# MVP
1位 葛西純
2位 真壁刀義
3位 飯伏幸太

順位付けが難しいところですが、この一年間、どれほど過酷に闘い抜いたか、を一つの視点にしてみました。記者並の情報量があるわけではないので、見落としはご勘弁願いたいところです。

東スポプロレス大賞のベストバウトも受賞した葛西純を1位に。この人が今まで大きな評価をされない世の中が間違っているのだと強く思います。なんとか現役中にこういった晴れの舞台で名が挙がりまくる機会の一端を担えれば幸い。
立場がヒールだろうがベビーだろうが所属がどうだろうが変わらぬ会場人気と期待感・・・プロレスをするために生まれてきたようなプロレスラーは数居れど、この人はまた毛色がガラッと違う唯一無二の存在。

2位はG1優勝者。時間をタップリとかけてスーパースターに成り上がった印象が強い。
G1優勝者コメントブースでの素晴らしさは言うまでもない。葛西、真壁はコメントもコミで上位に選出。

3位はアチコチで名が挙がっているゴールデンスター。
「閃き」と呼ばれ、ルーキー時に注目を浴びた本間以上と思わせるの発想力と引き出しの多さに着目しました。
レギュラーの表現の場としてDDTがベストマッチしているふり幅の広さも末恐ろしい。この人の存在だけで「プロレスは何でもアリ」が説明できてしまう辺りが凄み。
自分の発想に100%身を委ねるがゆえの怪我がちょっと心配だったりも(これがマイナスになった等といったことはありません)。

次点は試合内容に抜群の安定感がある田中将人の名を挙げたい。

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# ベストマッチ

1位 葛西純vs伊東竜二(11・20大日本プロレス後楽園ホール大会)
2位 キン肉マンvs美濃輪育久(5・29キン肉マニア2009JCB HALL)
3位 飯伏幸太vsHARASHIMA(8・23DDT両国ピーターパン両国国技館)

1位は文句なしにぶっちぎりの選出。プロレスにおける名勝負は数を重ね、ここ一番で集大成を見せる例が多いですが、こちらは全く逆で、溜めに溜めた一戦。
何度となく機運と怪我が巡り会い、タイミングを逃したという声も挙がり、やや急速に開戦を決めた感があり、葛西の引退説もあり、様々なやや不安な要素がリング外を固める中、それらを全て残らずかき消した完璧なプロレスでした。
中継での実況解説の言葉も重く響いた。「殺さなければ勝てない」と思わせるレスラーが今現在、日本国内にいるというのは、ファンにとってこれほど幸せなことはない。
「おまえらみたいな奴が居る限り、俺っちはやめらんねぇ」。これだけ見ればどのレスラーも言いそうな言葉だが、この日の葛西の口から発せられたのだから、血沸き肉踊らなかった人は皆無であっただろう。

2位は今年最も異色のカードであったろうこの試合。
この試合+煽りVで大会の意味が理解できる制作力にも素直に感動した。1位2位は涙なしに語れない試合かと。
V中の「仲間は、いた」というくだりが私的にはハイライト。みんな好きな美濃輪がもっと好きになるVTRでした。
この興行に関わった人々が皆、キン肉マンが大好きで、その熱意がダイレクトに伝わるとっても幸せな興行でした。

3位はDDT史上最大のビックマッチのメインイベント。
大舞台で純血のカードで勝負できるDDTにも多大な評価を与えるべきでして、団体の期待にキッチリ応えた二人は賞賛されるに値されるだろう、と。
それほど外に出ず、王者として確立してこの日まで辿り着いたHARASHIMAに拍手を送りたい。

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# 最優秀タッグチーム

該当なし

今年はこれ!といったタッグが不作だったような印象です。
チーム3Dがもっと派手に活躍していれば名を挙げたかったところ。来年は田中&TAJIRIとの対戦を期待してみたり。こればっかしは全日で扱って欲しいが無理かな。

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# 新人賞

辞退

迷いましたが、選定するほど着眼できているか不安なので辞退いたします。

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# 最優秀興行

1位 5・29キン肉マニア2009JCB HALL
2位 8・23DDT両国ピーターパン両国国技館
3位 11・20大日本プロレス後楽園ホール大会

ベストマッチに付随する興行なのでコメントは控えます。

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# 最優秀団体

1位 DDT
2位 大日本プロレス
3位 新日本プロレス

1位2位は業界の底上げを担っている両団体。企画アタマで時代を駆け抜ける両団体の舵取りっぷりはここ数年ひたすら見事かと。
こうして異色と呼ばれる団体が底上げしてくると3位の新日やNOAH、全日が更に生きてくるのだと思われます。
DDTに関しては、裏稼業の臭いが全くしないままに両国を成功させた功績はバカでかいかと。

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# マスメディア賞

1位 テレビ朝日「アメトーーク・俺たちのプロレスオールスター戦」
2位 テレビ朝日 GET SPORTS 真壁刀義 「夢見る雑草レスラー 12年間の光と影」
3位 Number PLUS プロレスに殉じた男 三沢光晴

1位に関してはこのブログのHIT数にも関わってくるこの企画。今の時代は芸人にプロレスを引っ張ってもらっている印象すら受ける。あくまで一般論ですけども、さすがに検索HIT数がこれほど違うとそう思っても間違いはないかと。
2位は素晴らしい構成だったこの番組のこの企画を。感動の上塗りを心地良く味わえた。
3位はNumber。この雑誌でもっとプロレスを。
次点には武藤自伝のプロレスで生きる。を。