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人形作家 安部朱美 Blog ~ 風のささやき

人形作家 安部朱美のオフィシャルブログです。人形のこと、企画展のこと、そしてささやかな日々の出来事を気まぐれに綴っています。

Message

人形創りはいつの頃からか、自分の内面を探る作業ではないかと思うようになりました。 語り過ぎず、創り過ぎず、余白を作っておきたい。 観て下さる方、それぞれの想いを重ねてもらって人形が完成すると思うから。
           安部朱美

何事も助けてくれた夫が急逝

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昨年12月15日、夫安部正が急逝しました。
毎朝ウォーキングや、ジムにも通い、健康には自信を持ち、
「まだまだ元気で10年は頑張るぞ」と言っていた人が、
15日早朝、痰がつまったようなうめき声を出して呼吸が停止しました。
直ぐに救急車を呼び、鳥取医大で心肺蘇生などの救急処置をしてもらったのですが、だめでした。

全国各地の人形展にも二人三脚でやってきました。
木で作る小物や土台づくり、箱詰めやパソコン上でのやり取り等、
何でもサポートして支え続けてくれました。
8人の孫たちからも慕われ、皆が成人して一緒に酒を飲むのを楽しみにしていました。

いつも隣にいることが当たり前のように思っていた人が、あまりにも突然逝ってしまったなんて、未だに信じられません。
享年81歳でした。

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( 昨年夫が撮影したダイヤモンド大山 )

京都 宝鏡寺門跡に参詣

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12月に入ってから、今年も京都の宝鏡寺門跡に参詣してきました。

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2007年に皇室ゆかりの人形を公開展示されて50周年の記念公募展で
大賞を頂いたことがきっかけで、人形作家としての活動に繋がってきた。

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( 50周年記念公募展当時の資料と 「母ちゃんよんで」)

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2月~3月 安城歴史博物館での人形展にも足を運んでくださった。
そこでも展示した、緊迫する世界情勢の中、命、平和の尊さをテーマに取り組んだ3部作のこと、
今も続いているウクライナや中東などでの戦闘、憎しみや報復の連鎖、

その一方で 太平洋戦争最大の激戦地だったフィリピンのキリノ大統領が、
妻子4人親族5人を日本兵に殺されたにもかかわらず、収監されていた日本戦犯105名に、
赦し難きを赦すという苦渋の決断で特赦を出し、日本に変換し、日本との国交正常化に道を開いた。

恨みや報復より平和と赦しの道を選んだ稀有な大統領だったということ、
モンテンルパ博物館に日比友好の象徴として
人形「平和への祈りアリシアと3人の愛児たち」が常設されていて、
昨年が戦犯恩赦70年記念式典に日本大使館から招待状が届き参列したことなどを報告させていただきました。
御門跡 田中恵厚尼は、そういった世界情勢にも関心をお持ちで熱心に聞いてくださいました。

17年前、1回きりの記念公募展で約1000点の中から審査員全員一致で大賞に選ばれたこと、
それが今の活動に繋がっていることを嬉しく思っていると喜んで下さった。

数々の不思議と思えるご縁が 宝鏡寺に繋がってきたけど、その一つ鎌倉・円覚寺と繋がった
無外如大尼の生誕800年記念展が昨年京都であり、その記念誌が今春ようやく完成したということで、
「無外如大尼―生涯と伝承」中近世の女性と仏教
「尼門跡寺院の世界」皇女たちの信仰と御所文化
の2冊を後で送り届けて頂いた。
分厚い450頁の約半分は英語で、海外でも注目され研究されたらしいのです。

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「いい風呂の日」坂内義雄氏の命日に

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今年も皆生温泉観光(株)OUランドで 11月26日「いい風呂の日」でもあり、
今の社長 坂内和孝氏のご祖父で皆生温泉中興の祖といわれる 坂内義雄氏の命日で
胸像の前に祭壇が作られ御祈祷式がありました。

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皆生温泉観光(株)OUランド社長 坂内和孝氏

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著述家 遠藤仁誉氏

貴布祢神社の宮司さまの祝詞の中で 義雄氏が歩んでこられた
九州電機(九州電力)や人吉市長(熊本県)時代から京都に移られ、
数々の企業の社長、会長などの要職に就かれ、数々の功績を残されたこと、
そして昭和初期、皆生温泉の湯元として会社経営が行き詰まり
窮地にあった時に要請を受け、私財を投じ皆生温泉を立て直し守られた方だったと、
そして、胸像の制作者 私のことにも触れて下さった。

