4thシリーズ・リリース開始!
<<<目覚まし時計としても破壊力バツグン!>>>
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iPhone / iPod touch対応 OS3.0以降 appStoreで販売中です!各350円
CV.00「キャラ・カタログ」無料配布開始!
以下のリンクから、iTunesが起動し、appStoreの販売ページが表示されます。
【1stシリーズ】
CV.01 成田りこ(ツンデレ) CV:日笠陽子
CV.02 奄美まゆ(ロリメイド) CV:吉田真弓
CV.03 千歳茜(京都弁) CV:綱掛裕美
CV.04 松本あかり(妹) CV:竹達彩奈
CV.05 美保さち(くいしん坊) CV:高橋美佳子
CV.06 竜ヶ崎圭介(兄貴) CV:柳田淳一
【2ndシリーズ】
CV.07 出雲風美(クーデレ・幼馴染)CV:斎藤千和
CV.08 天草翠(マネージャー) CV:本多陽子
CV.09 能代千尋(ツンデレ) CV:志村由美
CV.10 百里アズサ(お姉ちゃん)CV:櫻井智
【3rdシリーズ】
CV.11 八丈ゆかり(魔法少女)CV:藤田麻美
CV.12 アリシア・セントレア(姫)CV:桑谷夏子
CV.13 松山美月・陽菜(オペレーター姉妹)CV:宮川美保/矢作紗友里
CV.14 仙台梨々子(女教師)CV:中原麻衣
CV.15 愛国すず(ネコ娘)CV:折戸マリ
CV.16 花巻零花(ヤンデレ)CV:早見沙織
【4thシリーズ】
CV.17 龍馬藍(腹黒妹)CV:巽悠衣子
CV.18 八丈天元(魔女)CV:平田宏美
CV.19 秋田広葉(森ガール)CV:佐藤奏美
CV.20 琉球柚杞(怪盗奥様)CV:中原麻衣
CV.21 エアライン(女神&悪魔)CV:滝田樹里
Twitter アカウントは↓↓デス!
http://twitter.com/tokidoki_cv
ときドキ時計SS.09 八丈天元『八丈流すぺしゃるタイム』
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
お正月も終わり!
SSも今日で終わりです・・・
。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
明日からお仕事の方も多いですか・・・
SS読んで元気だしてください~
ヾ(@^(∞)^@)ノ
ときドキ時計 CV.18 八丈天元(魔女)CV:平田宏美
SS.09 八丈天元『八丈流すぺしゃるタイム』
シナリオ:関根聡子
「はい、今日の修行はこれでおしまいです♪」
フフフ、魔力の持久力がずいぶんついてきたようですね、さすがは我が弟子です。
じゃあ、シャワーで汗を流したら、お夕飯にしましょう。
さ、先に入ってらっしゃい。ここは師匠が片付けておきます。
あら? どうしたのですか、顔を赤らめて。
フフフ、片時も私と離れたくない、ということですか?
え? 違う?
ならどうしてシャワーを浴びに行かないのです。
あぁ、一刻前に上がらせた姉弟子が、先に汗を流している最中なのですね。
なら、あとで私と一緒に入りますか? 背中を洗って差し上げましょう♪
あらあら、あなたったら耳まで真っ赤ですよ?
こらこら、クーとカンも、あまりからかわないであげてくださいね。
やはり、一緒にシャワーを浴びましょうか? 頭も洗って差し上げますよ?
あらあら、スネないでください。顔がもっと赤くなってますよ?
だから日頃からあなたは攻めに弱い、といっているのです。とくに、女性には。
冗談は置いておき、私はお夕飯の仕度をしなくては。
時を操る八丈流の魔法使いは、料理をすることも修行の一つ。
ちゃんと心得ていますよね?
よろしい。では、ちょっとおさらいをしてみましょう。
八丈流にとっての料理とは、『並行する時間軸において、複数の過程と結果を同時に生み出せる、最も簡単な行為』なのです。
簡単に言うと、『ご飯を炊いている間に、おかずを作る』ってことですね。
歴代の当主は皆、料理が上手でした。例外を除いては、ですが。
なんです? その不安そうな顔は。
さぁクーとカン、手伝ってくださいな♪
――大丈夫、今日は私の得意料理なんですから。
× × ×
さぁ、お料理が完成しました!
「魔女の鍋釜で作った、魔女鍋です♪」
あら? あなたもゆかりも、どうしたのです? 呆然として。
あぁ、シャワーで湯当たりでもしたのですか?
ま、まさか! 弟子同士で裸の付き合いを……!?
どうして師匠も混ぜてくれなかったのです!!
え? 違う? ……失礼、取り乱しましたね。
ささ、早く自分の席に着きなさい。
こうして弟子たちに囲まれて鍋をつつく、師匠冥利につきますね。
まぁまぁ、心配しないでください。出汁は干し椎茸できちんと取ってあります。
あ、ハクサイを緑の方から先に入れてはいけませんよ?
そうそう、ゆかりの言う通り、ハクサイは固い芯の部分から入れるのです。
あなたも、そんなに圧倒されていたら食事にありつけませんよ?
さぁ、お箸と取り皿の用意はいいですか?
先ほど今日は特別料理と申しました通り、これは普通の鍋ではありません。
まぁ一見は、どこの家庭にもある普通の鍋ですが……。
何度も申します通り――。
私たち時を操る魔法使いにとっての料理は修行の一貫です。
素材の獲得、手法に応じた知識、日々の糧を得る心構えでさえ、我等には学ぶことが多いのです。
ほら、いい香りがしてきましたね。
…………なんです? その顔は?
ふむ、まだ納得がいかない、という顔ですね。
さぁクー、例のモノを用意してください。
そして、今日のすぺしゃるタイム――。
カン、灯りを消してください。
フフフ、あなた方はこの暗闇で何をするのかと、目をパチクリしているでしょう?
私には見えますよ?
部屋を真っ暗にしてなにをするのかって?
なにって、お鍋ですよ。ほら、暗いでしょう?
鍋になんの具財が投入されたか、わかりませんねぇ。
そう! 闇鍋でーす♪
……なんて呆れた声を出しているのです。
鍋といえば闇鍋、そうでしょう?
あら、認識の違いもあるのですね。これが時代の差、というものでしょうか。
別に、闇に紛れてあなたの身体を触ったりしたいとは、思ってませんよ?
大丈夫、師匠である私に、ま・か・せ・て♪
あぁん、姉弟子に助けを求めるなんてズルイですよ?
ささ、もっとコチラへ、私の処へ来てください♪
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
お正月も終わり!
SSも今日で終わりです・・・
。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
明日からお仕事の方も多いですか・・・
SS読んで元気だしてください~
ヾ(@^(∞)^@)ノ
ときドキ時計 CV.18 八丈天元(魔女)CV:平田宏美
SS.09 八丈天元『八丈流すぺしゃるタイム』
シナリオ:関根聡子
「はい、今日の修行はこれでおしまいです♪」
フフフ、魔力の持久力がずいぶんついてきたようですね、さすがは我が弟子です。
じゃあ、シャワーで汗を流したら、お夕飯にしましょう。
さ、先に入ってらっしゃい。ここは師匠が片付けておきます。
あら? どうしたのですか、顔を赤らめて。
フフフ、片時も私と離れたくない、ということですか?
え? 違う?
ならどうしてシャワーを浴びに行かないのです。
あぁ、一刻前に上がらせた姉弟子が、先に汗を流している最中なのですね。
なら、あとで私と一緒に入りますか? 背中を洗って差し上げましょう♪
あらあら、あなたったら耳まで真っ赤ですよ?
こらこら、クーとカンも、あまりからかわないであげてくださいね。
やはり、一緒にシャワーを浴びましょうか? 頭も洗って差し上げますよ?
あらあら、スネないでください。顔がもっと赤くなってますよ?
だから日頃からあなたは攻めに弱い、といっているのです。とくに、女性には。
冗談は置いておき、私はお夕飯の仕度をしなくては。
時を操る八丈流の魔法使いは、料理をすることも修行の一つ。
ちゃんと心得ていますよね?
よろしい。では、ちょっとおさらいをしてみましょう。
八丈流にとっての料理とは、『並行する時間軸において、複数の過程と結果を同時に生み出せる、最も簡単な行為』なのです。
簡単に言うと、『ご飯を炊いている間に、おかずを作る』ってことですね。
歴代の当主は皆、料理が上手でした。例外を除いては、ですが。
なんです? その不安そうな顔は。
さぁクーとカン、手伝ってくださいな♪
――大丈夫、今日は私の得意料理なんですから。
× × ×
さぁ、お料理が完成しました!
「魔女の鍋釜で作った、魔女鍋です♪」
あら? あなたもゆかりも、どうしたのです? 呆然として。
あぁ、シャワーで湯当たりでもしたのですか?
ま、まさか! 弟子同士で裸の付き合いを……!?
どうして師匠も混ぜてくれなかったのです!!
え? 違う? ……失礼、取り乱しましたね。
ささ、早く自分の席に着きなさい。
こうして弟子たちに囲まれて鍋をつつく、師匠冥利につきますね。
まぁまぁ、心配しないでください。出汁は干し椎茸できちんと取ってあります。
あ、ハクサイを緑の方から先に入れてはいけませんよ?
そうそう、ゆかりの言う通り、ハクサイは固い芯の部分から入れるのです。
あなたも、そんなに圧倒されていたら食事にありつけませんよ?
さぁ、お箸と取り皿の用意はいいですか?
先ほど今日は特別料理と申しました通り、これは普通の鍋ではありません。
まぁ一見は、どこの家庭にもある普通の鍋ですが……。
何度も申します通り――。
私たち時を操る魔法使いにとっての料理は修行の一貫です。
素材の獲得、手法に応じた知識、日々の糧を得る心構えでさえ、我等には学ぶことが多いのです。
ほら、いい香りがしてきましたね。
…………なんです? その顔は?
ふむ、まだ納得がいかない、という顔ですね。
さぁクー、例のモノを用意してください。
そして、今日のすぺしゃるタイム――。
カン、灯りを消してください。
フフフ、あなた方はこの暗闇で何をするのかと、目をパチクリしているでしょう?
私には見えますよ?
部屋を真っ暗にしてなにをするのかって?
なにって、お鍋ですよ。ほら、暗いでしょう?
鍋になんの具財が投入されたか、わかりませんねぇ。
そう! 闇鍋でーす♪
……なんて呆れた声を出しているのです。
鍋といえば闇鍋、そうでしょう?
あら、認識の違いもあるのですね。これが時代の差、というものでしょうか。
別に、闇に紛れてあなたの身体を触ったりしたいとは、思ってませんよ?
大丈夫、師匠である私に、ま・か・せ・て♪
あぁん、姉弟子に助けを求めるなんてズルイですよ?
ささ、もっとコチラへ、私の処へ来てください♪
//END
ときドキ時計SS.08 愛国すず『逢魔ヶ刻に気をつけろ』
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
ちょっと・・・生活が逆転・・・
そんなあなたに! SSをどうぞっ!
ときドキ時計 CV.15 愛国すず(ネコ娘) CV:折戸マリ
SS.08 愛国すず『逢魔ヶ刻に気をつけろ』
シナリオ:関根聡子
「キレイな小石がひと~つ、キレイな小石がふたつ~♪」
にしても、時見神社の石は白くてさわり心地がよいのだ。
今日は新しい神主候補が来る日なのだ、石の数を教えて尊敬させてやるのだ。
――ボーン ボーン ボーン
おっとー、時計塔の大鐘の音が三回!
オヤツの時間なのだー!
ぬぬ? ということは、そろそろ新しい神主候補が来る頃なのだ?
