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東電の『作業員蔑視』が招き寄せるカタストロフィ 「傷つき続ける戦士たち」

2013-10-29 19:29:07 | 脱原発
東電の『作業員蔑視』が招き寄せる

  カタストロフィ

「傷つき続ける戦士たち」

  福島第一原発の廃炉作業に

関わっている作業員たちが、

  過酷な状況に晒されたままである。


兵頭に訊こう様より
http://m-hyodo.com/atomic-energy-64/

『アメリカNBCニュース』(3月5日)が、「傷つき続ける戦士たち」と題して、次のように報じた。

事故直後は破壊された原子炉から1時間あたり800兆ベクレルの放射性セシウムが漏出、現在はよほど減ったとはいえ、それでも一時間あたり1000万ベクレルの放射性セシウムの漏出が続いています。

放射性同位元素は崩壊の過程で、一定のエネルギー量を持つ放射性物質を放出しますが、これは人間の各器官を透過する能力があり、細胞を傷つけ、ガンの発生原因を作り出します。

一般の人々の東京電力に対する憤りが、ともすれば前線で働いている作業員に向けられる傾向があるのです。

「福島第一原発で働いた緊急作業員には、ベトナム戦争の帰還兵士を苦しめた戦場後遺症に襲われる危険性があります。彼らの帰還を喜ばない社会によって追いつめられ、ホームレスの境涯に落ち、自殺を図ったり、アルコール中毒、薬物中毒になったりといった危険があるのです」

真実を語り、警鐘を鳴らす人はまだ日本国内にいる。しかしその声を取り上げるのは外国のメディアで、日本の新聞・テレビは取り上げないのだ。もちろん原子力村の広告費のためである。




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兵頭に訊こう様より
……………………………………

【東電の作業員蔑視が招き寄せるカタストロフィ 】

高崎市が、福島第一原発事故などに伴う昨年度分の、上下水道の放射性物質測定費などとして、東電に約1億6000万円を賠償請求した。

もちろん東電の「無主物」の神は、水道水の汚染など、うちの責任ではないと、歯牙にもかけないだろう。

東電には「無主物」に関して前歴がある。

2011年、福島原発から45 kmの「サンフィールド二本松ゴルフクラブ」が、東電に放射性物質の除染を求めて、仮処分を申し立てたのがそれである。

原発事故後、ゴルフコースからは毎時2~3マイクロシーベルトの高い放射線量が検出された。その結果、「営業に支障が出ている」、「責任者の東電が除染すべき」という、まっとうな訴えであった。

しかし、こんな訴えに、たじろぐ東電ではない。

「東電としては、飛び散った放射性物質を所有しているとは考えていない。したがって検出された放射性物質は責任者がいない」

「所有権を観念し得るとしても、すでに放射性物質はゴルフ場の土地に附合しているはずである。つまり債務者(東電)が放射性物質を保有しているわけではない」

「原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任をもたない。もともと無主物であったと考えるのが実態に即している」

例によって既得権益支配層の権益を守り続けるわが国の裁判所は、東電に除染を求めたゴルフ場の訴えを退けた。つまり、日本は三権分立の国ではないのである。行政(官僚)が巨大に膨らみ、他の2権を支配している。

日本の最高権力者は、官僚機構の最高裁判所事務総局であり、財務省である。つまり官僚(行政)が最大の権力者である。そのため、官僚利権を守る小沢政治謀略裁判が可能だったし、天下り先を守るための東電の強制捜査阻止も可能だった。

日本のエリートは、多くの場合、東大を出て、一人前のバカに成長する。この見方を変える必要があるのだ。

最初から道徳観念の極端に欠落した高校生が東大へ行く。そして最初から官僚を目指す。その武器になっているのは暗記能力であり、それだけである。

道徳と正義と弱者への思いやりの極端に欠落した青春。それなのに自分を特別な存在だと信じ込んでいる青春が東大を出て、日本の実質的支配者になる。

自らがまき散らした放射性物質を、自分の所有物でない、と主張する責任のかけらもないバカに、その通り、と自己保身だけを考えて判決を下すバカ。わたしたちはもっと絶望する必要があるだろう。そして絶望の底から闘いを構築する必要がある。

無主物とは、ただよう霧や、海で泳ぐ魚のように、誰のものでもないという意味である。この冷酷な目線は人間のものではないが、東電は一貫して無責任で非人間的な経済合理主義で動いている。

