昨日、東京で「菅直人が語る福島原発事故の真実」を開催。多くの人に来てもらった。これからも各地で同様な催しを開きたい。
福島原発1号機がいつメルトダウンし、メルトスルーしたか。当時の報道でははっきりしなかったので、多くの人は事故発生から何日かたって起きたと思っている。実際にはその後の検証で、事故発生当日の午後8時までには1号機はメルトダウンを起こし、時間をおかずメルトスルーしたことが分かっている。
スリーマイル原発事故のメルトダウンは圧力容器内で核燃料が三分の一程度水から露出して起きたもので、圧力容器内でのメルトダウンにとどまっており、溶けた核燃料は圧力容器の外へは出ていない。しかし福島原発のメルトダウンは圧力容器内の水がほぼ完全になくなってメルトダウンを起こし、メルトダウンした核燃料は厚さ20センチ以上ある鋼鉄製の圧力容器の底を溶かして、圧力容器を突き抜け(メルトスルーし)、格納容器の底まで落ちている。この溶けた核燃料が格納容器から外に出ていれば250キロ圏からの避難という最悪のシナリオになっていた可能性が高い。
こうした事実をしっかりと伝えたい。