作家、佐藤優氏にとって初めての
育児教育本です。
対談がメインで、その相手は5人の子どもの
母親である元衆議院議員の井戸まきえさん
とによるもので、段階を踏んだ解説がとても参考に
なるものでございました。
本書は「知の怪物」の異名を持つ作家、佐藤優氏と、
自らも5人の子供を持つ母親である元衆議院議員の
井戸まきえさんの2人が、共著で著したもので、
佐藤優氏にとっては初めての子育て教育本に
なるのだそうです。
「佐藤さんのような教養人にはどうすればなれるんですか?」
という井戸まきえさんの直球の質問に対して
佐藤氏は実に丁寧な形で答えていて、読んでいて
とても面白かったです。
それも段階的に示されており、本を読む力に始まって
文章を読み、書く力。
習い事や受験勉強に至るまでのロードマップが
記されており、僕もこれを読みながら自分の来し方
行く末を思い浮かべておりました。
紹介されているテキストも東西の古典から、
角田光代さんの傑作『八日目の蝉』に至るまで、
幅広いものがございました。
そして、巻末のほうでは育児をめぐる相談に対する
二人からの回答が収録されており、とても参考に
なりました。
しかし、僕がとても感銘を受けたのは育児の話
ではなく、かつて佐藤氏が外交官時代にロシアの
モスクワ大学で教鞭をとっていた際、生活に
困っていた学生を自らのポケットマネーで
仕事を与え、援助していたというエピソードがあり、
現在、職業作家となっても自らのできる範囲で、
経済的に困窮している学生達を支援しているの
だそうです。
その中で公認会計士などになり、佐藤氏の下を
巣立っていった方がいるという話で、佐藤氏の
持つ軸がぶれていないことを再確認いたしました。
僕にはまだ育児の経験がありませんが、
将来の参考になればと。
また、現在育児をされていらっしゃる方は、とても
参考になるかと思われます。
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