しまうま怖い~!
AC(公共広告機構)のCM、ネット等では「こわ~い」と話題になってますね。さすが、電通。驚かしにかけては日本一!ACの広告クリエイティブ陣にとって、製作に関われることはかなり憧れなんです。賞もいっぱいもらってますからね。まあ毎度精鋭クリエイティブ陣を集めてつくってるだけあって、確かに怖いです(笑)。
このCM、ACのサイトによると、
「近年、幼い子供が犠牲になる凶悪犯罪が多い関西地区では「子供を守ろう」というテーマを掲げました。警察庁の平成15年調査によると、関西地区で発生した連れ去り事件の82%は、子供が一人でいる時に起きています。そこで、身を守るために常に群れで行動しているシマウマをモチーフにして「一人にならない。一人にさせない。」というメッセージを伝えていきたいと思います。
大きな反響にこたえて、全国版に改訂し、2005年11月より東京、名古屋地域の46のテレビ局でも放映されることになりました。」
だそうです。しまうまみたいなあんな目立つ外見のお子様連れてかれないと思うけどなあー、まあ、それはいいや。
コピーはこちらでございます。
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「一人にならない。一人にさせない。」
群れから
はぐれた獲物が
狙われる。
連れ去り事件の82%は、
子供が一人でいるときに
起きています。
一人にならない。一人にさせない。 AC~♪
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実際のデータどうなんだろうって警察庁のサイトをうろっとしてみました。82%って数字は見つけられなかったんですが、こんなデータを見つけました。
「子どもの略取誘拐事案を防止するための指導啓発の推進について」の別添にこっそり(?)ついていた資料です。
同じ年の平成15年のデータなんですが、ふーんなになに?126件で125件無事保護されておるようです。あれ既遂も未遂も同じデータに入るんだ。
保護者が事案を認知した経緯。本人から54名が一番多いんだー。なんか元気じゃん。
被疑者なんですけど同一余罪があるので計69人になるんですけど。
犯行の動機。・・・・「好意」って犯行なのかー!22名ももいるじゃん。約1/3だよね。子供への好意って「犯罪」なのねー。こっちのほうが世知辛い気がしますが。
で、被疑者はというと凶器ほぼもってないですねー。
・・・なんかあんまり怖くなくなってきました。
みなさんもってる恐怖のイメージ的にいうと、子供が凶器で脅され、ぐるぐる巻きにされてどっかに連れてかれ翌々日くらいに川に浮かんで、わいせつ行為がされてあっちこっち刺されててという怖い話だと思うんですが、まずそんな映画みたいな痛々しいことは起こりません。一応犯罪白書も確認しましたが、これは被害者が子供だけじゃない数字で見ず知らず通り魔に殺される人は年間ほぼ一桁推移です。そしてほぼ捕まります。いやあー殺されるほうが天文学的に大変な数字です。
警察好成績じゃん。住民向けの注意喚起より、被疑者向けのこういうメッセージのほうが変にふつうーの庶民不安あおらなくて筋とおってる気がするんですが?
電通だからしょうがないけどさー、ジャロにいってみる?「公共広告機構が大げさです!」
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さてと。私のエントリーを使ってくださって、記事を書いてくださったかたがいました。TBをいただいたので、そのコメント欄でちょっとお話させていただきました。そうなんですよね~。ありがとうございます。転載させていただきます。
安原
『はじめまして。TBありがとうございました。ちなみにこんな記事があったんですよ。
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「子どもを守る」安全対策、国会論議へ 各党が検討
2005年12月30日
相次ぐ児童の殺害事件に、各政党が防犯・安全対策に取り組んでいる。(中略)
民主党の前原代表は地域の共助など「公の精神」を重視しており、子どもの安全確保のためにも、
定年退職する団塊の世代や老人クラブの人たちが活躍できる仕組みが必要だと訴えている。
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きょうびの年寄り元気な人はすごい元気ですからね・・。正義感リンリンで町の練り歩くうざい人にはならないでほしいかと思います(笑)まず現実的に凶悪犯人から年寄りが子供守れると思えないし・・。実際は子供への犯罪も減ってますから、落ち着いてふつうに生活してくださいと言いたいたいです。』
みんさま
『コメントありがとうございます。
なんだかなーーって記事ですね。いってる本人もやる人も「善意」でやってるのがまた問題をややこしくする。
善意と独善を間違えないで欲しいものです。
あと、一般的な意見と客観的な意見の違いも見極めて欲しいですね。
>まず現実的に凶悪犯人から年寄りが子供守れると思えないし・・
同感です。犯人が本気なら、誰だろうと一緒にやられちゃいますよ。
以前どっかで読んだのだけど、フィンランドだかスエーデンだか北欧の国で、公民館の老人クラブみたいな年寄りの寄り合い場所と働く夫婦のための託児所を併設してる内容がありました。地域にいる年寄りがそこで子供と遊んだりしてくれるとか。
うまい方法だなーと思いました。
変に「子供を守る」なんていうより、ふつ~うに近所の子供と遊んだり、放課後の子供を預かってくれる方が、ずっとずっと建設的です。
安原
>変に「子供を守る」なんていうより、ふつ~うに近所の子供と遊んだり、放課後の子供を預かってくれる方が、ずっとずっと建設的です。』
『ほんとにそう思いますぅー。エントリー読んでいただいてほんとに私がいいたいのはそれだけなんですー。ありがとうございます。「子供を守ろう」とか「子供を大事にする」っていう「自然な感情」はいいんですよー。なぜ、それが子供ひきつれて「キッズパトロール」になって、「世の中危ない人がいっぱいだ」的なって、「あなたはしつけをしとんのかい」とかなって、「子供を被害者にも加害者にもしません!」ってなって自警団みたいになってしまうのかが、ねじれていて私は不思議でなりませんです。
スローガンとか理想論とか麗しいんですけど、上へ上のペースでそれがスタンダードになってしまったら、しんどい人が大勢いると思うんです。気が付いたら、それを掲げていた人自体がしんどくなるんじゃないと。
もしよろしければ、このやりとりうちのエントリーで取り上げさせてもらってもよろしいでしょうか。』
みんさま
『>気が付いたら、それを掲げていた人自体がしんどくなるんじゃないと。
目に見えるようです。
しかもきっと掲げる前に比べて状況は別によくなることはないでしょう。
そこで「やっぱりうまく行きませんでした。やめます」って言えればいいのだが、なまじ「子供の安全のために!」なんて意気込んでいると「今やめたらこるまでの苦労が無駄になる」とやめられない博打打ちの理論に突入し、実がならないのは「努力が足りないんだ」とさらに…以下繰り返し。
結局泥沼でやってる方も苦しいし、巻き込まれれば大人も子供もたまりませんね。
そうなったときに冷静に「やめよう」って声を上げても「あなたは子供の安全をどう思ってんだぁ!」的なつるし上げ大会になりそうだしな~。
ほんとにみんな落ち着いてスローペースでお気楽に暮らしましょ~~。
>もしよろしければ、このやりとりうちのエントリーで取り上げさせてもらってもよろしいでしょうか。
もちろんOKです。どんどこ使ってください(^^)』