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2008年7月17日

「再調査」

7月16日付調査会NEWS663号に書いたものです。
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 今日内閣府で行われた6者協議の報告に行ってきました。

 内容についてはオフレコということで(別に政府の方からそうしてくれと言われたわけではないのですが)説明できませんので、中身をすっ飛ばして感想を一言。

 もし政府側の言っていることが本当なら「再調査」というのは事実上これまでの「再調査」と何も変わらないということになります。私は官邸には何人かの新たな拉致被害者の名前が伝わっていると思っているのですが、そういうこともなしに、「生存者の帰国につながる再調査じゃないとだめですよ」「分かりました」だけだったとしたら人を馬鹿にした話で、いくら何でも「進展」とは言えないでしょう。

 そもそも、政府が金正日体制打倒の意見を排除する理由の一つは「現体制下では(北朝鮮当局のある特定の部署により)拉致被害者の情報がしっかり管理されているだろうから、しかるべき人の『決断』さえ示されて『解決』に向かう方が、体制が転覆され大変な混乱状態の中でよりは、拉致被害者救出に現実として適するという側面もあると判断される」と認識しているからです。それなら「再調査」など言葉のあやに過ぎず、これからやり方を協議するなど欺瞞以外のなにものでもありません。

 すでに実務者協議からひと月が経過しています。この調子で事実上何も出ないとか、北朝鮮がまたいい加減な「調査結果」でも出してくるのであれば、絶対に許すことはできません。「許すことはできない」というのは北朝鮮当局ではなく、そのようなことを詐欺師と合意した日本政府です。私の疑念が払拭され、「何を言っていたんだ、やっぱり政府はちゃんとやっていたじゃないか」と一笑に付されることを切に期待する次第です。

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