日々発覚する(これまでは隠蔽されてきた)事態によって、この日本が民主主義国家でなかったことはいよいよ明らかになっています。
検察とメディアの暴走、初めて民意によって政権交代したはずの政府の腰砕け、それらの背後にある決して表立って知らされない日米同盟を中心とした構造的な問題に対する怒り、これらに関する事実を知ろうとするだけで、もう(これまで騙されてきた側は)いくら時間があっても足りません。

ただ、そのように、過去の仕込みにも未来にわたる改善にも長期的なスパンで臨まなくてはならないことがある一方、当たり前の生活も、ひたひたと脅かされています。

東京で言えば、都議会が始まりました。
築地市場の官製地上げや、言論弾圧の道具に「教育」を持ち出す青少年保護育成条例など、首都から日本を大手や外資のために陥落させようという企みに対して、この荒天の最中に繰り出されるイシハラ都政のお家芸たる火事場泥棒は許すわけにはいきません。
また、言うまでもありませんが、たとえ都知事が外国に勇ましくNOを言っているように見えたとしても、もちろん、他になそうということに対し、ちょっとばり生温かく見守ってみようか、などと思う必要など全くありません。首都から始める収奪と弾圧の仕組みにイシハラ都政が強く寄与していることがなんら変わったわけではありません。

Intetrnet Watch
石原都知事の所信表明「青少年健全育成条例改正案を早期に提出したい」
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100922_395693.html

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26日には都議会の市場関係者15人の参考人招致が行われました。
もちろん、日常生活で移転により連日最大の影響(被害の可能性も)を受けるのは市場関係者であったとしても、この問題は食の安全保障、そして健康問題ですから、当事者は日本で生鮮品を口にする可能性のある人全員です。

だから、いつものようにこの産経(イシハラ都政の御用ペーパー)の記事など、印象操作、加えて、意見真っ二つ、というタイトルをつけた時点で、9割以上という事業者の反対を無視し、あたかも全当事者の意見が50:50に意見が分かれたような演出をする、まるで論外なものです。
産経
参考人の意見真っ二つ 築地市場移転を巡り 都議会特別委員会小委員会
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100926/tky1009262152010-n1.htm
2010.9.26 21:51

 築地市場(中央区)の移転問題で、現在地での再整備案を検討する都議会特別委員会の小委員会が26日開かれ、市場関係者15人への参考人招致を行った。都議会民主党が提案している再整備案への賛否をめぐって、関係者の意見は真っ二つに分かれた(管理人:どうしても半々の対立であるという印象を作りたくてたまらないのでこんな切り出し方をしていますね)

 意見陳述で、都が進める豊洲地区(江東区)への移転に賛成する水産物卸売業者協会(管理人:大卸です)の伊藤裕康会長は、「現在地再整備は無理。過去に業界の総意で実施した再整備は挫折し、その原因は都ではなく、業界側にあった(管理人:これが真実であると?都政がバブルのツケで市場移転をいきなりやめるにあたり、日暮里かどこかに招集され・・・という話などあれこれありましたね?)。また同じ失敗をやろうというのか」と批判。その上で、「再整備は工期が最低でも11年かかり、市場使用料も上がる。主だった業界すべてが再整備に反対だ」と述べた。

 同じく賛成派の中央卸売市場買出人団体連合会の大武勇会長は豊洲地区の土壌汚染に、「都から汚染の除去は可能と聞いており、安全・安心の確保は可能と判断している」との見解を示した。

 一方、移転反対派の東京魚市場卸協同組合の酒井衛理事は「市場は入ってきたものをいかに効率的に動かすかが重要」「豊洲(の計画案)は3層構造になっているが、再整備案の1つは同じ平面、1つのフロアに青果と市場が隣接しており最良だ」と述べた。

 東京築地魚市場大物業界の渡辺桂一郎元会長も「最大の仲卸業団体では60%が築地での再整備に賛成している」。NPO法人「市場を考える会」の山崎治雄理事長は豊洲地区の土壌汚染に懸念を示し、市場関係者の意向調査実施を求めた。

 都議会は今年3月、都議会による築地再整備案の検討結果を知事が尊重するという内容の付帯決議を付けた上で、計1281億円の移転関連予算案を可決している。

鮮魚仲卸の組合「東卸」で、移転賛成派の理事6人が、組合を破綻させて借金取り立てを行う、というあの件も忘れてはならないでしょう。

2010-09-22
月刊FACTAの衝撃記事『築地魚市場移転に「大密謀」』(組合破綻=特定調停にもこんな闇)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10655431038.html

