【調査会NEWS1708】(26.11.25)
遅くなりましたが第24回1万キロ現地調査の報告です。
第24回 1万キロ現地調査(岡山・広島) 結果
1 目的
(1) 現地調査により個々の事件及び北朝鮮による拉致・工作活動への認識を深める。
(2) 広報啓発活動を通し今後の工作活動を抑止する。
(3) 現地で特定失踪者家族・政府認定者家族他関係者から北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」のメッセージを収録する。
2 参加者
(1) 調査会:代表荒木和博・副代表岡田和典・専務理事村尾建児・常務理事杉野正治・同武藤政春・同曽田英雄・理事上野和彦計 7名
(2) 家族会:増元照明事務局長
(3) 調査会を支援する会:梅原克彦監査
(4) 特定失踪者家族:
松村哲史さん、清水桂子さん、佐々木薫さん、和田佑介さん、藤倉紀代・靖浩さんご家族
※「しおかぜ」メッセージ収録(11月29日以降放送予定)
松村哲史さんのお父さん哲夫さん
清水桂子さんのお父さん太一さん、お母さん弘美さん、妹さん羽原美喜子さん
和田佑介さんのお母さん執子さん、妹さん淑子さん、昇子さん
藤倉紀代さん・靖浩さんのお母さん桶谷幸江さん
(5) 支援者:日本会議広島福山支部・救う会山口・中丸啓事務所・予備役ブルーリボンの会他の皆さん
3 日程
■ 11月13日
○ 松村哲史さんご実家で当時の状況についてご両親から再聴取するとともに実家周辺の状況についてお父様から説明を受けた。
〇 事後、非公開者の失踪関連現場を調査会関係者のみで調査。
〇 井原市で清水桂子さんのご家族と接触し、当時の状況等について再聴取と失踪関連現場の案内を受けた。
○ 三次市で佐々木薫さんのご家族と接触し、当時の状況について再聴取を行った。
○ 広島県福山市で日本会議福山主催による「北朝鮮による拉致被害者全員の救出を求めるつどい」に代表・荒木以下役員が参加。
■11月14日(金)
〇 広島市安佐北区周辺で酒井勇夫さんに関する周辺調査を実施。
○ 非公開者の失踪関連地点を調査。
○ 広島市佐伯区で和田佑介さんご家族と接触し、当時の状況について再聴取。
〇 広島市中区で田辺真理子さんに関する周辺状況の確認を実施。
○ 広島市南区で藤倉紀代・靖浩姉弟のご家族と接触、当時の状況について再聴取。
4 調査対象者と調査結果の概要
(1)松村 哲史さん
ア 氏名 : 松村 哲史(まつむら さとし)
イ 生年月日 : 1978(昭和53)年1月28日
ウ 当時身分 : 会社員(建築会社・2級建築士)
エ 当時居住 : 岡山市
オ 失踪年月日 : 2001(平成13)年2月14日
カ 失踪場所 : 岡山市の自宅
キ 失踪状況 : 2月12、13日会社を休んでいた13日の夜11時過ぎ頃「遊びに言ってくる」と徒歩で家を出て12時前に帰宅した。その際家の鍵を忘れて出ていたらしく家族が玄関を開けてやった。その後両親が就寝後の12時過ぎに再度家を出て以来消息不明。部屋に財布、預金通帳を残し、財布の中には現金、免許証、キャッシュカードが入ったまま。無言電話は2001年12月頃から翌年2月までに3回あったが、いずれもこちらが「もしもし」と言ったらすぐ切れてしまった。
■調査結果
(a) 失踪前の状況について
哲史さんは12日(月曜・祝日)は「風邪を引いた」ということで会社を休んでいた。
ご両親の記憶によれば12日の夜、又は13日の早朝、いつも迎えに来てくれる同僚に迎えを断る電話を入れていた。
13日、ご両親は朝から仕事に出かけ、夕刻帰宅した際に哲史さんが自宅に居たため、既に仕事先から帰宅していたと思っていたが、行方不明後に13日も会社を休んでいたことが判明した。13日に会社を休んでいた理由について詳細は不明のままである。
(b) 13日の夜について