けけけ、オヤツの時間帯に来るとは、今度のヤツはなかなか気がきいているのだ。
なにしろ先代の神主はじじむさくていかんかったのだ。
オヤツといえば、塩豆大福かスアマだったのだ。
あれは食べれば美味いのだが、いかんせん飽きたのだ。
わしが食いたいのは『ちょこ』や『くっきぃ』などの今時の菓子なのだ。
だから、今度の神主候補にはなるだけ若いヤツがいいと伝えたのだ。
そして、手土産には必ず「けぇき」を持参するよう言っておいたのだ! けけけ!
お、おぉ? 階段を上ってくる装束姿の人間がいるのだ。
アイツはもしや……新しい神主候補、『けぇき』なのだ!?
しかし――。
『けぇき』の箱……は持ってないようなのだ……?
まさか……忘れたのだ……?
おぉ…………おのれ人間の分際で! このわしに楯突こうとは……なのだ!
……なかなかいい根性してるのだ!
よし、いっちょ驚かして本性を見てやるのだ! けけけっ!
まずはアイツがこの鳥居をくぐったと同時に草木を揺るがして~不安顔しているところに、わしが華麗に登場っ――――……てっ……。
あれ? アイツどこ行ったのだ? ――っていつの間に後ろに!?
そうか、お主も妖怪なのだ!
ぬぅ……ちがうのだ? なになに?
前神主が? 『ネコ娘は驚かせてくるだろうから』と言われて先手を打ったのだ?
ちっ……あのじじいめっ、いらぬことを吹き込んでいるのだ、くそうっ。
おい、三下の小童! 『けぇき』はどうしたのだ! 『けぇき』は!
ふん、黙りこくっておるのだ。やはり持ってこなんだか。
……ん? なんなのだ、その風呂敷包みは。
菓子折り? おぉ、わしにくれるのだ?
じゃ、遠慮なく開けるのだ……。
パカッ。
はうっ! この包装紙は巷で流行の、どじょう煎餅なのだ!
三丁目のおばあちゃんが参拝に来たときだけ食べられる、わしの好物なのだっ!
でもなぜ『けぇき』ではないのだ?
大きいのを用意したから、クール宅急便で来ます?
おぉ……なのだ。
お主、なかなかやるのだ……。
んで? 今日からこの時見神社の神主になりたいと?
このご時勢に神主になりたいとは、物好きなやつなのだ。
まぁ、わしがGOサインを出せば? 神主になれないこともないのだ。
しかし、それには条件があるのだ! なぁに、簡単なことなのだ!
わしとしばらくここで暮らすことなのだ! けけけけ!
うわー……なんなのだその安堵の顔は?
『こんなガキンチョのネコ娘と暮らすくらい、ワケない』だとぉ!?
こんの小童が! そう言ってられるのも今のうちだけなのだ!
いまは夕方、逢魔ヶ刻なのだ!
わしの真の姿、両眼をクワッと開いて、しっかりみるがいいのだ!
ハイ、ドロロンッ! なのだッ!!
かっかっか、どうだ、わしのこの姿! 驚いたか?
フッ、驚きすぎて声も出ないようだな?
わしは1200年を生きる大妖、化猫すずだ。
目をカッ開いてよく見るがいい、我が姿!
尾が九本、鋭く煌く瞳に誰もが恐れを抱く――!
くくく、口を開けてポカンとしておるぞ?
なに? 尾が九本なら妖狐ではないかって?
まぁ、猫も狐も親戚のようなものだ。
でも気になる? とな。
尾の数など些末なことだ、もう気にするな。
……ま、人間の中じゃ肝が据わっているほうだ。
よし、気に入ったぞ? さっそく歓迎してやる。
まずは手始めだ。
一緒に風呂に入るぞ?
……かっかっか、急に萎縮しおって。顔が赤くなっておるぞ? かかか!
ちなみに風呂に入ったあとは布団で一緒に寝るぞ?
一組しかないからな、かかか!
まぁ、これも神主になるための修行と思え。
さぁ夜は長い。
お主にわしの相手がつとまるか、楽しみだぞ?
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
ちょっと・・・生活が逆転・・・
そんなあなたに! SSをどうぞっ!
ときドキ時計 CV.15 愛国すず(ネコ娘) CV:折戸マリ
SS.08 愛国すず『逢魔ヶ刻に気をつけろ』
シナリオ:関根聡子
「キレイな小石がひと~つ、キレイな小石がふたつ~♪」
にしても、時見神社の石は白くてさわり心地がよいのだ。
今日は新しい神主候補が来る日なのだ、石の数を教えて尊敬させてやるのだ。
――ボーン ボーン ボーン
おっとー、時計塔の大鐘の音が三回!
オヤツの時間なのだー!
ぬぬ? ということは、そろそろ新しい神主候補が来る頃なのだ?
けけけ、オヤツの時間帯に来るとは、今度のヤツはなかなか気がきいているのだ。
なにしろ先代の神主はじじむさくていかんかったのだ。
オヤツといえば、塩豆大福かスアマだったのだ。
あれは食べれば美味いのだが、いかんせん飽きたのだ。
わしが食いたいのは『ちょこ』や『くっきぃ』などの今時の菓子なのだ。
だから、今度の神主候補にはなるだけ若いヤツがいいと伝えたのだ。
そして、手土産には必ず「けぇき」を持参するよう言っておいたのだ! けけけ!
お、おぉ? 階段を上ってくる装束姿の人間がいるのだ。
アイツはもしや……新しい神主候補、『けぇき』なのだ!?
しかし――。
『けぇき』の箱……は持ってないようなのだ……?
まさか……忘れたのだ……?
おぉ…………おのれ人間の分際で! このわしに楯突こうとは……なのだ!
……なかなかいい根性してるのだ!
よし、いっちょ驚かして本性を見てやるのだ! けけけっ!
まずはアイツがこの鳥居をくぐったと同時に草木を揺るがして~不安顔しているところに、わしが華麗に登場っ――――……てっ……。
あれ? アイツどこ行ったのだ? ――っていつの間に後ろに!?
そうか、お主も妖怪なのだ!
ぬぅ……ちがうのだ? なになに?
前神主が? 『ネコ娘は驚かせてくるだろうから』と言われて先手を打ったのだ?
ちっ……あのじじいめっ、いらぬことを吹き込んでいるのだ、くそうっ。
おい、三下の小童! 『けぇき』はどうしたのだ! 『けぇき』は!
ふん、黙りこくっておるのだ。やはり持ってこなんだか。
……ん? なんなのだ、その風呂敷包みは。
菓子折り? おぉ、わしにくれるのだ?
じゃ、遠慮なく開けるのだ……。
パカッ。
はうっ! この包装紙は巷で流行の、どじょう煎餅なのだ!
三丁目のおばあちゃんが参拝に来たときだけ食べられる、わしの好物なのだっ!
でもなぜ『けぇき』ではないのだ?
大きいのを用意したから、クール宅急便で来ます?
おぉ……なのだ。
お主、なかなかやるのだ……。
んで? 今日からこの時見神社の神主になりたいと?
このご時勢に神主になりたいとは、物好きなやつなのだ。
まぁ、わしがGOサインを出せば? 神主になれないこともないのだ。
しかし、それには条件があるのだ! なぁに、簡単なことなのだ!
わしとしばらくここで暮らすことなのだ! けけけけ!
うわー……なんなのだその安堵の顔は?
『こんなガキンチョのネコ娘と暮らすくらい、ワケない』だとぉ!?
こんの小童が! そう言ってられるのも今のうちだけなのだ!
いまは夕方、逢魔ヶ刻なのだ!
わしの真の姿、両眼をクワッと開いて、しっかりみるがいいのだ!
ハイ、ドロロンッ! なのだッ!!
かっかっか、どうだ、わしのこの姿! 驚いたか?
フッ、驚きすぎて声も出ないようだな?
わしは1200年を生きる大妖、化猫すずだ。
目をカッ開いてよく見るがいい、我が姿!
尾が九本、鋭く煌く瞳に誰もが恐れを抱く――!
くくく、口を開けてポカンとしておるぞ?
なに? 尾が九本なら妖狐ではないかって?
まぁ、猫も狐も親戚のようなものだ。
でも気になる? とな。
尾の数など些末なことだ、もう気にするな。
……ま、人間の中じゃ肝が据わっているほうだ。
よし、気に入ったぞ? さっそく歓迎してやる。
まずは手始めだ。
一緒に風呂に入るぞ?
……かっかっか、急に萎縮しおって。顔が赤くなっておるぞ? かかか!
ちなみに風呂に入ったあとは布団で一緒に寝るぞ?
一組しかないからな、かかか!
まぁ、これも神主になるための修行と思え。
さぁ夜は長い。
お主にわしの相手がつとまるか、楽しみだぞ?
//END
ときドキ時計SS.07 アリシア・セントレア『祭囃子が聞こえたら』
みなさん・・・
あけましておめでとうございます!!!!
ヾ(@°▽°@)ノ
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
お正月如何お過ごしでしょうか!!
SSは元旦から元気ですー
ときドキ時計 CV.12 アリシア・セントレア(姫)CV:桑谷夏子
SS.07 アリシア・セントレア『祭囃子が聞こえたら』
シナリオ:関根聡子
「なぁ、なにゆえ妾がこんなものを着なければならないのじゃ……? うぐっ」
いま、妾はホームステイ先の『ママ』に、『ユカタ』というものを着させてもらっている最中である。
「妾はちと苦しいのじゃが……ふむむ」
一通りの着替えが終わったところで、『ママ』はニコニコしながら説明してくれた。
なにやら、夏祭りへ行くにはこの格好をしなければいけないらしい。
「ふむぅ~。この国の文化は難儀じゃのう。……もう少し帯を緩めてもよいか?」
『ママ』は少しだけ帯を緩めると、ユカタの柄について教えてくれた。
妾の白いユカタの裾部には、赤い丸っこい魚が泳いでいた。
「キンギョというのか。なんとも愛らしいのぉ~。しかし……まだちと、苦しいが」
妾の国では、祭りの際にこんな窮屈な紐を胴体に巻いたりはせぬ。
いぶかしげに、自らのユカタを睨んでいると、ママがご満悦の声をあげた。
妾は気分がよくなり、鏡の前でポーズをとってみせた。
「これ、姿鏡をもっと近こうよせよ?」
ふっ……これはこれは、なんと似合っていることじゃろう。
妾は何を着てもカワユイのじゃ。
これは『アヤツ』もイチコロじゃろうて。この国では、『悩殺』とも言うたかの?
『ママ』に玄関へと案内され、妾は初めて『ポックリ』という履物に足を通した。
「大変歩きづらいが……これはユカタとセットなのかえ?」
ふむ、セットか……ならば歩きづらいが仕方ない。
夏祭りへ行くための正式装束というからには、きっと意味があるのじゃろう。
妾の国でも『郷に入っては郷に従え』、という言葉はあるしな。
この歩きづらさは……まぁ、ボディガードの『アヤツ』に期待するとしようかの。
× × ×
時見神社の夜祭は、町ぐるみで盛大に行われる――ということじゃったが……。
盛大じゃのう……しかし――。
「アヤツはどこじゃ!」
ママに手を引かれながら、妾はアヤツの姿を捜した。
『祭りで会いましょう』とアヤツが言うから、てっきり妾のことを待っていると思ったのに!
こんなに人が多くてはアヤツどころか、ママさえも見失うのではないか!?
まったく、この国の祭りときたら……これが祭り?
「ほほぉおー、なにやらカラフルで小さな店が並んでおるのぉ」
と、目新しい景色に油断したのがまずかった――。
× × ×
「おや?……ママは?」
いつの間にか、妾は一人になってしまっていたのじゃ。
「おい、おい、だれか……」
声を発しても、誰も妾のことを振り向きもしない。
この喧騒に紛れ、妾の声なんぞ――誰も……。
――なぜじゃ?
