未曾有の被害をもたらしたクーデターブラックピラーから4ヶ月が経過した。事実は反連邦勢力のテロとして処理され、メメントモリはアフリカタワーの完全崩壊を阻止した発表され、当然のようにクーデターは隠蔽された。連邦大統領は復興式典において、連邦正規軍が反政府勢力打倒を大義名分としてアロウズに集約される事を発表した。戦力増強したアロウズは、カタロンのメンバーが隠れている民家をオートマトンで襲撃。ソレスタルビーイングに対し20回もの攻撃を加えた。



 アロウズの攻撃に対し、ソレスタルビーイングは逃げるのみで反撃に転じなかった。しかしこれには戦力の立て直しという狙いがあり、復興式典に注目が集まる中守りの堅いメメントモリを急襲した。ここでも刹那と沙慈が操るダブルオーライザーのトランザムライザーが炸裂。難攻不落だったメメントモリを破壊した。4ヶ月の沈黙を守り逆襲に転じたソレスタルビーイングだが、新たな支援機ガンアーチャのパイロットマリーは、大切な人セルゲイを失ったショックからソーマの人格が蘇り、柔らかな物腰は影を潜め戦士としての目が蘇った。当然マリーを戦わせたくないアレルヤはセルゲイに誓った約束を果たせず苦悩した。それを知ったらライルは、マリーの戦いたい気持ちを尊重すべきだと主張した。



 しかし的確にアロウズがプトレマイオス2に攻撃を仕掛けられる現実は、クルー達に陰を落としていた。その状況を打開するには、攻撃を仕掛けるアロウズに対抗出来る力、ヴェーダの奪還が必要だと主張したティエリア。スメラギもそのプランに同調した。ただヴェーダの所在地が分からない状況がネックだった。そこでダブルオーライザーが切り札と考える刹那は、イノベーターを捕虜にして情報を得るようにすべきと主張した。こうしてヴェーダ奪還作戦が決定した。その一方自らイオリアの計画を実行する代行者と主張するリボンズに反感を持つ、リジェネと留美は頻繁に会い、ヴェーダの位置をスメラギ達へ直接知らせるように指示した。



 全く意識が無いアニューの脳量子波を利用し、リヴァイヴがプトレマイオス2の位置を把握。早速グッドマンから追撃命令が下った。中尉に昇進したアンドレイとセルゲイを殺した事実を知りシ驚くルイスも参加していた。ルイスは、反乱分子という理由で殺したアンドレイの行動を自分に置き換え、次に沙慈が現れた本当に撃てるのか揺れ動いていた。一方アロウズの攻撃を知ったプトレマイオス2でも出撃準備が始まった。沙慈はルイスのアヘッドが存在を確認。刹那にルイスを撃つかどうか尋ねた。戦いは壊すだけではなく、創造する事も出来る。それがガンダムなら可能だと考えていた刹那。その言葉を聞いてルイスを取り戻す為に戦場に出て、呼び掛け続けると決めた。アニューを愛するライル。セルゲイを想うソーマ。マリーの戦いを認め守ると決めたアレルヤ。ヴェーダを取り戻すと決めたティエリア。それぞれの想いを秘めアロウズとの戦いが開始されようとした。



 同じ頃子供達を守る為隠れていたクラウス達が、襲撃を受けた。銃を取る子供が狙われ庇うマリナ。背後には銃を構える連邦の刺客の姿。絶体絶命の危機の中、クラウスがマシンガンで応戦した。「逃げろ早く!」女性と子供を安全な場所に逃そうと叫ぶと、電気を消して立った1人で戦った。「急いで、こっちよ!20世紀の大戦時に作られた防空防よ。ここを通って逃げれば大丈夫よ。今は脱出する事だけを考えて。」万が一に備えて、隠し階段から防空防に入ったシーリン達。クラウスを心配するマリナに脱出だけを考えるように仕向け、身を守る為の銃を差し出した。しかしマリナは首を横に振り拒否した。(やっぱりマリナ様大丈夫でした。クラウスさんはやばそうですけど、人を攻撃するのは認められない。例え死んでも銃を受け取らない、マリナの強い意志が見られました。シーリンはそういう甘い考えは許せないから、カタロンで戦っているという事です。2人の考え現状を考えればどうでしょうかね?)



