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2010年9月26日

「伝統と革新」

Dento
たちばな出版刊のオピニオン誌「伝統と革新」2号に「日韓併合も継続する歴史の一部である」と題して書きました。日本にとっても韓国にとっても、併合前、併合中、併合後の歴史は継続するものであって断絶はしていません。これは日本の占領期にもあてはまることだと思います。

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政治主導

※9月26日付の調査会NEWS966号に書いたものです

 まず前号の続きですが、西村眞悟・元拉致議連幹事長が逮捕された事件の大阪地検捜査主任が前田恒彦だったことをご本人のメルマガで知りました。この事件では組織犯罪処罰法については無罪になったのですが、もともと同法は暴力団やテロ組織を対象としたもので、これで起訴すること自体、事件が政治的な意味を帯びていたことの証拠でした。その担当者が前田容疑者だと聞いてもう一度納得した次第です。

 ところで検察といえば今回の那覇地検の対応は大きな反発を呼んでいますが、こちらは明らかに政府の意向に沿ったものです。仙石官房長官が「地検独自の判断」と言ったのが嘘であることは子供にも分かります。できれば検察幹部の誰か辞表を叩きつけて抗議するくらいのことをして欲しかったものですが、大阪地検の事件もあり弱みがあったということでしょうか。本来「政治主導」というなら、このようなときに全ての責任をとるべきであり、船長釈放を地検の判断に押しつけるというのは法律論以前に人間として、政治家として卑怯な行いと言わざるを得ません。

 しかし、今回のことで収穫だったのは、これならつまり法律も何も関係なく、政府の判断で何でもできるということを証明してくれたことにあります。拉致被害者の救出に自衛隊を使うことにしても何の障害もないはずですし、拉致認定であれ情報収集であれ今まで法律や前例を理由にできなかったことも(拉致認定の原則など法律でも何でもなく、警察庁長官がつぶやいただけのことです)「政治主導」でなんでもできるはずです。問題は決断できるかどうかということになります。

 クリントン国務長官は前原外相に対し尖閣の問題については日米安保条約が適用されるとリップサービスする一方で、日中両国の対話強化による衝突事件の早期解決を求めたことを明らかにしたそうです。要は穏便におさめなさいという話でしょう。またクローリー国務次官補は「尖閣諸島の領有権が日中両国のどちらにあるかについて、米国は立場を明確にしない」としています。当たり前の話ですがアメリカ(に限らず外国)をあてにして日本の領土を守ることはできません。

 昨年の政権交代は国民の投票によってなされたものです。根本的な責任は私たち国民一人ひとりにあるということを認識し、私たちの力で国を動かしていかなければならないと思います。

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2010年9月25日

「捏造」

※昨日9月24日付調査会NEWS965号に書いたものです。

 「大阪地検特捜部」と聞いて思い出したのは西村眞悟・前拉致議連幹事長の逮捕と、担当していた検事が後に庁舎で割腹自殺を図ったことでした。新聞記事では119番への通報は「急病で倒れた」ということだったようですが、割腹自殺なら「急病」には見えなかったはずです。結局、西村さんへの取り調べについてもそれが正当なものだったのか、あらためて疑問を感じざるをえません。

 私は個人的に北海道庁爆破事件(昭和51年)の犯人として逮捕され死刑判決を受けている大森勝久さんの支援をしています。大森さんと私は対米関係のことなど、必ずしも意見が合うわけではありませんが、それ以前にこの事件のことを見ていくと、死刑どころか、「どうして起訴できたのだろう」という事件です。うがった見方をすれば、道警の横にある道庁で起きた事件なので、どうしても「犯人」が欲しかったのではないかとすら思えます。大森さんは逮捕されてから今日まで、34年余を拘置所で過ごしています。

 「山本美保さんにかかわるDNAデータ偽造疑惑事件」も、こんなことから考えれば当然に起こりうる事件です。警察関係者ですら何人もの人が「あれ(警察の発表)はどう考えてもおかしい」というこの事件も、これまで何一つ納得のいく回答はなされてきませんでした。当時の現場責任者はもちろん偽装を否定していますが、一方で「自分が独断でやったことではない」と言っているとの話もあります。この事件や「飯倉公館事件」などを通じて国家権力というものの恐ろしさを、私自身は身にしみて感じてきました。

 しかし同時にその権力の中に、身を粉にして、誰にも見えないところで国家・国民のために働いている多くの人がいることも事実です。どんな法律を作っても、必ず抜け穴はできてしまいます。それよりは自らの使命感とか正義感の方が大事なのではないか、検察も警察も、組織として原点に立ち戻ってもらいと思わずにはいられません。使命感を持って、正義感を持って働いている人たちのためにも、それを信頼している国民のためにも。

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2010年9月16日

「海外事情」9月号

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 拓殖大学海外事情研究所発行の月刊「海外事情」9月号に「金賢姫来日と日本政府の情報収集」と題して書きました。営業上最初の1ページしか掲載できませんが、ご関心のある方は直接お申し込みいただければ幸いです。(担当直通 03-3947-7595 1冊500円)

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2010年9月15日

民主党代表選

 そういえば私のところにも投票用紙が送られてきました。誰が登録したのか知りませんが、少なくとも自分でないことは間違いないので投票はしませんでした。西尾末廣とか書いて送っておいた方がよかったかも知れません。

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2010年9月 7日

「正論」10月号と講演会

 現在発売中の月刊「正論」10月号に「拉致被害者救出は政府には任せられない」として書きました。よろしければご一読下さい。また、戦略情報研究所講演会で下記の通り話します。ご関心のある方はご参加下さい。


■戦略情報研究所講演会

1、日程9月24日(金)18:30〜20:30

2、場所 UIゼンセン会館(東京都千代田区九段南4-8-16 Tel03-3288-3549)
 ※JR・地下鉄市ケ谷駅下車3分 日本棋院斜向い

http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=all&nl=35/41/14.758&el=139/44/23.929&scl=5000&bid=Mlink

3、テーマ「金正日体制の動揺と拉致問題・東アジア」
 党代表者会は現時点でも本当に開かれるかどうか分かりませんが、開かれても開かれなくても北朝鮮には大きな変化があると思われます。それを分析し、わが国が拉致被害者の救出や東アジアの秩序形成のために何をすべきかについてお話しします。

4、参加費 2000円(戦略情報研究所会員は無料)。

5、参加申し込み 事前のお申し込みは不用です。そのまま会場においで下さい。

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