正圧化の利点については、これまでに述べているが、もう一度確認しておこう。 正圧は、ケース内の気圧がケース外の気圧よりも高い状態のことであり、吸気量の総量が排気量の総量より多いと正圧となる。 正圧の状態では、吸気過多であるので、PCケースでファン以外で通気できる部分、つまり、背面の通気口や拡張スロットのブラケット、光学ドライブの隙間等から、余分な空気がケース外へ排気されることになる。 したがって、正圧であれば、吸気ファン以外から吸気しないため、吸気ファンにダストフィルター設置等の防塵対策をしていれば、防塵性を高めることができる。 また、通気口等から吸気しないので、いったん排気した排熱が通気口等から逆流して侵入することがないので、排熱による冷却性の低下を防ぐことができる。 これらの点から、正圧化することは利点があり、排気量を十分確保した上でそれ以上の吸気量にして正圧化すると、冷却性、防塵性に優

負圧にした方が冷えるとか、正圧にした方がいい等ということをよく聞く。 しかし、実はこれは一概言えないのだ。 というのは、正圧にしろ負圧にしろ、その方法によって変わってくるからだ。 特に、冷却性は、正圧か負圧かで決まるわけではない。 むしろ、PCケース内に流れる風量や風圧、風の温度、その流れ方で冷却性は決まる。 また、ケースの構造、ファン以外の通気する場所や広さによっても差が出てくる。 したがって、その点を理解していないで、負圧が冷える、正圧が冷えると言ってみても意味がないのだ。 ケース内に流れる風量を意識しないで、正圧又は負圧が冷えると言っても、仕方がない。 特に、ケースファンの構成、つまりファンをいくつ設置するによって、どちらにした方がいいかが変わることがある。 そこで、今回は、ケースファンの数別に正圧にすべきか負圧にすべきかを検討することにした。 なお、あくまで冷却性を中心に検討するの

エアフローを検討する上で、最低限知っておかなければならに基礎知識がいくつかある。 そこで、今回は、必要な基礎知識を簡単に説明してみたいと思う。 【ケースファンの基礎知識】 エアフローを検討する上でPCケースが重要なのは確かだが、正確に言うと、ケースファンが重要だ。 PCケースによって、ファンの設置数や設置箇所が決まるので、重要であるのは当然だが、実際に空気を吸気したり、排気するのは、ケースファンそのものである。 また、ファンの基礎知識がないと、エアフローを詳細に検討するのは難しい。 そこで、ケースファンの仕様表で記載されている用語を説明してみたい。 「CFM」 風量の単位である。Cubic Feet per Minuteの略で1分間に1立方フィートの体積分の空気がいくつ流れたかという単位となる。 1フィートは、約30cmなので、一辺が約30cmの箱が何個分の空気が吸気又は排気されるかという

Antec「NINEHUNDRED」のフロントファン交換・換装方法！NINEHUNDRED TWO V3 以前「NINEHUNDRED TWO V3」を体験レビューで当選し、レビューをしたのですが、 その際、「フロントにある2つのフロントファンは市販の120mm×120mm×25mmに変更できますか？」 という質問をいただきました。Youtubeの動画にコメントで質問されました。 すぐにでも返信したかったのですが、まずコメントに気付くのに遅れたのと、メインでこのケースを使っていたので、 なかなか外して検証できませんでした。遅れて申し訳ないです。 ただ今回「coneco.net 体験レビュー」にてAntecの「P280」のレビュアーに選出され、移し替えたので、 検証してみました。 結論から言うと「NINEHUNDRED TWO V3」のフロントファンの交換は可能です。 方法はテキストではわか

「CFMでPCケースを正圧化する」でCFMを算出することで、Ninehundred Twoを例に 精緻な正圧化を図る方法を書いたが、これを他のPCケースでも実践してみたいと思う。 今回取り上げるのは、AntecのP183だ。 このPCケースは、冷却と静音を両立されたバランス型のPCケースで人気が高いケースの ひとつだ。 ただ反面、正圧にしにくいという弱点がある。 もちろん、標準ファンは背面と上面にそれぞれ12cmファンが１つずつの計２つのみで 吸気ファンがないので、購入時は負圧になっている。 オプションで前面に12cmの吸気ファンを２つ付けることが可能で、排気ファンと同数、 同サイズなので、ファンコンで回転数を調整すれば、正圧にすることは簡単に思える。 しかし、2層構造のPCケースのため、前面下の吸気ファンを付けても、ファンの風が上層の マザーボード部へ入りにくいので、正圧化は難しいのだ。

(05/02)円高到来？ 今後のPCの買い時はいつか？ (12/25)Thermaltake Core V51 (12/03)Microsoft Windows 10 (12/03)Fractal Design DEFINE R5 (12/03)NZXT S340 (11/11)Apple iMac 5K Retina (11/11)Google Nexus 9 (11/11)LIAN LI PC-D666 (10/19)Asus Zenbook UX303 (10/19)Apple iPhone 6 Plus (10/19)Amazon Fire HD 6 (10/19)Apple iPhone 6 (10/19)Windows 10 Technical Preview (10/19)InWin D-Frame mini (10/19)iPad Air 2 vs Nexus 9 PCニュ

PCケースの見方・選び方 新編：「よいPCケースとは？」 PCケースは最大のPCパーツです。完成後の操作性やメンテナンス性を左右するだけでなく、毎日目に触れるインテリアでもあります。 それでもケースの購入予算が隅に追いやられがちなのは、高価なケースを買ってもマシンの性能に変わりはないと考える人が多いからでしょう。 しかし、自動車の性能がボディや足回り、給排気系などで大きく違ってくるように、PCの安定動作は、そのほとんどをケースの機能に依存しています。そのうえ冒頭に書いたような使い勝手や静粛性、見栄えの問題があります。 ではケース選びのポイントとはどういうものなのか、初心者の方にもご理解いただけるよう、なるべく専門的な用語を避けてご説明していきます。 文中で想定しているPCケースは、とくに注釈がない限り標準的なATXのミドルタワータイプです。 ■目次 クリックするとその項目にジャン