今、本当にこんなことは起こってはならないと考えていた形で、日本の食の安全が危機にさらされています。

今後、放射性物質による汚染がとても長い時間をかけて低減されていったとしても、卸売市場がイシハラ都知事の目論むように日本最大級の汚染地(日本環境学会前会長の畑先生の指摘)に移転しては、何もなりません。

いつもお読み頂いている方には繰り返しになりますが、少し最近の状況を振り返ります。

築地市場の移転予定地は、戦後に東京湾岸の河口の浚渫土(ヘドロ)をにぶちまけて作った東京ガス豊洲工場跡地で(豊洲6丁目、他の丁目とは構造が違います。100年はしないと埋め立て地の地盤は固まらない、という言葉が千葉県湾岸の液状化に際して学者からの解説でありました)、工場操業時にタールなどの有害廃棄物をそのまま野積みにしたり、そのまま埋めてしまっています。

そこで、築地市場の鮮魚仲卸組合「東卸」は、実際に9割以上の組合員の意見を得て、正式に移転反対を機関決定しており、今年の理事長選が長引いています。イシハラ都知事からすれば、「たったひとつの反対団体」です。

選挙のあり方についても、総代選(代表による選挙。七百数十の組合員に対して100人、移転推進が有利です)か総意を問うための総会か、法と定款の定めでは必ず前者を取るわけでなく、少なくとも理事会はその方法を否決していました。

さらには、今回の震災でその選挙自体も、4月半ばまでは、本来「休戦」のはずでした。移転推進、反対に関わらず緊急事態に対応しようということになっていました。

こうした状況にも関わらず、まさに震災当日の日付で・その日出馬宣言した、「震災は天罰」とも発言した当のイシハラ都知事の横槍が入り、強引な移転をターゲットにして総代会にせよと「指示」に等しい「許可」を出しました。姑息極まりありません。

ここまでがおさらい、そして新たな展開です。

Akira50さんの今日(4/15)未明のツイート:
http://twitter.com/Akira50/status/58570421620047872
強引な移転を目指し、理事会が否決した総代会決議を都知事が申請翌日に知事印で認可し強行した”有志”による総代会。紛糾して1/3が帰った後に無理矢理投票した結果、過半数に及ばず。http://twitpic.com/4ksmgq

そもそも無効な強引な総代会が開催され、長時間の紛糾に怒って帰った人多数、残ったのは移転推進派、なのに記事だとまるで移転合意が決まったかのような印象を受けます。社の都合があるのでしょうか?ちょっと気をつけてほしいな、と思います。

前の任期4年間でも、築地市場の移転を決めようとイシハラ都知事は奔走しましたが、なおも持ちこたえています。今回の4選を受けて、イシハラ都知事に(さまざまな仕上げを)「精いっぱい頑張ってほしい」と語った政治評論家がいたそうですが(今週月曜の「めざましテレビ」を視た方から)、これからも彼の専横を容認するわけにはいきません。

粘りどころです。「総仕上げ」など絶対に許してはなりません。

↓この理事長選に関する専門誌(日刊食料新聞)記事です。
Like a rolling bean (new) 出来事録-110412日刊食料新聞

テキストに起こしました。

日刊食料新聞 2011/4/12
理事長選出へ臨時総代会開催 東卸組合 有志主催で「意見集約」
伊藤氏40、山崎氏25票 拘束力なし、決着は不透明

 東京魚市場卸協同組合は11日、臨時総代会を開催した。総代有志が、混迷する新しい理事長選びのために開催を求めていたもので中小企業協同組合法の規定に基づき、監督官署の東京都の承認を得て有志主催で開催された。「意見集約」として理事長にふさわしいと思う人の記名投票が行われた結果、投票得数68のうち伊藤淳一氏が40票を獲得した。
 中小企業協同組合法の規定では、総代が総代会の招集を求め、理事会が応じなかった場合監督官署の承認を得て(管理人注:先日、画像を示した、震災の当日のイシハラ都知事の横槍です)召集できることになっており、今回の総代会はこれに該当して開かれたもの。召集通知によると開催目的は、「理事長選出に関し、総代会の意見を集約すること」となっており、この日は新しい理事長候補に名乗りを上げている山崎治雄、伊藤淳一両理事が所信を述べ、総代との質疑応答を行い、最終的に議長の総代有志の提案で両理事のどちらが理事長にふさわしいかを問う投票を実施し、伊藤淳一氏が40票、山崎治雄氏が25票、白票3となり伊藤理事が最多得票となった。
 しかし、総代会が長引いたことや、投票を行うことが事前に十分周知されていなかったこともあり、当初委任含め総代100人全員が出席していたのが、投票時点では68人まで減少していたという。
 定款上、この日の総代会の結果に拘束力はなく、結果は1ヶ月の間暫定的に理事長を務めている中村昭夫氏の任期が切れる14日開催の理事会で報告されるが、両陣営がそれをどう受け止めるのかなど、これで理事長選びが決着するかどうかについては不明な部分も残されている。
 
Like a rolling bean (new) 出来事録-1103豊洲新市場液状化_1

震災で、理事長選は1ヶ月「休戦」にするはずだったのに、イシハラ都知事の横槍。しかも震災当日の日付!

Like a rolling bean (new) 出来事録-なんと3月11日付け


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