 一方アロウズモビルスーツ部隊との戦闘に突入したプトレマイオス2。「敵モビルスーツに対し総員戦術プランS43で迎撃。敵は12機だけどおそらく増援が出てくるでしょうね。皆油断しないで。」戦術プランを指示して迎撃を命じたスメラギ。総数が12機ではないと考え、必ず増援が襲ってくると予測。気を緩めないように通達した。「沙慈ルイス・ハレヴィに会いに行くぞ!ダブルオーライザー先行して敵部隊を叩く。」ルイスと会う願いを実現すべく、ダブルオーライザーが先行して敵部隊に仕掛けた。「彼女の機体を探せ!」敵部隊を蹴散らす間、ルイスのアヘッドを探すように命じた刹那。沙慈も慣れない戦闘状態の中、目を凝らしてモニターに注視した。しかし前方には、ガデッサのGNランチャーが襲い掛かった。「イノベーターの機体を捕捉したティエリア!」その攻撃は想定の範囲内。刹那の狙いは、ガデッサの位置を把握する事。直ぐにイノベーター捕獲を作戦を実行するティエリアに情報を伝えた。(ここまではソレスタルビーイングのペースで先頭は進んでいます。しかし伏兵が潜んでいますし、ルイスもアンドレイもいません。まだまだ戦闘の本番はこれからです。)



 「左右より敵部隊!」「総数14ですぅ。」フェルトとミレイナの報告があり、スメラギの予測通りアロウズの増援部隊がプトレマイオス2迫った。「アリオスとケルディムに応戦させて。アニュー回避行動を!」早急にアレルヤとケルディムに対し応戦とプトレマイオス2の回避を命じたスメラギ。「ミサイルで弾幕を張る。マリー!」防御用の弾幕を張るように指示したアレルヤ。「私はソーマ・ピーリスだ!どこに居るアンドレイ少尉!」自分は超兵ソーマ・ピーリス。マリーの頭の中には、セルゲイの敵アンドレイを倒す事だけ。ついにアリオスと分離して単独行動に出た。こうなると作戦に乱れが生じ、アレルヤはマリーのバックアップに入る予定外の事態が発生した。「ハロシールドビットアサルトモードでな!」ライルは単独で敵部隊に挑み、シールドビットを固めて守るアサルトモードで応戦した。アニューを守る為に戦うライル。マリーを守る為に戦うアレルヤ。ガンダムマイスターにも男として恋する女を守る戦いを繰り広げていた。(いや男が女を守る。格好いいじゃないですか。ライルがぶちのめしてアニューをどうするってよく分からなかったですけど。一方守る人が地球に居る刹那は、サーシェスに撃たれたGN粒子量が致死レベルだったそうです。リボンズはそれが意外だったみたいで、変革する刹那に驚いてました。そう簡単に主人公の機体が獲られる訳無いじゃないですか。逆に獲られたらそれはそれで面白いですけど。)



 一方必死に目をモニターに注視しルイスを探していた沙慈。その時隕石をダミーにして忍び寄る2機のアヘッドを発見した。パイロットはルイスとアンドレイ。単機でプトレマイオス2に奇襲攻撃を仕掛ける伏兵として潜んでいた。「借りは返させて貰うよ。ブリングとディバインの分もね。」同胞の敵を討つべくヒリングのガラッゾが立ちはだかった。しかし今のダブルオーライザーには、たとえイノベーターであっても敵ではなく、ツインドライヴは発動しトランザムによる攻撃で一蹴。GN粒子を放出しつつプトレマイオス2に急行した。ツインドライヴのGN粒子は、相手の声が無線無しで届くようになり、ソーマにも沙慈の声が届いた。「俺らの脳量子波にびんびん来るぜなあアレルヤ。」アレルヤにハレルヤの人格も復活した。更に攻撃を止めさせようとする刹那と沙慈の声もスメラギ達に届き、刹那の戦いへの思いを受け取った。戦闘区域をGN粒子が覆いついに沙慈の声はルイスにも届くと必死の呼びかけが始まった。(便利な機能ですねツインドライヴのGN粒子って。またハレルヤは復活するし、ルイスと沙慈は話が出来るようになったし。ガンダムは戦うためだけじゃなく、離れて相手の声も届かせる。戦闘以外に出来る事は対話ですから、刹那の言う変革って戦いからの脱却という意味があるのかもしれません。小熊ちゃん、2人の恋路を邪魔しないでね。)



