2011年4月22日 (金)

『地獄のコウモリ軍団 』バリー ハナ (著)


戦場に地獄を見た五体不満足の兵士。
ホンダのバイクで爆走するウィリアム・バロウズ。
妻(四十歳)のオナニー現場を見てしまった夫。
変態KKK主義老人の愛人に惚れた青年。
チェスをするとオカマ化するパパ…。
生の現実の薄皮一枚向こうに透けてみえる醜悪で滑稽で陰惨でなまぐさい人間の本質。
アメリカ随一の短編名人が腕をふるってじわじわ語る人生の悲喜劇、
どすどす込み上げる黒い笑い!
フォークナー賞作家の悲喜劇コレクション。

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2011年4月15日 (金)

『縄文聖地巡礼 』 坂本 龍一 (著), 中沢 新一 (著)

ぼくたちは、
未来に向かって
縄文の古層へ旅をする

以前から縄文文化に深い関心を寄せてきた音楽家の坂本龍一氏と、
人類学者の中沢新一氏が、
縄文の古層に眠る、わたしたちの精神の源泉に触れるため、
聖地を巡り、語り合います。

諏訪、若狭、敦賀、奈良、紀伊田辺、鹿児島、そして青森へ―――

社会的な状況が大きく変化している現在、
これからのヴィジョンを見つけるために、
ふたりが人間の心の始まり「縄文」へと潜っていきます。

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2011年4月12日 (火)

『喪男の哲学史 』本田 透 (著)

プラトンの理想郷はアキバ!?
デカルトは「人形萌え」
萌え逃げの達人ゲーテ
ヘーゲルのセカイ系哲学 vs.キルケゴールのキモイ系哲学
「乙女化」の先駆者アンデルセン
女に捨てられて「俺萌え」に走ったニーチェ
「国家萌え」で悲劇を招いたナチス
喪男の精神に分け入ったフロイト
偉大な思想家はみんな喪男だった!
喪男【モダン】
喪男とは……モテない男、ではなく、モテることを拒否する男のこと
こんな人は必読!
●哲学・思想について知りたい人
●人間の知の歴史について知りたい人
●オタク文化について知りたい人
●いまの恋愛資本主義社会に疑問を感じている人
●自分の存在について深く知りたい人

本田 透

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2011年4月11日 (月)

『WHAT IS OMA―レム・コールハースとOMAについての考察 』ヴェロニク パテヴ (編集)

本書はレム・コールハースとOMAが担っている役割と意義を明快に洞察している。
建築分野のみならず多分野からも選ばれた国際的に名高い執筆陣が、
社会的・経済的発展の視点からOMAの仕事を分析する。

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2011年4月 9日 (土)

『シンメトリーの地図帳 』マーカス・デュ・ソートイ (著)

かつて魔法に取り憑かれた少年がいた。
数学という名の魔法に。
巻き貝の殻や呪文のような秘密の文字が書かれた本の中に、
世界を解き明かす鍵があるとしたら?
少年はやがて数学者となる―。
自然界はもちろん、音楽や美術、建築にも、異性に対する好みにさえ現れる「対称性」。
その“シンメトリーの素数”を網羅した「地図帳」を完成させようと
奮闘した数学者たちの姿をユーモラスに、しかし感動的に描く数学ノンフィクション。

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2011年4月 7日 (木)

『塵に訊け! 』ジョン ファンテ (著)

