LINE Pay(ラインペイ)カードは、コンビニやスーパーなどJCBと提携する国内外約3300万の実店舗で使えるプラスチックカード、またはオンライン専用のバーチャルカードが発行されています。いずれも使う分だけLINE Payの残高を事前にチャージするプリペイド(前払い)方式のカードです。
本記事では、LINE Payカードの発行申し込みから、残高のチャージや店舗等における実際の決済(支払い)方法、還元されるLINEポイントの貯め方まで、使いこなしの一連の流れを丁寧に解説します。
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LINE Payカードの新規発行が終了
2020年12月、全国のiD加盟店とオンライン上のVisa加盟店で使える「Visa LINE Payプリペイドカード」が提供されます。Visaブランドのバーチャルプリペイドカードで、LINEアプリ内で発行してApple Payを設定可能です。「Google Pay」にも順次対応が予定されています。
これに伴い、JCBブランドのプリペイドカードである「LINE Pay カード」は2020年12月22日をもって、新規発行(紛失等の再発行の場合も含む)とGoogle Payへの登録が終了しています。なお、現在発行済みのLINE Payカードや、登録済みのGoogle Payは有効期限まで引き続き利用できます(有効期限後は使えなくなります)。
LINE Payカードとは(メリット・デメリット)
サービス開始2週間足らずで20万枚の申し込みを突破するなど、話題となった「LINE Payカード」。LINE Pay社が発行するチャージ式のプリペイドカードですが、買い物に使える金額はその時点でチャージしてある金額だけとなり、使った分だけその場でLINE Pay残高から引き落とされる仕組みです。1回払いのみ利用できます。
LINE Payカードには、以下の2種類があります。
- バーチャルカード:その場ですぐ発行されてJCBに加盟しているオンラインのみで利用できる
- プラスチックカード(LINE Payカード):LINE上で申し込みをして郵送で入手する
併用する場合は同じカード番号を有し、利用するたびに所定のLINEポイントが貯まります。
LINE Payカードのメリット
LINE Payカードでは、買い物やチャージなどお金の動きがあったタイミングでLINEに通知が届くので管理もしやすい上、入会金や年会費は無料。クレジット機能はないため、年齢制限や与信審査もありません。
マイカラー | 条件(1カ月のLINE Pay決済金額) | ポイント還元率 |
---|---|---|
グリーン | 10万円以上 | 2% |
ブルー | 5万円〜9万9999円 | 1.0% |
レッド | 1万円〜4万9999円 | 0.8% |
ホワイト | 0円〜9999円 | 0.5% |
そして最大の特徴は、クレジットカードと同じように使うたびにLINEポイントが貯まることです。LINE Payカードのポイント付与については、利用頻度に応じて還元率が上がる「マイカラープログラム」が採用されています。
貯まったLINEポイントは「1ポイント=1円」として、実店舗・オンラインでのLINE Pay決済はもちろん、公共料金などのLINE Pay請求書支払い、友だちへの送金といった使い道にも充当できます。
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LINE Payカードのデメリット
一方でデメリットとしては、利用明細がLINEでしか閲覧できない点、不正利用などの損害が発生した場合30日以内に報告する必要があり、その補償が10万円までである点などが挙げられます。
LINE Payカードの発行申込と利用開始(登録)までの方法
LINE Payカードはかつてコンビニで購入することもできましたが、現在はLINE Payの画面からバーチャルカードを発行するか、郵送で届くプラスチックカードを申し込む必要があります。郵送申し込みの場合、カードが手元に到着するまで1~2週間程かかります。
いずれのカードも、使い始める前に簡単な申し込み手続きが必要です(詳細は後述)。
LINE Payカードのデザイン
LINE Pay カードには当初6種類のデザインが用意されていましたが、シンプルなデザインから可愛らしいLINEキャラクターをあしらったポップなものまで、選べるデザインは4種類となっています(2019年1月現在)。
LINE Payカードの申し込み手順
