カンブリア紀(5億4200万年前~4億8800万年前)の海で生息した
全長60cm~1mと当時の生き物としては群を抜いて巨大だった
アノマロカリス
。
カンブリア紀を代表する
すっかりとお馴染みとなった有名な古生物だ。
そして
アノマロカリスといえば、誰もが海中を泳ぐ遊泳動物として
イメージが定着していることだろう。
遊泳生物として描かれているのは
単純に肢がないからだ。
いや、
正確には肢が化石として発見されていないだけかもしれない・・・。
アノマロカリスに近縁なカンブリア紀の生物は
肢を持つものが実に多い。
オパビニアもアノマロカリスに次ぐ有名なカンブリア紀の古生物だが、
何対もの肢をもっていることが明らかになっている。
これも遊泳動物というイメージがあるが、肢があるので
主に海底を這う底生動物である可能性は高い
中国で化石が発見され、アノマロカリスによく似た姿をしている。
節足動物のようなセグメント構造の立派な肢があることで
知られている。
その他にも
アノマロカリスに近い動物には肢があり、
その流れからいくと・・・
肢が発見されていないだけで
アノマロカリスにも肢があったのではないかと思えるわけだ。
アノマロカリスが肢をもち、海底を這い歩く底生動物だったならば・・・。
こんな風になる!
今のよく知られている遊泳復元のアノマロカリスと
イメージがずいぶんと変わってしまうのだ!
アノマロカリスの体の脇にある立派なヒレは
泳ぐために使われたように見えるが、
それを波打たせて、水流を起こし
エラ呼吸としての役割が大きかったかもしれない。
5億年前という途方もない大昔の生き物たち
まだまだ謎のベールに包まれており、
今後、いろんな復元バージョンが出てくるかもしれない。
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