なぜ声を上げているのに、妾を気にかけない?
「おい、だれか……」
こんなこと、妾の国では……妾は姫なのに……。
人はたくさん行きかっているのに、知り合いは誰一人としていない。
最悪じゃ……こんなところ……。
目新しいだけでキレイでもなんでもない!
「おい、だれか――! なぁ、おい――!」
妾は声を出し続けた、だが、怖くなって走り出した瞬間、足がもつれ――。
ユカタの歩きづらさと、鳴れないポックリに気をとられ、妾は石段に膝をすりむいた。
「イタッ……」
じんわりと、白いユカタの裾が血でにじんだ。
……あぁ、せっかくママに着せてもらったのに。
アヤツにも、まだ見せてないというのに……。
「くっ……」
悔しさと、情けなさで、目頭が熱くなる。
泣くまい、妾は姫なのじゃ……!
だが、この国では妾一人が泣いたところで、誰も気には止めないんじゃろうな――。
と、思っていたのもつかの間――。
「ん? 誰か妾の名を?」
アヤツが息を切らせて走って来たのだじゃ。
『いた! 姫さま! アリシア姫!』
妾は、ほっとした。ほっとして、その高ぶりで泣いてしまいそうじゃった――。
アヤツの声を聞いただけで――。
「ふぇ……」
アヤツは笑って、『捜したんですよ』と、黄色い妾の好物を差し出した。
『はい。焼きとうもろこしです。お好きでしょう?』、と。
焼きとうもろこし……この香ばしさ……母国を思い出す……。
アヤツは『ハッピ』という衣を着ており、『ミコシ』の準備があってすぐ落ち合えなかったそうな。
ママも泣きながら妾を捜してくれているらしい。
じゃが――……。
ハッピだのミコシだの、聞き慣れぬ言葉ばかり……。
夜祭なんてぜんぜん楽しくないわ!
妾はふて腐れながら、焼きとうもろこしを受け取ってかぶりついた。
ムシャリッ――ムシャ、ムシャムシャッ。
「う……うまい!」
『でしょう?』とアヤツは笑った。
まぁ、これで許してやるとおもうなよ! イテテ……傷が……。
『血!? ケガですか!?』
コヤツは妾のユカタの裾についた血をみると、血相を変えた。
で、さらに叫んだ――『おんぶします!』と。
抵抗するにはいささか疲れていたので、妾は素直におんぶされてやった。
『よりたい夜店があれば言ってください』とアヤツが言う。
さっきよりも、ずっと高い視線で夜店を見る。
さっきは嫌なところじゃと思うとったが、コヤツと一緒なら悪くない。
「……キレイなものじゃな。――ん? いい香りがする」
少し離れたところに、焼きとうもろこし屋が見えた。
「あそこへよれ!」
迷うことなく向かわせる。妾はもう1本食すのじゃ!
//END
あけましておめでとうございます!!!!
ヾ(@°▽°@)ノ
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
お正月如何お過ごしでしょうか!!
SSは元旦から元気ですー
ときドキ時計 CV.12 アリシア・セントレア(姫)CV:桑谷夏子
SS.07 アリシア・セントレア『祭囃子が聞こえたら』
シナリオ:関根聡子
「なぁ、なにゆえ妾がこんなものを着なければならないのじゃ……? うぐっ」
いま、妾はホームステイ先の『ママ』に、『ユカタ』というものを着させてもらっている最中である。
「妾はちと苦しいのじゃが……ふむむ」
一通りの着替えが終わったところで、『ママ』はニコニコしながら説明してくれた。
なにやら、夏祭りへ行くにはこの格好をしなければいけないらしい。
「ふむぅ~。この国の文化は難儀じゃのう。……もう少し帯を緩めてもよいか?」
『ママ』は少しだけ帯を緩めると、ユカタの柄について教えてくれた。
妾の白いユカタの裾部には、赤い丸っこい魚が泳いでいた。
「キンギョというのか。なんとも愛らしいのぉ~。しかし……まだちと、苦しいが」
妾の国では、祭りの際にこんな窮屈な紐を胴体に巻いたりはせぬ。
いぶかしげに、自らのユカタを睨んでいると、ママがご満悦の声をあげた。
妾は気分がよくなり、鏡の前でポーズをとってみせた。
「これ、姿鏡をもっと近こうよせよ?」
ふっ……これはこれは、なんと似合っていることじゃろう。
妾は何を着てもカワユイのじゃ。
これは『アヤツ』もイチコロじゃろうて。この国では、『悩殺』とも言うたかの?
『ママ』に玄関へと案内され、妾は初めて『ポックリ』という履物に足を通した。
「大変歩きづらいが……これはユカタとセットなのかえ?」
ふむ、セットか……ならば歩きづらいが仕方ない。
夏祭りへ行くための正式装束というからには、きっと意味があるのじゃろう。
妾の国でも『郷に入っては郷に従え』、という言葉はあるしな。
この歩きづらさは……まぁ、ボディガードの『アヤツ』に期待するとしようかの。
× × ×
時見神社の夜祭は、町ぐるみで盛大に行われる――ということじゃったが……。
盛大じゃのう……しかし――。
「アヤツはどこじゃ!」
ママに手を引かれながら、妾はアヤツの姿を捜した。
『祭りで会いましょう』とアヤツが言うから、てっきり妾のことを待っていると思ったのに!
こんなに人が多くてはアヤツどころか、ママさえも見失うのではないか!?
まったく、この国の祭りときたら……これが祭り?
「ほほぉおー、なにやらカラフルで小さな店が並んでおるのぉ」
と、目新しい景色に油断したのがまずかった――。
× × ×
「おや?……ママは?」
いつの間にか、妾は一人になってしまっていたのじゃ。
「おい、おい、だれか……」
声を発しても、誰も妾のことを振り向きもしない。
この喧騒に紛れ、妾の声なんぞ――誰も……。
――なぜじゃ?
なぜ声を上げているのに、妾を気にかけない?
「おい、だれか……」
こんなこと、妾の国では……妾は姫なのに……。
人はたくさん行きかっているのに、知り合いは誰一人としていない。
最悪じゃ……こんなところ……。
目新しいだけでキレイでもなんでもない!
「おい、だれか――! なぁ、おい――!」
妾は声を出し続けた、だが、怖くなって走り出した瞬間、足がもつれ――。
ユカタの歩きづらさと、鳴れないポックリに気をとられ、妾は石段に膝をすりむいた。
「イタッ……」
じんわりと、白いユカタの裾が血でにじんだ。
……あぁ、せっかくママに着せてもらったのに。
アヤツにも、まだ見せてないというのに……。
「くっ……」
悔しさと、情けなさで、目頭が熱くなる。
泣くまい、妾は姫なのじゃ……!
だが、この国では妾一人が泣いたところで、誰も気には止めないんじゃろうな――。
と、思っていたのもつかの間――。
「ん? 誰か妾の名を?」
アヤツが息を切らせて走って来たのだじゃ。
『いた! 姫さま! アリシア姫!』
妾は、ほっとした。ほっとして、その高ぶりで泣いてしまいそうじゃった――。
アヤツの声を聞いただけで――。
「ふぇ……」
アヤツは笑って、『捜したんですよ』と、黄色い妾の好物を差し出した。
『はい。焼きとうもろこしです。お好きでしょう?』、と。
焼きとうもろこし……この香ばしさ……母国を思い出す……。
アヤツは『ハッピ』という衣を着ており、『ミコシ』の準備があってすぐ落ち合えなかったそうな。
ママも泣きながら妾を捜してくれているらしい。
じゃが――……。
ハッピだのミコシだの、聞き慣れぬ言葉ばかり……。
夜祭なんてぜんぜん楽しくないわ!
妾はふて腐れながら、焼きとうもろこしを受け取ってかぶりついた。
ムシャリッ――ムシャ、ムシャムシャッ。
「う……うまい!」
『でしょう?』とアヤツは笑った。
まぁ、これで許してやるとおもうなよ! イテテ……傷が……。
『血!? ケガですか!?』
コヤツは妾のユカタの裾についた血をみると、血相を変えた。
で、さらに叫んだ――『おんぶします!』と。
抵抗するにはいささか疲れていたので、妾は素直におんぶされてやった。
『よりたい夜店があれば言ってください』とアヤツが言う。
さっきよりも、ずっと高い視線で夜店を見る。
さっきは嫌なところじゃと思うとったが、コヤツと一緒なら悪くない。
「……キレイなものじゃな。――ん? いい香りがする」
少し離れたところに、焼きとうもろこし屋が見えた。
「あそこへよれ!」
迷うことなく向かわせる。妾はもう1本食すのじゃ!
//END
SS.06 花巻零花『未来をのせて』
みなさん大晦日です!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
もうすぐ今年も終わりですね・・・ (-。-;)
良いお年を・・・
しかーし!
ときドキ時計SSはお正月も営業しますぜっ!!
どうぞっ
ときドキ時計 CV.16 花巻零花(ヤンデレ)CV:早見沙織
SS.06 花巻零花『未来をのせて』
シナリオ:関根聡子
女子バスケットボール部・地区大会予選――後半戦。
今日勝てばベスト8。夢の全国大会まであとちょっと。
ぜったい負けられない試合、―-なのに!
ガタンッ
「あぁっ!」
私ったら、またシュートを外した……!
チームメイトが『ドンマイ』と声をかけてくれる、けど……。
絶不調だわ……。
ハーフタイムを超えてから、ぜんぜんシュートが決まらない。
今日の私はゴールに嫌われているようなのだ。
今なんて完全にノーマークだったのに……。
もう不調を通り越して呪いにでもかかっているとしか思えない。
私はちらりと観客席の方を見た。
せっかく『彼』が応援しに来てくれたっていうのに……いいところが見せられない。
私のミスシュートを見かねてか、うちの監督がタイムアウトを取った。
攻めるしかないんだと力説を聞きながら、私も気合を入れてポニーテールを結びなおす。
心を落ち着かせて深呼吸……。
残りタイムは5分を切っている。
集中、集中しなきゃ……。
こっちが2点差で負けてる。
でも、巻き返せない点数じゃない、フォワードの私がゴールを決めなきゃ。
でも――。
き、緊張してきた……試合の前にもう一回、『彼』の顔見ておこっと。
あら? いない?
『彼』ったら、どこ行っちゃったのかしら……。
ま……まさか、私があまりにも不甲斐ないから、見るに忍びなくて帰っちゃったとか……!?
「うぅ……」
せっかく応援にきてくれたのはいいけど、こんな気になるんじゃ呼ばないほうがよかった――って、違う違う! お手洗いかもしれないし……!
ど、どうしよう……全然集中できない!
× × ×
タイムアウトが終わり、試合が再会される。
『彼』を捜す場合じゃない、負けられない試合なんだから……!
うちのチームは肩で息をするほどみんな疲れてる、でも私はまだ『彼』を捜そうとする余裕があるー―ってことは、まだ体力が残ってるってことよね?
……よし!
相手チームはもう守りに入ってる。
攻めるなら今しかない!
私が攻めなきゃ、勝利に繋がるわけがない。カットインしてきた味方からパスを貰う、冷静に、ちゃんと今度こそ私がポイントを入れるんだ。
でも、また外れたら?
悩んでいる時間はない……このままじゃ私のせいで負けちゃう!
私の名前を叫ぶ声が聞こえた――『零花、打て!』、と。
『彼』の声だ!
