像の右に勢至菩薩立像、左に観音菩薩立像が並んだ典型的な三尊像です。

像高が約90cmと約120cmなので、館内で観るとこじんまりとした印象です。

お顔は頬がふっくらして穏やかです。身体と目鼻のバランスが子供のように感じる、可愛いらしい仏像です。

腹前で定印を結ぶ現存最古の阿弥陀像としても知られています。

他にも重要文化財の愛染明王坐像、多聞天立像、悉達太子座像などの仏像が展示されていますので、とても見応えがありました。

春と秋の名宝展で公開されています。

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▲霊宝館外観

 

仁和寺御所庭園

続いて御所庭園を拝観しようとしましたが、なんとこの日は将棋の竜王戦が行われており、藤井2冠が豊島竜王と対局していました。したがって、庭園のある御殿は拝観禁止でした(泣)

しかし、地元の英雄藤井くんの大事な対局ですから、心の中で健闘を祈って、御朱印だけいただきました。

 

国宝金堂

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御所庭園の代わりに、金堂の中を拝観することができました。

仁和寺の本堂で、1613年に造営された御所紫宸殿(ししんでん)を移築したものです。

本尊は1644年に仏師運節が製作した阿弥陀三尊です。

お堂の中に入ると中央に阿弥陀三尊がありその周りに、四天王、帝釈天、梵天が並んでいます。

背景の壁には極楽浄土と思われる色鮮やか壁画が描かれていました。

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御朱印

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▲霊宝館でいただいた阿弥陀如来の御朱印

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▲金堂でいただいた阿弥陀如来の御朱印

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▲御殿でいただいた旧御室御所の御朱印

 

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▲五重塔 重要文化財

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▲経堂 重要文化財

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▲鐘楼 重要文化財

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▲御影堂 重要文化財

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▲観音堂 重要文化財

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▲中門 重要文化財と左右の多聞天と持国天

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▲一顧不動尊

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▲金剛華菩薩像 霊宝館のそばに鎮座しています。花束を持った珍しい仏像です。表情が素晴らしいです。

 

まとめ

  • 仁和寺の境内はとても広く、霊宝館も参拝すると2時間以上かかると思います。しかし、とても見応えがあります。
  • 名宝展と御室桜を楽しめる春がベストシーズンだと思いました。
  • お堂や五重塔などの建築物も見応えがあります。
  • 御殿の庭園が観れなくて残念でした。

 

 

 

京都東山の紅葉狩り 〜南禅寺〜

今年最後の京都訪問で東山地区の紅葉狩りを楽しみました。

 

南禅寺

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永観堂と並び東山で人気なのが南禅寺です。

広い境内にはたくさんの紅葉が植えられいます。

拝観料なしで紅葉狩りができるのでとても人気のあるお寺です。

永観堂から徒歩約10分のところにあります。

 

三門(さんもん)

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▲出典 南禅寺HP

境内に入り紅葉狩りを楽しんでいると目の前に大きな門が現れます。

南禅寺の三門は天下竜門と号し、日本三大門の一つで有名です。国の重要文化財です。

また、歌舞伎の「楼門五三桐」で天下の大泥棒石川五右衛門が三門の屋上に登り「絶景かな。絶景かな。」と言う場面で有名です。

 

この日は幸運にも三門が解放され、上に登ることができました。

門上から眺める紅葉はとても綺麗でした。また、京都の街を一望できる絶景も楽しめました。

 

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▲遠くに京都の街並みが見えます。

 

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楼上内陣には宝冠釈迦座像を本尊とし、その脇士に月蓋長者(がっかいちょうじゃ)、善財童士(ぜんざいどうし)、左右に十六羅漢がずらりと並んでいます。

とても珍しい組み合わせです。月蓋長者は初めて聞く仏像です。

天井には鳳凰、天人の極彩色の絵があります。

 

法堂

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▲三門から見た法堂

 

三門をくぐり抜けると法堂があります。

法堂は、法式行事や公式の法要が行われる南禅寺の中心となる建物です。

広い堂内には本尊の釈迦三尊が安置されています。

右手が獅子に跨がる文殊菩薩で、左手は象に跨がる普賢菩薩がいます。

しかし、お堂の窓から中を覗いても仏像まで遠いのでじっくり鑑賞できませんでした。

 

