世界のコカ・コーラマーケターの中で広がりつつある「Liquid & Linked」という考え方をCCJCの江端氏が紹介されていた。
テクノロジーの発達でリーチ方法が多様化しただけでなく、消費者同士がネットワーク化され、消費者自身が情報の発信者になったことで、コンテンツとコミュニケーションの考え方を抜本的に変える必要があるという環境変化が、同戦略の背景にある。
“Liquid” とは、液体のごとく、メッセージがどの媒体にも流れていく必要があるというもの。その為には、企業からの発信メッセージを変えるだけでは不十分で、情報発信者である消費者が自らコンテンツ化できるような工夫をする必要があるという。
例えば、ある期間youtubeに流れたコカ・コーラ社の動画のうち、ユーザー生成のものが同社が提供したものの5倍に達したそうだ。
“Linled”とは、文字通り連結するということ。消費者はあらゆる媒体を使いこなしているので、ひとつのメディアで完結せずに、他のメディアには波及させなければいけない。従って、コミュニケーション・プランニングには、多様なメディアを熟知している必要がある。
従って、単に”Like”を押されるよりも、”Share”という行為の方が、消費者の関与が高く、ソーシャルグラフを通じたメッセージやコンテンツの波及が期待できるため望ましい。
実際、昨年末、英国とコロンビアで行った調査によると、「ファン」と呼ばれる人は、購入意向が10倍高く、かつ、実際の購買も2倍以上高たったそうだ。