松岡利勝氏と山崎進一氏の自殺に関するLe mondeの記事・他 | PAGES D'ECRITURE

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フランス語の勉強のために、フランスの雑誌 Le Nouvel Observateur や新聞の記事を日本語に訳して掲載していました。たまには、フランス語の記事と関係ないことも書きます。

5月28日、松岡農水相が自殺した直後から、フランス語圏でもネット上に多くのニュースが掲載されていました。AFP、AP、ロイターなどの主要通信社発のもので、時間がなかったこともあり、掲載は見送っていましたが、Lemonde.fr に東京特派員、Philippe Mesmer 氏による記事が掲載されました。大急ぎで訳したので、訳文がかなりひどいですがご了承ください。


Le suicide du ministre de l'agriculture fragilise le gouvernement de Shinzo Abe

LE MONDE | 29.05.07 | 13h35 • Mis à jour le 29.05.07 | 13h35
TOKYO CORRESPONDANCE

日本の農林水産大臣の自殺は安倍晋三の政府をさらにいくらか脆弱にした。松岡利勝氏は、5月28日月曜日、いくつかの非合法な協定と不可解な政治資金に関するさまざまな問題における関与についての議会での聴聞の数時間前に、自らの宿舎で首を吊った。

松岡氏は、その辞任を求める声に対して農政での手腕を強調して応えた安倍晋三首相による支持の恩恵を常に受けてきた。

林野庁の古参、松岡利勝氏は、近い関係にある首相の支持のおかげで政府に入った。彼の任命は、きな臭い評判のある人物が一つの省のトップになることを危惧する、与党自由民主党の大物の意見に逆らってなされた。腐敗事件において別の展開、すなわち、準公的機関である緑資源機構の山崎進一元理事長が、5月29日火曜日、明らかに建物の6階から飛び降りた後、駐車場で遺体で発見された。緑資源機構は操作された入札(注:官製談合)のスキャンダルで揺れていた。


この二重の自殺は、政治資金の不正支出を非難された佐田玄一郎・規制改革担当大臣の12月の辞任によってイメージが傷つけられていた安倍内閣にとって、非常に厄介だ。これらの事件は7月22日の参議院選挙の際に重くのしかかる可能性がある。安倍内閣に向けられた批判のなかには、威厳の不足と政治スキャンダルの管理における透明性の欠如を指摘するものがある。

Philippe Mesmer

Article paru dans l'édition du 30.05.07.


正直言って、佐田玄一郎なんて名前は忘れていました。Genichiro Sata を漢字でどう書くのか、原文で ministre de la réforme administrative というのは日本の正式な役職名でどう言うのか、いちいち調べなければいけませんでした。結局、Wikipedia 佐田玄一郎  を参考にしました。思えば、最初の頃からスキャンダル塗れの内閣だったのです。昨年の12月には本間正明・政府税制調査会会長も表向き「一身上の都合」で辞任しています。なるほど、「女性は産む機械」発言の厚生労働相や、松岡氏を辞任させなかったのも納得できます。スキャンダルによる辞任がさらに続けば、確かにダメージは大きかったでしょうけど、結局自殺を招いてしまった。どちらにしても、この内閣はどうしようもありません。

立花隆氏が、Nikkei BP net に 『 「謎の自殺」遂げた松岡農水相 安倍内閣が抱える「闇」の正体 』 という記事を掲載されています。是非一度、お読みください。


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