ただ、だからといって諦めることはない。泣き寝入りをする必要はない。高崎市のような賠償請求の声は、これから他の自治体からも挙がってくるだろう。

いずれ東京を含めて避難せねばならなくなる。土地も家も奪われて、黙っている手はない。高崎市の賠償請求は、もっと膨大な賠償請求の第一歩にすぎない。

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さて、福島第一原発の廃炉作業に関わっている作業員たちが、過酷な状況に晒されたままである。

『アメリカNBCニュース』(3月5日)が、「傷つき続ける戦士たち」と題して、次のように報じた。

「福島第一原発は東北地方の太平洋岸、東京の北東から240 kmの場所にできたガン細胞です。

事故直後は破壊された原子炉から1時間あたり800兆ベクレルの放射性セシウムが漏出、現在はよほど減ったとはいえ、それでも一時間あたり1000万ベクレルの放射性セシウムの漏出が続いています。

放射性同位元素は崩壊の過程で、一定のエネルギー量を持つ放射性物質を放出しますが、これは人間の各器官を透過する能力があり、細胞を傷つけ、ガンの発生原因を作り出します。

(中略)

そんな環境の中に、福島第一原発の事故収束・廃炉作業の拠点となっているJ-ビレッジがあります。

毎日、立ち入り禁止区域のすぐ外側からおよそ3,000人の労働者が、このJ-ビレッジに集まってきます。

(中略)

第一線で働く作業員の一人が匿名を条件に、ロイター通信社に作業の様子を語りました。

重い防護スーツを着たままの作業は息苦しく、そして孤独であり、精神的ストレスも相当のものであるにも関わらず、その報酬は不当に安い、彼はそう不満を述べました。

この辺りの日払いの建設作業員などは時給1,500円支払われているにもかかわらず、昨年末東京電力が調査したところでは、福島第一原発の緊急作業員の7割が、時給837円をかろうじて上回る賃金で働かされていました。

昨年、東京電力の財政上問題を扱う委員会で議長を務めた中央大学の安念潤司(あんねんじゅんじ)教授は、同じような条件の下、福島第一原発からは離れた場所にある市町村で除染作業を行ったり、復旧建設工事などに携わる労働者よりも、その賃金は低いものだと語りました。

(中略)

精神衛生学の専門家は、彼らが受けているストレスを、前線で戦う兵士たちと同様のものだと指摘しました。

一般の人々の東京電力に対する憤りが、ともすれば前線で働いている作業員に向けられる傾向があるのです。

「福島第一原発で働いた緊急作業員には、ベトナム戦争の帰還兵士を苦しめた戦場後遺症に襲われる危険性があります。彼らの帰還を喜ばない社会によって追いつめられ、ホームレスの境涯に落ち、自殺を図ったり、アルコール中毒、薬物中毒になったりといった危険があるのです」

福島第一原発の1,500人の作業員たちに対する無償奉仕の医療活動を行った、防衛大学医学部病院、精神医学科講師の重村淳医師がこう語りました。

経産省と東京電力がまとめた廃炉計画書は、充分な数の作業員の確保はこれから先の数十年間、保証されていると主張しています。

しかし。潜在的な不足は徐々に明白な事実となりつつあります。

その原因のひとつに、被爆線量の限界に達してしまった『燃え尽きてしまった』作業員の存在があります。

2012年12月末現在、146人の東京電力職員と21人の緊急作業員が、5年間で100ミリシーベルトと決められている被ばく限度の上限を超えて被ばくしてしまったことを、東京電力の資料が明らかにしました。

これまで8名の職員、あるいは作業員が福島第一原発の現場で死亡しました。

このうち2名は津波が襲った当日に死亡しましたが、放射線被ばくによる死亡は正式に報告されてはいません」

この報道で着目すべき点は、福島第一原発で収束作業に関わっている作業員たちを、ベトナム帰還兵の現実と重ねていることである。しかもそれを指摘したのが防衛大学医学部病院、精神医学科講師の重村淳医師だというから、日本のマスメディアは本当に劣悪であると思わざるを得ない。

真実を語り、警鐘を鳴らす人はまだ日本国内にいる。しかしその声を取り上げるのは外国のメディアで、日本の新聞・テレビは取り上げないのだ。もちろん原子力村の広告費のためである。

兵頭に訊こう様より
http://m-hyodo.com/atomic-energy-64/


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