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朝の駐車場は、足首まで埋もれるほどの雪が積もっていた。長靴は持っていない。ローファーのすそから雪... 朝の駐車場は、足首まで埋もれるほどの雪が積もっていた。長靴は持っていない。ローファーのすそから雪が入り込み、靴下にしみこんでいく。 車には、屋根といわずフロントグラスといわず側部の窓といわず、30センチばかりの雪が乗っかって、真っ白に覆い尽くしている。こいつを取り除くだけでも一苦労だ。そう考えるだけで手を動かす気がしなくなる。 車には、除雪用のブラシを積んでいない。滅多に使うことがないので、面倒くさくて買わなかったのだ。仕方なく、素手で雪をつかんでは落としていく。その間にも雪は降ってくる。ニットの帽子についた雪が溶けて、濡れていくのを頭に感じる。 ようやく窓の雪が取れた。車に乗り込む。エンジンはとっくにかけてあるので、車内は暖かい。冷えた足と、かじかんでしびれた手を、エアコンの温風で温めた。ようやく出勤の途につくことができそうだ。 ギアをDに入れて、車を前進させる。5メートルもいかないうち
2010/03/12 リンク