『彼』はゴール近くに移動していたのだ。
私がシュートするときに、『彼』の姿が見えるように。
躊躇しないで打てるように――。
× × ×
結果、試合は負けてしまった。
試合終了ギリギリに打った私のシュートで同点にはなったが、延長戦で向こうのオフェンスに体力負けしてしまったのだ。
でも、試合の内容的には、結構いい線いっていたと思う。
熱気のこもった体育館から出ると、『彼』が立っていた。
『彼』の横には自転車が置いてある。どうやら一緒に帰るため、待っていてくれているようだ。
でも……正直、いま会うのは避けたかった。
負けた直後だし……汗だくだし……何より、悔し泣きした顔を見られたくなかったのだ。
でも、無視して通りすぎるわけにも、それができるわけもなく、私は『彼』の前に歩いて行った。
『彼』はニヤリと笑うと、私の手を掴んだ。
「え!? なに!?」
『彼』は何も答えず、私を自転車の後ろに乗せると、そのまま走り出した。
「えぇ!? まだユニフォームのまんまなんですけど!?」
私の抗議をまったく聞いていない『彼』は、楽しそうにペダルをこいでいる。
気分転換ってことかしら?
「ごめんね、せっかく来てくれたのに……負けちゃって……」
そしたら、『彼』が笑って言ってくれた。
『負けたときこそ俺がいるんだろう』って。
過ぎ去る風とともに、気分が晴れていく。
このままずっと、走り続けられればいいと思った。
本当はだめだけど、自転車で二人乗りしながら――。
――そう、このまま“ずっと”。
だから、ポケットに入ってたペンチでブレーキコードを切断した。
振り返る『彼』は笑顔で、額に汗。
やっぱり二人乗りは大変だもんね。
「……あはは」
私と『彼』と、誰にも止められない二人の未来を乗せて、自転車は走る。
下り坂で、加速度的にスピードをあげながら……――。
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
もうすぐ今年も終わりですね・・・ (-。-;)
良いお年を・・・
しかーし!
ときドキ時計SSはお正月も営業しますぜっ!!
どうぞっ
ときドキ時計 CV.16 花巻零花(ヤンデレ)CV:早見沙織
SS.06 花巻零花『未来をのせて』
シナリオ:関根聡子
女子バスケットボール部・地区大会予選――後半戦。
今日勝てばベスト8。夢の全国大会まであとちょっと。
ぜったい負けられない試合、―-なのに!
ガタンッ
「あぁっ!」
私ったら、またシュートを外した……!
チームメイトが『ドンマイ』と声をかけてくれる、けど……。
絶不調だわ……。
ハーフタイムを超えてから、ぜんぜんシュートが決まらない。
今日の私はゴールに嫌われているようなのだ。
今なんて完全にノーマークだったのに……。
もう不調を通り越して呪いにでもかかっているとしか思えない。
私はちらりと観客席の方を見た。
せっかく『彼』が応援しに来てくれたっていうのに……いいところが見せられない。
私のミスシュートを見かねてか、うちの監督がタイムアウトを取った。
攻めるしかないんだと力説を聞きながら、私も気合を入れてポニーテールを結びなおす。
心を落ち着かせて深呼吸……。
残りタイムは5分を切っている。
集中、集中しなきゃ……。
こっちが2点差で負けてる。
でも、巻き返せない点数じゃない、フォワードの私がゴールを決めなきゃ。
でも――。
き、緊張してきた……試合の前にもう一回、『彼』の顔見ておこっと。
あら? いない?
『彼』ったら、どこ行っちゃったのかしら……。
ま……まさか、私があまりにも不甲斐ないから、見るに忍びなくて帰っちゃったとか……!?
「うぅ……」
せっかく応援にきてくれたのはいいけど、こんな気になるんじゃ呼ばないほうがよかった――って、違う違う! お手洗いかもしれないし……!
ど、どうしよう……全然集中できない!
× × ×
タイムアウトが終わり、試合が再会される。
『彼』を捜す場合じゃない、負けられない試合なんだから……!
うちのチームは肩で息をするほどみんな疲れてる、でも私はまだ『彼』を捜そうとする余裕があるー―ってことは、まだ体力が残ってるってことよね?
……よし!
相手チームはもう守りに入ってる。
攻めるなら今しかない!
私が攻めなきゃ、勝利に繋がるわけがない。カットインしてきた味方からパスを貰う、冷静に、ちゃんと今度こそ私がポイントを入れるんだ。
でも、また外れたら?
悩んでいる時間はない……このままじゃ私のせいで負けちゃう!
私の名前を叫ぶ声が聞こえた――『零花、打て!』、と。
『彼』の声だ!
『彼』はゴール近くに移動していたのだ。
私がシュートするときに、『彼』の姿が見えるように。
躊躇しないで打てるように――。
× × ×
結果、試合は負けてしまった。
試合終了ギリギリに打った私のシュートで同点にはなったが、延長戦で向こうのオフェンスに体力負けしてしまったのだ。
でも、試合の内容的には、結構いい線いっていたと思う。
熱気のこもった体育館から出ると、『彼』が立っていた。
『彼』の横には自転車が置いてある。どうやら一緒に帰るため、待っていてくれているようだ。
でも……正直、いま会うのは避けたかった。
負けた直後だし……汗だくだし……何より、悔し泣きした顔を見られたくなかったのだ。
でも、無視して通りすぎるわけにも、それができるわけもなく、私は『彼』の前に歩いて行った。
『彼』はニヤリと笑うと、私の手を掴んだ。
「え!? なに!?」
『彼』は何も答えず、私を自転車の後ろに乗せると、そのまま走り出した。
「えぇ!? まだユニフォームのまんまなんですけど!?」
私の抗議をまったく聞いていない『彼』は、楽しそうにペダルをこいでいる。
気分転換ってことかしら?
「ごめんね、せっかく来てくれたのに……負けちゃって……」
そしたら、『彼』が笑って言ってくれた。
『負けたときこそ俺がいるんだろう』って。
過ぎ去る風とともに、気分が晴れていく。
このままずっと、走り続けられればいいと思った。
本当はだめだけど、自転車で二人乗りしながら――。
――そう、このまま“ずっと”。
だから、ポケットに入ってたペンチでブレーキコードを切断した。
振り返る『彼』は笑顔で、額に汗。
やっぱり二人乗りは大変だもんね。
「……あはは」
私と『彼』と、誰にも止められない二人の未来を乗せて、自転車は走る。
下り坂で、加速度的にスピードをあげながら……――。
//END
ときドキ時計SS.05 能代千尋『注意一秒 責任一生!?』
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
晦日っす! もう今年も終わりですが・・・
まだまだSSは続きます~
ときドキ時計 CV.09 能代千尋(ツンデレ)CV:志村由美
SS.05 能代千尋『注意一秒 責任一生!?』
シナリオ:関根聡子
青い空、白い雲、素敵なプール――。
「あぁもうっ! お前らこっち見んな!」
アタシは自分に向けられた視線の主たちを一括した。
水泳なんて、ダイッキライだ……!
なんだってウチの学校は男女合同で水泳の授業なんてするんだ!?
ブルマも廃止される世の中だってのに!!
あぁ……視線がイタイ……。
この時間、アタシは明らかに男女問わず注目の的である。
これは自意識過剰でもなんでもない。
だってほら……今この瞬間も……水着着てプールサイドに立ってるだけなのに……目立つのだ胸が。
その、チ……チチ…………乳が……でかくて……。
「くっそーー!!」
アタシは持っていたビート板で自分のでかい胸を隠した。
正直ビートバン持ってプールに入る女子高生なんて、アタシだけだ。
泳げなくたっていいじゃないか!
そう、アタシはまったく泳げないのだ。
はぁ……ビート板持つ手が疲れてきた。
自分が情けない……犬のチリガミだって犬掻きでバシャバシャ泳げるっていうのに。
今度チリガミに泳ぎ教えてもらおうかな……犬掻きとか
しかし、なんだってアタシの胸はこんなにスクスク育ってしまったんだろう。
確かに、ガキの頃はよく食べてよく寝る方だったし、今もそうだけど……こう、なんというか今のアタシの体系は……。
……ボンキュッボン?
腹筋とかあるから腰とかは太くない分、なんか胸が目立つというか。
まぁ、牛乳とかお菓子とか好きだし、それ考えたら出るとこでそうだけど……。
……あれ、じゃあなんでアタシ太ってないんだろ?
ガキの頃からあんだけ『アイツ』のお菓子とか奪って食ってたのに……。
ま、まさか……!
定期的にアタシのこと連れまわして外で遊んでたのは、余分な肉がつくのを抑えるため……?
うっわーーーアイツならやりかねん!
こういうことには抜け目ないんだよなぁ、計画性があるというか……。
まぁ、普通ならこんなところにまで力を発揮するとは思えねーんだけど。
変なところにこだわるアイツなら、やりかねんというか……。
そしてアタシは思い出してしまった。忘れたくても忘れられない、あの出来事を――。
あぁ……アタシが泳げればあんなことには……!
去年も一昨年もアイツに借りを作っちまったんだ……。
忘れもしない、二年前の夏――。
× × ×
ドッボーンッ。
『千尋! 大丈夫かっ千尋!!』
(アタシの名前……? アタシ、溺れたのか……?
『千尋!』
わぁっ! なんでアイツの顔が目の前に!?
心配顔のアイツが、アタシの身体を抱き起こした。
けっこう筋肉ついてるんだな……って冷静に観察してる場合じゃない! お前、どこ触ってるんだよ!?
ゲホゲホと、アタシは飲んでしまった水を吐き出した。
『そうだ、ぜんぶ水を吐き出せ、千尋!』
くそ~~……コイツ、いまアタシのムネ触った……! いや、揉んだ!
ゲホゲホゲホッ……。
ゲホゲホ……。
× × ×
ってなことがあって――。
で、去年もまた……。
× × ×
ドッボーーーーン!!
『千尋!?』
ゲホゲホッ……。
『なんで二年連続で溺れんだよ! 俺がいなかったら死んでたぞ!』
言われっぱなしで悔しかったアタシは、苦し紛れに言い返した。
……お前、二度もアタシの胸揉んだんだから、責任取れよな……男の!
『――まぁ、それくらいならいいけど?』
……は?
アタシは自分の耳を疑った。
お前、ちょっとは慌てるとかしろよ! ジュース奢らすのとワケがちがうんだぞ!?
わかってるのか? 男の責任だぞ、男の!
『分かってるよ、男の責任を取ればいいんだろ?」
うっ……うん……。
不覚にも、いつになく真剣なアイツの表情にドキッとしてしまった。
『でも、二回じゃだめだ。三回揉んだら責任とってやるよ』
……はぁ~~~!?
それはまたアタシに溺れろってことか……?
『そう。三年連続で溺れたらな。来年が楽しみだな、カナヅチ千尋♪』
なっ!!
そ、そうやって、いつもニコニコ笑えば済むと思って!
いつまでも、いつまでも子供扱いしやがって……!
やっぱり、ダイッキライだ!
来年こそ、絶対泳げるようになってやるーー!
× × ×
で、今年――。
やっぱ二度あることは三度あるっていうし、今年もまた溺れたり……。
「はぁ~~」
アタシなんで「男の責任を取れ」なんてアイツに言っちまったんだろ~~……。
…………。
……。
もうすぐ、予鈴が鳴る――。
うわっアイツがプールに入ってきた!
よし……今年も溺れたら……そしたらやっぱ救助とか……?
どうすりゃいいんだ……。
いやいや、またアイツに期待してるワケじゃないんだけどさっ。
でも…………。
でも、ちょっとだけなら溺れてもいいかも……。
密かな思いを大きなムネに秘めながら――。
授業開始――!
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
晦日っす! もう今年も終わりですが・・・
まだまだSSは続きます~
ときドキ時計 CV.09 能代千尋(ツンデレ)CV:志村由美
SS.05 能代千尋『注意一秒 責任一生!?』
シナリオ:関根聡子
青い空、白い雲、素敵なプール――。
「あぁもうっ! お前らこっち見んな!」
アタシは自分に向けられた視線の主たちを一括した。
水泳なんて、ダイッキライだ……!
