先日、作曲家のたかしまあきひこ先生が亡くなられました。

ご冥福をお祈りします。

いつもお元気なイメージしかなかったので、ちょっとまだ

信じられないというのが正直な気持ちなのですが…。

 

「全員集合」の音楽でおなじみですが、僕が音楽で仕事を

するようになって、光栄なことにたびたびご一緒する機会

がありました。

 

ある時、先生から「学生時代のフルートソナタを録音するので

ピアノ弾いて欲しい」と頼まれました。もちろん二つ返事で

引き受けました。そのリハの後、とても興味深いお話を

聞けました。その時のmixi日記を貼っておきます。

ここにアップするにあたって若干の編集をしました。

 



「ドリフターズでお馴染み•たかしまあきひこ先生と」

 

2006年10月20日 23:55 友人の友人まで公開


作曲家たかしまあきひこ先生から演奏頼まれました。
先生が学生時代に書かれたフルートソナタを録音したい、

だそう。今日はそのリハーサルでした。
終わってフルートの方と三人で食事。
いろいろな話が聞けました。
たかしま先生といえば、ドリフターズの音楽を長年に渡って
担当されてることで有名。そこで、この機会に、どうやって
そこにたどり着いたのか、聞いてみることにしました。


「芸大卒業してから山本直純さんの手伝いやってた

。先輩の玉木宏樹さんと、もうひとり青山さんって

のがいて。玉木さんがもう辞めたがってたんで、代

わりにやってくれるひと探してて。」


玉木さんといえば『男はつらいよ』のイントロ書い

たエピソード(※)ありますよね。


「あの時、俺現場にいたんだよ。青山のアバコスタジオ。
当時は早稲田のほかに青山にもあったの。とにかく当時は
沢山劇伴かいたなあ。直純さん、玉木さん、青山さんと俺

で、スタジオの一つのテーブルに向かって譜面書くの。
で、重要なテーマは直純さん書いて、あとは三人で残りを

書く。俺は駆け出しだったからブリッジとかオチ音(コン

トがオチたあとのBG)とか書かされて。あとは追跡のシー

ンとか。その内に、『お前のオチ音は面白い』って周りか

ら言われだして。」

 

とすると、その辺りからドリフに結びついてくわけですよね。


「そうなんだよ。追跡のシーンのジャカジャカしてたの
いっぱい書いたお陰でドリフの「盆回り」とか書けたの(笑)。」


なるほど~!!!


「最初は『8時だよ』も、音楽は直純さんと俺だったの。
直純さんのコーナーとかもあったんだよ。でも、直純さんが
交通事故起こして、それで俺だけ残った。」


なるほどなるほど!!!


たかしま先生は芸大時代は松本民之助氏に師事してたそう。
ってことは坂本龍一と同門?


「アイツのほうがずっと年下だけどな。
松本先生の門下でポップスやってるのはアイツと俺ぐらいな

もんだ。」


へえーーー!そうでしたか。意外な繋がりでした。


あとは「血液型別ダイエット」と「のだめカンタービレ」
などの話で盛り上がった荻窪の夜でした。

 

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(※『男はつらいよ』のテーマの録音当日、直純さんは録音

開始の時間を過ぎたところで到着。歌メロだけの譜面を二階

にいるアシスタントの玉木さんに渡して、「これ急いでアレ

ンジして」と言い、ミュージシャンの待つ一階へ。

そして二階に向かって、「玉木さん、まだかー!」と、譜面

が遅いのはアシスタントのせい、と言わんばかりのてい。玉

木さんはイントロ含めて15分と言う猛スピードで30人編成

のアレンジを書き上げたそうです。)