昨晩は灰野さんに「一楽、お前絶対気に入るから絶対見に来い!!」とほとんど恐喝の様に誘われ一日山口に帰るのお遅くらせて六本木スーパーデラックスへ灰野さんのニューバンド「 Hardy Soul」を観に行った。
事前に灰野さんから完全に歌物でソウルの名曲を演奏すると聞いていたので内心「哀秘謡」の様な感じかなと思っていたが実際のステージを観てみると全然違っていた。バンドのメンバーもがっちりタイトに演奏して灰野さんも凄いテンションでしっかり歌っている。オマケに灰野さんのギターは一切無し。
ほんと物凄くカッコ良かった。
私はブルース、ソウルは基本好きでレコード、CDを数百枚は所有している灰野さんとのツアーの時も良く二人でブルースとかソウルの話で盛り上がった。ただ二人共日本人のブルース、ソウルは基本的に嫌い。見ていてなんかしっくりこないし黒人大好き!!でも白人にも「ギブ・ミー・チョコレート!!」みたいな負け犬根性が見え隠れするのが気持ち悪くてしょうが無い。
しかしこの「 Hardy Soul」は全く違った。藤掛正隆氏の超安定したヘビーでタイトなドラム、宮崎理絵さんの母なる大地の様なベース、川口雅巳くんのエッジの効きまくったウィルコライクなキレキレのギター、山崎怠雅くんのブルースなのかサイケなのか良く解らないが痛い所に手の届く個性的なギターそれに灰野敬二氏の超ハイテンションで熱量の半端無いボーカルが乗り壮絶にカッコいい。
多分灰野さん以外のメンバーはソウルとかブルースにさほど興味は無いのだろうと思う。でもそこがいい。先人を軽くリスペクトしながらも自分自身の方法論を最優先し演奏する。そうじゃ無いと新しいものなど生まれて来るはずが無い。ブルースが死ぬ程好きなブルースマン、ジャズ命のジャズマンなんぞ激安のモノマネお笑い番組を見せられているみたいで非常に気持ち悪い。
灰野さんは「日本のソウルファンに本物のソウルを見せてやる!!」とおっしゃっていたがこの「 Hardy Soul」はソウルとかブルースとかのファンには絶対に理解出来ないと思う。彼らはそのフォーマット及びバージョン違いが好きなだけでその裏に潜む真のスピリットを理解しようともし無いのだがら。逆にこの「 Hardy Soul」は世界中のソウルブルースファンから「こんなもんソウルじゃ無い!!ブルースじゃ無い!!糞じゃ!!」と言われる本物のソウルバンドになって欲しい。
いや本当に凄かったし楽しかった。1時間半の演奏時間が一瞬にして過ぎ去ってしまった。
皆さんにも是非見て聞いて頂きたいと思う。
結局夜中2時ぐらいまで灰野さんと話し込み灰野号で家まで送ってもらった。
車中では長渕剛の話で多いに盛り上がり多いに笑った。
いつか実現したいな
「灰野敬二VS長渕剛」
何故かステージの最前列に置かれた巨大な花束2つ「遂に灰野さん死んだかと思いましたよ。」と灰野さんに伝えるとまた怒られた。スーパーデラックスのマイクが張り切って用意したらしいが非常に邪魔だった。マイク面白過ぎ。