ラブコメが好き過ぎて生きるのがツラい

6巻の感想
ついに完結してしまいました。
前作・君と紙ヒコーキと。の頃に絵が気になって買ってからもう5年。
1巻がもう３年前だなんて、本当にあっという間だと思います。
3巻発売の時にはサイン会にも行きました。
思い入れのある作品が完結するのはいつだって寂しいですね。

さて。
記憶の戻らない藤宮さんと微妙な関係を続ける長谷くんだけど、
ついに藤宮さんの方が違和感を感じる。
日記に書かれている長谷くんは笑顔の素敵な人、と書かれていたのに
最近はその笑顔が見られない、というかそれどころか
自分に対してだけ距離があるように感じる...
一度それを桐生に相談する藤宮さんだけど、
やっぱりそこは本人に聞かないと！
ってことで、

勇気を出して打ち明ける藤宮さんと、
それに気づいて全力で後悔＆改めて藤宮さんに向き合う事を誓う長谷くん。
この二人、こういうやり取り何回目だよ！
って突っ込まずにはいられないけど、こういうのが良いんだよね！
この二人の関係のもどかしさが大好き。

そして「二人の関係」が好きなのはもう一組いて。

桐生くんと沙希ちゃんの関係がホント大好き。
冒頭の体育祭でのやり取りもだけど、
こういう何気ないやりとりがほんっとに大好きです。

さて。
打ち明け話の後、以前通りに接する事が出来るようになった
長谷くんと藤宮さんだけど、九条の兄の登場で事態は一変。
特に悪気無く５年前に会った事を告げる九条兄だけど、
藤宮さんにとってはそれが過去へのトリガーになって...
頭を抱え込んでしまう藤宮さん。
そして集まる皆...
ついに長谷くんは、藤宮さんに本当の事を伝える事を決意する。

向き合うのは本当に勇気がいることだった。
それでも、５年前は本当にショックだったから。
それまで「友達」だった人たちがあっという間に「友達」ではなくなってしまった。
だから。
「この一週間の出来事なんか忘れてしまえばいい」
それが、藤宮さんの記憶がリセットされる原因だった...
長谷くんと九条が見守る中、過去の話を聞いてついに記憶を取り戻す事に成功する藤宮さん。

そして皆の関係は...！

という訳で。
この作品で一番のキモだった藤宮さんの記憶。
それが戻ったという事で皆は本当に幸せな時間を得る事が出来ます。
でも、やっぱり「長谷くんと藤宮さん」はそのままで。
そのままだからこそこの二人らしくて。
そんな微笑ましさを感じられる結末が本当に大好きだし、
この作品らしくていい結末だったと思っています。
読んでる時にはツラさを感じる事も多かったけど、
同時に感情移入する事も多かった。
藤宮さんの感情に胸を打たれる事もあった。
そんな作品だからこそ、この作品らしく完結してくれて良かった。
ありがとう、一週間フレンズ。
葉月抹茶先生の新しい作品をまた楽しみにしています...！