哲史さんは13日の夜、ご両親がまだ起きている時間の10時から11時の間に「ちょっと遊びに行って来る」と言って外出したが、12時頃に一旦帰宅して2階にあった自室に入り、その後ご両親が就寝している最中に再び家から出て、行方不明になっていることが再確認された。
この際、哲史さんは自室に免許証やキャッシュカードが入った財布を置いたままにしていたことから、外出先から自宅に戻ったものの、誰かに家の近くで呼び出される形で家の外に出て行ったと思われるが、当時の地図を参考に周辺の状況を確認した結果、自宅から50mほどの位置にある公園に呼び出された可能性が高いとの結論に至った。
呼び出された経緯については哲史さんの携帯電話の通話記録にヒントが残されていた可能性が高いが、当時、ご両親が電話会社に何度も通話記録の提供を望んだが拒否され、13日の夜に哲史さんの身に何が起きていたのかは通話記録以外に知る手立てはないという状況であった。
(2)清水 桂子さん
ア 氏名 : 清水 桂子(しみず けいこ)
イ 生年月日 : 1968(昭和43)年12月9日
ウ 当時身分 : 農協職員
エ 当時居住 : 岡山県後月郡
オ 失踪年月日 : 1990(平成2)年12月13日
カ 失踪場所 : 岡山県井原市
キ 失踪状況 : 勤務終了後、職場を出て失踪。途中に農協の支所があり、自宅への帰途立ち寄ることになっていたがそこに本人から「午後6時には少し遅れる」と電話している。
日中、職場に電話があった。誰なのかどういう内容なのかわからないが、話は短かった。
夜10時頃本人の車が井原市井原町の書店の駐車場で発見される。車内は荒らされていなかった。免許証、財布、ハンカチなどの入った小さなバッグだけを持っていた。
翌年1月、本人のキャッシュカードが井原の小田川の土手に四つ折りにして投げ捨ててあったのを現場近くの人が見つける。
翌年3月31日には結婚が決まっていて、休日には楽しく準備していた。帰りが遅くなるときはいつも何の用事で遅くなると電話を入れてくるが、この日はそのような連絡はなかった。
■調査結果
(a) 車両について
ア 当日の夕刻、同じ農協の職員が芳井町の明治地区から車で農協に戻る途中、梅木川沿いの狭い一般道で桂子さんの私有車と思われる赤いスバル・ジャスティ(1984年型、ボディ下部は黒色のツートンカラー)とすれ違っていたことが新たな情報として判明した。
この農協職員は赤い車とすれ違った際に「互いにライトを点灯していたので運転者は確認出来なかったが桂子さんの車と思った」旨の証言をしていたということ、更に当時、「赤いスバル・ジャスティは井原・芳井周辺では1,2台しかなかった」と、ご家族は聞いており、この車が桂子さんの私有車だった可能性は高い。
すれ違った時間や正確な場所等については現在ご家族が確認中であるが、前述の通り桂子さんの私有車が発見されたのは逆方向の井原市内であり、すれ違った車が桂子さんの私有車であった場合、不可解な動きをしていたことになる。車が目撃された道はそのまま行けば婚約者の家の方向になるが、婚約者は当時井原市内に勤務しており、会うならその方向に行く必要もなかった。また、支所に立ち寄る予定を無断で変えるとも考えにくい。例えば支所に向かう途中で婚約者が事故にあったなどの情報を伝えられ、そちらに向かうことを余儀なくされたことも考えられる。
イ 桂子さんが自宅に戻らないため、心配したご家族が桂子さんを探しに井原市内まで出て来て、夜10時頃に書店駐車場に駐車してある私有車を発見しているが、この書店駐車場は桂子さんが茶道の教室に通う為に一時的に駐車する場所として使っていた。桂子さんが当日の夕刻以降、最終的にこの書店駐車場に車を乗り入れ駐車したのでなければ、この駐車場を桂子さんが茶道教室に通う際にし利用していたことを知る第三者が失踪場所の偽装をするためにこの場所を選んだ可能性がある。
(b) 捨てられていたキャッシュカードについて
