年の瀬も迫る１２月のある日、いつものように実家に夕飯を食べに行くと、我が父・川田の松ちゃんがおもむろにこう切り出しました。
『父ちゃん買いたい物があるんだが、お前あの車買わんか？』
あの車とは、約１０年前に妹・５６が大阪に移り住むまで乗っていた彼女の車。
５６が大阪に行ってからは、父が週に数回しか使わなくなっていたネイキッド
おかげでドアはギシギシ言うし、窓は開きにくいし、板金は錆だらけ・・・
去年、１４年間乗っていた愛車・チャベス号 が廃車になってから、このネイキッドには私の足代わりになってもらって大変助かっているのですが、正直これを買うのはちょっと・・・と思いながら、父にいくらで売るのか聞いてみました。 そして、それはワタスの耳を疑うものでした。
『２●万円』
ﾌﾞｯ！
おいジジイ・・・こんな古くてメンテも全くされてない車、どこの中古車屋を探したって、２●万円というぼったくり価格で売ってるとこはないぜ・・・
しかも貴様は車検代を出すのが惜しくて、ちょっと前まで『もうそろそろ廃車にしようかな』なんて言っていたじゃねーかよ！
しかし・・・父がほしい物を聞いたら、渋々ですがネイキッドを買ってあげる事にしました
そして数日後。 我が家に届いた父がほしがっていた物とは・・・
高齢者や身体障害者用の電動シニヤカー
最高時速は驚異の６km！
競歩でも追い越せそうです
さっそく父がその華麗なる運転さばきを見せてくれるというので、カメラを持ってスタンバイ
何というカメ具合でしょう
このノロさだと、スーパーにたどり着くまでに閉店になっていそうです
しかし、父はいたって自慢気
『カッコよく撮れよ』・・・・・だからいつも言ってるけど、カメラの性能とワタスの腕にも限界がありますから～～～
そんな父と新・相棒を眺めていた母・トヨコ、苦々しい口調で父にこう告げました。
『えー、（ねぇ）お願いだから服を着替えてちょうだい あんたまるで乞食みたいだよ』 ２●万円もする電動シニヤカーに乗る父を、まさかの乞食呼ばわり
そんな母の事はお構いなしに、父は乞食のような格好で、ウキウキと近所に散歩（？）に出かけたのでした
行ってらっしゃい乞食ちゃん 父ちゃん。 そして、さようなら２●人の諭吉ちゃん・・・
いつかまた逢う日まで
母ちゃん・・・ワシのご飯代は残ってるのか
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どうもありがとうございま～す
『父ちゃん買いたい物があるんだが、お前あの車買わんか？』
あの車とは、約１０年前に妹・５６が大阪に移り住むまで乗っていた彼女の車。
おかげでドアはギシギシ言うし、窓は開きにくいし、板金は錆だらけ・・・
去年、１４年間乗っていた愛車・チャベス号 が廃車になってから、このネイキッドには私の足代わりになってもらって大変助かっているのですが、正直これを買うのはちょっと・・・と思いながら、父にいくらで売るのか聞いてみました。 そして、それはワタスの耳を疑うものでした。
『２●万円』
ﾌﾞｯ！おいジジイ・・・こんな古くてメンテも全くされてない車、どこの中古車屋を探したって、２●万円というぼったくり価格で売ってるとこはないぜ・・・
しかも貴様は車検代を出すのが惜しくて、ちょっと前まで『もうそろそろ廃車にしようかな』なんて言っていたじゃねーかよ！
しかし・・・父がほしい物を聞いたら、渋々ですがネイキッドを買ってあげる事にしました
そして数日後。 我が家に届いた父がほしがっていた物とは・・・
最高時速は驚異の６km！ 競歩でも追い越せそうです
このノロさだと、スーパーにたどり着くまでに閉店になっていそうです
『カッコよく撮れよ』・・・・・だからいつも言ってるけど、カメラの性能とワタスの腕にも限界がありますから～～～
『えー、（ねぇ）お願いだから服を着替えてちょうだい
あんたまるで乞食みたいだよ』 ２●万円もする電動シニヤカーに乗る父を、まさかの乞食呼ばわり
行ってらっしゃい いつかまた逢う日まで
母ちゃん・・・ワシのご飯代は残ってるのか
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