プロジェクション・マッピングのまとめ

動画を作るといった行為がYoutubeや、日本ではニコニコ動画なんかで、誰でも作れて公開できてっていった状況になっている。そんななかで、プライオリティを確保しようとしてるのかな?動画だけじゃなくて環境ごと作る、そんなコンテンツが確実に増えて来ている。映像を使うけれども、部屋の中でパソコンに向かってAfterEffectや、Flash動かしてるだけじゃ絶対に作れないもの。そんなものに私も含めて注目している。


今までも、演劇+映像だとかいろいろあったのだけれども。
今注目しているのが、Projection Mapping。手法っていうか、コンセプト。


Projection Mappingはググると3Dの分野でいわれるテクスチャマッピングと混同しやすいのだが、ここで言うのは、「投影する物体も含めて映像を考える」。ということ。たぶんそこまで概念化された定義はないので、勝手にそう定義してみる。


SCINTILLATION from Xavier Chassaing on Vimeo.

この映像を最初にみたときはたまげた。純粋に美しい。映像だけでも凄いけれども、花弁に投影されることによって、映像がテクスチャをもつ。いや、花弁がテクステャをもつのかな?

映像って凄いCGがつくれて、そのなかで完結しがちなのだけれども。実際は自宅のプラズマテレビのディスプレイだったり、15インチのパソコンだったり、映画館のスクリーンだったり、、、そんなものを通して観ている。いままでは抽象化されてる仮想マシン。映像の再生環境は関係なくつくってなー。という。プロジェクション・マッピングは物理マシン。その映像を観るテクスチャにこだわってみる。それがプロジェクション・マッピングってコンセプトなのじゃないかな?




以下いろんな使われ方について独断と偏見でまとめていく。

オブジェクトをスクリーンの代わりに投影、照明的手法。

Multi-Object Projection Mapping Example from Lumacoustics on Vimeo.

Extra Cube from Johann Nortje on Vimeo.


立体的なオブジェクトに対して、光のテクスチャを与える。映像というか、照明の延長。照明は昔から物体のテクステャについて考えてるのだと思う。ライティングについて知識がないから、言えないけれども。これはプロジェクターは3面必要になるのかな?3面の映像を完全に同期させて、位置も正確に固定して。技術的に難しい。


静的+動的

Frames Per Second - Exhibition in Salon Projektionist - Vienna from dirk rauscher on Vimeo.


静的な絵画+動的な映像。両者をあわせる。

Gravity from 2Roqs on Vimeo.


物理演算を映像に混ぜてる例。



情報レイヤーとしてのProjection Mapping

Puma Lift. from CCW - Lab on Vimeo.

プーマ最高w 下着の人間に服を映像で被せてる。演劇の背景を動的に変化させるっていうは今までもあるけれども、技術的にもセンスもよい。
この、基本となるテクステャに動的に情報レイヤーを付加できるというのはプロジェクション・マッピングの基本的利点。

以下、ビジネスにも使えそうな例。

Inter-active Car Wraps from aircord on Vimeo.


P.O.P. | 3D video mapping | experimental study from Thorsten Bauer - urbanscreen on Vimeo.


無地の車に動的な情報レイヤーを付加できる。
あ、あと情報レイヤーって概念も面白そうなので、次の機会にまとめたい。

on the fly @ minimum interface from Hisato Ogata on Vimeo.


これはAR*1的な手法。白い紙に情報レイヤーを投影。パソコンで、投影範囲を計算している。


既存のオブジェクトに投影

プロジェクション・マッピング用のスクリーンとして作られたオブジェクトに投影するだけじゃない。既存のオブジェクトにも投影できる。

SANSULA Dominik Eulberg musicvideo from dirk rauscher on Vimeo.


これはうまいなーと思ってしまった。いままで紹介した作品はプロジェクションする範囲を正確に計算している。マッピングっていうくらいだし。これはランダムな要素をうまく使ってる。森の立体感もでるし。

AntiVJ in Breda - short Report from lego_man on Vimeo.


きれい。パフォーマンスとして効果的。



分類はほんと適当だが、プロジェクション・マッピングは今度も要注目のコンセプトだなと。

*1:Augmented Reality : 拡張現実と訳される。