改めて、義雄氏が大変な功績がありながら 温厚で寛容な人格者で、生涯を人のため、
社会のために尽くされた方だったと考えながら胸像を製作したことを思い出しました。

前々回に載せた 我家のガラス戸に体当たりをしていた 
ジョウビタキは、渡り鳥でガラスに写った自分の姿を見て、
勘違いして縄張り争いのつもりだったんだろうと、
鳥に詳しいご近所の方に教えてもらいました。
そう言えば 紫シキブの実を食べながらこちらの方を見た後に飛び立ち、体当たりをしていたな(笑)・・・。

谷川俊太郎氏を悼んで

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日本を代表する詩人 谷川俊太郎さんが、11月13日ご逝去されました。
大変、光栄なことに 2010年に「きずな」「家族」「友だち」「地縁」という 
創作人形展「昭和の家族」オリジナルの4つの詩を頂戴しました。
それ以来、作品展にはその詩にそって人形を展示してきました。

2011年 東京赤坂プリンスホテルで人形展をさせて頂いた時には、
息子さんで音楽家の賢作さんとコラボで、この4つの詩を朗読していただき、
その後に「これは僕が作詞したんです」と言って、「鉄腕アトム」を歌ってくださった。

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幼児から老人まで、どんな世代にも伝わるやさしいことばで、
音としての言葉の力 可能性を大事にされ、
難しいこと 深いこと 生きる喜びのようなものを言葉でつむいでこられた。

鳥取市の野の花診療所の院長 徳永進先生と谷川俊太郎さんは、
50年来の親交があり、鳥取にはよく来られていたということです。
野の花診療所主催で、終末医療のフォーラム(?)全国大会が鳥取市であった時、
お二人のトークの中だったと思うけど、「生と死はつながっている、死は怖くないです。」
それを聴いた時、頂いた「地縁」の詩を思い出しました。

同じ土地に 生まれ育ったと知るだけで
初対面でも 微笑みが浮かぶ
山と 川と 町並みと 向こう三軒両隣と
ささやかだが しなやかな 絆でむすばれて
人はゆるやかに 彼岸へと 溶け入ってゆく

謹んで心より ご冥福をお祈り申し上げます。

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南部町「キナルなんぶ」人形展示入れ替え

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11月17日、南部町の複合施設「キナルなんぶ」の人形展示入れ替えをしました。
毎年1回入替えをしているのですが、「昭和の家族」は作品展用に残しているので、
それ以前に創った作品の中で「舞浜ユーラシア」と「キナルなんぶ」に
何をどう展示するのかいつも悩み考えてしまいます。
一年間展示した母子像シリーズに代わり、

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この度は、30数年前に創った「官女」「便り」と壁掛け「雅の舞」

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( 雅の舞 )
左側には舞浜ユーラシアから持ち帰った「明日へのまなざし」シリーズを展示しました。

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( 明日へのまなざし )
図書館側の展示はそのままです。

ところで我家の居間のガラス戸にコツン、コツンと何かがぶつかる音がするので、見ると鳥です。
しつこく、何回もぶつかる音がするのです。
外から見てみると裏の森がガラスに映って勘違いしているようです。

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( 鳥名「ショウビタキ」 )

3日間ほど続き、痛いだろうに、学習しないのかなと可笑しくなって
中から笑って見てたけど、さすがにケガをしたかもしれない。

「Spa&Hotel舞浜ユーラシア」の人形展示替え

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10月25日「Spa&Hotel舞浜ユーラシア」の人形展示替えに行ってきました。
羽田空港から舞浜のディズニーランド入り口まで、
いつもなら電車を乗り継いで行くんだけど、この度、直行のバスにしましたが、さすが、
ディズニーランド行きはすでに予約で満席になっていて、3便目にようやく乗れました。

次の展示は何にしようかと、いつも迷うのですが、
子供連れも家族も見られるということで、この度は、今までとはガラッと変えて
着物の柄から発想のヒントを得た妖精シリーズにしました。

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そして、いつものことながら中には入らず、
ディズニー入口で写真だけ撮って写メールを孫たちに送るのです。

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夜はもう一つの目的、今年から東京の大学生になった孫娘と夕食を共にしました。

茨城県立歴史館「昭和の家族~伝えるこころ」展 最終日

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9月16日「昭和の家族~伝えるこころ」展 最終日、
茨城県立歴史館に行き、午前と午後2回のギャラリートークをしてきました。