桂子さんの行方不明から約1ヵ月後の翌年1月、井原市内の宇田川に架かる井原大橋の近くの土手で、四つ折にされた桂子さんのキャッシュカード1枚が発見されているが、現場は夜間人通りもない河川敷の土手で車両が発見された位置からは数百メートル離れている場所であった。
桂子さんの行方不明後、口座からは現金は引き出されておらず、カードが四つ折にされていた状況から第三者が「桂子さんの口座から現金を引き出そうとしたが暗証番号が合わず、四つ折にして捨てた」とも考えられるものであるが、ご家族からは「自分の身に大変なことが起きたと知らせたくて、隙を見てカードだけを落とした(捨てた)のではないか?」とのご意見もあった。
(c) 当時の捜索状況について
ご家族からは「当時、警察に桂子は自分で居なくなるような子ではない!と何度も訴えたが、進んで捜索はしてもらえなかった」と無念の声が聞かれた。実際、警察が捜索を行ったのは桂子さんのキャッシュカードが発見されてからで、この時は機動隊員も導入してカードの発見現場周辺を捜索しているが、その他の地区で捜索を行ったという形跡は報道記事などもなく、事件性を考慮して初期段階で捜査を行っていれば違った展開になっていた可能性は否めない。なお、清水さんも前述松村さんも含め岡山県警のホームページには調査時点で「拉致の可能性を排除できない事案に係る方々」という情報提供を求めるホームページがなく、これは全国でも岡山県警と滋賀県警だけであり、その姿勢には問題があると思わざるをえない。
(3)佐々木 薫さん
ア 氏名 : 佐々木 薫(ささき かおる)
イ 生年月日 : 1950(昭和25)年10月18日
ウ 当時身分 : 調理師
エ 当時居住 : 広島市
オ 失踪年月日 : 1972(昭和47)年11月12日
カ 失踪場所 : 広島市
キ 失踪状況 : 当時、広島市在住。1972(昭和47)年11月11日、祭りで広島の実家に帰省。翌12日、広島市に帰る。広島市に帰った2〜3日後、知人女性に「急に京都に行かなければならなくなった」と電話をかける。それから何日か後に知人女性に「京都から帰れなくなった」と電話を掛けた後、所在不明となる。
1〜2ヵ月後、知人女性から実家に「薫さんから京都から(広島市に)戻れなくなったと連絡があったが広島(三和町)に帰っていないか?」旨の電話が実家にある。
1984(昭和59)年、女性から実家に「薫さんは居られますか?」との電話がある。
1991(平成3)年正月、差出人が薫さんになっている年賀状が兵庫県相生市在住の叔父宅に届くが、記載されていた愛媛県今治市の住所は実在の住所だが別人が住んでいた。
■調査結果
(a) 当時の居住地について
当時、薫さんは仕事も幾つか変わっていたため、正確な居住先については把握できていなかった。その理由の一つとして、薫さんは家から離れて仕事をする際、自身の住所変更をしておらず、住民票の居住先は実家になったままであった。
(b) 今治市から叔父宛に送られた年賀状について
ご家族の元で当時叔父宛に送られた年賀状を再度チェックした結果、字体、使用された筆記具の違い等から少なくとも3種類の異なった筆記具で文面や宛先が書かれていることが確認され、またご家族からの指摘で「薫」という文字が通常なら「草冠→重→点四つ」という書き方であるのに対し、「重」という文字が違った文字となっていることが判明したため、再度筆跡についても検証を行うこととなった。
(4)酒井 勇夫さん
ア 氏名 : 酒井 勇夫(さかい いさお)
イ 生年月日 : 1970(昭和45)年5月5日
ウ 当時身分 : 会社員(食品関係機械製造業)
エ 当時居住 : 千葉県鴨川市
オ 失踪年月日 : 1999(平成11)年12月23日
カ 失踪場所 : 広島県広島市