→この件、状況は伺っていますので、また続きは書きたいと思っています。

また、9月22日の都議会小委員会で、東京都は現在地再整備を検討しているが、12年~17年かかる、費用も高い、などといい加減極まりない見解を示しています。移転ありきの議論であることは多くの都議も指摘することです。
毎日
築地市場:東京都が「改築」4案 移転より工期、コスト増
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100923k0000m040082000c.html

 築地市場(東京都中央区)の移転問題で、都は22日、近隣にある都有地を活用して築地で改築した場合、想定される四つの建築プランの建設費用が約1430億~約1780億円になるとの試算を都議会で明らかにした。工期は最短で約12~17年。都が計画している江東区豊洲への移転は建設費用990億円、工期約4年。都議会では今後、水産仲卸業者など関係業界の意向調査を実施するかどうかや、凍結中の豊洲の土地購入を認めるかなど「移転か改築か」を巡る議論が激しさを増すとみられる。

 改築の4プランは、築地に近い中央区晴海の都有地を仮移転先や一部の市場機能の移転先とすることを想定。最も工期が短い案の場合、いったん市場を晴海に仮移転したうえで築地に多層階の新市場を建設する。敷地が広い豊洲と同規模の施設が建てられる半面、地下駐車場に多数の支柱が必要になり、トラックの出入りに支障が生じる可能性があるという。一方の豊洲は工場跡地のため土壌汚染の除去が課題。ただ、築地の跡地を売却できるためコスト面で有利なうえ、仮移転が不要なため工期も短い。

 石原慎太郎都知事と与党の自民、公明両会派は14年度の完成を目指し、豊洲移転計画を進めてきた。だが、昨夏の都議選で最大会派となった民主党が「強引な移転には反対」と主張したため、議会で移転と改築との比較作業が続いている。【真野森作】

この工期なるものがが怪しいのは言うに及ばず(豊洲東京ガス跡地に移転したら永久に対策をするから永久に再整備は完結しないことにもなります)、直近のコストが高いうんぬんは、日本最大の汚染地域への移転推進理由になどなりません。
ちなみに、しつこくなりますが、日本最大の汚染地域とは、東京都に雇われた専門家会議座長も、移転の危険性を指摘している先生方も、ばっちり共通した見解です。

しかも、移転後の公害問題への対策、防災対策、風評被害対策、さらには健康被害時への賠償(では済まされない)、文化の毀損・・・などを現在、コストとして算定されていない部分を概略的に見積もっただけで、移転したほうがコスト高なのは明白です。

さらには、ここで試算に用いた東京都側の再整備案が、都議会民主党がまとめた再整備案すらも、不当や議会審議を経て大いにねじ曲げていることは、岡田真理子都議のブログにも掲載されています。

岡田まりこの「夢づくり 町づくり 人づくり」ブログ
2010/9/1
『築地市場現在地再整備に向けて』
http://okadamariko.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-35c5.html

30(月),31(火)の2日間、築地市場現在地再整備に関する小委員会(特別委員会内に設置)が開催されました。
この委員会は、民主党から叩き台に出したA,B,C案に関して、知事本局側と議会局側が設計会社にそれぞれ依頼して出てきた図面を元に検証するものです。

1日目冒頭に質問に立った私の質問内容に対して動議が出され、一時(時間にしては3時間ほど)議会が止まり、その後再開されましたが・・・

示された図面は、我が党から出したものとは程遠いもので、明らかに築地の業界側からの合意が取れるはずのないようなものでしたので、新たに加筆してほしい内容を提案したところ、再整備反対側の委員から動議が出されたということです。

いたずらに時間を無駄にしたくないことから、再開してからの質問は淡々と進めるしかなく、我ながら突っ込みの弱い言い方になってしまったことが悔やまれてなりません。
しかしながら、我が党として聞き出したかったことや資料請求、要望事項に関してはほぼ出すことは出来ました。

2日間、昼食を摂る時間もままならないといった状況でしたが、築地での建て替え費用がこれまで都から出されていた試算のおよそ半額でできる(細かく出すと、築地でも豊洲でももっと嵩むようですが)といった目星も出てきて、これからが非常に大事なときを迎えそうです。

ここまで卑怯な議会運営がなされていることは、議会の存在意義を否定していることにもなります。
しかも、少数の否定も許されないことですが、ここで行われているのは都議会第一党に対しての行政からの攻撃です。

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