【CES】パナソニック、VIERAタブレットやネットTVを訴求

-テレビやビデオカメラの3D強化も


パナソニックブース

 パナソニックは、2011 International CESで薄型テレビやBlu-ray、ビデオカメラなど3D関連製品を多数発表した。

 また、同時に発表したネットワークサービス「VIERA Connect」やAndroidベースのタブレット端末「VIERAタブレット」などをアピールしている。



■ アプリ追加も可能なIPTVプラットフォーム「VIERA Connect」

VIERA Connect

 来場者の注目度が高いのはVIERA ConnectとVIERAタブレット。VIERA Connectは、従来のVIERA用Webサービス「VIERA CAST」を拡張し、クラウド型のテレビインターネットサービスとして2011年春から米国で展開するもの。2011年の新VIERA 15機種がVIERA Connect対応となる。

 VIERA Connecctでは、NetflixやAmazon Video On DemandなどのVODサービスや、Facebook、Twiterなどのソーシャルネットワーク、SkypeなどがVIERA上で利用できる。さらに、フィットネス機器や、ゲームコントローラなどハードウェアからのコントロールに対応する点が大きな特徴となる。

 32bitの3次元グラフィック表示を採用したGUIにより、簡単で快適な操作を実現。アプリケーションやゲーム、関連機器などを「VIERA Connect Market」で提供し、同マーケットで関連商品やアプリの購入などが可能になる。

 VOD系サービスやUstream、Hulu Plusなどに対応するほか、Gameloftなどのゲームメーカーや、Dow JonesやAP通信などのニュース、MLB、NBAなどのスポーツ情報などを配信。

 またトレッドミルや運動量計などと組み合わせて、テレビを見ながら運動したり、消費カロリーや歩数などの運動量データをテレビ画面で確認できる。BodyMediaのアームバンドやタニタの健康関連製品が対応を予定しているとのことで、デモも行なわれていた。さらに、ゲームにも対応し、ネットワークを介してレーシングゲームのような本格的なゲームを楽しめるという。

VIERA Connectで映画や音楽を楽しめるeBayをテレビで利用可能BodyMediaのアームバンドと連携して運動量などをテレビに表示
健康器具との連動が可能にBodyMediaのアームバンドゲームも楽しめる

 VIERA ConnecはACCESSとの共同開発となっており、ソフトウェア開発キット(SDK)や、APIなどを提供し、サードパーティによるサービスやアプリケーション開発及びかけているという。また、このミドルウェア技術は、他のメーカーや半導体ベンダにもオープンに提供するという。



■ VIERAタブレットはIPTVとリモコン機能を集約

VIERAタブレット。3モデルを参考展示

 VIERAタブレットは、Android OSを搭載したタブレット端末で、4~10型のタブレットを発売予定。2011年中の発売を予定している。

 特徴は、VIERA Connectにアクセスし、VIERAと同様にインターネットを使ったサービスを体験できることと、タッチパネルを活かした無線LAN接続のリモコンとしてVIERAの操作が行なえることなど。スポーツ映像を複数の角度で視聴するなど、VIERAにプラスした新しいウィンドウとして付加価値を提案していく端末で、WebブラウズやSNS活用、コンテンツの購入なども行なえる。

 会場には、4型、7型、10型の3種類のタブレットを用意し、FOXなどのスポーツチャンネルやVODサービスなどの説明を行なっていた。なお、液晶サイズや無線LANの搭載以外の解像度や内蔵プロセッサ、Androidのバージョンなどの仕様については公開していない。

10型のVIERAタブレット7型VIERAタブレット4型VIERAタブレット

VIERAタブレットの利用イメージ
 今回は開発表明としているが、製品化に向けて、ビデオや音楽配信、電子書籍サービスなどの協力会社とのアライアンスを視野に入れ、サービスとあわせて事業化を図る方針。「Androidタブレット」を前面に出すのではなく、VIERA Connectのサービス連携を中核に据えた製品展開を考えているという。


■ 3Dテレビやビデオカメラをアピール

3D製品群をアピール

 3D関連ではテレビやBlu-rayプレーヤーの新製品に加え、3Dビデオカメラの撮影ブースなども設け、拡充した3D製品群をアピールしている。

 テレビについては、最上位モデルのVIERA VT30シリーズなどを展示。新パネルによる3Dの画質やコントラストの向上などを訴求している。

 また、液晶VIERA初の3D対応「DT30シリーズ」については、新開発の高速スキャン技術などをアピールするとともに、2重像(クロストーク)を大幅に削減した模様をデモで案内。液晶でも高画質な3Dを実現できる点をアピールしている。


2011年モデルの3D画質向上をアピール液晶3D VIERA「DT30シリーズ」新パネルや駆動回路の改善によるクロストークの低減デモを実施している

 Blu-rayプレーヤーの新製品は、DMP-BDT310、DMP-BDT210、DMP-BDT110などが3D対応。BDT310は2系統のHDMI出力を装備、BDT310/210は手をかざすだけで、トレイをオープン/クローズできる「タッチフリーセンサー」を備えており、iPhoneから操作できる無線リモコン機能にも対応。

 さらに3モデルともDLNAに対応するほか、Skype端末としても利用可能。別売のマイク付きカメラを使ったビデオチャットも可能となる。VIERA CASTに対応し、YouTubeやNetflixなどのサービスも楽しめる。2011年春に発売予定としている。

DMP-BDT210タッチフリーセンサーで、リモコンや本体に“触れずに”トレーの開閉が可能
3D撮影ブースを用意

 ビデオカメラは、マニュアル撮影対応の「HDC-TM900/HS900」や、HDC-SD800、HDC-SD90/TM90の5モデルで、別売のコンバージョンレンズVW-CLT1を装着することで3D撮影に対応。

 HDC-TM900/HS900とSD800は、3MOSシステムを採用し、光学12倍ズームレンズを搭載。全モデルで1,920×1,080/60p撮影に対応する。SD90/TM90は光学40倍ズームレンズを搭載する。


HDC-TM900HDC-TM90(左)、HDC-SD800(右)3D撮影している映像を来場者がメガネを通して体験
ジェスチャ操作できる3Dインターフェイスのデモも実施三洋の子会社化に伴う環境コーナーの拡充やTesla Motorsとの協業も紹介

(2011年 1月 7日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]