なんだってウチの学校は男女合同で水泳の授業なんてするんだ!?
ブルマも廃止される世の中だってのに!!
あぁ……視線がイタイ……。
この時間、アタシは明らかに男女問わず注目の的である。
これは自意識過剰でもなんでもない。
だってほら……今この瞬間も……水着着てプールサイドに立ってるだけなのに……目立つのだ胸が。
その、チ……チチ…………乳が……でかくて……。
「くっそーー!!」
アタシは持っていたビート板で自分のでかい胸を隠した。
正直ビートバン持ってプールに入る女子高生なんて、アタシだけだ。
泳げなくたっていいじゃないか!
そう、アタシはまったく泳げないのだ。
はぁ……ビート板持つ手が疲れてきた。
自分が情けない……犬のチリガミだって犬掻きでバシャバシャ泳げるっていうのに。
今度チリガミに泳ぎ教えてもらおうかな……犬掻きとか
しかし、なんだってアタシの胸はこんなにスクスク育ってしまったんだろう。
確かに、ガキの頃はよく食べてよく寝る方だったし、今もそうだけど……こう、なんというか今のアタシの体系は……。
……ボンキュッボン?
腹筋とかあるから腰とかは太くない分、なんか胸が目立つというか。
まぁ、牛乳とかお菓子とか好きだし、それ考えたら出るとこでそうだけど……。
……あれ、じゃあなんでアタシ太ってないんだろ?
ガキの頃からあんだけ『アイツ』のお菓子とか奪って食ってたのに……。
ま、まさか……!
定期的にアタシのこと連れまわして外で遊んでたのは、余分な肉がつくのを抑えるため……?
うっわーーーアイツならやりかねん!
こういうことには抜け目ないんだよなぁ、計画性があるというか……。
まぁ、普通ならこんなところにまで力を発揮するとは思えねーんだけど。
変なところにこだわるアイツなら、やりかねんというか……。
そしてアタシは思い出してしまった。忘れたくても忘れられない、あの出来事を――。
あぁ……アタシが泳げればあんなことには……!
去年も一昨年もアイツに借りを作っちまったんだ……。
忘れもしない、二年前の夏――。
× × ×
ドッボーンッ。
『千尋! 大丈夫かっ千尋!!』
(アタシの名前……? アタシ、溺れたのか……?
『千尋!』
わぁっ! なんでアイツの顔が目の前に!?
心配顔のアイツが、アタシの身体を抱き起こした。
けっこう筋肉ついてるんだな……って冷静に観察してる場合じゃない! お前、どこ触ってるんだよ!?
ゲホゲホと、アタシは飲んでしまった水を吐き出した。
『そうだ、ぜんぶ水を吐き出せ、千尋!』
くそ~~……コイツ、いまアタシのムネ触った……! いや、揉んだ!
ゲホゲホゲホッ……。
ゲホゲホ……。
× × ×
ってなことがあって――。
で、去年もまた……。
× × ×
ドッボーーーーン!!
『千尋!?』
ゲホゲホッ……。
『なんで二年連続で溺れんだよ! 俺がいなかったら死んでたぞ!』
言われっぱなしで悔しかったアタシは、苦し紛れに言い返した。
……お前、二度もアタシの胸揉んだんだから、責任取れよな……男の!
『――まぁ、それくらいならいいけど?』
……は?
アタシは自分の耳を疑った。
お前、ちょっとは慌てるとかしろよ! ジュース奢らすのとワケがちがうんだぞ!?
わかってるのか? 男の責任だぞ、男の!
『分かってるよ、男の責任を取ればいいんだろ?」
うっ……うん……。
不覚にも、いつになく真剣なアイツの表情にドキッとしてしまった。
『でも、二回じゃだめだ。三回揉んだら責任とってやるよ』
……はぁ~~~!?
それはまたアタシに溺れろってことか……?
『そう。三年連続で溺れたらな。来年が楽しみだな、カナヅチ千尋♪』
なっ!!
そ、そうやって、いつもニコニコ笑えば済むと思って!
いつまでも、いつまでも子供扱いしやがって……!
やっぱり、ダイッキライだ!
来年こそ、絶対泳げるようになってやるーー!
× × ×
で、今年――。
やっぱ二度あることは三度あるっていうし、今年もまた溺れたり……。
「はぁ~~」
アタシなんで「男の責任を取れ」なんてアイツに言っちまったんだろ~~……。
…………。
……。
もうすぐ、予鈴が鳴る――。
うわっアイツがプールに入ってきた!
よし……今年も溺れたら……そしたらやっぱ救助とか……?
どうすりゃいいんだ……。
いやいや、またアイツに期待してるワケじゃないんだけどさっ。
でも…………。
でも、ちょっとだけなら溺れてもいいかも……。
密かな思いを大きなムネに秘めながら――。
授業開始――!
//END
ときドキ時計SS.04 仙台梨々子『チャイムが鳴るまでは』
みなさんコンバンハ・・・
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
さぁ!今日も出します!!!
ときドキ時計 CV.14 仙台梨々子(女教師)CV:中原麻衣
SS.04 仙台梨々子『チャイムが鳴るまでは』
シナリオ:関根聡子
時美ヶ丘は時を知らせる『時間の町』――。
この町ではどこにいても、時計の針と鐘の音色は一秒も狂うこともなく、軽やかに奏でられる――。
……なのにっ! なのにぃいいいーーっっ!
遅刻っ! どうしましょう、どうしましょーーう!
ベッドから飛び起き、目覚まし音が鳴らなかった時計を睨みつけ……てる場合じゃない!
早く着替えて、出勤しなきゃっ!
しかも今日は新学期……! 先生は、先生なのにーー!
慌ててクローゼットを開く、こんなことなら昨日から準備しておけばよかった!
ええっと、今日は体育館で担当教科別に挨拶があるはずだから~~。
えっと、えぇっと、パリッとしたスーツに、ラメの入ってない黒のヒールと……。
きゃあぁあ!
ビリビリリ……。
履いてるそばからストッキングがやぶけていく。
「もうっ生脚でいくしかない……!」
じゃあヒールじゃなくてサンダル? あ、でも校舎では上履きに履き替えるから……。
先生がウンウン考え込んでいると、バタバタと学生服を羽織った『彼』が飛び込んできた。
『彼』も相当焦っているらしく、まだ学生服の上着ボタンが止められていない。
が、先生が生脚で出勤しようとしているのを見るなり、叫んだ。
「生脚はダメです! ちゃんとストッキングでガードしてください!」って……。
急いでいても、見てるところは見てるのね……今時の男子学生って皆そうなのかしら?
……だとしたら、凄い洞察力ね。
って、感心してる場合じゃないわっお化粧だってまだ出来てないのに!
『彼』ったら、先に起きたのなら起こしてくれればよかったのに……。
だって……せっかく一緒に寝てるんだし?
私はちょっとふて腐れながらも支度を進めた。
えぇっと~~……。
お化粧は薄くナチュラルに、香水はNGだけど……コロンくらいはいいかしら?
その間にも、『彼』ちゃんと黒の低めのヒールを選んで出しておいてくれた。
女性の身支度の大変さをよくわかっているらしい。
あぁ『彼』ったら、ちゃんとゴミ出しまでしてくれてるみたい……。
なんかもう、涙でマスカラが……今日はウォータープルーフにしようかしら……。
って、そんな場合じゃなかったわ!
でも時間はなくても、朝食はとらないと!
『彼』が焼いておいてくれたトーストに、マーガリンをササっと塗ってレタスを置く。
あとは昨夜の作っておいたポテトサラダを乗せて挟んで~っと。
梨々子先生特製! 即席ポテトサンドの完成ー!
ザクッと包丁で半分に切って、『彼』の口に放り込む。
× × ×
玄関のドアに鍵をかけたら、あとは二人で学校まで走るだけ!
もう始業のチャイムが鳴る時間!?
大きく高い時計台は、時美ヶ丘のどこでも見ることができる。
けど、時間がわかっていても遅刻するときはするのよね~……今日から新学期なのに……。
遅刻するおっちょこちょいな人なんているはずもなく、通学路を走っているのは私たち二人だけ。
先生の手を引いているのは一緒に暮らしている『彼』で、『生徒』のひとり。
そう、『彼』は『生徒』……! なのにっ!
先生が生徒に起こされて、しかも手まで引っ張ってもらっちゃってるこの状況って、どうなの!?
時美ヶ丘学園に着いたら、私たちはロミオとジュリエット――女教師と男子生徒の禁断の恋!
せっかく昨日から作ったお弁当だって一緒に食べられない運命……!
……ん? ……お弁当?
「あーーー!」
どうしましょう、お弁当忘れちゃった! せっかく昨日遅くまでかかって下ごしらえしたのに!
先生は、先生なのに! 『彼』とは言え『生徒』にお腹を空かさせるなんて!
と、取りに戻ろうかしら? ……でもそうしたら完全に遅刻しちゃうしっ……。
『彼』が「忘れ物ですか?」と聞いてきた。
なっなんて勘のいいコなの!
まぁ、これだけ手に汗かいて百面相で走ってれば気付くかもしれないけど……。
でもだめよ、だめだめ! 甘えちゃだめ!
先生は、先生だもん、ちゃんと生徒を正しい道に導かなくっちゃ!
一緒に遅刻させるわけにはいかないの!
『彼』の手を離すと、忘れ物をしたことを伝えて引き返そうとした。
そうしたら、「自分も行きます!」って、だめよ! だめだめ!
え? 「先生ひとりじゃあぶないから」って?
「何もないところで転んだり、車にはねられたりしそうだから」って??
し、心配してくれてるのよね? そう、じゃあ……って、いやいやいやっ嬉しいけどだめ!
『彼』は先生の腕を掴むと、そのまま一気にいま来た道を引き返した。
ぅうう~~……思わず顔が赤くなってしまった。
なんなの? どうして先生より年下なのに、なんでこんなしっかりしてるの?
学園に着けば、先生と生徒、だけど、今だけ――今だけは――
「じゃあ、一緒に遅刻してくれる?」
それが当り前であるように、『彼』は笑顔でうなずいた。
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
さぁ!今日も出します!!!
ときドキ時計 CV.14 仙台梨々子(女教師)CV:中原麻衣
SS.04 仙台梨々子『チャイムが鳴るまでは』
シナリオ:関根聡子
時美ヶ丘は時を知らせる『時間の町』――。
この町ではどこにいても、時計の針と鐘の音色は一秒も狂うこともなく、軽やかに奏でられる――。
……なのにっ! なのにぃいいいーーっっ!
遅刻っ! どうしましょう、どうしましょーーう!
ベッドから飛び起き、目覚まし音が鳴らなかった時計を睨みつけ……てる場合じゃない!
早く着替えて、出勤しなきゃっ!
しかも今日は新学期……! 先生は、先生なのにーー!
慌ててクローゼットを開く、こんなことなら昨日から準備しておけばよかった!
ええっと、今日は体育館で担当教科別に挨拶があるはずだから~~。
えっと、えぇっと、パリッとしたスーツに、ラメの入ってない黒のヒールと……。
きゃあぁあ!
ビリビリリ……。
履いてるそばからストッキングがやぶけていく。
「もうっ生脚でいくしかない……!」
じゃあヒールじゃなくてサンダル? あ、でも校舎では上履きに履き替えるから……。
先生がウンウン考え込んでいると、バタバタと学生服を羽織った『彼』が飛び込んできた。
『彼』も相当焦っているらしく、まだ学生服の上着ボタンが止められていない。
が、先生が生脚で出勤しようとしているのを見るなり、叫んだ。
「生脚はダメです! ちゃんとストッキングでガードしてください!」って……。
急いでいても、見てるところは見てるのね……今時の男子学生って皆そうなのかしら?