キ 失踪状況 : 平成11年12月18日より同僚2名と広島市の食品会社に出張(牛乳製造ラインの移設作業)。本人が責任者で作業を行う。20日に主たる工事が終了したので同僚2名は帰京、以後1名で微調整作業のため勤務。23日午前4時46分宿泊先ホテルを出たが食品会社には出社せず。同日12時35分にホテルより北東方向17キロ先の広島県安芸高田市のATMコーナーで1万円、5万円の2回に分けて本人名義の口座から現金が引き出されている(本人かどうかは確認できず)。以後消息なし。なお、早朝にホテルを出たのは工場ラインの稼働にあわせるためで前日までも同様であった。
■調査結果
(a) 12月18日から20日までの動向について
現地調査開始直前、当時勇夫さんと一緒に出張していた同僚からご家族が当時の状況について再度聞き取りを行ったが、18日から20日までの間、勇夫さんの動向に特異な点は見られず、ホテルから食事に出かける程度で朝も早かったため飲みに行くことも無かったという。
(b) 12月23日の行動について
タクシーの12月22日付日報(22日21時から23日4時)には23日4時に「乗車区間 ホテル191 東洋乳業・人員1・現収810」との記載がある。しかし東洋乳業守衛所の受付簿には23日(天皇誕生日で休日)に酒井さんの入構記録がない(前日前々日は記載)。つまり酒井さんは東洋乳業の前でタクシーを降りてから失踪したということになる。
また、ATMの跡は昨年セブンイレブンが立っていたが、地元の人の話ではATMは農協の店舗があったときにのみ設置されており、農協閉鎖後は撤去された。地元の人は通常窓口で預金の出し入れをしており、あまりATMを使っていなかった。監視カメラもなかった。引き出しは12時35分に10000円、36分に50000円行われており、千葉興業銀行鴨川支店の口座のためそれぞれ210円の手数料がかかっている。本人であれば2回手数料を払ってこのような引き出し方をするかどうか疑問である。また6万円を引き出した後も相当額の預金が残っており、金銭目的の事件とも考えにくい。このATMのあった場所から日本海側には2時間ほどで抜けられる。東洋乳業の前で何かが起き(国道54号線沿いだが4時台はまだ暗く、交通量もそれほど多くなかった)、その後関係者が捜査の攪乱のために遠隔地のATMで金を下ろしたとも考えられる。
(5)和田 佑介さん
ア 氏名 : 和田 佑介(わだ ゆうすけ)
イ 生年月日 : 1977(昭和52)年1月30日
ウ 当時身分 : 会社員
エ 当時居住 : 広島県広島市
オ 失踪年月日 : 2002(平成14)年5月7日
カ 失踪場所 : 広島県広島市
キ 失踪状況 : 5月7日、会社から実家に無断欠勤していると連絡がある。その後行方が分からず。アパートは、冷蔵庫湯沸しポットなど、全て電気も入れてあり、普通どおりの生活感があり、ちょっと外へ出ると言ったような様子。携帯電話、銀行通帳、キャッシュカード、ガソリンカード、免許証、タバコ入れは無かった。失踪前日まで、全く変わった様子はなかった。
■調査結果
(a) 失踪以後の行動記録
お母さんが持参した出光興産のカードの記録で5月6日以降の和田さんの足取りを辿ると以下のようになる(同一日の中の順序は異なっている可能性あり)
(5月6日)
出光興産江津給油所で34.51リッター給油(4348円)
五日市料金所(広島市佐伯区)で1300円支払い
(5月7日)
出光興産エアポート石見給油所(島根県益田市)で32.1リッター給油(3877円)
中国自動車道戸河内料金所(広島県山県郡安芸太田町)で2450円支払い
(5月8日)
広島銀行東城支店(広島県庄原市東城町)で8時40分に現金40万円引き出し(監視カメラで本人と確認)
出光興産帝釈峡パーキングエリア給油所(東城町・中国自動車道上り線)で30.8リッター給油(3590円)
出光興産名四新桑名給油所(三重県桑名市小貝須)で37リッター給油(4079円ー1222円割引)
日本道路公団関西支社(場所不明)で6400円支払い
東城料金所(広島県庄原市)で4700円支払い
