前の記事でも書きましたが、あみには夢ができました。スクールカウンセラーになりたいと言うのです。
たいへん!
臨床心理士の資格が必要かも?
そうなると、心理学を学べる大学から大学院へも行かないと、です。
あみには知的障害はありません(就学前のWISC-Ⅳでは標準でした)が、小学三年生から中学校三年生まで、特別支援学級に在籍するしか選択肢がなかったため、学年相応の勉強はほとんどしていません。
何故かこの記事には書いていないのですが、小学校3年生に進級する時に、ほぼ強制された形でした。
要約すると、一クラスの人数が増えるので、場面緘黙のためにコミュニケーションができない児童は、面倒見きれない…ということでした。
そのまま、中学も支援級。
名古屋市全体がどうなのかはわかりませんが、あみの小学校、中学校の支援級は、名目上、情緒級と知的級に別れていますが、実際のところ、授業は合同でした。一緒に小3小4までの内容を勉強していました。
小学校では、算数と国語だけは個別授業で、学年相応の内容を学習できました。
中学は、危うく全教科、小3小4の勉強になるところでしたが、数学の専科の先生が、自費で購入した中1の教科書に気づいてくださり、個別に対応していただけました。途中不登校の時期もありましたが、中1の秋からは数学だけ通常学級で授業を受けるようになりました。
また、不登校時代に通い始めたフリースクールへは、不登校を解消した後も通って、英語と国語の個別指導を受けていました。
とはいえ、学年相応には程遠い学力だったと思います。このことと関係があるのかないのか、小4の時と高1の時のWISC-Ⅳでは、IQが90を切っていたので、そこも気になるところです。
このままでは、大学なんて、夢のまた夢…
どうしたものか考えても、いい方法を思いつけません。集団塾は論外だし、個別指導もフリースクールで経験しましたが、イマイチ身についていないようだし…
でも、あみが自分で塾を見つけました。
「ここに行きたい」
とネットで調べて、私に見せたのは、以前、アマプラで見た映画のモデルになった塾です。
なるほど。
映画の主人公は、数学を小3まで戻って勉強していました。
見学に行き、これならなんとかなるかもと、入塾を決めました。
貯金に回せるようになると思っていた、今までフリースクールにかけていた費用が、まるっとそちらに移行することに…💦
その塾で一年間、なんとか頑張りました。
今年度の学校での実力テスト(3学年共通の中学レベルの問題)で、90点以上(前年度から60点アップ)を取れたので、成果は出ているのでしょう。
ただ、あみは、その塾での勉強に限界を感じていました。
宿題として出された内容を自習→塾でテスト(自分から用紙を取りに行き、できたら自分で持って行く)→その結果を元に自習→また宿題で自習というサイクルに強制力がなく、進んでいなくてもノーチェックなので、自主性と自己管理が何より大切。
また、自習室がなく、教室を自習に使う(授業はないので)ためには、別途料金が発生する上に、16時からしか開いていないのも、残念に思っていたそうです。
しばらく前から、自分でいろいろ対策を考えていたようですが、3月になると、
「この塾どうかなぁ?」
と、同じようなコンセプトの塾を見つけてきて、とりあえず、見学に行きました。
話を聞く限り、あみが前の塾に感じている物足りなさがうまくカバーされる感じ。
一週間の細かい予定を決めてもらい、週に一度、個別にきっちり見てもらえる時間がテスト2時間、指導1時間。
宿題として出された課題が予定通り進められているかテストでチェックして、その状況に応じて指導があり、また宿題が出ます。
サボれません。
あみが一番、気に入ったのは、自習室。
指導を受ける部屋とは別に部屋があり、一人ひとり仕切りのある机で勉強できます。しかも、自分の指導の日でなくても、そこにいる先生に質問することもできます。
更に、13時半から22時まで自由に使えるので、あみの学校は、授業が半日で終わる日がすごく多いので、助かります。
「家だと集中できない」
悩みは解消です。
今月、4月の第二週から新しい塾の契約が始まりました。
オリエンテーションの説明で、すっかりやる気を持った、あみ。初指導は来週ですが、それまでの宿題を、苦しみながらやっています。
倹約家のあみは、最初、まだ残っている前の塾の時間を消化すると言っていたのですが、今の塾が気に入ったので、当面、こちらだけにすることにしました。
宿題は、片方だけでいっぱいいっぱいのはずなのです。
念のため、前の塾はきちんと事情を話して休塾ということにしてありますが、戻ることはない気がします。
それにしても、あみは、いつの間にか「自分のことは自分で考える」ことができるようになったみたいです。
嬉しい成長。
それにしても、なんとお金のかかることよ…
ある時、あみはボソッと独り言のように小さな言いました。
「後で返すから」
耳を疑いました。というか、私は考えたこともなかったので、何を言ったのかすぐには理解できなかったというのが正しいです。
そんな風に考えられるようになっていたなんて、感激……
半年と少し前から、私もA型事業所へ通うようになったからかもしれません。
正直、私はあみが大学に合格するのは難しいかもしれないと思っています。
でも、小中で学ぶべきだったことを、一部でも取り返すことができたら、それだけでもいいことだと思っています。