ミックスエンジンの気になるところに続いて、複数あって分かりにくいLogicの「書き出し」についてまとめてみました。
タイトルからリアルタイムとオフラインの音質差などの検証をご期待された方!
残念ながら違います。
CUBASEだとバージョン6の時に大々的にシンセパラアウトが一度に書き出しできる!みたいにやってましたが、Logicも地味に同じような機能ついてます。
「バウンス」「書き出し」「変換」の3種類がありそれぞれ複数種類があるので分かりにくいんだけど、分からなかったら、まあセッションのバウンスはファイルメニューの「バウンス」をするとしてそれ以外は「リージョンをオーディオファイルとして」しとけば大体間違いないです
主な違いはプラグインの適用範囲、モノラルがステレオファイルに変換されるかどうかです
9とXは共通です。
それ以前はわかりません。覚えてません。
では
バウンス系
(オーディオ、シンセ両方用コマンド)
・バウンス(ファイルメニュー cmd+B)
全てのトラックをミックスしたものを書き出し。
プラグイン全て適用。
・バウンスして結合(ctl+B)
複数のトラック(リージョン)を選択して一つに結合できる。インサートプラグインは適用される。マスターやAUXエフェクトは適用されない。
バウンスなのでモノラルトラックはステレオに変換される。自動的に書き出したファイルがインポートされトラックに配置される。
(便利なコマンドだけど、モノラルトラックがステレオファイルになるので注意が必要)
書き出す系
(オーディオ、シンセ両方用コマンド)
・オーディオファイルとして書き出し
プラグイン適用あり(ピッチ系もOKでした)、マスターやAUXは適用無し。
バウンスして結合と似ているけどモノラルトラックはモノラルのまま書き出される。書き出し後アレンジウインドウには配置されない。
トラックをオーディオファイルとして
リージョンをオーディオファイルとして
がある
大体の動作は同じだけど、書き出しの適用される範囲が違う。基本的には「リージョン」のが使いやすいかと。
「リリースが長いシンセ」や「ドラムのパラ出し」の結果が変わってくる。
パラアウト設定したEXS24を「書き出し」の「チャンネルストリップごとに1ファイル」オプションで一片にパラオーディオ化しました。(冒頭の地味だけどシンセパラアウト一度で書き出し機能)
「トラック」はセッション頭からMIDIノートがあるところまで
「リージョン」は選択したリージョンの範囲
で書き出されます。
上の緑のMIDIリージョンにに21小節までMIDノートが入ってます。それ以降はリージョンは空。
赤いリージョンが「トラックをオーディオファイルとして」で頭からMIDIノートがある21小節まで。MIDIノートあるとこのみ書き出しだから下のタムのトラックは切れる。
紫のリージョンが「リージョンをオーディオファイルとして」でMIDIリージョン範囲きっちり書き出し。
ただし「リージョンをオーディオファイルとして」が若干バグありで、WAVESのL316みたいな遅延の大きいプラグインがマスタートラックに刺さっているとリージョンの頭が切れるときあり。バグらしく必ずではありませんヾ( ´ー`)
リージョンを少し長く作っておいたほうが良いかも。
変換系
(オーディオ用コマンド)
・新規リージョンに変換(opt+cmd+R)
新しいリージョンになる。リージョンをコピーするのと同じ。プラグイン適用無し
・新規オーディオファイルに変換(opt+cmd+F)
リージョンを新しいオーディオファイルとして書き出す。プラグイン適用無し。
Logicの場合例えばリバースとかノーマライズとかオーディオファイルを書換える処理をする場合、リージョンダブルクリックからのオーディオエディタでそのまま処理を行うと、新しいオーディオファイルを作らず実行するので、手動でリージョンをコピー後この「新規オーディオファイルに変換」を行う必要があります。
なぜならば、同じリージョンを複数の場所に設置していて、一個だけノーマライズで音量を上げたいといった場合この処理をしないと参照しているファイルが同じリージョン全てがノーマライズされます。
ので、地味によく使う重要な機能だったり。
「書き出し」と違ってリージョンを右クリックからコマンドを呼び出して、掛かっているプラグイン適用無しでその場のシージョンを置き換えてくれます。
字が多くて読みにくいかもですが、機能を整理しきれていないLogicに問題があるとお考え下さい(笑