※三重に行ったのは鈴鹿サーキットで何らかのイベントがありそこに参加したとも考えられたがこの時期鈴鹿サーキットでは行事は行われていなかった。
(b) 以後の日程
和田さんは車が好きで整備士になり、入っていたレグナムのサークルの集まりを5月12日に予定しており、本人が幹事をしていた。その準備のやりとりのメールにも自らの意志による失踪を思わせるものはない。
(c) 室内
なぜか包丁(お母さんが買ったもの)がユニットバスに置かれていた。またテーブルにぞうきんがあり若干血液が付いていた。
(6)田辺 真理子さん
ア 氏名 : 田辺 真理子(たなべ まりこ)
イ 生年月日 : 1968(昭和43)年11月14日
ウ 当時身分 : 販売員(ブティック)
エ 当時居住 : 広島県広島市
オ 失踪年月日 : 1996(平成8)年9月27日
カ 失踪場所 : 広島県広島市
キ 失踪状況 : 勤務先のあった広島市中区本通りから自宅までの間の道でいなくなったと思われる。
店では田辺さんが1人で店にいることが月の半分くらいあり、失踪当日も1人だった。両親が毎朝モーニングコールをしていたが、28日はいくらしても出なかった。両親が広島に行き部屋を見たが、帰った様子がない。室内に現金50万円が置いてあった。
■調査結果
(a) 当時の居住先であったマンションから店舗までの区間を当時の地図と照合しながら徒歩で検証した結果、約20分程度の移動距離であった。店舗付近は夜間でも賑わいのある場所だが、大通りに出ると夜間、若い女性が1人で歩いて帰るには危ないと思われる箇所が散見された。しかし車の通行量は当時でも多かったということ等の情報から、仮に店舗から帰宅途中に拉致されたのであれば、その場所は平和大通りから自宅マンションに通じる脇道に入った地点であろうとの結論に至った。
(b) 当時、真理子さんの室内で発見された現金50万円(30万円と20万円に分けて封筒に入っていた)についての出所についても検討がなされたが、報道などによれば当時真理子さんは店舗の売上金を翌日銀行に立寄って預けるのが日課となっていたようで、この売上金の一部ではないかとの意見も出された。
仮にこの現金が売上金だったとすると、真理子さんは当日の夜、店舗から自宅マンションに帰りついた後に行方不明となったことになり、ご家族が部屋を点検した際に帰宅した様子は無かったと感じている点と矛盾することになる。また、売上金でなかった場合、それが失踪と関連している可能性もある。
(7)藤倉 紀代さん
ア 氏名 : 藤倉 紀代(ふじくら きよ)
イ 生年月日 : 1967(昭和42)年4月29日
ウ 当時身分 : 小学校卒業生(中学入学直前)
エ 当時居住 : 広島県広島市
オ 失踪年月日 : 1980(昭和55)年3月29日
カ 失踪場所 : 広島県広島市南区
キ 失踪状況 : 弟・靖浩さんと同時に失踪。失踪当日、母親はいつも通り夕刻5時か6時頃、子供たちの夕食を用意して自宅アパートから仕事に出かける。母親が深夜2時ごろ帰宅すると、二人の姿がなかった。玄関には鍵がかかっており(鍵は子供たちも持っている)、母親の布団が敷かれ、夕食をとって食器が流しに運ばれているなど、いつもと変わった様子はなかった。
二人とも特別に何かを持ち出したような形跡はなく、着ていたと思われる服装も普段外出する時の服装。また所持金は小遣い程度。自分たちだけで遠出したことはなかった。また姉は失踪翌日に友達と遊ぶ約束を電話でしていた。
(8)藤倉 靖浩さん
ア 氏名 : 藤倉 靖浩(ふじくら やすひろ)
イ 生年月日 : 1969(昭和44)年3月13日
ウ 当時身分 : 小学5年生(6年生へ進級直前)
※以下は紀代さんと同じ。
■調査結果
(a) 当時の居住地跡でご家族から聞き取りを行うとともに地図等で周辺状況の確認作業を行った結果、当時は警察が「誘拐」を視野に入れて自宅に電話の逆探知装置を設置したり、張り込んだということが無かったという話が聞かれた。
