悪の正体 修羅場からのサバイバル護身論 (朝日新書) | 誇りを失った豚は、喰われるしかない。

誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)

作家で元外務省主任分析官であり、敬虔な

 

キリスト者(プロテスタント)である佐藤優氏から

 

見た「悪」の本質について解説したものが本書に

 

なります。日常生活に潜む「悪」の本質とその

 

対処法が書かれております。

 

 

 

 

 

本書は作家・佐藤優氏がキリスト教(プロテスタント)

 

神学と4万冊超にも上る膨大な読書体験、さらに

 

世界中のインテリジェンスに従事している人間、

 

あるいはロシアを中心に虚々実々のやり取りを

 

繰り広げた体験から抽出された「悪」に対する考察を

 

まとめたものです。

佐藤氏のほかの著書に言わせると、人間は等しく

 

「原罪」を持ってこの世に生まれてきており、地上の

 

世界は天井の世界とはあべこべで、あらゆる災厄に

 

まみれている、という言葉を聞いて以来はたとひざを

 

打ったものですが、本書はその中でも「悪」について

 

言及がなされているのが特徴であり凶悪犯罪、テロの

 

脅威からいじめや組織内での足のひっぱり合い…。

 

これらは何を起点として芽生え、はびこるのか…。

佐藤氏は「悪」の本質を実地で彼に教えた

 

ゲンナジー・ブルブリス元ロシア国務長官のエピソードを

 

始まりに、


「(中略)悪は「善の欠如」(アウグスティヌス)などという

 

生やさしいものではなく、自立した恐ろしい力を持つ

 

ということだ」


と言うことをわれわれに提示してくれるのです。

僕自身も全くの善人ではない、という自覚があり自らの

 

中にも確実に「悪」は存在するのだと常日頃から思って

 

おりますが、本書には「悪」の陥穽に陥ることなく、

 

生きていくかということが記されており、とても身に

 

つまされるとともに、とても重い読後感を残しつつも

 

最後まで一気にページを読み終えてしまいました。

自分はどうも「悪」の持つ「魅力」に取り込まれて

 

しまう傾向があるようで、それに引き込まれないように

 

するためににも、本書を読んだことがためになって

 

おります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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