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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。投資関係中心に語ります
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2008年10月、リーマンショックのさなかからインデックスファンド中心の資産運用開始。
以来7年、現在の運用資産残高1000万余(預金等含まず)。
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BNDから還付金受領したので内容調査。…そうか、「米国源泉の金利は米国内で非課税」からくるものってことね
SBI証券のNISA口座で保有しているバンガード米国トータル債券市場ETF【BND】にて、8月7日と9日に「米国源泉税の還付金」として入金がありました。

BND_QII還付

還付状況は上図の通りで、一旦源泉徴収された米国の税額の多くの割合が戻ってきています。
(端数整理の影響か、現地2016年2月3日基準のものが徴収された額より多く還付されてるのはご愛嬌)

税が戻ってくるのはありがたいことですが、どういうものなのか分からないままというのもなんとなく気持ちが悪いものがあります。
そこで、SBI証券に問い合わせをしてみたところ、Qualified Interest Income(QII)という米国の税制によるものだということでした。
これは、米国非居住者に所定の利息相当額を分配する場合には米国内で非課税になる、という制度で、これのために一旦徴収した税を還付したということです。

※この還付金により、日本国内での税務申告にも影響する場合があります。くれぐれもお忘れのないようご注意下さい。
外国での還付金があると日本での確定申告にも影響があることを忘れずに


そこで、もう少し詳しく調べてみます。
検索してみると、法律事務所のサイトに制度の趣旨に関連する記事がありました。
 Permanent U.S. Withholding Tax Relief for Non-U.S. Investors in U.S. Mutual Funds (K&L Gates)

以下、内容を拾って共有してみます。



利息相当分の分配金非課税


そもそも非居住者は金利が非課税


そもそも、米国の税法では、非居住者は米国源泉の利子所得には非課税となっています。
(「利率が債務者の売上や資産価格などに連動しないこと」など、所定の要件を満たした"portfolio interest"と呼ばれる利息が対象)
これにより、米国外から米国内への貸付や債券投資を誘致しようということでしょうね。

ファンド(RIC)が噛むことで、利息が配当に化けて課税対象に?


ところが、直接債券投資をすれば非課税になるものを、ファンド経由で投資することで話が変わってしまいます。
ファンド(Resistered Investment Companies:RICs)が間に入ると、ファンドでの収入がportfolio interestであっても、そこから投資家への分配は配当所得扱いになってしまうため、源泉徴収を免れなくなってしまいます。
上記法律事務所の記事では、"a re-characterization of such income"(収入の性格変更)と表現しています。

このような事情があったために、米国外から米国内への債券投資は現地課税のないルクセンブルク籍ファンドなどを経由するスキームが人気になってしまったようです。

利息由来の配当金に課税減免を認めて公平性確保、資金誘致


そこで、以下のどれかにあてはまるものをQuality income Interestとし、配当金のうちQIIに由来する部分については非課税にする、ということになりました。
 ・発行から183日以内に償還する割引債の割引額
 ・登録・記名式の債券の利息
 ・預金利息
 ・他のRICsからのQII由来の配当
なお、portfolio interestに該当しないものは弾かれますから(そもそもがportfolio interestの処遇を債券直接投資家とファンド投資家とで不公正を是正しようというものである以上、portfolio interestに該当しないものに手を煩わせる理由がない)、当然米国以外の債券は対象外となり、また業績連動型などはやはり弾かれます。

まとめ


こうすることで、結局、配当金のうち金利由来の部分が非課税となり、債券に直接投資するかファンド経由で投資するかで理論上差異がなくなるということになります。
他所の国の籍のファンドを経由されることなく、直接米国のファンドを通して資金が入ってくれることにも繋がります。

このQIIの制度は、2004年に時限立法で制定され、延長を重ねてきたものの、2015年にPATH法という法律で恒久化されたということです。

なお、一回徴収してから還付という形になるのは、迂遠なようにも見えますが、おそらく一度1年分の財務諸表を〆てみないことには「QII由来なのか、譲渡所得由来なのか、それ以外なのか」が確定できないからということでしょうか。

この税制を踏まえて


債券投資するなら「米国債券」型のETFが有利になるか


いうまでもなく、この税制は株式ファンドやリートファンドには関係ありません。株式やリートでは本来の源泉徴収が行われ、特に還付はありません。
一方で、債券ファンドなら一部でも米国債券が含まれていれば、ファンドが国債中心であれ社債中心であれ、本税制の対象になるはずです。

それを前提に考えると、米国債券のみを対象にしたETFの方が、米国以外の地域を含むETFよりも税の還付分だけ有利になりそうです。
「債券は基本的に自国の国債並みのリターンに落ち着く」という論説もありますから、それを信じるならば、米国内の債券に大宗を投資し、QIIの比率が極めて高くなると見込まれるETFを買ったほうが、期待リターンも変わらず税コストが下がることになります。
特にNISAでやっている場合、国内でも税がない上に海外での課税も殆ど無くなるとなると、結構大きな意味がありそうです。
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米国税制 | トラックバック:1 | コメント:0
[ 2017/08/15(火) 02:33 ]
[ 最終更新:2017/08/25(金) 00:19 ]

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BNDからの2017年8月分分配金-外国源泉税に対する還付金の支払いもアリ
WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。 さてBNDから2016年8月分の分配金が支払われました。税引き後で246.00ドルです。また今月はこの他に外国源泉税に対する還付金の支払いが275.30ドルあり、支払い合計は521.30ドルとなりました。 これまでの推移は以下のとおりです。なお購入元本は1株80.4
資産運用でスーパーカーを手に入れよう! | 2017/08/17(木) 00:09

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