コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

喰霊―零― 第11話 「運命 乱 -うんめいのみだれ-」 感想

2008-12-16 10:59:26 | å–°éœŠâ€•é›¶â€•ï¼ˆ2008秋)

 前回ようやくあの2話と繋がった喰霊-零-。今回も書いてみようと思います。今回もまた色々見ていて衝撃を受けました…。原作との展開に徐々に近づいてきているものの、それにともなってまた犠牲者が…メンバーみんな結構好きだったので、見ていて辛かったです。
 今回は苦しむ黄泉の姿が印象に残りました。見ていると切なく感じます…。


 はじめは前回の黄泉と神楽父・雅楽との戦いから。2人の間にはもう戦いは避けられず。少し会話をした後、すぐに戦いになってしまいます。黄泉は、

「最強の霊獣・喰霊白叡。
 それを継承する土宮の家柄…目障りだったな。
 なのに、それを私は憧れと勘違いしていた。
 ――でも、そのどちらも、今日で最後」

 と、言い雅楽を殺そうと襲い掛かってきます。これまで黄泉がためていた思いが一気に溢れ出します。また雅楽も怨霊化しつつある神楽を倒すため、白叡を出して黄泉に対抗します。作中で最強な2人の戦いが遂に始まってしまいました。2人と親しい関係にある神楽はこの2人の戦いに、

「やめて、戦わないで…お願い…お願い!」

 と、嘆きます…。今、神楽は嘆くしかありませんでした。またここの戦いの描写もよく動いていて見ごたえがありました。特に黄泉の動きにはみとれてしまいました。やっぱり刀での戦いは良いな~と思ったり。
 戦いははじめはやはり雅楽優勢。次第に黄泉が追い詰められていきます。そんな中、雅楽は切りかかってきた黄泉を鎖で捕まえ、そしてここで雅楽が神楽に黄泉にとどめを刺すように指示するのですが、黄泉を殺すことに躊躇いがある神楽は黄泉にとどめを刺すことはできず…。神楽にはやはりまだ覚悟ができていませんでした。
 結果、その隙をついた黄泉に雅楽は殺されてしまうことに――。神楽を白叡で庇った雅楽の行動が泣かせます…。でも白叡で受けた攻撃が主にも跳ね返ってくるというのは、結構白叡は使いがってが悪い気がします。こうして神楽の甘さがまた悲劇を招くことになってしまいました。まあ実際こういう立場にたたされたら本当そういう反応をするしかないんだとは思いますが…。
 ここの黄泉が雅楽にとどめを刺すシーンは惨く見ていて辛かったです…。見ている時は、父さんすぐにやられすぎ…と何だか唖然としてしまいました。あまりにもあっけない死でした。ちなみにチバテレ版では刀を雅楽に突き刺す瞬間にあからさまな修正があり、ちょっとどうかなと思いました。他にも見せ方があったんじゃないかと思うのですが…。
 その後黄泉は額の殺生石の痛みに耐え切れなく、そして増援がきたことで撤退していきます。そして場に残されたのは神楽、そして血を流す雅楽のみ…。今回一連の黄泉の行動はあまりにも多くの犠牲を出してしまいました…。

 一方桜庭を失った後の対策課は怨霊出現による後始末に追われていました。皆、桜庭の死に色々感じているものがありそうです。何だか場が寂しくなってきたような…。
 が、あれからも紀之は桜庭を助けることができず、そして黄泉を殺せなかったことを悔やみ続けていました。

「出来なかった。俺には…殺せなかった。
 一騎は、俺が殺したんだ…。
 俺が殺さなかったから、殺されたんだ」

 それ以降も今回は出番はなく、もう今回の紀之はヘタれにしか…。最終回には男を見せてほしいなと思います。まさかここで終わりだとは思いたくないです。

 また室長の神宮寺・桐も2人も事件の裏に殺生石が絡んでいることをつきとめていました。ここの話で恐ろしく感じたのは、怨霊になってしまった黄泉は、やがて九尾の狐の怨念と同調し、地上の全てを滅ぼそうとするだろうという話。黄泉をこのままにしておくとマズいようです。
 桐は黄泉もその被害者で、自分達が更に黄泉を追い詰めてしまったことに気付きますが、こういう状況になってしまった今はもうどうしょうもなく。神宮寺はどんな理由であれ、黄泉は禁忌を犯したと言い、神宮寺は黄泉を倒すことを決めます。神宮寺は室長として、責任感を持っている人のようです。

 撤退した黄泉はその後路地裏で倒れこみ、我に返り、自らしたことを思い出し、苦しみだします…。この時もまだ黄泉には自我が残っていたんですね…。その過ちに苦しむ黄泉の姿が見ていて切ないものを感じます。
 そして自分自身に恐れを抱いた黄泉は自害しようと刀を自分の心臓へ突き刺そうとしますが、体がそれを許さず…。黄泉は自殺することもできず、嘆きます…。
 
