「与えられた役割を演じるのが得意なんだ」
やはりこれは重要なワードでしたか。
私の捉えた意味はある程度間違ってはいなかったようですが、
いざ、捨て身でザメクを封印しようとしているスガタをみると…(ρ_; )
前振りはさておき、今回はヘッドとイヴローニュの思惑から考えていこうと思います。
ヘッドとイヴローニュが立て前上、手を組んでいたのは
過去に執着しているという共通点があったからなんですね。
でも、イヴローニュは徐々に変化し「今」スガタに認められるようになりました。
そこが今回のような行動を起こそうと思ったきっかけでしょうねぇ。
結局、スガタの想いがケイトに向かったわけではなかったのですが。
ヘッドはというとカタシロやタクトの母と過ごした時を取り戻したい、というのが目的でした。
カタシロも含まれるのかは微妙なところですが、三角関係で青春を謳歌しているという点では
今のタクトたちと全く同じですよね。となるとどこで道を間違えたのか、ですよね。
考えられるのは、欲の強さでしょう。 スガタに絵を送った時に
ジャガーは「これはスガタではない。この絵のスガタは欲望に満ちあふれている」と言いました。
当時私は、それが本当のスガタである、と読みとりましたが違っていたようです。
ヘッドたちの三角関係が崩れた原因は、彼の独占欲の強さが考えられるでしょう。
ですが、スガタやタクトに欲の強さは見られませんでした。
よって、この三角関係はそう簡単には崩れないのです。
それを崩そうと目論んでの、あの絵でしょう。
実際あの3人の三角関係が崩れることはありませんでしたが、
少なくとも一部の視聴者はあの回で先行きを不安に思ったことでしょう。(私もその一人w
イヴローニュことケイトは、報われませんでした。
どれだけ一途に相手を想ってもワコに勝つことはできない…
それを解っていながらも、スガタに強力した彼女はいいですね。
相手からの愛を受けなくても、自分からの愛が伝わっていればそれでいい。
なかなかに格好良い生き方じゃないでしょうか。
だからこそ、もう少し彼女に救いがあってほしかったな、と思うのですが。
そしてシンパシーの最強能力!w
最後まで登場させなかったのも強すぎるからでしょうねぇ。
ザメクまでを、意図も簡単に操ってしまうとは。
さすがにそこまでは、ケイトも計算外だったようです。
そこからのヘッドのダメ人間加減も最強でした。
息子に説教されるなんてダサ過ぎる…。
あまり多くは語られませんでしたが、ツナシ家のシルシがヘッドに
受け継がれなかった理由は十分理解できますね(笑)
ヘッドは周囲を笑顔にする力も持っていなければ、
タクトのような前向きな心も持っていません。
過去をやり直すという後ろ向きな考えに至る前から
元々前を向いて生きる人間ではなかったのでしょうね。
綺羅星十字団のシルシ復活から、タクトを援護するシーンは燃えました!
BGMも素晴らしい!ワコちゃんの歌でしたね♪
ここでの感動は、間違いなく学園サイドのうまさからでしょう。
初めの方の意味のなさそうな話もこのためのキャラの掘り下げと考えれば
なんら問題ないですね。むしろ、あってよかったです。
その後すぐに王の柱によって戦闘不能となってしまいましたが、
そこからのタクトがまた格好いい。親父を殴り飛ばすシーンなんて最高です。
アクションと言い、鉛筆で書いたかのような作画といい、グレンラガンを思い出しました。
作画に今石さんが入っていたからでしょうか。それともサイバディデザインのコヤマさんからか…。
ともあれ、今まで見てきたロボ戦で一番好きなのがグレンラガンだったので
今回のアクションには感服でしたね!ロボットのアクションはCGよりも古風な手書きが一番です♪
そして終わった戦い。スガタの目的は最初から決まっていたようです。
「与えられた役割を演じるのが得意なんだ」
この言葉の中に残されていた希望。前回も書きましたが、
やはりスガタが敵に回ったというわけではないという意味も含まれていたのですね。
自分の人生を捨ててまで世界を守るスガタにも感服です。
でも、タクトはそれが気にくわなかったようで。
元々タクトは世界を守るためにこの島に来たのではなく
青春を謳歌するために来た、と言っていました。
要するに、世界を守ったところでその世界に親友であるスガタがいないと
意味がないんですよね。ここでまた、やりたいこととやるべきことが一致しました。
自分が信じる未来のために、何振り構わず戦うタクト。
ワコの封印を解いた時は驚きましたが、ここでスガタを諦めてしまうようでは
タクトらしくありませんよね。ワコもそれを理解していたようです。
「いっけぇぇぇ!!!タクトーーー!!!」
ワコの叫び声からのアクションは、もうトリハダものです!!
ワコの語りも良かったですね。描かれなかったワコは結局どちらを選んだのか、
という部分はそこで補完されました。結局、どちらを選ぶこともできなかったのです。
ワコのこの複雑な心情は、今回に至るまで理解できませんでした。
どちらかといえば、タクトに気が向いているようにしか見えなかったような。
でも、目に見えている以上にワコはスガタのことも想っていたようです。
この三角関係は今後もしばらく続くんでしょうね(*´ω`*)
終わり方としては、Cパートが欲しい気もしました。
ですが、盛り上げ方が上手すぎてこの最終回に文句をつけることができませんw
うまく完結出来なかった部分は、後日談として語られると良いですね。
放送枠に入りきらない分を特典に…などという方針はあまり好きではありませんが
この作品の後日談ならぜひ見てみたいものです。
予想以上に記事が長くなってしまったので、まとめを。
悪く言えば急ぎ足、よく言えばテンポのよい最終回だったと思います。
前回の時点では、期待と同じくらい不安が大きかったのですが
明らかに予想を上回る出来の良さでした。アクションは何度見てもトリハダが…w
キャラクターの使い方も見事だったのではないでしょうか。
最初は多すぎると思っていたキャラも、決して不必要な者ではなくなりました。
逆に、これだけのキャラを25話で描ききった構成力はすごいです。
後一歩の掘り下げは今後に期待するとして。
まだまだ書きたいことはありますが、
あまり書きすぎると記事が見にくくなるのでやめておきます。
(既に見にくいとか突っ込まないw)
純粋に楽しめて、考えられる、とても良い作品でした!
作品に関わったスタッフ・キャストの皆さま、お疲れさまです。