あぱっちの雄叫び HeadLine
<;ヽ`∀´>「ニダアアアアアアアッ!!」
( ^ω^)∞「!!」
工場の天井を突き破って落ちてくる人間。
その姿はボロボロだった。
血を流す顔。
破けた衣服。
どうやらすでに「交戦中」らしい。
<;ヽ`∀´>「クソ、とんでもない野郎ニダ……!!」
(;^ω^)「!! お前は!!」
<;ヽ`∀´>「だ、誰ニダ!?」
(;^ω^)「あの弟者とかいうヤツの一味だおね!! ドクオはどこだお!!」
<;ヽ`∀´>「ドクオ……? あ、お前あのときの白豚!!」
(#^ω^)ビキビキ
∞「落ち着けブーン!! まだ他にも……」
「逃げてんじゃねぇぞゴルァ……」
<;ヽ`∀´>「クソ!! もう来やがったニダ!!」
(;^ω^)「!? 誰だお!?」
声がしたほうを振り向く。
そこには銀髪の髪を携えた少年が立っていた。
( ,,゚Д゚)「……殺してやっからそこ動くなよテメエ」
<;ヽ`∀´>「っく!!」
(;^ω^)「(なんだおあの男……!!)」
91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 17:37:50.98 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「鬼ごっこはもう終わりだぞゴルァ」
少年は悠々と近づいてきた。
行きつけの飲み屋に行くように。
近所を散歩するかのように。
しかし姿形からは想像出来ないほどの気迫を持っていた。
((<;ヽ`∀´>))「くぅ……!!」
(;^ω^)「……!!」
震えている。
あの弟者の一味の者が。
年は自分と同じほどだろうか?
モデルのような容姿の少年が、能力者を畏怖させる程の力を持つというのか。
92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 17:38:22.23 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「フン……」
<;ヽ`∀´>「き、消え
<;ヽ`∀´>「うげ!!」
(;゚ω゚)「お!?」
三人の視界から忽然と姿を消した少年は、次の瞬間、隣の男の腹に重い一撃をめり込ませていた。
(;゚ω゚)「(速っ!!)」
93 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 17:39:04.45 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「こーのクソ野郎がぁ……」
<;ヽ`∀´>「うぐぁっ!!」
( ,,゚Д゚)「キムチ臭えんだよ!! オラ!!」
わめき散らしながら床に転がる男の腹を蹴り続ける少年。
そのさまは、かなり基地外じみていた。
( ,,゚Д゚)「死ね!! 死ねチンカス!!」
(;^ω^)「!! や、やめるお!!」
( ,,゚Д゚)「あんだテメーは!! コイツの仲間か!?」
(;^ω^)「違うお!! コイツには聞きたいコトがあるんだお!! 殺してもらっちゃ困るお!!」
( ,,゚Д゚)「知るか!! コイツは俺にキムチを……ああおぞましい!!」
(;^ω^)「(なにがあったんだお……)」
94 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 17:39:43.17 ID:lhhi4eEd0
<;ヽ`∀´>「なっ」
<#ヽ゚∀゚>「なめやがってええええええええええ!!」
(;^ω^)「お!?」
<#ヽ゚∀゚>「ぶち殺してやるニダアアアア!!」
( ,,゚Д゚)「!? ちっ!!」
けたたましい雄たけびを上げ、男は突如巨大化した。
<#ヽ゚∀゚>「ニダー砲F5アタック!!」
変てこな技名を叫び、何十個もの火の玉をばら撒いた。
(;^ω^)「ちょ、巻き添えかお!!」
( ,,゚Д゚)「フン」
逃げ惑うブーンを鼻で笑い、少年は火の玉を手で弾いた。
<#ヽ゚∀゚>「!!」
95 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 17:40:15.79 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「この俺様に火遊びだと……」
( ,,゚Д゚)「おふざけも大概にしろゴルァ!!」
そう言って、少年は天を仰いで咆哮を上げた。
ざわざわと伸び始める毛髪。
口から覗き見える犬歯。
指から伸びる爪は「捕食側」のソレだった。
ミ,,゚Д゚彡「いっぺん死んで来いゴルァ!!」
105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:17:05.37 ID:lhhi4eEd0
(;^ω^)「狼男ktkrwwwww」
<#ヽ゚∀゚>「は、はん!! 見た目でビビらせようったってそうはいかないニダ!!」
ミ,,゚Д゚彡「それは自分で……」
<#ヽ゚∀゚>「!!」
ミ,,゚Д゚彡「確かめるんだな!!」
瞬きの間にニダーの肩に後ろからまたがる少年。
<#ヽ゚∀゚>「!!」
106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:18:36.58 ID:lhhi4eEd0
右手で口を押さえ左手で頭を掴み、そのまま右回りに回転させた。
小気味よく鳴る骨の音。
頭が180度回転し、丁度自分の方を向いたところで、掌底を下からかち上げた。
前に折れ曲がった首。
天井を見つめるうつろな目。
生物のデザインからかけ離れた姿になったニダーは、そのまま前のめりに崩れ落ちた。
( ,,゚Д゚)「お~くせえくせえ」
独り言を漏らし肩から飛び降りた少年。
長くなった銀髪は抜け落ち、すっかり元の姿に戻っていた。
107 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:19:01.44 ID:lhhi4eEd0
(;^ω^)「……お……」
( ,,゚Д゚)「あ? なんだテメーまだいたのか」
(;^ω^)「お前は何者だお!!」