「死ぬことも叶わないの…?」

 今の黄泉には自害することは許されませんでした…。ここの嘆く黄泉は見ていて辛かったです。自我がまだ残っているというのがまた…。やっぱりあの時、紀之が殺していれば…と思ってしまいます。どうやら黄泉自身でも、もう自分自身を止めることはできないようで…。黄泉自身の意思とは裏腹に、黄泉は更に堕ちていくことになります――。もう黄泉自身にすら止めることはできません…。

 それから対策室は霊気圧の反応を元に黄泉の居場所を特定。早速対策室メンバーは黄泉の討伐へと向かうことになります。が、紀之はまだ気持ちの整理がつかず、落ち込んだまま…。ここの紀之は何だか見ていられませんでした。結局紀之抜きで処理班は現場へ向かいます――。
 また今回は常に車椅子に乗っている神宮寺もその作戦に参加することに!一体神宮寺はどんな装備を携えているのでしょうか。車椅子でどう戦うのか気になりました。

 そうして始まった室長を加えた対策室メンバー対黄泉の戦い。黄泉の言葉にメンバーは動揺します…。

「あら、人数が足りないわね。
 逃げたの?それとも死んだ?どっちでも同じだけどね。
 いずれ地上に住む人間は、全て私が殺すのだから」

 これを笑みを浮かべながら言う黄泉がまた怖かったです…。とりあえず戦いは乱紅蓮は対策室のいつものメンバー、黄泉には神宮寺・桐という組み合わせに!対策室の総力をかけた戦いが始まりました!
 この黄泉との戦いの最中で車椅子に乗った神宮寺の実力が明らかに!なんと神宮寺は車椅子に色々装備を仕込んであり、車椅子を駆使して黄泉へ攻撃していきます!ここのハイテク車椅子にはかな~りびっくりしました。足から弾が飛び出した時はもう何と言っていいのやら…。確かにまだ室長は現役です。
 また今回はそんな室長・神宮寺の過去も明らかに。どうやら神宮寺は過去怨霊になってしまった恋人を自ら葬っているそうで…。机に入っていた恋人との写真がまた切ないです…。それでこれまでの神宮寺の心の強さについて納得しました。これまで色々乗り越えていたからだったんですね。でも今週の00のこともあり、何だか嫌な予感もしました。
 そんな強さを秘めている神宮寺の実力はかなりのもの。桐と連携して黄泉を追い詰めていきます。ここの2人で戦う姿はカッコよかったです!
 が、銃やガスの攻撃が効かないのは黄泉対神楽の戦いで分かっていたこと…。黄泉はすぐに復活し、隙を付き神宮寺に襲い掛かってきますが、神宮寺を桐が庇い、まずは桐が刀で貫かれてしまいます…。ここは分かってたとはいえ見ていて辛いものが…。最後まで神宮寺の身を案じていた桐の姿が印象的でした。
 そして神宮寺も色々な想いを抱えつつも、桐を巻き込み黄泉を葬ろうとしますが、そんな捨て身の攻撃も黄泉にはきかず、

「呼んだ?まだ続きする?」

 と、結局黄泉に追い詰められてしまいます――。怯える神宮寺の表情が…。その後の描写がないのがまた恐ろしかったです。こうして神宮寺・桐は黄泉により殺されてしまいます。この2人も本当好きだったんですが…。その後楽しそうに歩く黄泉の姿がまた恐ろしく見えました。
 一方、乱紅蓮と戦う対策室メンバーにも犠牲者が…。ナブー兄弟の片方が岩端を庇い死亡、岩端も目に重傷を負ってしまいます…。この対策室の総力をあげた戦いでもまた神宮寺・桐・ナブー兄弟の片方と次々とキャラが犠牲に…。アニメオリジナルキャラだからそうなるとは思っていましたが、いざ死ぬシーンを見るのは辛かったです…。良いキャラだったんですけどね…。OPを見返すと更に寂しく感じます。

 一方神楽はあれから実家で雅楽の看病をしていました。雅楽はどうにか命を取り留めてはいましたが、それも時間の問題…。そんな雅楽を神楽も心配そうに見つめていました。また白叡の封印も弱まりつつあり、このままでは白叡の封印が解けることに…。雅楽はある決意をしていました。
 そして雅楽は神楽に、

「すまなかった、神楽」

 と、神楽に何回かすまなかったと言い、今までの自分の行いについて詫びます。そして雅楽はそれまで神楽に厳しく接してきた理由について神楽に話します。それは神楽を想ってのことでした。

「土宮に生まれたものは 喰霊白叡を継承せねばならぬ宿命にある。
 そして、白叡を使役するものは、長生きはできぬ。
 お前の母がそうであったように、私もしかり…そして、お前もだ」

 これまで神楽に雅楽が厳しい態度を取り続けていたのは、自分が死んでも神楽が生きていけるように強さを身につけさせるためだったんですね…。そんな雅楽の言葉は父親らしいものでした。この雅楽の言葉にはジーンときました…。それから雅楽が神楽の頬に触るシーン、2人の和やかな会話にはもう涙が…。