当時の報道では記事の書き出しが「家出の…」となっていること、また報道によれ警察は200人を動員した旨の記事が見られるが、ご家族にそのような記憶は無く、警察は最初から「家出」と決め付けて実際に捜査が行われていなかった可能性がある。後に事件性があると認識した可能性もあるが、当初の判断間違いを認められず今日に至っているのではないか。
(b) 当時の居住地は住宅街の中にあり、周辺には子供が夜間に買い物等に行ける場所も無く、雨が降る中、傘も持っていないことなど、2人が自らの意志によって失踪した可能性はほとんどないと思われる。また、室内が荒らされた様子もないことからすると、例えば何者かが「お母さんが事故に遭った」などと2人に伝え、おびき出した可能性もある。
5、非公開者についての調査
岡山県内で1名、広島県内で2名、それぞれ非公開の失踪者について調査を行った。
6、 累計走行距離 : 8,662km(前回までの累計:8,046km、 今回:616km)
▲現在の「しおかぜ」放送時間と周波数は以下の通りです
夜 22:30〜23:30 5985kHz 深夜 1:00〜2:00 5910kHz
■調査会役員の参加する講演会(一般公開の拉致問題に関係するイベント)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等
★11月26日(水) 21:30 スカパー!528チャンネル チャンネル桜「防人の道」
●代表荒木が出演
★11月29日(土)13:30「すべての拉致被害者救出を! 神奈川県民のつどい」(神奈川県主催)
●ラジアントホール(JR関内駅徒歩5分、横浜市営地下鉄伊勢佐木長者町駅徒歩1分)
●常務理事杉野が参加
●問合せ:神奈川県民局くらし県民部国際課 045-210-3752(要事前申込)
★11月30日(日)13:30「宇部集会」(救う会山口主催)
●宇部市男女共同参画センター(宇部市琴芝町1-2-5 0836-33-4004)●代表荒木が参加
●問合せ:救う会山口
★12月11日(木)2:30 フジテレビ系(鹿児島テレビ制作・全国放送)「同じ苦しみ、同じ願いー特定失踪者の家族たちー」
★12月12日(金)14:00国際セミナー「日朝拉致協議の遅延をどう打開するか」(家族会・救う会・拉致議連主催)
●参議院議員会館1階講堂(地下鉄有楽町線永田町駅下車1分)
●代表荒木が参加
●問合せ:救う会全国協議会(03-3946-5780)
※事前申込制(FAX03-3946-5784 メール [email protected])
★12月13日(土)13:30「対北朝鮮ラジオ放送シンポジウム」(政府拉致問題対策本部主催)
●新宿住友安田生命ホール(新宿駅西口向かい)
●専務理事村尾が参加
●問合せ:拉致問題対策本部事務局(03-3581-8898)
★12月14日(日)18:30「東三河大集会」(東三河ブルーリボンの会主催)
●豊川市民文化会館(豊川市代田町1-20-4 0533-84-8411)
●代表荒木が参加
★平成27年1月17日(土)14:00「拉致問題を考える県民集会」(佐賀県主催)
●鳥栖市民文化会館(鳥栖市宿町807-17 Tel 0942-85-3645)
●代表荒木が参加
●問合せ:佐賀県人権・同和対策課(0952-25-7063)
※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。
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特定失踪者問題調査会ニュース
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発行責任 者荒木和博(送信を希望されない方、宛先の変更は
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