ご周知のとおり、北九州市長選では、野党共闘候補の北橋氏当選。
西日本新聞の報道 (選挙用暫定ページのため魚拓はこちら に)
しかし、愛知知事選は現職自公連合の神田氏再選・・・。
でも、これで柳沢氏が居座りアベが胸をなでおろすわけではありません。
雑誌別速報 より引用させていただきます。 クリックで拡大→
明日の週刊ポストの見出し(まだ公式サイトは未更新です)ですが、
・「アパ逃げ切り」に失敗した「安倍官邸の4か月」
・帽子の女社長が流した「黒い涙」-<アパ耐震偽装の闇>
という記事が出るそうです。
そろそろ他誌もにぎやかに、長文記事で続いて欲しいと思います。
愛知では、中日新聞の記事にもあったように、好景気をバックに(財界の動きももちろん大きかったけれど、そうして動員が可能だったのも愛知県の産業の堅調さにある)、そこで市民レベルの多くの層にまだ、現状追認、保守というよりは現状安住が定着していたのだろうか・・・、とも思います。
10年後が恐ろしい方向に向かう可能性(触れ幅が大きく不確実性が高いけれど、中心値は確実に「やばめ」な位置にある)よりも、2年以内の見通しの効く安泰さを求め、ともかく当面の元気を残しておくべきという意見に無条件に賛同してしまう「善良な人々」に、何を考えて、どう話していくべきなのか、そういった問題もあるのだろうなと考えます。
ただ、まだ自分の言葉ではうまく表現できない。以下の社説などをもとに少しずつ考えていきたい。
東京新聞社説 2007/2/4 週のはじめに考える 現実主義の落とし穴
日本社会では、大勢に流される傾向が顕著になり、民主主義が劣化しています。“仕方なしデモクラシー”から脱却するには現実主義を疑うことが大事です。
教育基本法が改定され、防衛庁は省に昇格しました。安倍晋三首相は新憲法の早期制定を目指し、国民投票法案を今度の国会で成立させようとしています。「戦後からの脱却」の流れに一段と拍車がかかります。
どれも日本という国と日本人の将来を決定的に左右する事柄です。国民的議論がわき起こって当然なのにさして盛り上がりません。抵抗しても無駄という雰囲気が広がり、「駄目なものは駄目」と言い続ける意識が弱まっています。
■心の在り方に踏み込む
【中略】
■“仕方ない”とあきらめ
【中略】
憲法に関して「理想か現実か」といった単純思考をすると日本の将来を誤ります。さまざまな論点がある改憲案に対し、まとめて是非を答えさせるのは危険です。
国民投票法案によれば改憲発議は関連項目がまとめて行われるため、条文ごとにイエスかノーかを表明できません。これでは改憲すべきか否か全体を一括して二者択一を迫るのと基本的には同じです。
新憲法案の成案を示さずに国民投票法案だけを先行して成立させることを急ぐうさんくささが、この一点だけでも分かります。
【中略】
国民投票法案の審議を通じ、また七月の参院選で、日本の民主主義は元気を取り戻せるのでしょうか。まさに正念場です。
■押しつぶされる自発性
「つくられた」ことを無視し、所与性のみを前面に出す現実観に立つと、その時々の支配者の選択が常に是とされ、国民各人の自発的思考が押しつぶされるのは、丸山氏の言った通りです。その揚げ句がルール変更による違反追認です。
それを防ぐには、「理想論」「観念的」という非難にひるまず「現実論」に挑まねばなりません。
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今回の要因をいろいろなところに探すことは少し時間をかけながらになるのかなと思う。
与えられた現実をスナップショットで捉えれば、いまここにある好景気を刹那的なものでなくもっと引き伸ばして享受し続けようという誘いに乗りたくなったり、または本来守るべきものや価値観が「時代に合わない」という理由で、悲観論や諦めが生じるという指摘は正しいのだと思います。
ともかく(沖縄知事選でも思ったけれど)、択一論の表面だけを見るな、という姿勢を伝播することはできないでしょうか。
経済上げ潮論者・新自由主義者から、
「企業の状態を向上させるから、兆円の単位での利得になり、いつかは国民に還元される。しかし、国民生活の改善というボトムアップでは小さなてこ入れに過ぎないから、それを優先することでは国家レベルでの息が続かないかもしれない。さて、どちらを選択する?」
といった平易かつあやしげな話題が、地域レベルの選挙活動では語られるようにも想像されるけど、さて、そこでいかに広い年代の大勢がだまされないようにするか。
こうした嘘にはこのところ、だいぶ免疫はついているけれど、でももし、
「アメリカとのつきあいも難しい中、アジアを含めたグローバルな経済発展への道を、今、この機会に選ばなければ、結局福祉も公的扶助も危機に瀕するのだ」
などと、巧み(でもないな)な詭弁に持ってこられたら、きっとまだ危ないのだと思う。
そのためにも、身の丈の理想を持つことに対して青臭いと嗤うものたちを、こっちがうさんくさいと思う知恵はキープしたいし伝えたい。
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