「初めてだね。お父さんとゆっくり話したの。
 私が早く一人前になっていれば、
 もっとこんな風にお話できたのかな?」

「さぁ、それはどうかな…。
 どんな話をしてよいやら、分からんかもしれん」

 そんな2人の会話からは雅楽の神楽を想う心、そして2人は温かい家族だったということをと感じました。こうして死に際にようやく雅楽は神楽に父親と接することができました。残された時間の短さを思うとここは見ていて、ただ切なかったです…。
 その中で神楽は自分がどうすればいいのか分からず、雅楽にどうすればいいのかと訊ねます。それに雅楽は、神楽にどういう気持ちを抱えた上でこう話します。

「神楽、全て忘れるといい。それが一番楽になれる方法だ。
 この務めにつくものは、皆そうしている。

 だが…本当に強くなるなら、全て背負え。
 人として人を守るなら、想いを捨てるべきではない。
 それがどんなに辛い想いであっても。

 しかしそれはとても苦しい道だ。
 どちらを歩むかはお前が選べ――」

「私はもう十分生きた。さらばだ、神楽」

 今回の雅楽の言葉はどれも深いもので、色々考えさせられるものがあるように思えました。雅楽のこの言葉は今後の神楽の進む道に深く関わってきそうな気がします。きっと神楽なら全て背負っていくのだと思いますが…。
 そしてそれからは雅楽の最期の瞬間のシーンが…。雅楽の死に神楽は嘆きます。ここで声がないのがまた色々深いな…と感じました。ここの演出は見事だったと思います。こうして神楽はまた大事な人を失ってしまいました…。

 最後は白叡を継承し、託された殺生石を耳に付け家を出て行く神楽と、そんな神楽に刀を届けに来たマイケル師匠の会話で終わり。アニメでは白叡継承シーンはやらないんでしょうか。でもマイケル師匠が出てきて思わず笑いが~。全身映っていたら雰囲気ぶち壊しだったかもしれません。師匠は反則です。
 マイケル師匠は今の状況を理解しているようで、いつになく真剣な様子で悩む神楽へ、

「きっと、あなたの魂に応えることでしょう」

 と、自分の新作の刀・舞蹴拾参號(やっぱり漢字がスゴい)を神楽へと託します。そしてそれを受け取る神楽。神楽は、

「私の魂…私の魂は、どう思ってるのかな…?」

 と悩みつつも、その刀を受け取ります。そうして神楽は黄泉と向かい合うために、家をあとに黄泉の元へ向かっていきます――。
 これまで色々なサプライズがあった喰霊も、次回いよいよ最終回。どうやら最終回にふさわしく、黄泉対神楽の決戦になるようです。一体2人の戦いはどういう結果になるのでしょうか…。


 次回は最終回「祈 焦 -イノリノコガレ-」原作で結果が断片的にわかっているとはいえ、どういう感じに物語が締められるのか気になっています。個人的にはもう少し紀之に見せ場+原作1巻に繋がる感じになればいいなと思っているのですが…。ここまで出来がいい分、最終回によりいっそう期待がかかります。
 あと今月のNTの瀬川さんのコラムで喰霊―零―の4コマがあったのですが、これがとても面白かったです!あの刀を出す時にそんな盲点が…。雅楽がとてもお気の毒だと思いつつ、思わず笑いがこみあげてきました。あの間がまた絶妙というか…。後ろの黄泉の驚きようもナイスでした。本編が今こうなっているだけに少し癒されました。

 ではまた次回に!




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11話 (九尾)
2008-12-19 00:42:14
11話はとても面白かったですが、原作と合わない所が多々あると思います。

原作では神楽と黄泉の闘いの時にはまだ神楽は白叡を継承してないが、アニメでは黄泉と闘う以前に白叡を継承している。

そして舞蹴拾参号って何ですか? 弐村に渡した剣は舞蹴拾弐号のはずなのに…。
たぶん最終話で神楽は舞蹴拾参号で黄泉を殺めるのかな。ここでも原作と異なる。


まぁなんだかんだでアニメはアニメで面白いから良いけどね。
そんでもって最終話では、是非とも最後に弐村のシルエットだけでも良いから出してほしいと思う。そしたらすんげぇうれしぃ~!!
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コメントありがとうございます! (管理人:ソウキ)
2008-12-20 21:57:16
 九尾さんコメントありがとうございます~。
 11話面白かったですけど、やっぱり色々原作とかみ合わないところがあるみたいですね。舞蹴拾参号にしろ、白叡の継承についても。これまで大体アニメも原作の設定を踏まえてきているみたいなので、最終回でその辺を色々調整してくれるといいのですが…。
 アニメで最後弐村出てきてくれるといいですよね~。そうしたら原作と繋がる感じがして良い終わり方になると思うのですが。何にしろ、最終回が今から楽しみです!

 ではでは~。
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