新採点方式とはどういうものか?
それはソルトレイクの疑惑に端を発する。
拙ブログのエントリーソルトレイクシティオリンピックの不正?と新採点方式に書かせていただいたが、
当初の目的は「簡単なノーミス演技より、多少失敗しても難しい演技をした方を高評価すること」だった。
(それに登場するサレがプルシェンコ批判しているようだが・・・。)
現在の新採点システムは、運用とジャッジの匿名性で、制御できない化け物になってしまった。
五輪前に、多少の自浄作用と、政治的な駆け引きで、改善が見られそうだが、蓋を開けてみるまで分からない。
私が考える新採点方式の大きな問題点のうちの1つは、
ルールブックに書かれていない、セミナーでお達しの出る、
ISU内部の特別なルールがあるらしいということだ。
以下は、明確に規則化されてはいないであろうが、実際にはルールとして運用されているであろうことで私が問題と考えることである。
なお、私はISUルールをきちんと把握している訳ではない。
ISUジャッジの発言を元に、推測したものである。
私見となり、事実とは異なる可能性もあるということを念頭において読んでいただきたい。
一番、重視されていることはトランジッションの重要性。
トランジッション(つなぎ)は演技構成点のうちの1つである。
演技構成点は
Skating Skills
Transition / Linking Footwork
Performance /Execution
Choreography / Composition
Interpretation
の5つの項目からなる。
しかし、以下の規定(内規?)があるようである。
・トランジッションがないと、PCS全体を出してはならない
・SSよりTRを上にしてならないとされる。
ただし、一部の選手に限り、SSよりTRの得点を上にしても良いとされている。
男子ではチャン、ペアではサフチェンコ&ゾルコーヴィ。
トランジッションがあると、技の出来栄えが良いことになり、GOEの+が出され、技術点も上げることが出来る。
(最近のキムヨナやチャンの得点は、以前のPCSを使用した「上げ」ではなく、むしろTESが高い傾向にある。)
なお、反対に、難易度の高い技に挑戦すると、
ジャンプの場合はダウングレードされ、更にGOEもマイナス、で二重に得点を引け、殆ど点数が無くなる。
転倒の場合は、更にSSを下げる。SSが下がるとPCS全体が下がる。
その他の要素でも、難易度が高いとレベル認定されにくい。
(難易度が低いほど、レベルが高くなり、得点が高くなる不思議さ・・・。)
ダンスの場合は、トランジッションではなくLinking Footwork / Movementであるが、性質は変わらない。
ダンスでも一番重要なのはLinking Footwork(つなぎ)だそうである。
ダンスは
「4つの異なるダンスリフト」
「スピン」
「トゥイズル」
「2つの異なるステップ」
の計8つの要素であるが、
つなぎとして、2つまでのリフト、1つのスピンが認められる。
(採点表での「Sp+TRANS 0.00」「Li+TRANS 0.00」とは、つなぎのスピン・リフトであることを表している。)
要素は8つしかないのに、3つの要素が追加でき、それらは全て「つなぎ」となる。
アイスダンスでは、演技の中の「つなぎ」の占める割合が、半分以上占めると考えても間違いないだろう。
間接的にはなるが、「つなぎ」が得点で占める割合はもっと高くなるかもしれない。
なお、シングル・ペアでは「トランジッションの重要性を増すために要素を1つ減らした」らしい。
トランジッションの次に重要なのは、音楽との調和。
音楽の調和が優れないと、得点は出さないことになっているらしい。
(特にPCSと思われる)
要素も全て音楽にあわせないといけない。
要素の中でも特に重視されるのはスピン。
スピンの回転速度を音楽にあわせることがGOEの評価の基準の1つとなる。
音楽表現がジャッジのお気に召さない場合は「モノトーンなプログラム」と評して、
PCSを思いっきり下げることができる。
なお、音楽との調和を強く主張している方は、Mr. Joseph L. INMAN と思われる。
四大陸選手権で女子のテクニカルコントローラーを勤め、話題のメールを送った方。