前述の通り、LINE Payカードは、JCBのオンライン加盟店で利用できる非接触型決済用の「バーチャルカード」と、実店舗で利用できるプラスチックの「LINE Payカード」の2種類があります。LINE Payカードの申し込み手続きをすると、自動的にバーチャルカードも発行されますが、バーチャルカードはLINE Payカードの利用開始手続き後に使用可能になります。
いずれもLINEアプリから申し込むことができ、ユーザーの情報を入力するだけの簡単な申込方法です。LINE Payにアクセスして、さっそく作ってみましょう。ここでは、iPhone版LINEの画面で説明していますが、手順はAndroid版LINEでもほぼ同じです。
まず、LINEアプリの「ウォレット」タブを開いて、[LINE Payをはじめる]をタップします。
次の画面で[はじめる]をタップします。
「LINE Cashアカウント利用規約」「プライバシーポリシー」「LINEユーザー情報提供ポリシー」を確認し、[すべてに同意]にチェックを入れた後で[新規登録]をタップします。
ここで、LINE Payの画面が現れます。
バーチャルカードを発行する場合
バーチャルカードはLINE Payカードと同じ番号・セキュリティコード・有効期限が設定され、パスワードを入力するだけでその場でカードが発行されます。
ただし、LINE Payカードの利用開始手続きが完了するまでの間は、利用制限がかかります。利用開始手続き前に1時間だけ制限解除をすることができますが、その後は自動的に利用が制限されます。
LINE Payの画面で[バーチャルカードをすぐに発行!]をタップします。カード申込の画面が現れるので[バーチャルカードを発行]をタップします。
パスワードの入力画面が現れるので、6桁のLINE Pay専用パスワードを入力します(同じ数字のみ・連続する数字・2種類の数字の繰り返しは使用不可)。
これで、バーチャルカードが発行されました。
LINE Payカード(プラスチックカード)を発行する場合
LINE Payカードは、LINEのアカウント1つにつき1枚のみ発行でき、再発行や解約の申込をした場合、バーチャルカードの情報も同時に変更されます。
申し込み後、1週間〜2週間ほどで登録した住所宛に郵送され、カード到着後に利用開始手続きをすることで使えるようになります。
カード申込の画面で[プラスチックカードを申し込む]をタップします。
すでにバーチャルカードを発行済みの場合、LINE Payカードの利用開始手続きが完了するまでは利用を制限されます。[プラスチックカード]の欄をタップすると、次の画面で「プラスチックカードを登録するまで、安全のためオンラインでのカードの利用が停止されます。続行しますか?」のポップが上がるので[確認]をタップします。
カード(全4種類)のデザインを選んで、[次へ]をタップ。
利用者の名前を漢字で入力し、[次へ]をタップします。なお、実際に届くカード表面には、ここで入力した名前ではなく「LINE MEMBER」と表示されます。
郵便番号を入力し、[次へ]をタップ。
住所を入力して、[申込確定]ボタンをタップします。
LINE Payを利用するためのパスワードを設定します。6桁の数字キーをタップ。
iPhoneなら、Face IDやTouch IDを使用する場合には[確認]をタップしてパスワードを入力します。
手続きが完了。カードが届くのを待ちます。
現在、1~2週間ほどかかるようです(本稿執筆時には9日で届きました)。
なお、LINE Payをすでに利用している場合は、[バーチャルカードをすぐに発行!]をタップするとカードの発行手続きをおこなえます。
名前や住所、パスコードなどはすでに設定済みなので、あっという間に申し込みは完了します。
LINE Payカードの申し込みやLINE Payの利用でキャッシュバックが受けられるキャンペーンなど、お得な情報は随時LINEに通知されます。
LINEの「ウォレット」タブ内にある「LINEポイント」のセクションをこまめにチェックしたり、「LINEポイント」のLINE公式アカウントを友だち追加しておいたりすると便利かもしれません。
カードが届いた後の登録手続き
カードが届いたら、利用開始の手続きをおこないます。LINEの「ウォレット」タブから[LINE Pay]と進み、カード部分をタップします。
LINE Pay専用のパスワードを入力(またはFace IDなどの認証)後に表示される画面で、[プラスチックカード]→[登録]をタップします。
カードの裏面に印字されている「お客様番号」(QRコードの上に記載された15桁の番号)のうち、末尾3桁の数字を入力し、[確認]をタップします。