 「ルイス、ルイス僕だ沙慈クロスロードだ!」やっと巡り合った想い人に自分を存在を訴えた沙慈。「沙慈なの?」目の前に現れた沙慈に驚いたルイス。4年ぶりに出会った2人は、地球を見つめる場所で思いをぶつけ合った。(注ここからは想像されるシーンです。)「奇麗だ5年前こうやって地球を眺めたね。あの時青い地球を見て、宇宙で働こうと決めたんだ。そしていつかもう1度君と見ようと思ったんだ。」宇宙で働くと決意して、もう1度自分と一緒に見て欲しいと考えていた沙慈。5年間の思いがようやく実現した。「戻ろうルイスあの頃へ何もかも平穏だった日常へ。」そして平穏だった学生時代の生活を取り戻そうと訴えた。「出来ない!統一世界、恒久和平を実現する為にこの身を捧げたの。世界を乱すソレスタルビーイングを倒す為に。そしてママとパパの敵を!」両親の敵を討ち、永遠の平和を実現すると信じアロウズに入隊したルイス。もう沙慈との生活を取り戻す事は出来ないと告げ、近づく沙慈に銃を向けた。その目は優しく無邪気だった頃の眼差しとはかけ離れていた。「おかしい、おかしいよ!何が君を変えたんだ。」ルイスの言葉と行動の変化に疑問を投げ掛けた沙慈。「自分で変わったのよ。」自分の意志で変わったと主張したルイス。「それは嘘だよ!僕は知っている、優しい女の子だって事。宇宙に行く為に一生懸命勉強した事。我侭を言って相手の気を引こうとする不器用な事。本当は寂しがり屋だって事も。僕は知っているんだ。」沙慈は、今のルイスは兵士を演じてだけだと感じた。それは付き合い色々な一面を見ているから。そんな言葉をかけられ、動揺したルイスを抱きしめた。(よくわかっていますね。ルイスの本当の姿を知っているから、沙慈にしか言えない台詞です。安っぽい言葉を掛けても人の心は動かない。ルイスの優しさと可愛さにひかれた沙慈ならではいい台詞だったと思います。だから強がるルイスも、心を開き抱きしめられたと思いました。)



 「私は?私はアアアアアア!」沙慈の言葉を聞き錯乱状態に陥ったルイス。後一歩でルイスを取り戻せる所までこぎつけた所に、アンドレイが駆け付けた。これ以上戦う意思が無い刹那と沙慈は、アヘッドの攻撃をかわしながら後方に退いた。同じ空域ではセラヴィーとガデッサとの戦いが展開していた。互いに接近戦に持ち込みGNランチャーとGNバズーカが同時発射し破壊された。リヴァイヴはガデッサの方が、接近戦に分があると読んでいた。しかし接近戦は、隠し腕を持つセラヴィーが一枚上手。ティエリアはそこまで予期して、トランザムで一気に勝負を仕掛けた。「バカな・・・・・・」がっちりと固められ、ビームサーベルの餌食になったガデッサ。破壊されリヴァイヴは脱出を余儀なくされた。「逃さん、セラフィム!君には聞きたい事がある。」セラフィムを発進させコックピットを捕獲したティエリア。狙い通りイノベーターの1人を捕虜にした。一方ダブルオーライザーは、トランザムの限界時間となり、ルイスを取り戻すチャンスを逃した。「准尉は渡さん!」ルイスを守ると強い意志を示すアンドレイ。「やっと見つけたぞアンドレイ少尉。何故大佐を殺したんだ。」敵を討つべくソーマのGNアーチャーが攻撃を仕掛けた。「ピーリス注意、死んだはずじゃ。あんたも裏切ったのか?」セルゲイ同様裏切り者だと決め付け逆襲するアンドレイ。互いの意地がぶつかる戦いが始まろうとした時、アレルヤが宙域に到着。冷静さを欠くソーマをなだめた。「撤退するぞ准尉。」これ以上の戦いは無意味と感じ、ルイスと共に撤退を開始した。(小熊マジでウザクないですか。セルゲイを殺しソーマの敵になって、ルイスと沙慈の再会を邪魔して。本当にムカつくけど、彼にもそれなりの考えがあるからしょうがないけど、客観的に見たら皆さんムカつきませんか。)