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南禅寺水路閣

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琵琶湖疏水の水を京都の街に運ぶための水路橋です。

1888年(明治21)できたレンガ、花崗岩造り、アーチ型橋脚の近代建造物ですが、長年の風雨に耐えた佇まいが静かな東山の風景にとけこんでいます。

昔からアーチの橋脚をバックに写真撮影のスポットとして有名ですが、今回は着物を着たカップルに加え、鬼滅の刃のコスプレをした子どもたちを撮影している人たちが数組いました。

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五山之上

南禅寺は禅寺として日本一の格式を持ちます。

“日本最初の勅願禅寺”として鎌倉時代に創建されました。

室町時代には京都・鎌倉の禅刹「五山」の最上位、別格として「五山之上」に位置づけられ、正式名称を「五山之上瑞龍山(ずいりゅうざん)太平興国南禅禅寺」といいます。

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御朱印

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▲平成25年に頂いた御朱印です。

今回頂くのを忘れてしまいました。「金剛王宝殿」と書かれています。

 

名庭

今回参拝できませんでしたが、南禅院、天授庵、金地院、方丈は名庭で有名ですので、次回はゆっくり鑑賞したいと思います。

京都東山の紅葉狩り 〜永観堂〜

今年最後の京都訪問で東山地区の紅葉狩りを楽しみました。

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永観堂

東山で紅葉といえば永観堂禅林寺です。

この時期拝観料が1,000円(通常600円)になりますが、大勢の参拝者が訪れていました。

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▲総門 道路に面した入口です。

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▲門外からの紅葉

拝観料を納め中門をくぐり、大玄関からお堂に入ります。

堂内は一方通行の順路が決められ混雑と密を避けています。これも紅葉シーズンだけだと思います。

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▲唐門(勅使門)前庭の白砂壇(びゃくさだん)


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堂内には狩野派の襖絵もたくさんありますが、今回ゆっくり鑑賞することはできませんでした。

 

臥龍廊

御影堂から阿弥陀堂を繋ぐ廊下は山の斜面に沿ってカーブしながら階段を登る長い廊下です。

その形が龍のように見えるのでその名がつけられました。

登った先の期待感でワクワクします。

 

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▲臥龍廊を下から見上げたところ(わかりにくくてすみません)

 

みかえり阿弥陀

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▲永観堂パンフレットより

 

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▲出典「日本の仏像」講談社

 

臥龍廊を登り切ると阿弥陀堂があり、仏像好きにはたまらない「みかえり阿弥陀」が鎮座しています。

その名通り、お顔が左に90度回転し後ろを振り返るような姿をされているとても珍しい阿弥陀如来立像です。

永観がお堂で修行していると、突然須弥壇に安置してある阿弥陀像が壇を下りて永観を先導し行道をはじめられました。

永観は驚き呆然と立ちつくしていると、阿弥陀は左肩越しに振り返り、「永観、おそし」
と声をかけられたそうです。

その伝説を表現したのがこの仏像です。

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▲慈愛に満ちた優しいお顔です。

像高が70cmほどの小さい仏像です。

出典「日本の仏像」講談社

 

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▲阿弥陀堂正面

 

庭園

阿弥陀堂を出ると堂内の参拝は終了です。

お堂前の階段を降りて庭園に降り立つと見事な紅葉が広がります。ライトアップもあります。

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御朱印

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▲顧阿弥陀如来

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▲書置きのみです(書置きの袋)

金沢の神社三選 『尾山神社』

GO TOトラベルを利用して金沢へ旅行に行きました。

家族で行ったので市内観光とグルメがメインでしたが、ついでに(自分的にはメインです)市内で参拝した神社をご紹介します。

 

尾山神社(おやまじんじゃ)

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金沢の神社、最後に紹介するのは尾山神社です。金沢城鼠多門と道路挟んですぐ隣りにあります。

 

 

前田利家公の神社

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▲拝殿

加賀藩祖の前田利家と正室のお松がお祀りされています。

利家が亡くなったあと二代目利長が父親を神として祀ろうとしましたが、徳川幕府が許すはずがなく、守護神としていた物部八幡宮ならびに榊葉神明宮を遷座する名目で卯辰山麓に社殿を建立し、利家公の神霊を合祀しました。

1873年(明治6)に現在の社地に社殿を新築しました。

 

