NTTドコモは、通訳電話サービスの「はなして翻訳」、外国語の単語等をカメラ越しに邦訳する「うつして翻訳」を、それぞれ11月1日、10月11日からサービス開始すると発表した。現在開催中の「CEATEC JAPAN 2012」にて、一足先に体験できたのでレポートする(それぞれダウンロード用にGoogle Playへのリンクあり)。
「はなして翻訳」でスムーズに外国人と会話
「はなして翻訳」は、専用アプリを使ってドコモのAndroid2.2以上の端末からの通話を外国語に通訳してくれるサービス。また、目の前の相手と対面での会話時にも、通訳ツールとして活用することが可能だ。
サービス開始時は英語、中国語、韓国語のみの対応だが、11月中にドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、インドネシア語も追加され、全10カ国語への対応になるという。
アプリや通訳機能の利用は無料。クラウド上で翻訳処理を行うため、対面では通信料(パケット料)が、通話では通話料+通信料(パケット料)がかかる点だけ注意が必要だ。
CEATECのドコモブースでは、フランス語のネイティブスピーカーと「はなして翻訳」を通じた会話が体験できた。利用の流れを紹介しよう。
まず、電話で使うか対面利用かを選ぶ。ここでは、対面での会話を楽しむことに。
次に言語を選択。お相手はフランス語を話す女性だったので、日本語とフランス語に設定。
「話す」ボタンをタップし、スマホのマイクに向かって日本語でメッセージを吹き込む。
メッセージがその場ですぐフランス語に翻訳。今度は、相手のフランコフォン女性にスマホを手渡す。
女性がフランス語で何か返事を話してくれ、再び端末を渡される。
フランス語の内容がリアルタイムでしっかり日本語訳されており、ちゃんと会話をすることができた。
認識精度もまずまず、確認機能の強化もなされているようだ。実際に様々なケースで利用してみないとわからないが、実用レベルとして通用しそうな印象を持った。
海外旅行に携行したい「うつして翻訳」
「うつして翻訳」も専用のAndroidアプリをインストールする。そのうえで、外国語で書かれたレストランのメニューや、地図、街中の看板などをカメラ越しに捉えると、自動的に日本語で翻訳表示してくれるサービスだ。日本語⇔英語・中国語・韓国語の3か国語に対応し、利用料は無料。
こちらはデータ通信は行わず、アプリ内の辞書から合致する単語を表示するという仕組みになっている。ただし、単語単位でのみの翻訳に対応するため、文章を訳すことはできない。また、手書き文字などが認識できない場合もあるという。
ブースでは、韓国語の案内表示を「うつして翻訳」を使って、日本語表示させる体験ができた。
まず言語の種類を設定する。ここでは[韓国語→日本語]を選んだ。
こんな感じの韓国語の電車の駅案内があったとする。
これをカメラ越しに覗いてみると…
瞬時に日本語に翻訳! その様子は、かつて思い描いていたような近未来の技術を想起させるものだった。
実用的にも十分で、これは海外旅行で活躍すること間違いなし。さらなる多言語対応にもぜひ期待したいところだ。