 「私は大佐の敵を討つんだ!」撤退したアンドレイを追おうとするソーマ。「止めろ、もう止めてくれ!敵を討っても何も変わらない。誰も生き返ったりしない。悲しみが増えるだけだ。こんな事してたら皆おかしくなって、どこにも行けなくなる。新たな憎しみを呼ぶだけだ。」涙を流し敵討ちは、何も生み出さないと叫んだ沙慈。憎しみの連鎖が続くだけで、未来には進めないと必死に訴えた。「とんだ茶番、何てぬるい戦いだ!私と好敵手である事を拒むか少年。ならば私にも考えがある。」戦いではなく新たな道を模索する刹那を「ぬるい」と酷評したミスター・ブシドー。1対1の勝負に持ち込むべく、あらゆる手段を行使すると決意した。刹那達は戦いを終えてプトレマイソス2へ帰還した。ルイスと会話をしたが、取り戻せず1人ふさぎ込む沙慈に刹那が声を掛けた。「戦うよルイスを取り戻す為に僕は僕の戦いをする。」取り戻すには戦うしかない。ルイスを元の生活に戻す為、沙慈は自らの意志で決意した。一方ルイスは、沙慈との思いを断ち切ったはずが断ち切れず涙を流し名を呼び続けた。「准尉想いが断ち切れないのか?ならば私が果たそう!君の願いを果たそう。」ルイスに代わって自分がルイスの願いである、恒久和平実現を果たすと誓った。(ルイスは本当に沙慈の事が好きだったんですね。戦いに身を投じながらも虚勢を張り頑張って来ましたけど、好きに男が現れたら動揺するのは当たり前。今のルイスなら呼びかけ続ければ戻って来ると思います。しかし同じく多分惚れている小熊が、立ちはだかるのは必定。女を巡る争いも激化しそうです。マリナも戦いたくないけど、戦わなければならない日も必ず来るはずです。子供達を守る為に。)



 プトレマイオス2には、捕虜となったリヴァイヴがスメラギとガンダムマイスター達に囲まれて座っていた。「初めまして、ソレスタルビーイングの皆さん。僕の名は、リヴァイヴ・リバイバル。イノベーターです。」ヘルメットを外し、丁寧に挨拶したリヴァイヴ。その顔はライルの想い人そっくりで驚きを隠せなかった。そしてリヴァイヴとの邂逅は、アニューに大きな変化をもたらした。「おいアニュー、コースを外れているぞ。」無表情のアニューに注意するラッセ。その瞬間銃を向け立ち上がったアニュー。「リターナーさん何をするんですか?」まさかの行動に驚き質問したフェルトとミレイナ。「何をする?決まっているわ、だって私はイノベイターなんだから。」自分をイノベーターと名乗り銃を放った。(アニューが真の姿を取り戻しました。リヴァイヴを捕まえた時点で、復活フラグは立ってましたけど、無機質なアニューもまた格好いい。ダブルオーを狙っての潜入というなら、狙ったリボンズは本当に凄い策士です。リジェネの心も離れていると知っていたし。)



 「君はやんちゃが過ぎる。今度勝手なまねをしたら分かっているね。」リジェネが、留美と内通している事を知っていたリボンズ。平手打ちを食らわし最後通告した。その留美と紅龍は、ヴェーダの所在地に向かって飛行を続けていた。「これをソレスタルビーイングに伝えれば、イノベイター達の計画に狂いが生じる。そしてまた世界は・・・・・」イノベーター達の支配する世界を求めず更なる変化を狙う留美。しかし外部介入により、紅龍が操縦する宇宙船のシステムが消去され、制御不能に陥った。「ネーナ・トリニティ、お願い私達を助けて頂戴。」ネーナからの通信に助けを求めた留美。「あははははバーカ、だって私がやってるんだから。持っているのに、もっともっと欲しがっておまけに空っぽ。そんなあんたが嫌いだったんだよ。死ねばいいよ。」従っているのは振りでついに裏切ったネーナ。兄の紅龍は、妹留美を守ろうと必死に抱き付いた。しかし無邪気な笑い声と共にネーナの攻撃は宇宙船を破壊しようとした。(ネーナはサーシェスを敵だと思っていたけど、留美に近づいたのはなぜかまだわからないですよね。まあちょっとした事で人を簡単に殺す人間ですから、こういう結末は推測出来ましたが。果たして留美とアニキの顔を見せた紅龍はこのまま死んでしまうのか?それとも?大きく話が動き、ここからまた面白くなると思います。)