……だとしたら、凄い洞察力ね。
って、感心してる場合じゃないわっお化粧だってまだ出来てないのに!
『彼』ったら、先に起きたのなら起こしてくれればよかったのに……。
だって……せっかく一緒に寝てるんだし?
私はちょっとふて腐れながらも支度を進めた。
えぇっと~~……。
お化粧は薄くナチュラルに、香水はNGだけど……コロンくらいはいいかしら?
その間にも、『彼』ちゃんと黒の低めのヒールを選んで出しておいてくれた。
女性の身支度の大変さをよくわかっているらしい。
あぁ『彼』ったら、ちゃんとゴミ出しまでしてくれてるみたい……。
なんかもう、涙でマスカラが……今日はウォータープルーフにしようかしら……。
って、そんな場合じゃなかったわ!
でも時間はなくても、朝食はとらないと!
『彼』が焼いておいてくれたトーストに、マーガリンをササっと塗ってレタスを置く。
あとは昨夜の作っておいたポテトサラダを乗せて挟んで~っと。
梨々子先生特製! 即席ポテトサンドの完成ー!
ザクッと包丁で半分に切って、『彼』の口に放り込む。
× × ×
玄関のドアに鍵をかけたら、あとは二人で学校まで走るだけ!
もう始業のチャイムが鳴る時間!?
大きく高い時計台は、時美ヶ丘のどこでも見ることができる。
けど、時間がわかっていても遅刻するときはするのよね~……今日から新学期なのに……。
遅刻するおっちょこちょいな人なんているはずもなく、通学路を走っているのは私たち二人だけ。
先生の手を引いているのは一緒に暮らしている『彼』で、『生徒』のひとり。
そう、『彼』は『生徒』……! なのにっ!
先生が生徒に起こされて、しかも手まで引っ張ってもらっちゃってるこの状況って、どうなの!?
時美ヶ丘学園に着いたら、私たちはロミオとジュリエット――女教師と男子生徒の禁断の恋!
せっかく昨日から作ったお弁当だって一緒に食べられない運命……!
……ん? ……お弁当?
「あーーー!」
どうしましょう、お弁当忘れちゃった! せっかく昨日遅くまでかかって下ごしらえしたのに!
先生は、先生なのに! 『彼』とは言え『生徒』にお腹を空かさせるなんて!
と、取りに戻ろうかしら? ……でもそうしたら完全に遅刻しちゃうしっ……。
『彼』が「忘れ物ですか?」と聞いてきた。
なっなんて勘のいいコなの!
まぁ、これだけ手に汗かいて百面相で走ってれば気付くかもしれないけど……。
でもだめよ、だめだめ! 甘えちゃだめ!
先生は、先生だもん、ちゃんと生徒を正しい道に導かなくっちゃ!
一緒に遅刻させるわけにはいかないの!
『彼』の手を離すと、忘れ物をしたことを伝えて引き返そうとした。
そうしたら、「自分も行きます!」って、だめよ! だめだめ!
え? 「先生ひとりじゃあぶないから」って?
「何もないところで転んだり、車にはねられたりしそうだから」って??
し、心配してくれてるのよね? そう、じゃあ……って、いやいやいやっ嬉しいけどだめ!
『彼』は先生の腕を掴むと、そのまま一気にいま来た道を引き返した。
ぅうう~~……思わず顔が赤くなってしまった。
なんなの? どうして先生より年下なのに、なんでこんなしっかりしてるの?
学園に着けば、先生と生徒、だけど、今だけ――今だけは――
「じゃあ、一緒に遅刻してくれる?」
それが当り前であるように、『彼』は笑顔でうなずいた。
//END
ときドキ時計SS.03 出雲風美 『会えない時間は交換トリックで』
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
クリスマスはいかがお過ごしでしたでしょうか~
そして!仕事納め!でしたかー?
早速第三弾行きます!
ときドキ時計 CV.07 出雲風美(クーデレ・幼馴染)CV:斎藤千和
SS.03 出雲風美『会えない時間は交換トリックで』
シナリオ:関根聡子
貴重な昼食の時間は一時間――。
クラスが違う彼と一緒にいられる学校での時間は、それ以下でも、それ以上でもない。
――それなのに。
『ねえ、食事中になに読んでるのよ』
私は彼に話しかけた。
せっかく幼馴染みが早起きして作ってきた弁当を前にしてもなお、小説を読みふけるような男の子ってどうなのだろう。時代が時代なら、島流しや絞首刑、さらには異端審問会で逆さ張り付けの刑が下ってもおかしくないのではあるまいか。
ミートボールを口に運びながら、「これは謎解き小説だよ」と、彼が言った。
『それは私の手作り弁当より大事なもの?』
もぐもぐと口を動かしたまま、彼は答えない。本の中の謎解きに夢中なのだ。
まったく――小説なんてすぐ読めちゃうじゃない、あなたなら古典だって速読可能でしょう? 先生も驚いていたわよ、本校始まって以来の神童だって。その後あなたが白紙のテストを提出して、先生方はぬか喜びしたって勝手に残念がってたけど。
テストなんかであなたの素晴らしさがわかるわけないのに――。
『――で、なに読んでいるの?』
だから新本格推理小説だよ、と彼は答えた。
新本格? 本格とどう違うのだろうか。新がつくというからには、きっと新しい本格ミステリーなのだろう。
彼は「あぁ、でも中盤からはメタミステリかも」と付け加えた。メタミステリ? それは造語だろうか。そしてそれは彼女のとの食事中もすることなの?
私が眉間に皺を寄せて彼の読書姿を睨んでいると、「読み飛ばせなくてさ」と爽やかに笑った。私は彼のこの顔に弱いのだ。
『……本格と新本格とメタミステリはどう違うの?』
「色々違うよ」と、返すには返すが、結局視線は小説に向けられたまま。
……私が本に負けてしまうとは――。
その後も必死に話しかけてみるが、彼の視線は一向に弁当に向かない。
『それ……そんなに面白いの?』
彼はうなずいた。どうやらもうすぐトリックが解けるらしい。
彼曰く、「推理小説というのは、いわゆるパズル小説のこと」、だそうだ。
そして、「君のほうが得意だと思うけど――」、と彼は付け加えた。
確かに、理数系で私の成績に敵う者はこの学校にはいない。だが、それは知識の度合いとは違うのだ。彼の方が知識を大量に所有している分、IQを競えば私よりも数段高いのではないだろうか――。
『で、どんなトリックなの? まだ解からないの?』
私は彼に、お弁当に集中して欲しかった。この私が朝早く起きて、がんばって作ったのだ。
――なのに。
「面白い推理小説は1ページも飛ばせないんだ」、ですって。
『……そんなに面白いなら貸してよ』
私は彼から小説を引き離そうとした。
彼はまた爽やかに笑い、「読み終えてからな」と言った。
私は字が書いてあるだけの紙の束に、完全に敗北したのである。
× × ×
放課後――机に向かい、私は小説を読んでいた。
彼は生徒会の活動で会うことはできない。
――やはり、昼食の時間は大事だと再確認した。
ページをめくる。読み進めれば、確かに犯人よりもトリックに惹かれていく――。
もう夕刻だ、早く帰らなければ――とさらにページをめくる――。
珍しく居残りしている私に、友人の能代千尋が話しかけてきた。
でも、今は――。
千尋の「なに読んでんだ?」という問いかけに、言葉を返す。
『――謎解き小説よ、一言で言えば』
私はさらに推理小説についての自分なりの見解を付け加えようとしたが、言葉をつぐんでしまった。
次のページの衝撃的な展開に、思わず夢中になってしまったのだ。
確かに、この小説は面白い。彼が夢中になるのもうなずける。
私は知った――。
どんな大切な人でも、無下にしてしまうほどの小説はあるものなのだ、と。
彼が私と私の弁当を無下にしたのも――まぁ、わからなくもない。
でも、私とあなたとは、推理小説を読む動機が違う。
私が本に夢中になっているのは、あなたとの時間を共有したいから――。
あなたが読んだ本を私も読むことで――あなたがめくったページをめくることで――あなたは何を考えていたんだろうと考える。あなたと一緒にいられない時間も、これで素敵なものに変わる。
あなたと一緒にいられない時間も、あなたを感じられるように――。
× × ×
昼食の時間――。
あなたが新しい本を持ってやってきた。読み終えたばかりの推理小説らしい。
『今日は西洋館と密室トリックか――』
なかなか面白そうだ。最近の彼の趣味は、論理的なものが多い。彼が好きなものなら、ますます興味をそそられる。
そして私たちは交換する――私は彼にお弁当を――彼は私に小説を――。
//END
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
クリスマスはいかがお過ごしでしたでしょうか~
そして!仕事納め!でしたかー?
早速第三弾行きます!
ときドキ時計 CV.07 出雲風美(クーデレ・幼馴染)CV:斎藤千和
SS.03 出雲風美『会えない時間は交換トリックで』
シナリオ:関根聡子
貴重な昼食の時間は一時間――。
クラスが違う彼と一緒にいられる学校での時間は、それ以下でも、それ以上でもない。
――それなのに。
『ねえ、食事中になに読んでるのよ』
私は彼に話しかけた。
せっかく幼馴染みが早起きして作ってきた弁当を前にしてもなお、小説を読みふけるような男の子ってどうなのだろう。時代が時代なら、島流しや絞首刑、さらには異端審問会で逆さ張り付けの刑が下ってもおかしくないのではあるまいか。
ミートボールを口に運びながら、「これは謎解き小説だよ」と、彼が言った。
『それは私の手作り弁当より大事なもの?』
もぐもぐと口を動かしたまま、彼は答えない。本の中の謎解きに夢中なのだ。
まったく――小説なんてすぐ読めちゃうじゃない、あなたなら古典だって速読可能でしょう? 先生も驚いていたわよ、本校始まって以来の神童だって。その後あなたが白紙のテストを提出して、先生方はぬか喜びしたって勝手に残念がってたけど。
テストなんかであなたの素晴らしさがわかるわけないのに――。
『――で、なに読んでいるの?』
だから新本格推理小説だよ、と彼は答えた。
新本格? 本格とどう違うのだろうか。新がつくというからには、きっと新しい本格ミステリーなのだろう。
彼は「あぁ、でも中盤からはメタミステリかも」と付け加えた。メタミステリ? それは造語だろうか。そしてそれは彼女のとの食事中もすることなの?