無頼の作家チャールズ・ブコウスキーがその作品中、
好きな作家として挙げたことをきっかけに再発見されたジョン・ファンテ。
『塵に訊け!』は作者の分身アルトゥーロ・バンディーニを主人公とする
ファンテの自伝的なシリーズの代表作である。
 作家になるべくやってきた夢のカリフォルニア。
社会の片隅に追いやられた人々の生きるロサンゼルスの裏町を舞台に、
バンディーニの夢と焦り、そしてカミラとの恋が、
ユーモアと痛みを交えつつ語られていく。
バンディーニは、さまざまな人種の人間がうごめくロサンゼルスという街を動きさまよい、
自由自在に語る。その語り口は端正かつ軽妙だ。
そして最後に、恋は意外にも苦い結末を迎える。
 長年本国でも絶版が続いていたものの、
現在は人気・評価とも不動のものにしたジョン・ファンテ。
<訳者あとがき>で述べられているように、
ジェイムズ・エルロイがロサンゼルスを代表する作家を問われた際、
ファンテをまっさきに挙げたことからもこの作家のいま位置する場所がうかがいしれるだろう。
『塵に訊け!』の発表は1939年とかなり昔になるが、
ロサンゼルスを描いたアメリカ青春小説の「新しい」古典として読んでもらいたい。
 本書にはその再評価のきっかけを作ったブコウスキーによる<序>が収録されている。

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2011年4月 5日 (火)

『灰色の輝ける贈り物 』アリステア マクラウド (著)

舞台は、スコットランド高地からの移民の島カナダ、ケープ・ブレトン。
美しく苛酷な自然の中で、漁師や坑夫を生業とし、
脈々と流れる“血”への思いを胸に人々は生きている。
祖父母、親、そしてこれからの道を探す子の、
世代間の相克と絆、孤独、別れ、死の様を、
語りつぐ物語として静かに鮮明に紡いだ、寡作の名手による最初の8篇。

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2011年4月 3日 (日)

『コムデギャルソン (M´EMOIRE DE LA MODE) 』フランス グラン (著)


クリエイター・川久保玲が、70年代の東京で創造したコム デ ギャルソン。
「男の子のように」と名付けられたこのブランドの、
それまでの概念をはるかに超えた魅力あふれる作品を紹介する。

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2011年4月 2日 (土)

『アートの仕事 太陽レクチャー・ブック004』

絵画、彫刻、デザイン、写真、映像、漫画など、
さまざまな表現方法で作品を発表するアーティストたち。
創作活動をいかに仕事として成立させているのか、
そして創作への熱い思いを率直に語ります。


会田 誠 (著), 池松 江美 (辛酸なめ子) (著), 小谷 元彦 (著), グルーヴィジョンズ (著)
小林 孝亘 (著), 都築 響一 (著), 八谷 和彦 (著), MOTOKO (著)

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『洛中洛外―環境文化の中世史 』高橋 康夫 (著)

路傍には車屋、公衆便所、井戸あり。小川の上に町家が建つ。
応仁乱後の荒廃の中で住人がつくりあげた京の町と生活を復原。

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2011年4月 1日 (金)

『カウガール・ブルース』トム ロビンズ (著)

J.ケルアックと一緒に放浪した。
生まれつきの大きな親指で全米最強のヒッチハイカーになったヒロインの、
破天荒で暖かく、そして哀しい物語。

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2011年3月31日 (木)

『Design rule index―デザイン、新・100の法則 』William Lidwell (著)


現代のデザイナーは専門化しつつある。
多くの分野のデザイン知識を得ようとすると、膨大な時間と労力がかかるからだ。
本書は、こうした現状に悩むデザイナーに向けて著された。
本書には、数学、哲学、生理学など、さまざまな分野から
“デザイン原理”として有益であろう100項目が集められている。
図版をふんだんに使いながら、1つの見開きで1項目を説明していく。
項目はアルファベット順に並べられているが、
デザイナーの疑問ごとに分類した索引が附属する。

本書で取り上げる項目は「色彩」など基本的な項目から、
「フィボナッチの数列」など、思わず読みたくなるようなものばかりだ。
事典としても有益な上に、
デザイン知識を得るための読み物としてもデスクに置いておきたい一緒だ。

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2011年3月30日 (水)

『ハイパークリエータ・チャート 蛍光と対策―プロのための蛍光特色印刷ガイド 』角川書店装丁室 (編集)

蛍光特色カラーチャート。
画期的!
蛍光特色(9色掲載)とプロセスインキの掛け合わせシミュレートチャート。
多色印刷の疑問に答える、これからが変わる対策マニュアル付き。
今まで誰も語らなかった!特色版DATAの作り方から注意点まで、DTP完全対応。
デザイン・広告・編集・出版・制作・製版・印刷関係者必携の書。

