百合マンガオタが非オタの彼女に百合マンガの楽しさを教えて、女性への愛に目覚めさせるための10冊 | ただただ楽しい

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副題は「そして他の女性に寝取られても許す。本望だ!……と思えるぐらい百合を愛せますか?」。

いや、私はさすがにそこまではちょっと(おい)。


なんだか流行している

◯◯オタが非オタの彼女に◯◯世界を紹介するための10本 に便乗。
だって、誰もやってないし……。


まあ、非オタ女性に勧めるのは無理なので(企画否定すんな)、

ちょっとだけ興味のある男女にオススメ、という作品となります。


なので、基準は

(1)一般誌多めに

(2)百合好きじゃなくても、マンガとしても面白い作品

を優先して取り上げてます。

後は個人的趣味。


順番はより敷居の低い方から。



1.青い花  志村貴子


青少年の心理描写が非常に上手い志村貴子先生の作品。

代表作は「敷居の住人」「放浪息子」など(雑誌「コミックビーム」)。


鎌倉にある、昔ながらのお嬢さま学校が舞台のストーリーマンガです。

このシチュエーションがステキすぎ。


誰もが通えるところではないので、異世界観があるのですね(マリみてもそうですが)。

ある種のファンタジーな世界。


テーマはずばり少女同士の恋愛。

この年代の繊細な心を、

言葉ひとつひとつに血が通っているようなセリフとモノローグで描いていきます。


志村貴子作品のマンガ力はすごい、ということでオススメしたい。




2.ストロベリーシェイクSWEET /林家 志弦


掲載雑誌は直球ながら、

ギャグの質は特に百合好きじゃなくても面白いはずです。


トップアイドルが新人の後輩にベタ惚れして、悶々とする話。

ノリがお馬鹿すぎです。

同作者の「はやてブレード」(昔電撃大王→現ウルトラジャンプ連載)をご存じの方なら、

あれのギャグ部分のノリです。


全員女性が好きなガールズロックバンドZLAYやら、

メインの登場人物は80%女性好きです(笑)。


今秋発売予定の2巻(完結)からは、かなりガチな方面でも話は進みますが、

それはそれで入門編ってことでいいのでは。


3.ささめきこと /いけだ たかし


「コミックアライブ」連載。

今一般誌で一番熱い百合マンガ。

ストーリーラブコメです。


舞台は共学の高校。

主人公の少女<澄夏>は、女性好きな親友〈風間〉に惚れている(百合的な意味で)。

親友〈風間〉が女性好きなのは本人が明るく話すので知っているが、

自分の気持ちと性癖は秘密にしている。

というのが基本設定。


シリアスもありつつ、基本は明るいノリなので読みやすいかと。


4.プアプアLIPS/後藤羽矢子


ガチレズで大金持ちの美人店長が、

従業員のド貧乏少女にメロメロになっている様子をコミカルに描く4コマ。


連載誌が「まんがライフ」という一般4コマ誌なのが異色です。

多数の4コマ誌で連載を抱える売れっ子さんだけあって、安定した面白さですね。


最初はクールだった店長が、惚れすぎてどんどんダメになっていく様がかわいい。


5.咲-Saki 1/小林 立


「ヤングガンガン」連載の麻雀マンガ。

有名なので今更アレですが、これは男性にオススメ。


この10冊の中では、百合成分は格段に薄いですけどね。

少女だらけで男はほとんど空気ですし、

「友情・愛情・信頼レベルが過多」という意味でのほんのりした百合を楽しむなら最適。


6.マーメイドライン/金田一 蓮十郎

さて、ここから濃くなっていきます。


「ハレのちグゥ」「ニコイチ」など、

人気作を連載中の金田一蓮十郎先生が「百合姫」で発表した短編を集めた1冊。

帯のキャッチは「愛の形はひとつではない」。


後書きで本人も言っているように、

いつものコメディ作品のように茶化しはまったくなく、

真面目に女性同士の恋愛を描いています。

他作品でも時折見られる、鋭くクールな視点が活かされてますね。


また、自分の心が女性だと気づいた男が性転換をして、

でも、女性として女の子が好き、という変則的なストーリーもあって、これが面白い。


どちらかといえば、女性にオススメの1冊かも。


7.楽園の条件 /森島 明子

「百合姫」に掲載されていた短編を集めた作品集です。

学生ではなく、大人の女性同士の恋愛話が中心。


作者は、4コママンガ誌好きなら知ってる人多いでしょうか。

本人がこんなにガッツリ百合好きとは知りませんでした。


作品としては、20歳と30歳の恋愛話

「20娘と30女(ハタチムスメ×ミソジオトメ)」が良いです。

いろんな恋愛や経験もして多少スレてるけど中身は純乙女な30歳と、

そのままピカピカキラキラな20歳の恋愛に生じる意識のギャップが面白い。


この2作品は、特に女性向けかな。

いや、女性向けマンガ誌に掲載されている作品と近い匂いを感じるので、という程度ですが。



8.最後の制服/袴田めら


「コミックきらら」連載(すでに完結。全3巻)。

萌え系とはいえ、一応一般4コマなのに、かなりそのまま百合。


舞台は女子高と、その寮。

紡と紅子、藍と風子という二組を中心に、

少女の切ない恋心が描かれていく、連作短編ストーリー。

コメディ的な要素も多く、読みやすいです。



9.アップルデイドリーム/城之内 寧々


「百合姫」連載。


舞台はアパレル店。

ヘタレ美形Mデザイナーと巨乳ツンデレ売り子娘を中心にしたギャグ4コマ。


店がヴィクトリアンクラシカル(ゴスロリ風だけど違うらしい、そっち系のひらひらの服)の服を売る店のせいか

みんな服装が派手派手。


非常に軽いノリなので、気軽に楽しく読めますが、

色んな意味で趣味に走り過ぎなので、深めの順番にしておきました。



10.くちびるためいきさくら色/森永みるく


「百合姫」発の短編集。

この人は外せない気がしたので。

現在は「コミックハイ」にて、「GIRL FRIEND」連載中。

なんというか、激甘。

「ここまでシロップ漬けになったフルーツはもう元に戻れないんだよ」

というぐらいどっぷり百合世界に浸かった後に読みましょう。



番外 少女セクト/玄鉄絢


エロも見たい。

だけど、ただエロいだけじゃいや、という方に。

もう疲れたので、多くは語りません(笑)。



<まとめ>

こういうのは合わない人には合わないので無理にオススメしませんが、

少女マンガ好きな方なら、実は方向性が近いのではないかと思ってます。


ていうか、「マリみて」OKなら半分はOKです。たぶん。


もっともっと百合作品を読みたいという人は、

乙ひより「かわいいあなた」、タカハシマコ「乙女ケーキ」、

むっちりむうにい「絶対浪漫」辺りをさらにオススメ。


しかし、思った以上に大変でした……疲れた。