私が眉間に皺を寄せて彼の読書姿を睨んでいると、「読み飛ばせなくてさ」と爽やかに笑った。私は彼のこの顔に弱いのだ。
『……本格と新本格とメタミステリはどう違うの?』
「色々違うよ」と、返すには返すが、結局視線は小説に向けられたまま。
……私が本に負けてしまうとは――。
その後も必死に話しかけてみるが、彼の視線は一向に弁当に向かない。
『それ……そんなに面白いの?』
彼はうなずいた。どうやらもうすぐトリックが解けるらしい。
彼曰く、「推理小説というのは、いわゆるパズル小説のこと」、だそうだ。
そして、「君のほうが得意だと思うけど――」、と彼は付け加えた。
確かに、理数系で私の成績に敵う者はこの学校にはいない。だが、それは知識の度合いとは違うのだ。彼の方が知識を大量に所有している分、IQを競えば私よりも数段高いのではないだろうか――。
『で、どんなトリックなの? まだ解からないの?』
私は彼に、お弁当に集中して欲しかった。この私が朝早く起きて、がんばって作ったのだ。
――なのに。
「面白い推理小説は1ページも飛ばせないんだ」、ですって。
『……そんなに面白いなら貸してよ』
私は彼から小説を引き離そうとした。
彼はまた爽やかに笑い、「読み終えてからな」と言った。
私は字が書いてあるだけの紙の束に、完全に敗北したのである。
× × ×
放課後――机に向かい、私は小説を読んでいた。
彼は生徒会の活動で会うことはできない。
――やはり、昼食の時間は大事だと再確認した。
ページをめくる。読み進めれば、確かに犯人よりもトリックに惹かれていく――。
もう夕刻だ、早く帰らなければ――とさらにページをめくる――。
珍しく居残りしている私に、友人の能代千尋が話しかけてきた。
でも、今は――。
千尋の「なに読んでんだ?」という問いかけに、言葉を返す。
『――謎解き小説よ、一言で言えば』
私はさらに推理小説についての自分なりの見解を付け加えようとしたが、言葉をつぐんでしまった。
次のページの衝撃的な展開に、思わず夢中になってしまったのだ。
確かに、この小説は面白い。彼が夢中になるのもうなずける。
私は知った――。
どんな大切な人でも、無下にしてしまうほどの小説はあるものなのだ、と。
彼が私と私の弁当を無下にしたのも――まぁ、わからなくもない。
でも、私とあなたとは、推理小説を読む動機が違う。
私が本に夢中になっているのは、あなたとの時間を共有したいから――。
あなたが読んだ本を私も読むことで――あなたがめくったページをめくることで――あなたは何を考えていたんだろうと考える。あなたと一緒にいられない時間も、これで素敵なものに変わる。
あなたと一緒にいられない時間も、あなたを感じられるように――。
× × ×
昼食の時間――。
あなたが新しい本を持ってやってきた。読み終えたばかりの推理小説らしい。
『今日は西洋館と密室トリックか――』
なかなか面白そうだ。最近の彼の趣味は、論理的なものが多い。彼が好きなものなら、ますます興味をそそられる。
そして私たちは交換する――私は彼にお弁当を――彼は私に小説を――。
//END
ときドキ時計SS.02 松本あかり『夏に見た夢』
みなさん・・・さいれんなーい、ほーりーなーい!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
ふむふむ・・・ブログ書いてるわたくしは・・・
はいSS第二弾イキマス!
ときドキ時計 CV.04 松本あかり(妹) CV:竹達彩奈
SS.02 松本あかり『夏に見た夢』
目が覚めたら、あかりはお兄ちゃんのお嫁さんになっている――。
でも本当はわかってるんだ――。
それは期間限定の――あかりの、あかりだけの夢――。
× × ×
「おはようっお兄ちゃん! 朝だよ、起きて起きて!」
せっかく張り切って起こしにきたのに、お兄ちゃんはまだベッドの上で寝息を立てている。
今日から家にはお兄ちゃんとあかりのふたりだけ。
お父さんもお母さんも二泊三日の旅行に行ってるの。
だから、お兄ちゃんのお世話はぜーんぶ、あかりのお仕事なの!
つまり、あかりはお兄ちゃんのお嫁さんってこと! えへへ。
「お兄ちゃん、起きてよぉ~」
お兄ちゃんの肩をゆさゆさしてみる。けれどお兄ちゃんは目を開けようともしない。
お母さんも毎日苦労してるんだろうなぁ~。
でも、「お兄ちゃんのお世話はあかりがします!」って言って、お母さんたちを送り出したんだもん。
頑張らなくっちゃ!
「お兄ちゃん~! 起きてくれたら、あかりなんでも言うこと聞くよ~?」
あ、ちょっと目が開いた! よしよし!
「え? 夜遅くまで受験勉強してたんだから、もうちょっと寝かせろぉ?」
絶対ウソ、だってゲーム機のリモコンが散らばっているもの!
あかりは全部お見通し、なんだからね?
「夏休みだからってずっと寝てちゃだめだよ? お兄ちゃん♪」
寝ぼけ眼のお兄ちゃんの手を取り、洗面所に連れて行いく。
あとはお台所に戻ってご飯をよそって……よし、準備バッチリ!
それと、お姉ちゃんのお仏壇のお水も取り替えてっと~。
あ、お兄ちゃんが来た! ってまだ寝癖ついてるよ~?
他の人なら、パジャマ姿でだらしないって思うんだろうけど、お兄ちゃんだとなんか許せちゃう♪
だって、あかりにとってのお兄ちゃんは、理想の男の人なんだもん♪
「ねぇお兄ちゃん、今日の予定は?」
甘い卵焼きを食べながら、お兄ちゃんが答えてくれた。
学校で夏期講習だよ――だって。
あーあ。あかりとしては、お兄ちゃんとずっと一緒にいられたらいいんだけどなぁ。
なんでそんなこと聞くのか――って?
そりゃ~~せっかく期間限定でお兄ちゃんのお嫁さんになれたんだから……。
それっぽいことしたい、かなぁって……。
あ。でも新婚さんって、どんなことするんだろう?
新婚旅行とか? 新婚さんじゃなくても、お母さんとお父さんはしてるけど。
あかりもお母さんたちみたいに、お兄ちゃんとふたりで旅行とかしたいなぁ。
ね、お兄ちゃん♪ ……って、聞いてる?
お食事を済ませたお兄ちゃんは、お皿を片付けようと立ち上がった。
「いいよいいよ、あかりが洗うから!」
だって、お兄ちゃんのお世話はあかりがするんだもの!
お兄ちゃんは、「そうか?」って言って、そのまま出掛ける準備を整えにお部屋に戻ってしまった。
もう、あかりの悩みなんて知らない顔しちゃって!
つれないなぁ、せっかく新婚さん気分を味わえるチャンスなのに。
夏期講習へ向かうお兄ちゃんを送り出し、そのまま布団を干して洗濯を済ませた。
そしてお母さんみたいに、リビングでほっと一息。
なんかテレビもワイドショーばっかりでつまんないやぁ。
あとは、お兄ちゃんの帰りを待つだけだけど……。
――ふあぁあ。
ねむぅい……あくびがでちゃった。
家事って疲れるんだなぁ。昨日、緊張して眠れなかったからなぁ。
今日は、夏祭りなんだけど……。
「早く帰ってこないかなぁ、お兄ちゃん……」
…………。
……。
× × ×
……。
…………。
「つめたっ!」
目を開けると、そこにはお兄ちゃんの笑顔があった。
「ふにゃ? にゃにゃ!?」
どうやら、ソファーで居眠りをしてしまったらしい。
あかりったら心の準備ができてなくて、思わず赤面しちゃったよ!
「……え? お土産のアイス?」
お兄ちゃんはクスクスと笑って、あかりの大好きな、イチゴ味の練乳アイスを差し出してくれた。
「あ、そうだ、洗濯物とりこまなきゃ!」
……ん? もう取り込んでくれたの?
お兄ちゃんはさらにクスクス笑いながら、「そんなに慌てなくてもいいよ」、と頭を撫でてくれた。
もう、あかりは慌ててなんかいないのに! ……でも、ほっと一息。
「お兄ちゃん、今日は早かったんだね」
窓の外はまだ明るい。いつもなら夜まで帰って来ないのに。
……あかりと一緒にいるために、早く帰ってきてくれたのかな? えへへ。
あれ、お兄ちゃんがお台所に立ってる? 喉でも渇いたのかな?
冷蔵庫の前に、買い物袋に入った野菜やお肉が見えた。
「わぁ、買い物も行ってきてくれたんだぁ」
え? 夕飯、一緒に作ってくれるの?
でも……あのね、お兄ちゃん、忘れてるかもしれないけど、今日は……。
そしたら、「覚えてるよ、今日は夏祭り行くんだろ」って!
やったぁ! さすが、あかりのお兄ちゃん!
ちょっと早い夕飯を食べたら、浴衣に着替えてデートだね☆
× × ×
翌朝――。
ゆさゆさと、暖かい大きな手に揺り起こされた。
「あかりは寝ていましゅっ……ん?」
お兄ちゃんの笑い声が聞こえる?
「キャーー!!」
なんて大失態! もしかしてあかりは寝坊しちゃったの!?
二日目からこれじゃ、お兄ちゃんのお嫁さん失格だよぉー!
寝巻きのまま、慌てて台所へ走る。
「わぁ……」
お兄ちゃんったら、しっかり朝ごはんまで作ってくれてるし……、
「あ!」
お姉ちゃんのお仏壇も、お線香が新しくなってる……。
うぅっ完璧……さすがあかりのお兄ちゃん!
あかりも、もっとがんばらなくっちゃ!!
//END
文:関根聡子
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
ふむふむ・・・ブログ書いてるわたくしは・・・
はいSS第二弾イキマス!
ときドキ時計 CV.04 松本あかり(妹) CV:竹達彩奈
SS.02 松本あかり『夏に見た夢』
目が覚めたら、あかりはお兄ちゃんのお嫁さんになっている――。
でも本当はわかってるんだ――。
それは期間限定の――あかりの、あかりだけの夢――。
× × ×
「おはようっお兄ちゃん! 朝だよ、起きて起きて!」
せっかく張り切って起こしにきたのに、お兄ちゃんはまだベッドの上で寝息を立てている。
今日から家にはお兄ちゃんとあかりのふたりだけ。
お父さんもお母さんも二泊三日の旅行に行ってるの。
だから、お兄ちゃんのお世話はぜーんぶ、あかりのお仕事なの!
つまり、あかりはお兄ちゃんのお嫁さんってこと! えへへ。
「お兄ちゃん、起きてよぉ~」
お兄ちゃんの肩をゆさゆさしてみる。けれどお兄ちゃんは目を開けようともしない。
お母さんも毎日苦労してるんだろうなぁ~。
でも、「お兄ちゃんのお世話はあかりがします!」って言って、お母さんたちを送り出したんだもん。
頑張らなくっちゃ!
「お兄ちゃん~! 起きてくれたら、あかりなんでも言うこと聞くよ~?」
あ、ちょっと目が開いた! よしよし!
「え? 夜遅くまで受験勉強してたんだから、もうちょっと寝かせろぉ?」
絶対ウソ、だってゲーム機のリモコンが散らばっているもの!
あかりは全部お見通し、なんだからね?
「夏休みだからってずっと寝てちゃだめだよ? お兄ちゃん♪」
寝ぼけ眼のお兄ちゃんの手を取り、洗面所に連れて行いく。
あとはお台所に戻ってご飯をよそって……よし、準備バッチリ!
それと、お姉ちゃんのお仏壇のお水も取り替えてっと~。
あ、お兄ちゃんが来た! ってまだ寝癖ついてるよ~?
他の人なら、パジャマ姿でだらしないって思うんだろうけど、お兄ちゃんだとなんか許せちゃう♪
だって、あかりにとってのお兄ちゃんは、理想の男の人なんだもん♪
「ねぇお兄ちゃん、今日の予定は?」
甘い卵焼きを食べながら、お兄ちゃんが答えてくれた。
学校で夏期講習だよ――だって。
あーあ。あかりとしては、お兄ちゃんとずっと一緒にいられたらいいんだけどなぁ。
なんでそんなこと聞くのか――って?
そりゃ~~せっかく期間限定でお兄ちゃんのお嫁さんになれたんだから……。
それっぽいことしたい、かなぁって……。
あ。でも新婚さんって、どんなことするんだろう?
新婚旅行とか? 新婚さんじゃなくても、お母さんとお父さんはしてるけど。
あかりもお母さんたちみたいに、お兄ちゃんとふたりで旅行とかしたいなぁ。
ね、お兄ちゃん♪ ……って、聞いてる?
お食事を済ませたお兄ちゃんは、お皿を片付けようと立ち上がった。
「いいよいいよ、あかりが洗うから!」
だって、お兄ちゃんのお世話はあかりがするんだもの!
お兄ちゃんは、「そうか?」って言って、そのまま出掛ける準備を整えにお部屋に戻ってしまった。
もう、あかりの悩みなんて知らない顔しちゃって!