利用手続きが完了し、プラスチックカードのデザインが画面に反映されます。前の画面に戻ると、続けてチャージをおこなうことができます(後述)。
LINE Payカード(LINE Pay残高)にチャージする方法
LINE Payカードを使って買い物をするには、LINE Payの残高にチャージします。チャージ方法は主に以下の通りで、いずれもチャージ手数料はありませんが、クレジットカードでチャージすることはできません。
- 登録した銀行口座からチャージ
- セブン銀行ATMでチャージ
- ローソン等のレジ店頭で現金によるチャージ
- ファミリーマート(Famiポート)でチャージ
今回は、最も手軽な銀行口座を登録してチャージする方法、セブン銀行ATMによる方法、コンビニのレジで直接チャージする方法を紹介します。その他の方法については、下記記事を参照してください。
銀行口座を連携してチャージ
自分の銀行口座をLINE Payに登録することでチャージに利用できます。連携可能な銀行は、三菱東京UFJ、三井住友、みずほ、りそな、ゆうちょなど大手をほぼ網羅しているほか、地方銀行にも対応。一部の地方銀行を除いて手続きはリアルタイムで完了します。
生活費などをメインに使っている口座を1つ登録しておくと、現金引き出しの回数も減り、ATM利用手数料の節約にもつながります。
LINE Payの画面を開きます。[チャージ]をタップします。
チャージ方法を選びます。ここでは[銀行口座]をタップします。
残高が利用金額を下回ってしまった場合、銀行口座から自動的にチャージされる「オートチャージ」機能が便利です。
設定は簡単。LINE Payの画面から[チャージ]→[オートチャージ]を[オン]にします。いくら下回ったらチャージするか(条件)、いくらチャージするか(金額)を1000円単位で自由に設定できます。
利用している銀行を選びます。
LINE Payの利用規約を確認します。画面を最後までスクロールしてから[同意します]をタップします。
銀行口座を登録します。
氏名や生年月日、口座番号や支店名などを入力し、[次へ]をタップします。
口座振替申込受付サービスの登録に伴う、諸々の規定が表示されます。
確認後、「同意する」を選択すると、銀行口座(ネットバンキング)の本人確認画面が表れます。(例:三菱東京UFJ銀行)
口座振替の申し込みをします。画面に従って生年月日やキャッシュカードの暗証番号、通帳最終残高等の必須事項を入力後、[実行]をタップします(銀行により操作方法は異なります)。
銀行口座の登録が完了したら、[チャージ]をタップします。
登録した銀行が表示されるので、タップします。
チャージ金額を入力し、[チャージ]をタップします。
LINE Payのパスワードを入力します。
iPhoneでFace IDやTouch IDを利用している場合は、入力の手間を省くことができます。
[確認]をタップします。
チャージが完了し、残高が増えました。(連続でチャージをしたので左右の画面で金額が異なります。)
コンビニ(ローソンレジ)での現金チャージ
LINE Pay残高へチャージする方法として、より身近で手軽なのがコンビニのレジにおける現金での直接チャージです。
全国のローソン(ナチュラルローソン・ローソンストア100含む)のほか、ドラッグストアのAINZ&TULPEで、1回につき1000円(AINZ&TULPEは1円)〜4万9000円までチャージが可能です。
レジで店員にLINE Payカードを渡してチャージする旨を伝え、チャージしたい金額の現金を渡すだけ。
店員側で操作後、LINE Payカードとレシートを受け取ります。チャージ完了時点で、手元のLINEアプリに完了のメッセージが届くという流れです。
セブン銀行ATMでチャージ
セブン銀行ATMでLINE Payカードに直接入金することもできます。入金は現金のみで1回につき1000円から。1000円単位でチャージが可能です。
チャージ方法はとても簡単。セブン銀行ATMにLINE Payカードを挿入し、画面で「ご入金」を選択後に紙幣を投入します。チャージ完了後は、リアルタイムでLINE Pay残高に反映されます。
このほか、LINEアプリを利用してセブン銀行ATMからチャージすることもできます。
具体的には、LINEアプリを起動して、LINE Payメニューから[チャージ]→[セブン銀行ATM]と進みます。[次へ]をタップしてカメラを起動させた後に、ATMの画面で[スマートフォンでの取引]ボタンを押します。
取引画面に表示されたQRコードを読み取った後、アプリに表示される4桁のコードをATM画面に入力してください。入力後、チャージしたい金額をATMに投入すればチャージ完了です。