( ,,゚Д゚)「失礼なヤツだな……キムチ嫌いの善良な一般人だよ」
(;^ω^)「キムチ嫌いってトコしか合ってないお!! お前も能力者だろうがお!!」
( ,,゚Д゚)「……能力者??」
(;^ω^)「変身してたお!! しらばっくれるなお!!」
( ,,゚Д゚)「……ギャーギャーうるせえヤツだなゴルァ……」
(;^ω^)「うっ」
108 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:19:29.38 ID:lhhi4eEd0
∞「ブーン、喧嘩腰になるな!!」
(;^ω^)「うう……」
ブーンは喧嘩腰になっていたわけではなかった。
自分の中にある少年への恐れ。
ニダーを殺した時の能力を見たブーンは、直感的に悟ったのだ。
――――――自分はこいつには敵わない。
∞「とりあえずこっちの事情を話してみよう。かいつまんででもいい。何か知っているかもしれない」
(;^ω^)「……わかったお」
109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:20:16.13 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「へぇ~……友達がねぇ……」
(;^ω^)「弟者と呼んでいたお。そこの男も一味なんだお」
( ,,゚Д゚)「……聞いたことねーな。それに俺には関係ねぇし」
(;^ω^)「!! なに!?」
( ,,゚Д゚)「勝手にドンパチやってりゃいいだろうが。俺も社会からはじき出された存在だしな」
(;^ω^)「あいつらは人の命をなんとも思ってないんだお!! 止めないと大変なコトになるお!!」
( ,,゚Д゚)「しつけえなぁ……俺には関係ねえよ」
(;^ω^)「……!!」
114 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:50:50.14 ID:lhhi4eEd0
(#^ω^)「……お前もあいつらと一緒かお!! 人の命をなんとも思わないクソ野郎だお!!」
( ,,゚Д゚)「……なんだと?」
∞「やめろブーン!!」
(#^ω^)「蝿は黙ってろ!!」
(#^ω^)「能力者はクソばっかだお!! なんのための能力なんだお!! 」
(#^ω^)「人を傷つける為に手に入れたのかお!! そんなものは人間にとって害悪でしかないお!!」
ブーンは腹の中に溜め込んでいた行き場のない思いを、目の前の少年にぶつけていた。
答えを期待しているわけではない。
それは自問自答に近いモノかもしれない。
115 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:51:32.47 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「白豚が……!!」
すでにブーンの少年に対する恐怖心は麻痺していた。
それより強い怒りによって。
(#^ω^)「うおおおおおお!!」
ブーンは思い切り殴りつけた。
( ,,゚Д゚)「ぐおっ!?」
端に積んであった材木に突っ込む少年。
立ち込める砂埃の中から、口から血を流し立ち上がった。
( ,,゚Д゚)「やりやがったなゴルァ!!」
116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 18:51:50.51 ID:lhhi4eEd0
(;゚ω゚)「うぐっ!!」
鳩尾に叩き込まれる回し蹴り。
その足を軸に、少年は空中で回転すると、前のめりになったブーンの顔面へ蹴りを見舞った。
( ,,゚Д゚)「!! んだコイツ……」
ブーンもすぐに立ち上がった。
顔を抑える手からは鼻血が漏れている。
( ,,゚Д゚)「かってえヤツだな……!!」
117 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 19:11:10.91 ID:lhhi4eEd0
スピードは圧倒的に少年のほうが勝っていた。
虚しく空を切るブーンの拳。
防御力の面では優位に立っていたブーンとはいえ、少年の攻撃は確実にダメージを蓄積させていった。
(;^ω^)「……くぅっ!!」
∞「ブーン……!!」
( ,,゚Д゚)「はっ!!」
118 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 19:11:28.47 ID:lhhi4eEd0
(;゚ω゚)「がはっ!!」
( ,,゚Д゚)「フン、さっきのヤツよりだいぶ腕が立つようだが……喧嘩売る相手を間違ったな」
(;^ω^)「クソ……なんで……なんでだお……」
( ,,゚Д゚)「あ?」
本当に強いお……やっぱりコイツには勝てないお……
でも……
なんでそんなに強い力を持つのに……
(;゚ω゚)「なんでだお!!」
119 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/06/30(金) 19:12:17.04 ID:lhhi4eEd0
( ,,゚Д゚)「ホントにしつけえヤツだな……」
ため息をついて、真正面から突進してきたブーンを軽くいなした。
それでもすぐに立ち上がり、ブーンは何度も突進した。
( ,,゚Д゚)「(こいつ……!!)」
次第に、ブーンの体に変化が起こってきた。
さっきまで無防備に受けていた少年の攻撃を、不器用ながら腕で防ぐようになってきた。
( ,,゚Д゚)「ちっ!!」
少年の打撃を完璧に防ぐ。
そのままブーンは少年の腕を掴み取った。
(;゚ω゚)「そんな強い力を持ってるのに……!!」
(;゚ω゚)「自分の力の意味を考えたコトはないのかお!!」
目の下から顎に向かって一直線に伸びる黒い線。
首まで伸びた紋様。
ブーンの黒いシミは、最早完全に体を覆いつくしていた。
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(;´Д`)DOKIDOKI
面白ければ:(・∀・)モキュ?
面白くなければ:Σ(´Д`lll)