つれないなぁ、せっかく新婚さん気分を味わえるチャンスなのに。
夏期講習へ向かうお兄ちゃんを送り出し、そのまま布団を干して洗濯を済ませた。
そしてお母さんみたいに、リビングでほっと一息。
なんかテレビもワイドショーばっかりでつまんないやぁ。
あとは、お兄ちゃんの帰りを待つだけだけど……。
――ふあぁあ。
ねむぅい……あくびがでちゃった。
家事って疲れるんだなぁ。昨日、緊張して眠れなかったからなぁ。
今日は、夏祭りなんだけど……。
「早く帰ってこないかなぁ、お兄ちゃん……」
…………。
……。
× × ×
……。
…………。
「つめたっ!」
目を開けると、そこにはお兄ちゃんの笑顔があった。
「ふにゃ? にゃにゃ!?」
どうやら、ソファーで居眠りをしてしまったらしい。
あかりったら心の準備ができてなくて、思わず赤面しちゃったよ!
「……え? お土産のアイス?」
お兄ちゃんはクスクスと笑って、あかりの大好きな、イチゴ味の練乳アイスを差し出してくれた。
「あ、そうだ、洗濯物とりこまなきゃ!」
……ん? もう取り込んでくれたの?
お兄ちゃんはさらにクスクス笑いながら、「そんなに慌てなくてもいいよ」、と頭を撫でてくれた。
もう、あかりは慌ててなんかいないのに! ……でも、ほっと一息。
「お兄ちゃん、今日は早かったんだね」
窓の外はまだ明るい。いつもなら夜まで帰って来ないのに。
……あかりと一緒にいるために、早く帰ってきてくれたのかな? えへへ。
あれ、お兄ちゃんがお台所に立ってる? 喉でも渇いたのかな?
冷蔵庫の前に、買い物袋に入った野菜やお肉が見えた。
「わぁ、買い物も行ってきてくれたんだぁ」
え? 夕飯、一緒に作ってくれるの?
でも……あのね、お兄ちゃん、忘れてるかもしれないけど、今日は……。
そしたら、「覚えてるよ、今日は夏祭り行くんだろ」って!
やったぁ! さすが、あかりのお兄ちゃん!
ちょっと早い夕飯を食べたら、浴衣に着替えてデートだね☆
× × ×
翌朝――。
ゆさゆさと、暖かい大きな手に揺り起こされた。
「あかりは寝ていましゅっ……ん?」
お兄ちゃんの笑い声が聞こえる?
「キャーー!!」
なんて大失態! もしかしてあかりは寝坊しちゃったの!?
二日目からこれじゃ、お兄ちゃんのお嫁さん失格だよぉー!
寝巻きのまま、慌てて台所へ走る。
「わぁ……」
お兄ちゃんったら、しっかり朝ごはんまで作ってくれてるし……、
「あ!」
お姉ちゃんのお仏壇も、お線香が新しくなってる……。
うぅっ完璧……さすがあかりのお兄ちゃん!
あかりも、もっとがんばらなくっちゃ!!
//END
文:関根聡子
ときドキ時計 SS.01 成田りこ『明日のおかず』
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
さっそくSS第一弾行きますっ!
ときドキ時計 CV.01 成田りこ(ツンデレ) CV:日笠陽子
ときドキ時計 SS.01 成田りこ『明日のおかず』
キーンコーン、カーンコーン……――夕方、下校の時刻。
部活が終わり、鞄を取りに教室へ戻ると、なぜか私の机に突っ伏して寝ている男子がひとり……。
私は近づいて、スゥスゥと寝息を立てている、『あいつ』に近づいた。
今なら……無理なくあいつの肩に触れられるチャンス!
……そう思ったけど、伸ばした手を引っ込めた。
……だって、もしドキドキしているのが伝わったら困るじゃないっ。
なんだって私は土壇場で素直になれないんだろう。
近所に住んで、毎日お弁当を作って――。
寝坊したら部屋まで行ってベッドから叩き起こしてあげるのに……。
学生服で学校にいるあいつは、やっぱりどこか、いつもと違う――。
私は少し考えて、やっぱり手は腰で、いつも通りの姿勢を保つことにした。
――起きなさい、ここはあたしの机、あんたの布団じゃないのよ!?
うわぅっっっっ寝ぼけマナコ! 目があっちゃった!!
……マナコってナマコに似てるわね。いや違ったっ、そうじゃないっ! そうじゃないのよ!
やっぱり、学校だと調子が狂う……。
――ん? お弁当箱?
あぁ、昼に返し忘れたから、渡しにきてくれたのね。
私の鞄があったから、一緒に帰ろうと思って、ずっと待っててくれたんだ……。
――べ、別に待っててくれなくてもよかったのに! 家に返しにくればいいんだしっ。
あ~~……即刻反省……「ありがとう」って、どうして言えないんだろ……。
そんなあたしの苦悩を知ってか知らずか、あいつは優しい顔をして、「でも、夜暗くなるとイヤだろうから」って――。
――ま、まだ夕方だし、そんなに暗くは…………あるわね。
窓の外はすっかり陽が沈んでいて、グランドも渡り廊下も、早々と照明が落とされている。
実はあたし、ちょっとだけ、ちょ~~っとだけ、おかしなモノが見えたり、見えなかったり……。
――でも怖くなんかっ……ヒャゥッ!! へ、変なところ触らないでよ!!!!
「本当は怖いくせに、やせ我慢するな」と、あいつは笑って、スッと席を立った。
もうっ、なんで学校ではこんな余裕ぶってるのよ!
朝だって、結局あたしが起こさないと起きないクセに!
幼いときはワンワン泣いて、いっつもあたしの後を追っかけてきたクセに!
……なんでこんなに背も高くなっちゃったのよ。
……いっぱい寝すぎちゃったのかしら? いつも寝坊してるから?
私の独り言なんて気にしてないってそぶりで、あいつは教室のドアに手をかけた。
――あのさ、次の休み、用事とか……ある?
「別に」と、あいつは返す。
――ソフト部の試合なんだけどさ、お弁当作りすぎちゃうから、試合に来るならあんたの分も……用意するけど。
――べっ、別に応援に来て欲しいとかじゃないのよ!? ただ、食べ過ぎると試合に響くし……。
私が調子悪いとチームに迷惑がかかるし……。
「そっか、キャプテンも大変だな」って笑いながら、あいつは笑顔で頷いてくれた。
私は思わず笑顔になってしまい、好きなおかずをお弁当に入れてあげると約束した。
――え? 野菜肉だんご……? 今日のお弁当で美味しかったから?
……それ、お母さんが作ったやつ………………精進します。
もう夜も遅いけど、これから一緒にスーパーによって、明日のお弁当の買い物をすることになった。
ん? これってちょっと新婚さんみたい?
料理はまだまだ修業中だけど、頑張るから。
もうちょっとだけ……もうちょっとだけ、待っててくれる?
//END
文:関根聡子
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
さっそくSS第一弾行きますっ!
ときドキ時計 CV.01 成田りこ(ツンデレ) CV:日笠陽子
ときドキ時計 SS.01 成田りこ『明日のおかず』
キーンコーン、カーンコーン……――夕方、下校の時刻。
部活が終わり、鞄を取りに教室へ戻ると、なぜか私の机に突っ伏して寝ている男子がひとり……。
私は近づいて、スゥスゥと寝息を立てている、『あいつ』に近づいた。
今なら……無理なくあいつの肩に触れられるチャンス!
……そう思ったけど、伸ばした手を引っ込めた。
……だって、もしドキドキしているのが伝わったら困るじゃないっ。
なんだって私は土壇場で素直になれないんだろう。
近所に住んで、毎日お弁当を作って――。
寝坊したら部屋まで行ってベッドから叩き起こしてあげるのに……。
学生服で学校にいるあいつは、やっぱりどこか、いつもと違う――。
私は少し考えて、やっぱり手は腰で、いつも通りの姿勢を保つことにした。
――起きなさい、ここはあたしの机、あんたの布団じゃないのよ!?
うわぅっっっっ寝ぼけマナコ! 目があっちゃった!!
……マナコってナマコに似てるわね。いや違ったっ、そうじゃないっ! そうじゃないのよ!
やっぱり、学校だと調子が狂う……。
――ん? お弁当箱?
あぁ、昼に返し忘れたから、渡しにきてくれたのね。
私の鞄があったから、一緒に帰ろうと思って、ずっと待っててくれたんだ……。
――べ、別に待っててくれなくてもよかったのに! 家に返しにくればいいんだしっ。
あ~~……即刻反省……「ありがとう」って、どうして言えないんだろ……。
そんなあたしの苦悩を知ってか知らずか、あいつは優しい顔をして、「でも、夜暗くなるとイヤだろうから」って――。
――ま、まだ夕方だし、そんなに暗くは…………あるわね。
窓の外はすっかり陽が沈んでいて、グランドも渡り廊下も、早々と照明が落とされている。
実はあたし、ちょっとだけ、ちょ~~っとだけ、おかしなモノが見えたり、見えなかったり……。
――でも怖くなんかっ……ヒャゥッ!! へ、変なところ触らないでよ!!!!
「本当は怖いくせに、やせ我慢するな」と、あいつは笑って、スッと席を立った。
もうっ、なんで学校ではこんな余裕ぶってるのよ!
朝だって、結局あたしが起こさないと起きないクセに!
幼いときはワンワン泣いて、いっつもあたしの後を追っかけてきたクセに!
……なんでこんなに背も高くなっちゃったのよ。
……いっぱい寝すぎちゃったのかしら? いつも寝坊してるから?
私の独り言なんて気にしてないってそぶりで、あいつは教室のドアに手をかけた。
――あのさ、次の休み、用事とか……ある?
「別に」と、あいつは返す。
――ソフト部の試合なんだけどさ、お弁当作りすぎちゃうから、試合に来るならあんたの分も……用意するけど。
――べっ、別に応援に来て欲しいとかじゃないのよ!? ただ、食べ過ぎると試合に響くし……。
私が調子悪いとチームに迷惑がかかるし……。
「そっか、キャプテンも大変だな」って笑いながら、あいつは笑顔で頷いてくれた。
私は思わず笑顔になってしまい、好きなおかずをお弁当に入れてあげると約束した。
――え? 野菜肉だんご……? 今日のお弁当で美味しかったから?
……それ、お母さんが作ったやつ………………精進します。
もう夜も遅いけど、これから一緒にスーパーによって、明日のお弁当の買い物をすることになった。
ん? これってちょっと新婚さんみたい?
料理はまだまだ修業中だけど、頑張るから。
もうちょっとだけ……もうちょっとだけ、待っててくれる?
//END
文:関根聡子
【iOS4対応記念!】ときドキ時計 SS開始しまっす!!!
みなさんコンバンハ!
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
いよいよ・・・iOS4バージョンアップも完了しました!
ヾ(@^(∞)^@)ノ
夏から温めてきた企画を公開するトキが来たようです!!!
題して!
『ときドキ時計 SS(ショートストーリー)』by 時美ヶ丘学園 文芸部
です!!!!!
なんと9本のショートストーリーをっ!
この年末年始にかけて公開しちゃいますよっ!!
( ̄▽+ ̄*)
明日はまず一本行きます~
お楽しみに~
担当Pの「sakura'萌え'zx」です。
いよいよ・・・iOS4バージョンアップも完了しました!
ヾ(@^(∞)^@)ノ
夏から温めてきた企画を公開するトキが来たようです!!!
題して!
『ときドキ時計 SS(ショートストーリー)』by 時美ヶ丘学園 文芸部
です!!!!!
なんと9本のショートストーリーをっ!
この年末年始にかけて公開しちゃいますよっ!!
( ̄▽+ ̄*)
明日はまず一本行きます~
お楽しみに~