Paul Graham の What Happened to Yahoo は、人に読めといわれているあいだに 翻訳 がでたので、そっちを読んだ。まわりでも読んだひとは多いようで「メディア企業」という言い回しはやや流行った。
Paul Graham は『ハッカーと画家』なんかに収録されている文章を書いていたことにくらべるとやや立場が変わっていて、最近の結論は全部「だからおまえら他人の会社で働いたりなんかしないで YC に来いよ」なのでは、と少しうがったみかたをしてしまう。
まあそれはいいや。このはなしは、趣旨はわかりつつも、これをもって特定企業がどうこうというのは違うのかなあと、YUI チームの Ryan Groove の What's happening at Yahoo! を読んで思った。
What's happening at Yahoo!
Ryan Groove は「Paul Graham がいたのは、自分がはいるより前のことだから、そのころの Yahoo は知らないけど」といいながら「Yahoo にはハッカー中心の文化がない」というのに反論する。
- 検索にエンジニアとしていたころは、プロダクトのいろんなレベルに直接かかわれた。すごいアイデアがあったら、話して回るより、作った結果をみせるようにいわれていた。スタートアップやちいさい企業じゃなくて、世界でも有数のインターネット企業でだよ。
- YUI チームでも、この星でも有数のフロントエンドエンジニアと、Yahoo だけじゃなく、世界中でも使われるオープンソースなライブラリを作っている。
と例をあげ、ハッカー中心の文化もあるし、素晴らしい人々もいる、だから自分は Yahoo にいるんだよ、と主張している。コメント欄まで読んでいくと、匿名のひと が
- 君は幸運だよ。検索は Inktomi 母体なので文化がちがうし、YUI はちいさくて目的がはっきりしてて Google が JS に本気になるまえからすごい人を採ってた。あと Flickr が、前ふたつほど技術的にすごいってわけではないけど、プロダクトにすごくちゃんとしてて、独特なやりかたですばやく仕事をまわしている。
- 自分の Yahoo での経験は Paul Graham のにすごい似てたねえ。
なんていっていて、数人のサンプルで考えるのも、また違うんだろうけど。
ただ、日本の普通の会社のひとが「たしかに Yahoo は技術って感じじゃないよねえ」なんていっていると、もうね、おまえのとこは何 Slow を作ったんですかと。