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歴史館から 「団体でいらっしゃったり、来館者が増えてきています」 と
連絡いただいていましたが、
トークの時にも 沢山の方がお見えになって、
途中でもハンカチを目に当てたり、瞼を手で押さえたり、
うなずかれてる方たちもいらして、話しながら 私も感動していました。

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サイン会の時も、
「3回目です」「先に母も来て、なつかしがっていました」
「一緒に写真 撮ってもらっていいですか」
「ありがとうございました、感動しました」などと言って下さる方も多くいらして

そういった 人形をご覧下さった方たちのお言葉、反響が嬉しく胸に響いて、
創作の原動力となってきました。
私こそ、本当に有難うございました。

歴史館の方からも
「皆さんからの感動の言葉を沢山聞きましたよ」「もう終りなんて寂しいです」
と言って頂き、今まで最高の入館者数だったと 喜んでいただきました。
嬉しい限りです。

そして翌日は 片づけです。
人形を包み 箱にしまう作業は、夫といつも二人三脚です。
展示作業は、時間がかかるけど、片づけ作業は早いものです。

歴史館の方々、大変お世話になりました。ありがとうございました。

もう、ここに来ることは無いだろうと思いながら
水戸駅を後にしました。

米子がいな万灯

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気候変動、異常気象の影響で、日本全国かってない酷暑の日々が連日続いています。

現在、「米子がいな万灯」の制作に励んでいます。
米子市の夏の風物詩「米子がいな祭り」は昨年50周年の節目を迎え、
「米子がいな太鼓」は今年で50周年 
「米子がいな万灯」は来年が創立40周年ということで、
がいな万灯振興会の方からご依頼をいただき、
男性、女性、子どもの3体を製作することになりました。

今年のがいな祭りは8月17日、18日開催で、
開催の幕開けとして、16日に公会堂で万灯前夜祭があり行ってきました。

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( がいな万灯前夜祭 )

昨年度の個人戦優秀演技者による素晴らしい妙技、
幅3.6m、高さ10~15m、重さ40Kの万灯を
担ぎ手が 手のひら、額、顎、肩、腰にのせて演技をします。

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( 手のひら )

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( 額 )

技術力のいる技で腰に載せて演技をする男性を、今、製作中です。

昭和の家族~伝えるこころ」展 茨城県立歴史館で開催

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水戸市にある茨城県立歴史館で「昭和の家族~伝えるこころ」展が、
7月20日~9月16日まで、始まりました。

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( 茨城県立歴史館 )
 
7月17日に行き、19日に展示作業終了
敷地も広く、今年で開館50年になる立派な歴史館で、
なかなか良い展示ができたと思います。

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( 展示会場入り口 )

谷川俊太郎氏から頂戴した四つの詩
「きずな」「家族」「地縁」「友だち」に沿った展示です。
会場の中央に、以前、巡回展の時に創って頂いた民家のジオラマも設営

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( 谷川俊太郎氏の詩 )

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( ギャラリートーク )

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そして最後に、生命・平和の尊さをテーマにした三部作
「兄ちゃんが守ってやる」「平和っていつくるの」
「この子らに 報復の銃など持たせたくない」を展示して、
祈りのコーナーにしました。

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広い敷地内では、明治14年に建てられた 
文明開化を象徴するような八角塔のある洋風3階建 水海道尋常小学校本館もあり、
はす池、2階建水車小屋などもあります。

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( 水海道尋常小学校本館 )

隣は偕楽園です。

次は、最終日9月16日に午前・午後 2回のギャラリートークをします。

生命・平和の尊さをテーマに表現

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生命・平和の尊さをテーマに表現したいと取り組んだ
「兄ちゃんが守ってやる」「平和っていつくるの」に続く
三部作「この子らに 報復の銃など持たせたくない」が完成しました。

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緊迫する世界情勢 世界各地で戦闘・紛争が起きている。
ウクライナでも、いまだ終りが見えない
そして、逃げ場のないパレスチナ自治区ガザへのイスラエルによる執拗な攻撃
自己顕示欲に毒された人たちによって、悲惨な犠牲者が増え続けている。 
悲しみと増悪の連鎖は食い止められないものか。
憎しみより希望を!

先進国、新興国、発展途上国 どこの子ども達にも笑顔と幸せを!!
広い宇宙の中の一つの惑星
この地球は私たち人類、生物の運命共同体なのです。

7月20日から9月16日まで
茨城県立歴史館で「昭和の家族~伝えるこころ」展にも出します。

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