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『大統領の最後の恋 』アンドレイ・クルコフ (著)

セルゲイ・ブーニンは孤独だった。
22歳で結婚に破れて以来、どの恋にも空しさと悲哀がつきまとう。
ソ連崩壊後、政治の世界に足を踏み入れ、
遂に大統領にまで昇りつめたが、
真の愛は手に入らない。
だが、政敵との闘いの日々、
移植手術を受けた彼の心臓の「持ち主」と名のる謎の女性が現れると、
運命は過去と交錯し、
大きく動き始める。

アンドレイ・クルコフ

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2011年3月29日 (火)

『不思議猫の日本史 』北嶋 廣敏 (著)

平安でとても文学的だった時代の猫は、
やがてペットとして愛玩されるようになって、
いつのまにか化けたり、喋ったり…。
「枕草子」「源氏物語」そして、江戸、明治―。
猫はどのように描かれ、どのような存在だったのか?
奇談・異聞集なども交えて、人間と猫の長い歴史を辿る。

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2011年3月28日 (月)

『自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』佐藤 幹夫 (著)

2001年に起きた、浅草女子短大生殺人事件。
奇妙なレッサーパンダ帽をかぶった男が犯したこの殺人事件は、
なぜ単なる「凶悪な通り魔」による殺人事件として処理されてしまったのか?
被害者の遺族、加害者の生育環境や裁判記録など、
さまざまな側面から事件を取材し、自閉症の青年が起こした凶悪犯罪の取り調べ、
裁判の難しさ、
そして当人が罪の重さを自覚することの重要性を訴える問題提起の書。

佐藤 幹夫

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2011年3月27日 (日)

『シークレット・オブ・ベッドルーム 』アーヴィン・ウェルシュ (著)

エジンバラ市役所、環境衛生局のレストラン監視官、ダニー・スキナー。
おしゃれでスマートな若きエリートの彼は、酒とドラッグを手放せず、
次から次へと女を乗りかえる。
だが、ダニーの社交的な顔の裏には、出自上のある謎があった。
ゲームおたくで臆病、女の子に縁がなく、いまだ童貞のブライアン・キビー。
山歩きサークルの女の子へのゆがんだ妄想を、ゲーム内の女の子キャラ相手に吐きだす日々。
ブライアンがエジンバラ市役所に勤めることになり、
交差するはずのなかった2人の人生がクロスする。
セックス、ドラッグ、アルコール、フーリガン、そして家族の物語…。
複雑に絡みあうストーリーが、驚愕の結末へと怒濤のごとく流れ出す。

アーヴィン・ウェルシュ

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『ワン ファイン デイ 』久住 昌之 (著)

タフじゃないけど優しくて、ユーモアで武装するオトコたち。
21世紀を生き抜く貴方に捧げる、癒し系コミック・ノワール初登場。

久住 昌之

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2011年3月26日 (土)

『ベルリン1933』クラウス コルドン (著)

共産党にかかわる父をもつ15歳の少年ハンスを主人公に、
ナチス台頭の時代の波のなかで、
引き裂かれさまざまな運命をたどっていく家族とその友人たちの姿を描く大河青春小説。
オランダ児童文学賞ほか受賞作品。

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『無垢の博物館 上 』オルハン・パムク (著)

三十歳のケマルは一族の輸入会社の社長を務め、業績は上々だ。
可愛く、気立てのよいスィベルと近々婚約式を挙げる予定で、
彼の人生は誰の目にも順風満帆に映った。
だが、ケマルはその存在すら忘れかけていた遠縁の娘、
十八歳のフュスンと再会してしまう。
フュスンの官能的な美しさに抗いがたい磁力を感じ、
ケマルは危険な一歩を踏み出すのだった
―トルコの近代化を背景に、ただ愛に忠実に生きた男の数奇な一生を描く、
オルハン・パムク渾身の長篇。ノーベル文学賞受賞第一作。

オルハン・パムク

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