おおかみさんにおやすみ。 - 36

おおかみさんにおやすみ。 - 36

ジークフリートの顔が降ってきたと思ったら、次の瞬間にはキスの雨が降っていた。顔中至るところに口付...概要を表示 ジークフリートの顔が降ってきたと思ったら、次の瞬間にはキスの雨が降っていた。顔中至るところに口付けられて、思わず目を瞑る。その閉じた瞼にまで唇で触れられ、熱い吐息が肌を滑った。 同じくらい熱い息を吐きながら、ジークフリートの唇に自分の唇を押しつける。二人分の吐息が混じり合って、口の中を満たす。ジークフリートが動くよりも早くその唇の隙間に舌を割り込ませ、尖った犬歯に舌先で触れる。 こんなものちっとも恐くないのだと伝えたくて、何度も同じ場所に舌を這わせた。舌先がひりひりと熱を持つ頃、ジークフリートの舌がアリアの舌に絡みつく。甘く濡れる舌は、アリアのものよりもずっと大きい。包み込むよう押し返されて、今度はアリアの口の中にジークフリートの舌が入り込んだ。 「んっ……！」 甘く滴る唾液を送り込まれて、下腹部の疼きが強くなる。溢れそうになる唾液を飲み込む音が、鼓膜の内側に響いた。 深い口付けに夢中にな