 

神門

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明治8年の建築で、和漢洋の三洋式を混用した異色の門です。

第一層には戸室石(角閃安山岩)を用いてあり、第三層はステンドグラス張りで、神社の門とは思えませんが素敵な門です。

なお第三層目に設置された避雷針は、日本最古のものです。

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▲ステンドグラスの一部が赤く光っています。

 

 

利家公像・お松の方像

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▲"槍の又左"と呼ばれていた頃の若き日の利家像です。

背中の大きな袋のような物は母衣(ほろ)と言い、戦場を馬で駆け回るとき背後から飛んでくる矢を防ぐ役目があります。

織田信長の家臣のとき赤母衣衆として活躍していました。

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▲利家公の兜の彫刻


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▲お松の方像

お松は11歳で利家に嫁いで、11歳(⁈)から35歳で2男9女を産んでいます。

当時でも驚異的な多産だったようです。

豊臣秀吉の正室ねねとは若い頃から仲が良く、豊臣家とは家族ぐるみの付き合いがあったようです。

 

 

御朱印

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まとめ

  • 尾山神社は加賀藩祖前田利家公とお松の方を神としてお祀りした加賀の国にとってとても大切な神社です。
  • 神門は和漢洋折衷の素敵な門です。
  • 若き日の利家公像はカッコいいです。

 

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▲足が長い狛犬


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▲蓮の彫刻

金沢の神社三選 『石浦神社』

GO TOトラベルを利用して金沢へ旅行に行きました。

家族で行ったので市内観光とグルメがメインでしたが、ついでに(自分的にはメインです)市内で参拝した神社をご紹介します。

 

石浦神社

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兼六園の真弓坂口と道路を挟んで隣にあります。目の前には金沢21世紀美術館もあります。

 

金沢最古の神社

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社伝では547年(古墳時代)に草創され、金沢最古の宮として、当時は三輪神社と称していたそうです。

ここまで古い創建年数を明記した神社は初めてです。(約1500年前に創建されたなどざっくりした表現が多いです)

様々な変遷を経て明治時代に石浦神社になりました。

 

主祭神

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大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)

(別名 三輪大神、大国主大神)

ご利益は縁結び、家内安全です。

 

大物主大神は奈良県三輪市にある日本最古の神社と言われている大神神社(おおみわじんじゃ)の御祭神です。

それで、創建時は三輪神社と称していたと推測されます。

他にも六柱の神様を祀っていますが、ここでは割愛します。

 

日本三大長谷寺

奈良時代に神仏習合となり奈良長谷寺の長谷観音を勧請したことから、石浦山慈光院長谷寺に改称しています。

奈良の長谷寺、鎌倉の長谷寺に次ぐ位置づけですが、現在観音様は祀られていないようです。

境内にもお寺の面影はありませんでした。

 

広坂稲荷神社

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敷地奥にお稲荷さんがあり、その先に朱色の鳥居が連なるの参道があります。

金沢神社から歩いてくるとこの鳥居が目印となります。

珍しい逆さ狛犬がいました。

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縁結びの神

金沢では縁結びの神として有名です。

女子受けする参拝ポイントがいくつかあります。

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▲手水舎


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▲おみくじロード?

本来はピンク色のおみくじなので、初詣直後はピンクに囲まれて映えると思います。

ぎっしり結ばれて人気の高さが伺えます。


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▲ゆるキャラの『きまちゃん』

境内のいたるところにいました。神社にゆるキャラが必要か賛否があると思いますが、個人的には不要かなと思います。

名前の由来は参拝して確かめてください(笑)

 

御朱印

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▲日本三大長谷寺の朱色がしっかり押されています。

 

まとめ

  • 金沢最古の神社です。
  • 縁結びの神として女性に人気の神社で、映えポイントがたくさんあります。
  • 金沢21世紀美術館の目の前です。美術鑑賞とセットでの参拝がいいと思いました。特にカップルにおすすめです。

 

おまけ

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▲金沢21世紀美術館 

参拝後入館しましたが、有料エリアは新型コロナの影響で入場制限があり、1時間半後の入場のために多くの人が並んでいたので、無料エリアを見学しました。

妹島和世+西沢立衛 / SANAAが設計した素晴らし建築なので無料でも十分楽しめます。

 

 

 

 

 

 

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