不法な上陸【調査会NEWS3411】(R03.3.11)
特定失踪者問題調査会副幹事長 杉野正治
戦後の長い間、日本海の荒波を越えて北朝鮮の工作船が行き来してきました。工作員の往復、あるいは日本国内でスカウトした若者を北朝鮮本国に送り、工作員に仕立て上げて再び日本に潜入させる。さらには拉致した日本人を北朝鮮に送るのにも使われました。
数年前、実際に昭和62年(1987)山口県長門市の海岸に上陸した元工作員李相哲氏(仮名)から話を聞く機会がありました。彼は翌年釜山の海岸に上陸して捕まり、その後転向して今は韓国の研究機関に勤めています。
「日本に上陸するのはさほど難しくはない。見つかってもまず撃ってこないから。それでも日本に浸透する前にはひと月ほどシミュレーションをする。海岸の地形、上陸の手はずや日本国内の工作員との連絡、上陸後の行動…暗い中でもどこに何があるかを把握している」。彼はこう言っていました。
◆工作船は日本の巡視船より早い
彼らは日本への浸透が決まると、指導員に次のように言われました。
―日本海での密入国はほとんど発見されることはない―
広い海の上を航空機からの目視やれレーダーで探しても、そうそう簡単に見つかるものではありません。「怪しい」と感じてそこに注視すれば何とか…ですがそもそも怪しいかどうかを判断すること自体が容易ではありません。
―わが国の船は日本警察の船よりも高速だ―
不審な船を発見したとしても、北朝鮮の工作船は強力なエンジンを搭載し、船底が深いV字形になっています。高速で航行するためです。昭和60年に日向灘で発見された不審船は、海保の巡視艇の追走を高速(32ノット=時速60km)で振り切り、およそ1000kmを逃走して北朝鮮海域に逃げていきました。速度だけではなくかなりの航続距離を持っています。ほとんどは日本の漁船を装っていますが、漁船を改造したものではありません。最初から工作船とすることを目的として建造したものです。
また中に子船を格納していることも知られています。沿岸から数百m~1km沖に船を停め、子船を船体後部の扉から出して近づく、さらにはゴムボートや電動モーター推進する「水中スクーター」で近づくなどして、音も立てずに闇夜の中を上陸するのです。
◆「スパイ防止法」がない日本
―運悪く発見、逮捕されても、徹底して遭難を主張するから安心せよ―
上陸後、地元の警察官に見つかってしまった場合、このように受け答えするよう指導を受けていました。「海洋調査をしていたら暴風雨に遭って船が漂流し、この近くの海岸に流れ着いた」。
昭和48年8月、山形県から日本に上陸した工作員2名が捕らえられ1人が逃走するという事件がありました(温海事件)。彼らは「北朝鮮水産管理処船員」と名乗り、暴風で乗っていた船が難破したと主張しました。
事件の数日後、朝鮮赤十字会が世界中の赤十字会等に抗議声明を郵送しています。「…日本当局は不慮の海難事故に遭遇し、やむなく日本沿岸に漂着したわが国船員3人に起きた事実を通報せず、更に同乗組員を送還するどころか、今日に至るも不法に拘留中であり、罪人の如き扱いをしているものである…」。事件のことを記した日本の新聞記事を読んだのか、あるいはこの事件に対する日本国内の雰囲気を日本から伝えた者がいたかもしれません。しかも逮捕後2日後に、北朝鮮赤十字会は「遭難時の信号を受信した」と日本に通報しています(もちろん遭難信号を受信したなんてデタラメです)。国際世論に訴えようと喧伝したのでしょうが、さすがに無茶というものです。
―日本の法律では長くて3年我慢すればよい―
さて、万が一工作員であることが露見したとしても、日本には「スパイ防止法」がありません。一般的には死刑か無期懲役となります。しかし日本ではこれが出入国管理法、外国人登録法、電波法…など非常に軽微な罪になってしまいます。昭和48年に上陸して捕まった2人も結局は「出入国管理令(当時)違反」の罪で懲役一年、執行猶予3年が言い渡されたにすぎません。「日本はスパイ天国」と揶揄される所以です。
警察庁が出している『焦点』ではこうした不法な上陸を「氷山の一角」といいます。つまり発見されなかった多くの有害行為が、日本国内で繰り広げられているのです。警察、公安調査庁、海上保安庁、自衛隊…これら捜査(調査)機関がいくら高い能力と根気をもって調べたとしても、この「法の不備」という壁にぶつかってしまうのです。北朝鮮はこの弱点を確実についてきます。
この状態は現在でも何ら変わっていません。
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★インターネット放送 channelAJER(チャンネル アジャ)
・竹下珠路特定失踪者家族会事務局長兼特定失踪者問題調査会副代表がゲスト
★日時 3月12日(金)18:00~ トークライブ
場所 調査会事務所
参加者 代表荒木
※当日チャットにお答えしていきますが、ご質問・ご意見等のある方は事前に荒木アドレス([email protected])宛てにメールでいただければ優先的にお答えします。
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★3月23日(火)13:00 北朝鮮拉致の真実(多摩市遺族会青年部主催)
・多摩市関戸公民館(聖蹟桜ヶ丘駅徒歩3分 042-374-9711)
・代表荒木が参加
・問合せ 伊野青年部長(080-1131-3609)
★4月1日(木)14:00~ 園田一さん・敏子さん現場ライブ
場所 鹿児島県大崎町
参加者 代表荒木・副代表増元・前山利恵子さん(園田夫妻長女)他
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★4月2日(金)10:30~ 市川修一さん・増元るみ子さん現場ライブ
場所 鹿児島県日置市
参加者 代表荒木・副代表増元
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★5月22日(土)北朝鮮人権シネマフォーラム in 鳥栖(同実行委員会主催)
・調査会代表荒木が参加
★5月23日(日)13:30 北朝鮮人権シネマフォーラム in福岡(救う会福岡・調査会主催)
・福岡市健康づくりサポートセンター「あいれふ」
地下鉄赤坂駅徒歩4分(福岡市中央区鶴舞2-5-1)
・調査会代表荒木が参加
・問合せ 救う会福岡(https://sukuukai-fukuoka.jp/mail)
★代表荒木のYouTubeチャンネル
毎日5~10分配信しています。RadioTalk・GooglePodcastなどでは音声配信で聞くことができます。
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毎週木曜日21:00~、「RADIO TXT FM Dramacity 776.fm」(札幌) 他
幹事長村尾がパーソナリティー
現在休止していますがバックナンバーはYouTube Office Movementのチャンネルからはいつでも聴取できます。
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★インターネット放送 channelAJER(チャンネル アジャ)では代表荒木の担当する番組『救い、守り、創る』を送信しています。会員制ですが1回26分の番組の前半は無料で視聴していただけます。
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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(令和3年1月22日現在確認分)
http://araki.way-nifty.com/araki/2021/01/post-2e613f.html
着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ
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