最後に重要なことはノーミスであること。
上記の2つ(トランジッションの重要性、音楽との調和)を満たし、
ノーミスであることが重要である。
なお、前述したが、転倒した場合、SSから引く。SSが下がるとPCS全体が下がる。
私は、競技のアイスショー化だと思っている。
つまり
つなぎを工夫し(観客を飽きさせず動き回る。難易度の高いジャンプのための助走は飽きる?)、
音楽との調和さえ意図すれば(アイスショーは氷上のミュージカル)、
簡単なことを完璧にやることで(ダブルアクセルで良いので、転倒はしない方がよい)、
どこまでも点数が出る
ということが新採点システムと思う。
簡単であればあるほど、点数が採れるシステムである。
本来の目的とかけ離れてしまった。
「両端のジャッジは、演技が見えないことが良くある。」
「カメラは1箇所にしかないので、ジャンプのする場所によっては足元は全く見えない。」
そのような状況で特定の選手のみ、DGとエッヂのエラーが採られる不思議さ。
そして、「上げ」たい選手は「ISUの教育ビデオに演技の見本として取り上げる」。
その「上げ」たい選手に合わせた評価基準をどんどん作っているようだ。
その中で一番有名なのは「表情も得点に入る(ようなもの)」。
なお、ジャッジの方々は「ジャッジパルにどこの国の人が入るかで決まる」と断言していらっしゃる。
ルールはルールであるので、従うべきと思うが、
明確ではないが、ルールとして運用されているルールがあり、
それが悪用されていることが問題と考える。
さて、明日からフィギュアスケートが始まるが、
採点はどうなるのだろうか?
採点競技では、完璧な採点などないとは思うが、出来るだけ公正にジャッジしていただきたい。
女子シングルではテクニカルスペシャリストにマリアン・ロリオル・オバーウォラーが起用されたことが話題になっている。
日本から参加するジャッジは藤森美恵子さん。
彼女はISUルールに忠実ではあるが、平松氏や天野氏や岡部氏や杉田氏とは一線を画していると私は思っている。
他のジャッジも出来るだけ、公正な方が登用されることを期待したい。
それはソルトレイクの疑惑に端を発する。
拙ブログのエントリーソルトレイクシティオリンピックの不正?と新採点方式に書かせていただいたが、
当初の目的は「簡単なノーミス演技より、多少失敗しても難しい演技をした方を高評価すること」だった。
(それに登場するサレがプルシェンコ批判しているようだが・・・。)
現在の新採点システムは、運用とジャッジの匿名性で、制御できない化け物になってしまった。
五輪前に、多少の自浄作用と、政治的な駆け引きで、改善が見られそうだが、蓋を開けてみるまで分からない。
私が考える新採点方式の大きな問題点のうちの1つは、
ルールブックに書かれていない、セミナーでお達しの出る、
ISU内部の特別なルールがあるらしいということだ。
以下は、明確に規則化されてはいないであろうが、実際にはルールとして運用されているであろうことで私が問題と考えることである。
なお、私はISUルールをきちんと把握している訳ではない。
ISUジャッジの発言を元に、推測したものである。
私見となり、事実とは異なる可能性もあるということを念頭において読んでいただきたい。
一番、重視されていることはトランジッションの重要性。
トランジッション(つなぎ)は演技構成点のうちの1つである。
演技構成点は
Skating Skills
Transition / Linking Footwork
Performance /Execution
Choreography / Composition
Interpretation
の5つの項目からなる。
しかし、以下の規定(内規?)があるようである。
・トランジッションがないと、PCS全体を出してはならない
・SSよりTRを上にしてならないとされる。
ただし、一部の選手に限り、SSよりTRの得点を上にしても良いとされている。
男子ではチャン、ペアではサフチェンコ&ゾルコーヴィ。
トランジッションがあると、技の出来栄えが良いことになり、GOEの+が出され、技術点も上げることが出来る。
(最近のキムヨナやチャンの得点は、以前のPCSを使用した「上げ」ではなく、むしろTESが高い傾向にある。)
