「90点以上を出せるような人たち」をいかに大企業からベンチャーに移すか | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

「90点以上を出せるような人たち」をいかに大企業からベンチャーに移すか

友人と飲んでいて、次のような話を聞いた

「いい大企業だと、人材がごろごろしていて、90点以上は当たり前で、92点か93点か、というところで勝負している」
「だから、92点を出して93点の人に負けてしまうと、35歳とかすぎて、ずっとくすぶってしまうことになる」



つくづく、日本は人材のアロケーションがおかしい国だと思う。

大企業とはいえ、エキサイティングな仕事の機会、自分の力を伸ばせる仕事の機会は限られている。
なのに、「90点以上を出せるような人たち」は、こぞって大企業に入り、居つづけ、
そういった乏しい機会を奪い合う。

一方、ベンチャーでは、
「90点以上を出せるような人」ならば、実力を伸ばせる機会がたくさんある。
「いい人さえいればできるのにね」というプロジェクトが、そんな人をいっぱい待っている。

だが実際には、ほとんどのベンチャー・中小企業では、
「中途でよい人材を獲得するのが難しいから」と言って、
ほとんどのベンチャー・中小企業が、新卒採用に力を入れざるを得ない。

日本のベンチャーの最大のボトルネックは、
起業数の少なさよりも、資金調達手段の乏しさよりも、
ベンチャー全体に供給される「90点以上」の人材の少なさだと思う。

ここでは、ベンチャー「全体」に供給されるっていう点が大事。
「はてな」とか、すごい人材があつまると言われるベンチャーは個別にある。
だが、全体のパイが少ない場合、少数のベンチャーが目立ったとしても、
他のベンチャーとのゼロサムゲームに勝っているに過ぎない、
つまり、日本全体としては何の解決にもなっていないのでは、と思う。


若者の人口が減っている = 国として老いかけている
という実態があるのにもかかわらず、
つまり、限りある人材資源を有効に活用しなければいけないにも関わらず、
日本の中での人材配分の構造は、機能不全を起こしている。

ここをどうにかしないと、日本の明るい未来は描きにくい。



「90点以上を出せるような人たち」が、なぜ、
1点、2点の差を争わざるを得ない大企業にとどまり、
90点以上を出せること自体が評価される中小企業・ベンチャーに来ないのか。



このイシューは僕に大きな疑問を持っているし、
どんなイシュー分解があるのか知りたいし、
解決策が何であるか、そして自分として、特にレアジョブとして何ができるのかを知りたい。