LINE Payカードに4桁の暗証番号を設定すればATMで簡単に出金できます。
手順は入金と同様、ATMにLINE Payカードを挿入し、画面で「ご出金」を選択。その後画面で暗証番号を入力し、1,000円~10,000円の範囲で指定の金額を入力すればOK。暗証番号の設定方法は次のとおりです。
LINE Payのメインメニュー画面から、[カードの暗証番号]をタップし、次の画面で4桁の暗証番号を2回入力すれば完了です。
ただし、出金には216円の手数料がかかります。手数料は出金と同時にLINE Pay残高から即時差し引かれます(残高が出金額+手数料に満たない場合は出金できません)。
LINE Payカードで支払い(決済)する方法
LINE Payカードは、実店舗でもオンライン決済でも利用できます。
実店舗でLINE Payカードで支払う
LINE Payカードは、国内外のJCB加盟店約3300万店舗で利用できます(一部の店舗で利用できない場合もあります)。実店舗でLINE Payカード(プラスチックカード)を使って買い物をする方法はクレジットカードのときと同じです。
支払い時に「JCBカードで」と伝えて、カードを提示するだけ(必要ならサインをします)。支払回数は1回払いのみ利用可能です。
LINE Payカードで支払いをすると、残高が減ります。また同時に、LINEアプリにすぐにカードを利用した旨の通知が届きます。利用やチャージについて、LINEで通知を受け取れるのは認識しやすくて便利です。
店舗では、クレジットカードを利用した時と同じように「お客さま控え」が発行されます(セルフレジなどで発行されないこともあります)。決済後は、LINE Payメニューの[決済履歴]をタップすると、カードを利用した履歴を確認できます。
オンライン決済にLINE Payカードを使う(SuicaやAmazonギフト券など)
オンラインでも、決済にLINE Payカードをクレジットカードと同じように利用できます。プラスチックカードを持っていなくても、バーチャルカードが発行できていればよいので手軽です。
JCBカードに対応するオンラインストア等で、支払い手段にクレジットカードを選択し、支払回数に必ず「1回」を指定します。
カード名義を入力する必要がある時は自身の名前を入力し、カード表面16桁のカード番号と有効期限を入力しましょう。カード裏面のセキュリティコードが必要になる場合もあります。
たとえば、モバイルSuicaやAmazonギフト券にチャージするためのクレジットカードとして、LINE Payカードを利用するといった使い道も有効です。詳しい手順やメリットは、下記の記事を参照してください。
LINE PayでSuicaにチャージする方法、キャンペーン等で効果的にLINE Pay還元を受ける1つの策
LINE PayでAmazonギフト券を購入・チャージする方法、キャンペーン対象なら20%還元も
LINE Payカードを使ってQUICPayで決済する方法
LINE Payカードは、Androidスマホ向けモバイル決済サービス「Google Pay(グーグルペイ)」に登録することで、JCBの非接触型決済「QUICPay(クイックペイ)」を利用することができます。
具体的には、おサイフケータイ(Felica)搭載のAndroid端末に「Google Pay」アプリをインストール後、LINE Payカードあるいはバーチャルカード発行手続きの画面でGoogle Payに登録をすると、その場でQUICPayとの連携が可能になります。
詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
LINE PayがQUICPayに対応、Androidスマホでかざして支払い可能に
LINE PayカードでLINEポイントが貯まる・使える
LINE Payカードを使うと、LINEポイントが付与されます。獲得したLINEポイントはすぐに付与されるわけではなく、利用店舗によって数日~数週間の時間がかかります。
LINEポイントが付与されたかどうかは、「ウォレット」タブの一番上に表示された緑色のP〇〇をタップして開く獲得履歴から確認できます。一番上が保有している全LINEポイント数で、獲得履歴タブをタップするといつ、どのような決済で、どれだけのポイントが付与されたかが確認できます。
なお、LINE Payカードでの支払いにLINEポイントを利用するには設定が必要です。LINEアプリの「ウォレット」タブで残高部分をタップして[LINE Pay カード]へと進み、「LINEポイントを使用」の項目をオンにします。