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2013.12.26

ちきりん女史の「自立」話はカネに釣られて旬な話題にぶら下がってるだけじゃないの?

 なんか話がブルーハーツみたいになってて(知らない人ごめん)、自立や自由を旗頭に「規律からの自由」を求め、その自由や拘束されてる状態をちゃんと認知できるようになるために自分で考え方のフレームワークを持とうって話ですね。

 それはいいんですよ。商売なんですから。

2013-12-26 自立しよう。そして自由に!
http://www.peeep.us/7d78e869

 でもこれ、「冒険に出よう」とか言ってた鬱病患者の女性編集者がいきなり辞めて会社に迷惑かけて、復帰したら「ノマド的働き方」など煽って一山当てようとした事例と同じですね。

 現状に不満を持たせて煽り、自分らしく生きる、考えて暮らすというもっともらしい美辞麗句を並べ平地に乱を起こすような議論を作り上げて、組織にいてこそ力量を発揮できる人に不安や不信を植え付けてしまうやり方に近いんじゃないでしょうか。

 別に堀江貴文さんの著書の宣伝を対談とかと一緒に煽ってネットでばら撒くのは好きにすればいいと思うんですよ。それが商売なんでしょうし、私みたいな外野が「それはあざといでしょ」と言うのも、どこぞのブックマークを非表示にして無視して信者向けの言論を続けていけばそれはそれで良いのでしょう。

 ただ、堀江さんやちきりん女史の生き方というのは、何物をも持てない人たちや、いま持っていない人たちに対して必ずしも全部が全部参考にはならないものだと思うわけです。少なくとも、考える能力の無い人が顧客でしょう。だって自分の足で立って仕事をしている人がいまさら「自分の頭で考えろ」と言われても「お前に言われんでも生き残るために相応に考えてやってきてるわタコ」という話ですから。

 どこにも着地できず誰の得にもならない議論になりかねず、ある意味で著名人同士が抱えている顧客の回し合いをして何度でもしゃぶろうという意図が透けて見えるのはもう少し工夫したほうがいいと思います。

[引用] 物理的、経済的、そして精神的に自立できるかどうかが、全く違うふたつの人生への、分かれ道となるのです。

 自立できない理由を抜きにしてお話をするのは無責任じゃないですかねえ。

 もちろん、そうなったら「判断したのは本人。自己責任」ということになるのかもしれませんが、ちきりん女史はせっかく質の高い議論もできる人なのですから、もう少しそのあたり着弾点を見据えた話をしたほうがいいんじゃないでしょうか。


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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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