なお、反対に、難易度の高い技に挑戦すると、
ジャンプの場合はダウングレードされ、更にGOEもマイナス、で二重に得点を引け、殆ど点数が無くなる。
転倒の場合は、更にSSを下げる。SSが下がるとPCS全体が下がる。
その他の要素でも、難易度が高いとレベル認定されにくい。
(難易度が低いほど、レベルが高くなり、得点が高くなる不思議さ・・・。)
ダンスの場合は、トランジッションではなくLinking Footwork / Movementであるが、性質は変わらない。
ダンスでも一番重要なのはLinking Footwork(つなぎ)だそうである。
ダンスは
「4つの異なるダンスリフト」
「スピン」
「トゥイズル」
「2つの異なるステップ」
の計8つの要素であるが、
つなぎとして、2つまでのリフト、1つのスピンが認められる。
(採点表での「Sp+TRANS 0.00」「Li+TRANS 0.00」とは、つなぎのスピン・リフトであることを表している。)
要素は8つしかないのに、3つの要素が追加でき、それらは全て「つなぎ」となる。
アイスダンスでは、演技の中の「つなぎ」の占める割合が、半分以上占めると考えても間違いないだろう。
間接的にはなるが、「つなぎ」が得点で占める割合はもっと高くなるかもしれない。
なお、シングル・ペアでは「トランジッションの重要性を増すために要素を1つ減らした」らしい。
トランジッションの次に重要なのは、音楽との調和。
音楽の調和が優れないと、得点は出さないことになっているらしい。
(特にPCSと思われる)
要素も全て音楽にあわせないといけない。
要素の中でも特に重視されるのはスピン。
スピンの回転速度を音楽にあわせることがGOEの評価の基準の1つとなる。
音楽表現がジャッジのお気に召さない場合は「モノトーンなプログラム」と評して、
PCSを思いっきり下げることができる。
なお、音楽との調和を強く主張している方は、Mr. Joseph L. INMAN と思われる。
四大陸選手権で女子のテクニカルコントローラーを勤め、話題のメールを送った方。
最後に重要なことはノーミスであること。
上記の2つ(トランジッションの重要性、音楽との調和)を満たし、
ノーミスであることが重要である。
なお、前述したが、転倒した場合、SSから引く。SSが下がるとPCS全体が下がる。
私は、競技のアイスショー化だと思っている。
つまり
つなぎを工夫し(観客を飽きさせず動き回る。難易度の高いジャンプのための助走は飽きる?)、
音楽との調和さえ意図すれば(アイスショーは氷上のミュージカル)、
簡単なことを完璧にやることで(ダブルアクセルで良いので、転倒はしない方がよい)、
どこまでも点数が出る
ということが新採点システムと思う。
簡単であればあるほど、点数が採れるシステムである。
本来の目的とかけ離れてしまった。
「両端のジャッジは、演技が見えないことが良くある。」
「カメラは1箇所にしかないので、ジャンプのする場所によっては足元は全く見えない。」
そのような状況で特定の選手のみ、DGとエッヂのエラーが採られる不思議さ。
そして、「上げ」たい選手は「ISUの教育ビデオに演技の見本として取り上げる」。
その「上げ」たい選手に合わせた評価基準をどんどん作っているようだ。
その中で一番有名なのは「表情も得点に入る(ようなもの)」。
なお、ジャッジの方々は「ジャッジパルにどこの国の人が入るかで決まる」と断言していらっしゃる。
ルールはルールであるので、従うべきと思うが、
明確ではないが、ルールとして運用されているルールがあり、
それが悪用されていることが問題と考える。
さて、明日からフィギュアスケートが始まるが、
採点はどうなるのだろうか?
採点競技では、完璧な採点などないとは思うが、出来るだけ公正にジャッジしていただきたい。
女子シングルではテクニカルスペシャリストにマリアン・ロリオル・オバーウォラーが起用されたことが話題になっている。
日本から参加するジャッジは藤森美恵子さん。
彼女はISUルールに忠実ではあるが、平松氏や天野氏や岡部氏や杉田氏とは一線を画していると私は思っている。
他のジャッジも出来るだけ、公正な方が登用されることを期待したい。